憲政史上初めてとなる天皇陛下の退位の儀式、「退位礼正殿(たいいれい せいでん)の儀」を前に、政府は閣議を開き、儀式での天皇陛下のおことばと安倍総理大臣のあいさつを決定しました。

政府は午後3時から閣議を開き、憲政史上初めてとなる天皇陛下の退位の儀式、「退位礼正殿の儀」で、天皇陛下が述べられる国民へのおことばと、国民を代表して安倍総理大臣が行うあいさつを決定しました。

「退位礼正殿の儀」は午後5時から皇居 宮殿の「松の間」で行われ安倍総理大臣ら三権の長や閣僚、地方公共団体の代表などが参列します。

また天皇皇后両陛下の外国訪問で、首席随員を務めた森 元総理大臣、高村 元外務大臣、川口 元外務大臣も参列することになっています。

儀式では天皇陛下が皇后さまとともに「松の間」にお出ましになったあと、歴代天皇に伝わる三種の神器のうちの剣(つるぎ)と曲玉(まがたま)、それに国璽と御璽が「案(あん)」と呼ばれる台の上に置かれます。

そして安倍総理大臣が天皇陛下への感謝などを述べたあと、天皇陛下が国民に対する最後のおことばを述べられることになっていて、憲法で定める国事行為として天皇陛下が臨まれる最後のご公務となります。

一方、政府は1日、臨時閣議を開き、皇太子さまが新天皇に即位後、最初に臨まれる「剣璽等承継(けんじとう しょうけい)の儀」を国事行為として行うことなどを決定することにしています。
【首相「両陛下に改めて心から感謝」】安倍総理大臣は閣議のあとの閣僚懇談会で、「天皇陛下には皇室典範特例法の定めるところにより、本日限りで御退位される。この後、宮中において、国事行為である国の儀式として『退位礼正殿の儀』が執り行われる。平成の30年、常に国民に寄り添ってこられた 天皇皇后両陛下の歩みに思いを致し、この機会に改めて心から感謝申し上げたい」と述べました。