41度以上で30分以上入浴すると死亡する危険性が高まる――。こんな分析結果を千葉科学大のチームがまとめた。入浴中の急死は高齢化の影響もあり増加傾向。冬場に集中することから注意を呼びかけている。

 大阪府の監察医でもある黒木尚長教授(法医学)らが大阪市の実態を調査。今月18日に開かれた日本救急医学会で発表した。

 2013年の異状死として警察が扱った案件のうち、入浴中の死者は403人(平均年齢76・9歳)。場所は自宅の浴槽が最も多く352人、次いで公衆浴場が30人だった。入浴中に救急搬送され、一命をとりとめたのは33人。入浴中に意識を失った場合の「救命率」を計算すると自宅は約5%。公衆浴場は約35%と差があった。「自宅の風呂は異変発見が遅れがち。入浴前に家族に声をかけることが大切」と黒木さんは語る。