大相撲の第72代横綱に昇進した稀勢の里(30)=田子ノ浦=が27日、東京・明治神宮で奉納土俵入りを行った。

 同じ二所ノ関一門の芝田山親方(元横綱・大乃国)から“伝授”された雲竜型土俵入りを力強く披露し、集まった1万8000人のファンから大きな拍手がわき起こった。

 1998年夏場所後の3代目若乃花以来、19年ぶりとなる日本出身横綱のお披露目を見届けようと、早朝にはすでに5000人あまりのファンが集まった。明治神宮側は26日の段階で「安全に誘導できるのは5000人まで」(同広報部)と語り、入場者を整理することを発表。入場者の整理を事前に決めるのは、19年前の3代目若乃花以来。この時は弟の横綱・貴乃花(現親方)との史上初の兄弟横綱誕生を見届けようと、小雨の中5300人が雄姿を集まった。

 なお、新横綱の奉納土俵入りでの最多記録は94年11月26日の貴乃花の2万人。午前8時過ぎには入場が制限され、すべての人が入りきれず見届けたのは8800人。警官410人が警備に当たり3人が病院に搬送される大フィーバーだった。