高野光ちゃん(ぶちょおと蛍の長女)、高校2年生・17才の夏のお話しです。
「3番、キャッチャー山田君」
「あの子が麻衣の彼氏?」
「そう、星雲東のドカベンて呼ばれてるんだよ(笑)」
「ドカベンて?」
「光は野球のこと全然知らないんだね」
「ごめんね」
「いいよ、付きあわせたの私なんだから」
カキーン
「打ったー でも取られちゃったね」
「これでいいのよ」
「あれっ走ったよ」
「犠牲フライっていうんだよ、ボールを取られた時点で1つアウトになるけど、ライトフライだからタッチアップできるの、つまりアウトになってもランナーが一つ塁に進める訳よ」
「次は立花くんだからね、2塁まで進んでおけば点の入る確率が高くなるってもんよ」
「ピッチャー4番、立花君」
「キャー、たちばなく~ん」
「へぇ~人気あるんだね」
「そりゃあ山田くんと違ってカッコいいからね(笑)桐野先輩がいる頃は西(佐倉西高)の桐野、東(星雲東高)の立花って女子の間じゃ騒がれてたもんよ」
「ふーん、ここからじゃ遠くてよくわかんないけど」
「立花くんは山田君の親友なの、後で紹介するね」
「うん」
*
「麻衣ちゃん、試合見てくれたんだ!ありがとう~」
「光が一緒に見てくれるって言うから、あっこちら私の親友の高野光ちゃんね」
「こんにちは」
「こんにちは光ちゃん、可愛いね~」
「こう見えて剣道強くてね、そんじゃそこらの男の子には負けないのよ」
「へぇ~そんなふうには見えないな、なっ光太郎、あっこっちは俺の親友の立花光太郎」
「こんにちは・・・・・野球好き?」
「野球には全然興味なくて(しまった) 初めて試合見たんですけど、とても興味が沸きました。」
「よかった(笑顔)」
ズキュン
バキュン
「もうすぐ夏の県予選が始まるんだよね、山田くんも立花くんも頑張ってね」
「おうっ」
「がんばってください。怪我しないように・・・あのっ 私は剣道やってるんですけど、怪我とかしちゃうと悔しいですから」
「うん、ありがとう! 怪我しないように頑張るよ(笑顔)」
キラッ
キラッ
キラッ
笑顔が超爽やかで日焼けした浅黒い顔から除く白い歯がキラキラと眩しくて・・・
「立花くんてカッコよかったでしょう~」
「うん」
「へぇ~光が男の子のことカッコいいっていうの初めて聞いた」
「えっそうだっけ? そう麻衣の彼氏の山田君て優しそうだね」
「取り柄はそれくらいだけどね(笑)立花くんは顔だけじゃなく性格も凄くいいらしいよ」
「そうなんだ」
*
「こんにちは山田君、練習の帰り?」
「今日は練習試合だったんです。光太郎の活躍で楽勝でした」
「まあ、山田くんたら相変わらず謙虚ね、光太郎が勝てるのは山田くんのリードがあってこそなのよ、これからもよろしくね。また家の方にも遊びにきてね」
「はい!」
「はぁ~相変わらず上品で綺麗だな~光太郎のお姉さん、今日はお花のお稽古の帰りなのか。お姉さんみたいな人を大和撫子っていうんだろうな」
(桜子ちゃんはパパの遺伝子を濃く受け継いだ超美人で、光太郎くんは7割パパで3割ママが入ってます)
「外見はな(^^; 名前負けしたくないからとお茶にお花にお琴に弓道と、我が姉ながら強過ぎるし。」
「俺、桜子さんと一緒の家で暮らすなんて絶対に無理だし」
「俺にとっちゃあ姉貴だし、大体美人は3日で飽きるっていうのに生まれたときから一緒に暮らしてんだぜっ」
「それもそうだな(笑)」
「そう、おまえの彼女の麻衣ちゃん、優しそうで可愛いじゃん」
「うん、俺には過ぎた彼女だよ。でも光ちゃんも可愛かったな」
「うん」
「光太郎のタイプだろ! なっなっど真ん中だろ? こいつ~赤くなってないで認めろよ~」
「うっさいなーわかった、わかった、認めるよ」
「麻衣も光ちゃんは凄くいい子だって言ってたぜ」
「そうなんだ」
*
「光、なに読んでるの? よくわかる野球の本って、野球に興味あったっけ?」
「麻衣の彼氏が野球やってて、一緒に試合見に行ったんだけど割と面白くて」
「星雲東高校の練習試合?」
「なっ なんで誠が知ってるのよ!」
「友達のお兄ちゃんが星雲東で野球やってて、今日近くで練習試合があるから見に行くって言ってたから。星雲東って甲子園の有力候補として注目されてるんだよ」
「へぇ~」
「星雲東のエースってカッコいいんだって」
「へぇ~遠くてよく見えなかったわ」
お姉ちゃんて嘘つくとき、右の耳触るんだよね(^^;
あれっ立花くんて、ちょっと誠に似てる? いや違うっあんな色白のぼっちゃん顔の誠とは違う!
なんか思い出すとドキドキする。一目惚れしちゃったかも。
もしかして・・・これは! これが嬉し恥ずかし初恋ってやつ? いや~ん
部屋の中をゴロゴロしまくる光ちゃんです。
さっお風呂入ろうっと。
「ただいま」
「お帰りなさい」
「誠は?」
「お風呂かしら」
「そっか、たまには父子のスキンシップでもはかるか」
「ママ、明日学校で使う」
「あれっ誠、お風呂じゃなかったの? てことは今お風呂に入ってるのは・・・」
「キャー!」
「あっごめん、誠が入ってると思ったんだ」
「あっち行ってよ!」
「うわーん、光に凄い顔で睨まれたよ~(泣)蛍がママが入ってるっていうからだよ~」
「ごめんなさ~い。でもそんなに怒ってた?」
「バスタオル巻いて洗面所にいたんだよ、ちょっと前まではその格好で着替え忘れたってウロウロしてたのに。なんか汚らわしいものでも見たように見られたんだよ
」
「汚らわしいってそれは被害妄想だから(^^; 思春期だからね、好きな子でもできたのかな」
「・・・・・・・
・・・・・
」
「ママ、今そんなこと言ったら弱り目に祟り目でパパが可愛そうだよ」
「うん(^^;」
「光、パパ落ち込んでるよ」
「明日謝るから」
「もしかして好きな子でもできたのかな?」
ママにしては鋭い・・・
「ママは初恋っていくつのときだった?」
「ぼやっとしてたからあんまり覚えてないのよね」
「ママらしいね」
「いいね~夏・恋せよ乙女って」
「それってなんかの少女漫画のフレーズじゃない(笑)」
「恋か、いいな~ママももう一度恋したくなっちゃった」
「よく言うよ、ママは毎日パパに恋してるんでしょ」
「へへっ」
あっさりと認めたか(^^;
「おはようパパ、昨日はごめんなさい」
「えっなんのこと? 光は今日も可愛いね
」
「パパもかっこいいよ、パパのスーツ姿は最強だよ
」
「まあな、じゃあ行ってくるよ(笑顔)」
「行ってらっしゃーい」
スーツ姿のパパは世界で一番カッコいいと思ってた。
でも・・・今はユニフォーム姿の立花くんが一番! ごめんねパパ。
頑張れぶちょお 負けるなぶちょお
*
「デート?」
「今まできつい練習してたから明日1日リフレッシュするようにって練習休みになったんだって」
「よかったね、それで何処行くの?」
「遊園地だよ、光も行くんだよ」
「えっ えーーー!」
「二人きりだと恥ずかしいし、二人より4人で行ったほうが楽しいよ」
「4人て?」
「私と山田君と、光と立花くんだよ」
当日の朝・・・
どうしよう~なに着ていこう~ママ! あっ今日仕事だって言ってたっけ・・・
これでも、あれでも、それでもない。うわーん
ん?お姉ちゃんからのメール・・・同じ家にいるのに。
「Help me 誠!」
「なに? お姉ちゃん!ムームー着て何処行くんだよ!」
さすがホタルの娘です(^^;
「何処行くの?」
「遊園地」
「野球少年だよね、カジュアルでそれでいて女の子らしいフェミニンな感じもあったほうがいいから、これとこれとこれね。髪はおろしてカチューシャ付けてと」
「いいかも~(ママに聞くよりいい)ありがとう~恩にきるわ」
さすがこぶちょおな誠くんです。
*
「ジェットコースター楽しかったね! 次はなに乗ろうか」
「ちょっとタンマ、休憩しよう。女子って絶叫マシーン好きだよな」
「うちもパパと弟は駄目なんだ」
「俺んとこもだよ」
「ねっ記念にプリクラ撮ろうよ」
「わーい、可愛く撮れたね。今度は二人づつ撮ろうよ」
至近距離過ぎて心臓が口から飛び出しそう・・・
「どれどれ」
「なんか笑顔がひきつってる」
「そんなことないよ、凄く可愛いよ」
「あ・・・ありがとう(照)」
「ここからは別行動だよ」
「えーーー」
「やっぱ二人きりになりたいじゃん」
「そうそう」
「じゃあね、そっちも二人きりで楽しんでね~」
「麻衣~」
「二人きりは嫌?」
「そっそんなことないです!」
「よかった(笑顔)」
この笑顔に弱いんだな~。
「喉乾いたね、なんか飲もうか」
「はい」
「光ちゃんは、どうして剣道を?」
「パパが学生時代にやってたんですけど、弟が剣道じゃなくて空手を始めて、じゃあ私は剣道やろうかなって」
「俺も親父が野球やってて、その影響でリトルリーグ、中学、高校と野球一筋。自分が三度の飯よりも野球が好きっていうのもあるけど、それだけじゃなくてどうしても親父の夢叶えたいんだ」
「お父さんの夢?」
「中2になった頃スランプに陥って行き詰まっちゃって練習も行かずにブラブラしてたら健ちゃんに会って、健ちゃんていうのは親父の幼馴染なんだけど、お前は聞いてないと思うけど、凜太郎は甲子園の切符を手にしたのに部員の不祥事で学校が辞退して甲子園に行けなかったんだ。戦わずして野球人生終わっちまったんだって聞かされた。甲子園なんて無理だ、夢だと思ってた。でも夢じゃなかった・・・それなのに叶わなかった。だから絶対に俺が親父を甲子園に連れて行くんだ。 光ちゃん?」
「ごめんなさい、私パパに似て涙もろいんです。」
「ママじゃなくパパなんだ」
「はい、パパなんです(笑)」
「なんか可愛いお父さんだね(笑)」 後編に続く。
「3番、キャッチャー山田君」
「あの子が麻衣の彼氏?」
「そう、星雲東のドカベンて呼ばれてるんだよ(笑)」
「ドカベンて?」
「光は野球のこと全然知らないんだね」
「ごめんね」
「いいよ、付きあわせたの私なんだから」
カキーン
「打ったー でも取られちゃったね」
「これでいいのよ」
「あれっ走ったよ」
「犠牲フライっていうんだよ、ボールを取られた時点で1つアウトになるけど、ライトフライだからタッチアップできるの、つまりアウトになってもランナーが一つ塁に進める訳よ」
「次は立花くんだからね、2塁まで進んでおけば点の入る確率が高くなるってもんよ」
「ピッチャー4番、立花君」
「キャー、たちばなく~ん」
「へぇ~人気あるんだね」
「そりゃあ山田くんと違ってカッコいいからね(笑)桐野先輩がいる頃は西(佐倉西高)の桐野、東(星雲東高)の立花って女子の間じゃ騒がれてたもんよ」
「ふーん、ここからじゃ遠くてよくわかんないけど」
「立花くんは山田君の親友なの、後で紹介するね」
「うん」
*
「麻衣ちゃん、試合見てくれたんだ!ありがとう~」
「光が一緒に見てくれるって言うから、あっこちら私の親友の高野光ちゃんね」
「こんにちは」
「こんにちは光ちゃん、可愛いね~」
「こう見えて剣道強くてね、そんじゃそこらの男の子には負けないのよ」
「へぇ~そんなふうには見えないな、なっ光太郎、あっこっちは俺の親友の立花光太郎」
「こんにちは・・・・・野球好き?」
「野球には全然興味なくて(しまった) 初めて試合見たんですけど、とても興味が沸きました。」
「よかった(笑顔)」
ズキュン


「もうすぐ夏の県予選が始まるんだよね、山田くんも立花くんも頑張ってね」
「おうっ」
「がんばってください。怪我しないように・・・あのっ 私は剣道やってるんですけど、怪我とかしちゃうと悔しいですから」
「うん、ありがとう! 怪我しないように頑張るよ(笑顔)」
キラッ



笑顔が超爽やかで日焼けした浅黒い顔から除く白い歯がキラキラと眩しくて・・・
「立花くんてカッコよかったでしょう~」
「うん」
「へぇ~光が男の子のことカッコいいっていうの初めて聞いた」
「えっそうだっけ? そう麻衣の彼氏の山田君て優しそうだね」
「取り柄はそれくらいだけどね(笑)立花くんは顔だけじゃなく性格も凄くいいらしいよ」
「そうなんだ」
*
「こんにちは山田君、練習の帰り?」
「今日は練習試合だったんです。光太郎の活躍で楽勝でした」
「まあ、山田くんたら相変わらず謙虚ね、光太郎が勝てるのは山田くんのリードがあってこそなのよ、これからもよろしくね。また家の方にも遊びにきてね」
「はい!」
「はぁ~相変わらず上品で綺麗だな~光太郎のお姉さん、今日はお花のお稽古の帰りなのか。お姉さんみたいな人を大和撫子っていうんだろうな」
(桜子ちゃんはパパの遺伝子を濃く受け継いだ超美人で、光太郎くんは7割パパで3割ママが入ってます)
「外見はな(^^; 名前負けしたくないからとお茶にお花にお琴に弓道と、我が姉ながら強過ぎるし。」
「俺、桜子さんと一緒の家で暮らすなんて絶対に無理だし」
「俺にとっちゃあ姉貴だし、大体美人は3日で飽きるっていうのに生まれたときから一緒に暮らしてんだぜっ」
「それもそうだな(笑)」
「そう、おまえの彼女の麻衣ちゃん、優しそうで可愛いじゃん」
「うん、俺には過ぎた彼女だよ。でも光ちゃんも可愛かったな」
「うん」
「光太郎のタイプだろ! なっなっど真ん中だろ? こいつ~赤くなってないで認めろよ~」
「うっさいなーわかった、わかった、認めるよ」
「麻衣も光ちゃんは凄くいい子だって言ってたぜ」
「そうなんだ」
*
「光、なに読んでるの? よくわかる野球の本って、野球に興味あったっけ?」
「麻衣の彼氏が野球やってて、一緒に試合見に行ったんだけど割と面白くて」
「星雲東高校の練習試合?」
「なっ なんで誠が知ってるのよ!」
「友達のお兄ちゃんが星雲東で野球やってて、今日近くで練習試合があるから見に行くって言ってたから。星雲東って甲子園の有力候補として注目されてるんだよ」
「へぇ~」
「星雲東のエースってカッコいいんだって」
「へぇ~遠くてよく見えなかったわ」
お姉ちゃんて嘘つくとき、右の耳触るんだよね(^^;
あれっ立花くんて、ちょっと誠に似てる? いや違うっあんな色白のぼっちゃん顔の誠とは違う!
なんか思い出すとドキドキする。一目惚れしちゃったかも。
もしかして・・・これは! これが嬉し恥ずかし初恋ってやつ? いや~ん

部屋の中をゴロゴロしまくる光ちゃんです。
さっお風呂入ろうっと。
「ただいま」
「お帰りなさい」
「誠は?」
「お風呂かしら」
「そっか、たまには父子のスキンシップでもはかるか」
「ママ、明日学校で使う」
「あれっ誠、お風呂じゃなかったの? てことは今お風呂に入ってるのは・・・」
「キャー!」
「あっごめん、誠が入ってると思ったんだ」
「あっち行ってよ!」
「うわーん、光に凄い顔で睨まれたよ~(泣)蛍がママが入ってるっていうからだよ~」
「ごめんなさ~い。でもそんなに怒ってた?」
「バスタオル巻いて洗面所にいたんだよ、ちょっと前まではその格好で着替え忘れたってウロウロしてたのに。なんか汚らわしいものでも見たように見られたんだよ

「汚らわしいってそれは被害妄想だから(^^; 思春期だからね、好きな子でもできたのかな」
「・・・・・・・


「ママ、今そんなこと言ったら弱り目に祟り目でパパが可愛そうだよ」
「うん(^^;」
「光、パパ落ち込んでるよ」
「明日謝るから」
「もしかして好きな子でもできたのかな?」
ママにしては鋭い・・・
「ママは初恋っていくつのときだった?」
「ぼやっとしてたからあんまり覚えてないのよね」
「ママらしいね」
「いいね~夏・恋せよ乙女って」
「それってなんかの少女漫画のフレーズじゃない(笑)」
「恋か、いいな~ママももう一度恋したくなっちゃった」
「よく言うよ、ママは毎日パパに恋してるんでしょ」
「へへっ」
あっさりと認めたか(^^;
「おはようパパ、昨日はごめんなさい」
「えっなんのこと? 光は今日も可愛いね

「パパもかっこいいよ、パパのスーツ姿は最強だよ

「まあな、じゃあ行ってくるよ(笑顔)」
「行ってらっしゃーい」
スーツ姿のパパは世界で一番カッコいいと思ってた。
でも・・・今はユニフォーム姿の立花くんが一番! ごめんねパパ。
頑張れぶちょお 負けるなぶちょお
*
「デート?」
「今まできつい練習してたから明日1日リフレッシュするようにって練習休みになったんだって」
「よかったね、それで何処行くの?」
「遊園地だよ、光も行くんだよ」
「えっ えーーー!」
「二人きりだと恥ずかしいし、二人より4人で行ったほうが楽しいよ」
「4人て?」
「私と山田君と、光と立花くんだよ」
当日の朝・・・
どうしよう~なに着ていこう~ママ! あっ今日仕事だって言ってたっけ・・・
これでも、あれでも、それでもない。うわーん
ん?お姉ちゃんからのメール・・・同じ家にいるのに。
「Help me 誠!」
「なに? お姉ちゃん!ムームー着て何処行くんだよ!」
さすがホタルの娘です(^^;
「何処行くの?」
「遊園地」
「野球少年だよね、カジュアルでそれでいて女の子らしいフェミニンな感じもあったほうがいいから、これとこれとこれね。髪はおろしてカチューシャ付けてと」
「いいかも~(ママに聞くよりいい)ありがとう~恩にきるわ」
さすがこぶちょおな誠くんです。
*
「ジェットコースター楽しかったね! 次はなに乗ろうか」
「ちょっとタンマ、休憩しよう。女子って絶叫マシーン好きだよな」
「うちもパパと弟は駄目なんだ」
「俺んとこもだよ」
「ねっ記念にプリクラ撮ろうよ」
「わーい、可愛く撮れたね。今度は二人づつ撮ろうよ」
至近距離過ぎて心臓が口から飛び出しそう・・・
「どれどれ」
「なんか笑顔がひきつってる」
「そんなことないよ、凄く可愛いよ」
「あ・・・ありがとう(照)」
「ここからは別行動だよ」
「えーーー」
「やっぱ二人きりになりたいじゃん」
「そうそう」
「じゃあね、そっちも二人きりで楽しんでね~」
「麻衣~」
「二人きりは嫌?」
「そっそんなことないです!」
「よかった(笑顔)」
この笑顔に弱いんだな~。
「喉乾いたね、なんか飲もうか」
「はい」
「光ちゃんは、どうして剣道を?」
「パパが学生時代にやってたんですけど、弟が剣道じゃなくて空手を始めて、じゃあ私は剣道やろうかなって」
「俺も親父が野球やってて、その影響でリトルリーグ、中学、高校と野球一筋。自分が三度の飯よりも野球が好きっていうのもあるけど、それだけじゃなくてどうしても親父の夢叶えたいんだ」
「お父さんの夢?」
「中2になった頃スランプに陥って行き詰まっちゃって練習も行かずにブラブラしてたら健ちゃんに会って、健ちゃんていうのは親父の幼馴染なんだけど、お前は聞いてないと思うけど、凜太郎は甲子園の切符を手にしたのに部員の不祥事で学校が辞退して甲子園に行けなかったんだ。戦わずして野球人生終わっちまったんだって聞かされた。甲子園なんて無理だ、夢だと思ってた。でも夢じゃなかった・・・それなのに叶わなかった。だから絶対に俺が親父を甲子園に連れて行くんだ。 光ちゃん?」
「ごめんなさい、私パパに似て涙もろいんです。」
「ママじゃなくパパなんだ」
「はい、パパなんです(笑)」
「なんか可愛いお父さんだね(笑)」 後編に続く。