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Tea Time

ほっと一息Tea Timeのような・・・ひとときになればいいなと思います。

ホタヒカ・ラスシン番外編 夏・恋に煌めけ!白球に煌めけ!(前編)

2013-08-01 20:06:43 | ラストシンデレラ
高野光ちゃん(ぶちょおと蛍の長女)、高校2年生・17才の夏のお話しです。

「3番、キャッチャー山田君」

「あの子が麻衣の彼氏?」

「そう、星雲東のドカベンて呼ばれてるんだよ(笑)」

「ドカベンて?」

「光は野球のこと全然知らないんだね」

「ごめんね」

「いいよ、付きあわせたの私なんだから」

カキーン

「打ったー でも取られちゃったね」

「これでいいのよ」

「あれっ走ったよ」

「犠牲フライっていうんだよ、ボールを取られた時点で1つアウトになるけど、ライトフライだからタッチアップできるの、つまりアウトになってもランナーが一つ塁に進める訳よ」

「次は立花くんだからね、2塁まで進んでおけば点の入る確率が高くなるってもんよ」

「ピッチャー4番、立花君」

「キャー、たちばなく~ん」


「へぇ~人気あるんだね」

「そりゃあ山田くんと違ってカッコいいからね(笑)桐野先輩がいる頃は西(佐倉西高)の桐野、東(星雲東高)の立花って女子の間じゃ騒がれてたもんよ」

「ふーん、ここからじゃ遠くてよくわかんないけど」

「立花くんは山田君の親友なの、後で紹介するね」

「うん」


                           *

「麻衣ちゃん、試合見てくれたんだ!ありがとう~」

「光が一緒に見てくれるって言うから、あっこちら私の親友の高野光ちゃんね」


「こんにちは」

「こんにちは光ちゃん、可愛いね~」

「こう見えて剣道強くてね、そんじゃそこらの男の子には負けないのよ」

「へぇ~そんなふうには見えないな、なっ光太郎、あっこっちは俺の親友の立花光太郎」

「こんにちは・・・・・野球好き?」

「野球には全然興味なくて(しまった) 初めて試合見たんですけど、とても興味が沸きました。」

「よかった(笑顔)」

ズキュン バキュン

「もうすぐ夏の県予選が始まるんだよね、山田くんも立花くんも頑張ってね」

「おうっ」

「がんばってください。怪我しないように・・・あのっ 私は剣道やってるんですけど、怪我とかしちゃうと悔しいですから」

「うん、ありがとう! 怪我しないように頑張るよ(笑顔)」

キラッキラッキラッ

笑顔が超爽やかで日焼けした浅黒い顔から除く白い歯がキラキラと眩しくて・・・

「立花くんてカッコよかったでしょう~」

「うん」

「へぇ~光が男の子のことカッコいいっていうの初めて聞いた」

「えっそうだっけ? そう麻衣の彼氏の山田君て優しそうだね」

「取り柄はそれくらいだけどね(笑)立花くんは顔だけじゃなく性格も凄くいいらしいよ」

「そうなんだ」


                      *

「こんにちは山田君、練習の帰り?」

「今日は練習試合だったんです。光太郎の活躍で楽勝でした」

「まあ、山田くんたら相変わらず謙虚ね、光太郎が勝てるのは山田くんのリードがあってこそなのよ、これからもよろしくね。また家の方にも遊びにきてね」

「はい!」

「はぁ~相変わらず上品で綺麗だな~光太郎のお姉さん、今日はお花のお稽古の帰りなのか。お姉さんみたいな人を大和撫子っていうんだろうな」

(桜子ちゃんはパパの遺伝子を濃く受け継いだ超美人で、光太郎くんは7割パパで3割ママが入ってます)

「外見はな(^^; 名前負けしたくないからとお茶にお花にお琴に弓道と、我が姉ながら強過ぎるし。」

「俺、桜子さんと一緒の家で暮らすなんて絶対に無理だし」

「俺にとっちゃあ姉貴だし、大体美人は3日で飽きるっていうのに生まれたときから一緒に暮らしてんだぜっ」

「それもそうだな(笑)」

「そう、おまえの彼女の麻衣ちゃん、優しそうで可愛いじゃん」

「うん、俺には過ぎた彼女だよ。でも光ちゃんも可愛かったな」

「うん」

「光太郎のタイプだろ! なっなっど真ん中だろ? こいつ~赤くなってないで認めろよ~」

「うっさいなーわかった、わかった、認めるよ」

「麻衣も光ちゃんは凄くいい子だって言ってたぜ」

「そうなんだ」


                           *

「光、なに読んでるの? よくわかる野球の本って、野球に興味あったっけ?」

「麻衣の彼氏が野球やってて、一緒に試合見に行ったんだけど割と面白くて」

「星雲東高校の練習試合?」

「なっ なんで誠が知ってるのよ!」

「友達のお兄ちゃんが星雲東で野球やってて、今日近くで練習試合があるから見に行くって言ってたから。星雲東って甲子園の有力候補として注目されてるんだよ」

「へぇ~」

「星雲東のエースってカッコいいんだって」

「へぇ~遠くてよく見えなかったわ」

お姉ちゃんて嘘つくとき、右の耳触るんだよね(^^;



あれっ立花くんて、ちょっと誠に似てる? いや違うっあんな色白のぼっちゃん顔の誠とは違う!
なんか思い出すとドキドキする。一目惚れしちゃったかも。
もしかして・・・これは! これが嬉し恥ずかし初恋ってやつ? いや~ん
部屋の中をゴロゴロしまくる光ちゃんです。
さっお風呂入ろうっと。


「ただいま」

「お帰りなさい」

「誠は?」

「お風呂かしら」

「そっか、たまには父子のスキンシップでもはかるか」



「ママ、明日学校で使う」

「あれっ誠、お風呂じゃなかったの? てことは今お風呂に入ってるのは・・・」


「キャー!」

「あっごめん、誠が入ってると思ったんだ」

「あっち行ってよ!」


「うわーん、光に凄い顔で睨まれたよ~(泣)蛍がママが入ってるっていうからだよ~」

「ごめんなさ~い。でもそんなに怒ってた?」

「バスタオル巻いて洗面所にいたんだよ、ちょっと前まではその格好で着替え忘れたってウロウロしてたのに。なんか汚らわしいものでも見たように見られたんだよ

「汚らわしいってそれは被害妄想だから(^^; 思春期だからね、好きな子でもできたのかな」

「・・・・・・・・・・・・

「ママ、今そんなこと言ったら弱り目に祟り目でパパが可愛そうだよ」

「うん(^^;」



「光、パパ落ち込んでるよ」

「明日謝るから」

「もしかして好きな子でもできたのかな?」

ママにしては鋭い・・・

「ママは初恋っていくつのときだった?」

「ぼやっとしてたからあんまり覚えてないのよね」

「ママらしいね」

「いいね~夏・恋せよ乙女って」

「それってなんかの少女漫画のフレーズじゃない(笑)」

「恋か、いいな~ママももう一度恋したくなっちゃった」

「よく言うよ、ママは毎日パパに恋してるんでしょ」

「へへっ」

あっさりと認めたか(^^;




「おはようパパ、昨日はごめんなさい」

「えっなんのこと? 光は今日も可愛いね

「パパもかっこいいよ、パパのスーツ姿は最強だよ

「まあな、じゃあ行ってくるよ(笑顔)」

「行ってらっしゃーい」


スーツ姿のパパは世界で一番カッコいいと思ってた。
でも・・・今はユニフォーム姿の立花くんが一番! ごめんねパパ。

頑張れぶちょお 負けるなぶちょお


                         *

「デート?」

「今まできつい練習してたから明日1日リフレッシュするようにって練習休みになったんだって」

「よかったね、それで何処行くの?」

「遊園地だよ、光も行くんだよ」

「えっ えーーー!」

「二人きりだと恥ずかしいし、二人より4人で行ったほうが楽しいよ」

「4人て?」

「私と山田君と、光と立花くんだよ」



当日の朝・・・

どうしよう~なに着ていこう~ママ! あっ今日仕事だって言ってたっけ・・・
これでも、あれでも、それでもない。うわーん


ん?お姉ちゃんからのメール・・・同じ家にいるのに。

「Help me 誠!」

「なに? お姉ちゃん!ムームー着て何処行くんだよ!」

さすがホタルの娘です(^^;

「何処行くの?」

「遊園地」

「野球少年だよね、カジュアルでそれでいて女の子らしいフェミニンな感じもあったほうがいいから、これとこれとこれね。髪はおろしてカチューシャ付けてと」

「いいかも~(ママに聞くよりいい)ありがとう~恩にきるわ」

さすがこぶちょおな誠くんです。


                            *

「ジェットコースター楽しかったね! 次はなに乗ろうか」

「ちょっとタンマ、休憩しよう。女子って絶叫マシーン好きだよな」

「うちもパパと弟は駄目なんだ」

「俺んとこもだよ」

「ねっ記念にプリクラ撮ろうよ」

「わーい、可愛く撮れたね。今度は二人づつ撮ろうよ」

至近距離過ぎて心臓が口から飛び出しそう・・・

「どれどれ」

「なんか笑顔がひきつってる」

「そんなことないよ、凄く可愛いよ」

「あ・・・ありがとう(照)」


「ここからは別行動だよ」

「えーーー」

「やっぱ二人きりになりたいじゃん」

「そうそう」

「じゃあね、そっちも二人きりで楽しんでね~」

「麻衣~」


「二人きりは嫌?」

「そっそんなことないです!」

「よかった(笑顔)」

この笑顔に弱いんだな~。

「喉乾いたね、なんか飲もうか」

「はい」

「光ちゃんは、どうして剣道を?」

「パパが学生時代にやってたんですけど、弟が剣道じゃなくて空手を始めて、じゃあ私は剣道やろうかなって」

「俺も親父が野球やってて、その影響でリトルリーグ、中学、高校と野球一筋。自分が三度の飯よりも野球が好きっていうのもあるけど、それだけじゃなくてどうしても親父の夢叶えたいんだ」

「お父さんの夢?」

「中2になった頃スランプに陥って行き詰まっちゃって練習も行かずにブラブラしてたら健ちゃんに会って、健ちゃんていうのは親父の幼馴染なんだけど、お前は聞いてないと思うけど、凜太郎は甲子園の切符を手にしたのに部員の不祥事で学校が辞退して甲子園に行けなかったんだ。戦わずして野球人生終わっちまったんだって聞かされた。甲子園なんて無理だ、夢だと思ってた。でも夢じゃなかった・・・それなのに叶わなかった。だから絶対に俺が親父を甲子園に連れて行くんだ。 光ちゃん?」

「ごめんなさい、私パパに似て涙もろいんです。」

「ママじゃなくパパなんだ」

「はい、パパなんです(笑)」

「なんか可愛いお父さんだね(笑)」                後編に続く。

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ホタヒカ・ラスシン番外編 夏・恋に煌めけ!白球に煌めけ!(後編)

2013-08-01 20:06:14 | ラストシンデレラ
「田中打ったー! 勝ち越しの二塁打です! 星雲東 決勝進出です。夢の甲子園までまた大きく1歩近づきました!」

「田中~! ナイスバッティング!」

「光太郎、あのときはごめんな、俺がエラーしたばっかりに」

「なに言ってんだよ、あの時勝ってても次の決勝で負けたかもしれねーだろ」

「うん、ありがとな」

「みんな~次も勝つぞ!」

「おう!」



「もしもし光太郎くん、決勝進出おめでとう!」

「ありがとう光ちゃん」

「あのね、私もインターハイ決めたよ」

「凄いや!おめでとう!」

「決勝戦応援に行くね」

「うん」

                            *

「9回裏常勝明徳学園の攻撃です。熱闘130球一人で投げてきた立花くん、やや疲れが見えてきたか、打たれたヒットと味方のエラーで2アウトながらランナー2塁、3塁、バッターは県屈指のスラッガー土井垣守くん、1打出れば逆転です」

「ボール!」

「2ストライク、3ボール! 遂にフルカウント! 立花くん、振りかぶった~!」


「いけっ 光太郎っ」


「ストライク~! バッター三振! 3アウト! 常勝明徳遂に破れました~ そして星雲東高校初の甲子園出場です!」


「やった・・・」

「ヤッター!甲子園だよ!甲子園! 凜太郎、やっと行けるね甲子園・・・」

「うん」

「凜太郎と私と桜子と光太郎と、家族4人で皆で行こうね」

「うん」

「なにすましんてんだよ、 泣きたいときは泣けっだろっ(笑)」

「うん・・・桜~嬉しいよ~お父ちゃんは嬉しいよ~

「よしよし(微笑)」



「麻衣~」

「光~」

「決めたねっ 甲子園」

「嬉しい、凄く嬉しい、けどこれからうんと忙しくなってなかな会えないね」

「麻衣・・・」

「こないだ遊園地行っておいてよかったね」

「うん」

                        *

「みんな~スイカ切ったから食べよう」

「はーい」

「うん、美味い。当たりだなこのスイカ」

「ホント美味しい、大当たりだね、このスイカ」

「大当たりといえば(笑)」

「思い出すね(笑)」

「なに? 宝くじでも当てたの?」

「ううん、もっといいもの」

「教えてよ・・・やっぱいいわ、なんかのろけられる気がする」

「当たらずとも遠からずだな(笑)」

「お父さん、大神コーポレーションて知ってる?」

「ああ、大企業だからな」

「そこの社長さんが俺らの試合見て感動したから使ってくださいって、バスを1台寄付してくれたんだ」

「バスを! 金持ちはやることが違うね。 ママ?」

「有難いね~有難くて涙が出るね」

「そうだな(微笑)、沢山の人の善意と思いに支えられての甲子園だってことを忘れちゃいけないな」

「うん、恥ずかしくない試合するよ。でも俺は楽しみますっなんて言わないよ、勝つために行くんだからな」

「かっけー光太郎

「お母さん、この年になってほっぺにキスとか勘弁してよ」

「いいじゃん~」

「そういえば光太郎に手紙来てたよ、綺麗な字・・・高野光」

「見るなよ!」 と言って手紙を掴んで部屋にダッシュです。

「えっなになに彼女なの? えーうっそー」

「光太郎も高2だよ、彼女いて可笑しくないでしょ」

「へぇ~手紙とは今時古風だな、それに字も綺麗とは高感度高しだな」

「ぶつぶつ言ってるのママだけだよ」


                       *

「初めてのインターハイ、思った以上に緊張して固くなってしまい1回戦で負けてしまいました。光太郎君はリラックスして甲子園楽しんでね。お守り買ったので同封します。怪我には充分に気をつけてね。」

そっかー楽しむという気持ちも大事だな、勝つことばかり考えてたら肩に力が入り過ぎちゃうな。

「ありがとう光ちゃん、甲子園、楽しんで勝ってきます!」

あっ幸太郎くんからのメール

「TV見て応援してます

送信と。 はっどうしよう~調子にのってマーク付けて送っちゃった

「よっしゃー」 なによりのお守りなメールになったようです。

                        
                     *


「立花くん、最後のバッターをセカンドゴロに打ち取りました! 星雲東高校初出場にしてベスト8進出です!」

「ヤッター!」


「ベスト8とは凄いな、今やってる仕事、今週中には段取りがつくから来週なら家族旅行兼ねて甲子園行ってもいいぞ」

「ホントに? パパありがとう~

「お姉ちゃん、その為には次の試合勝たなきゃいけないんだよ、次の対戦校知ってるの?」

「何処?」

「春の選抜優勝校の藤宮高校だよ、連覇狙ってるから強いよ」

「そうなんだ・・・」

「じゃあ、来週甲子園に応援に行くから次の試合勝ってねってメールしたらどうだ」

「パパにそんなこと言われたくないし」


「ホタル~また光に冷たい眼で見られたよ~

「余計なこと言うからだよ、パパは黙ってればカッコいんだから、しばらくお姉ちゃんには余計なこと喋らないことだね」

「ホント誠の言う通りだわ(笑)」


                            *

準々決勝 藤宮高校対雲東高校・・・


「最後のバッター立花くん、打ったー! が、もうひとつ伸びがありません。ライト構えてとってスリーアウト! 春夏連覇を狙う藤宮高校勝ちました。敗れはしたものの初出場ながらベスト8に進んだ星雲東高校、甲子園を沸かせました。エースの立花くん、その眼に涙はありません。笑顔です、爽やかな笑顔です。そしてその眼はまたここ甲子園に戻ってくると力強くそう言っているようです」

「あーあ、負けちゃった~」

「でもいい試合だったね」

「ありがとう~誠」

お姉ちゃんに有難うって言われたの初めてかも(^^;

「けど、いい試合してもやっぱ負けると悔しいんだろうな」

「うん・・・」




「ただいま」

「おかえり光太郎、挨拶まわりやらなんやらで疲れたろ?」

「そうでもないよ・・・」

「光太郎、どうした?」

ポロポロと涙を流しながら・・・

「俺、悔しいよ、悔しくてたまらない。だからもっと強くなる。また甲子園に行って今度は優勝する!」

「うん、頑張れっ 今夜は焼肉だからな、たらふく食え!」

「おうっ」


                          *

「父の夢叶えた立花光太郎君。立花くんの父親は自社ブランドTACHIBANAを立ち上げたデザイナーとして、またヘアースタイリストとしても有名な立花凜太郎氏であり、その凜太郎氏が果たせなかった甲子園の夢を息子の光太郎君が・・・・・・」


「いい話しなんだけど、こんなふうにプライベートなことまで書かれるのは気の毒だわ」

「そうだな、光太郎君は人気者になり過ぎて、いろいろと窮屈だろうな」

「光も全然会ってないみたい」

「お姉ちゃんもそんな人気者やめて桐野先輩にしとけばいいのに」

「桐野先輩と言えばあのダンスパーティのときの・・・」

「そんな簡単にはいかないのが女心ってやつよ、誠にはわからないだろうけど(笑)」

「僕は・・・当分女はいいやっ」



「ぶっ ぶちょおー! どっどういうこと!」

「おっ 落ち着け(甚平の襟元絞めないでくれ~)誠の場合、モテすぎて女の子がうっとおしいんだろう(^^;」




「練習試合に凄い人だね、ネットに女の子たちが鈴なりだよ」

「甲子園のアイドル、立花くんの人気は凄いわ」

「・・・・・・」

「ごめん光、変な言い方して」

「ううん、気にしてないから」

「練習試合終わったらちょっとだけ山田君に会うんだ、光もおいでよ、ずっと会ってないんでしょ」

「うん!」



「久しぶり光ちゃん、お守りとかメールとか有難う、力になったよ」

「よかった」

話したいことがいっぱいあったのに胸がいっぱいになって何も言えなかった。

「ごめん麻衣、最近追っかけの女の子達が凄くて、殆どは光太郎目当てなんだけど、見つからないうちにもう行くわ」

「いいよ、じゃあまたね~山田くん」

「光ちゃん、またメールするから」

「うん(笑顔)」



「あーあ、ホントに5分だけだったね。私はいいんだよ。じゃがいもの顔した山田くんには追っかけとか殆どいないし(笑)会おうと思えば会えるからね。でも光太郎くんは・・・」

「ありがとう~麻衣、5分だけでも会えて嬉しかった」

「光?」

「私も女の子だったんだな~恋すると涙もろくなるっていうのを今実感してます(笑)」

「よしっ 昨日お小遣いもらったから、女の子な光におごっちゃいます」

「やったー(笑)」



「ただいま・・・」

「おかえり~」


「なんかお姉ちゃん、最近元気ないね」

「そうね」



「光、明日学校休みだよね、ちょっとM市の雑貨屋さんに届けて欲しいものがあるの、ママ明日行けないから頼めるかな」

「いいよ」

「じゃあバイト料出すから、麻衣ちゃん誘ってショッピングでも楽しんできなさいよ」

「うん、ありがとう~ママ」


                           *

「えっ風邪? いいよ、大事にしてね」

一人で知らない街に来るのもなんかちょっとワクワクして楽しいかも。
あれっあのお店、スポーツ用品かな、なんか古臭いというか雰囲気があるというか、ちょっと覗いてみようかな。

「光ちゃん!」

「光太郎君・・・」

「そっか、お母さんのお使いなんだ。俺はグローブ治しに出してたの取りにきたんだ。あの店のご主人が腕が良くていつも頼むんだよ」

「そうだったんだ」

「でも今日は凄いラッキー、まさか光ちゃんに会えるとは思わなかったよ」

「私も嬉しいです(照)」

「あっ今日ね、この近くの神社で祭りやってるんだって、ちょっと見ていかない?」

「はいっ」


「懐かしいね~金魚すくいに、ヨーヨーすくい」

「あっスマートボール! 私これ得意でした」

「じゃあやろうよ、勝負しよう」

「負けないよ(笑)」


「ホント強いや、ボロ負けだ~(笑)」

「へへ、家族でよく勝負したんだ~」

「うちは金魚すくいかな」

「金魚はにゃんこがいるから駄目なんです」

「どんな猫飼ってるの?」

「飼ってないんだけど、近所の野良猫が遊びにくるんです」

「へぇ~(^^;」

光太郎くんとの他愛無い会話がとても楽しくて、楽しくて・・・


そのとき・・・

「よっ若いもんはいいね~」 ←チンピラ登場です(^^;

「俺ら、遊ぶ金なくてさ、少し貸してくんないかな~」

「行こっ 走るよ」 

「あれっこの兄ちゃん、どっかで見たことあるな~あっ甲子園に出てた」

「おっと、逃げるんなら彼女は置いてきな」

「キャッ」 捕まる光ちゃん。

「離せ!」

「駄目! 手を出しちゃ駄目

「・・・・・」

「痛っ いってー!」

「おまえら、まだこんなくだらないことやってんのか、二人とも俺の可愛い後輩なんだからな」

「きっ桐野・・・さん。桐野さんの後輩とは知らずにとんだ失礼を、申し訳ありませんでした!」

「えっ 逃げんの?」

「ああ見えて空手の有段者で滅茶強いんだよ」


「桐野先輩、ありがとう」

「ありがとうございました。暗くなってきたんで、すみませんが光・・・高野さんを送ってもらえませんか」

「いいよ」

「ありがとうございます」

光太郎君・・・眼を合わさなかった。

「彼、星雲東のエースだろ? 野球にうとい俺でも知ってるよ。何事もなくてよかったよ」

「はい、先輩には以前も危ないところを助けてもらって本当に感謝してます」

感謝か・・・俺は光ちゃんのナイトにはなっても王子様にはなれないのかな。。。

因みに桐野くんは泣かないと決めた日の桐野さんの息子ではなく甥っ子という設定です。


                            *

「お父さんは、好きな女の子を必死で守ったことある?」

「あったな」

「どうだった?」

「喧嘩なんてしたことないし、コテンパンにやられて、助けた女に笑いながら手当された」

「ひでぇ女だな」 お母さんぽい(^^;

「だろ(笑) なんかあったのか?」

「実は・・・」

「そっか・・・」

「俺一瞬躊躇した。好きな女の子一人守れなかった」

「それは違う、おまえは守ったんだよ」

「えっ?」

「もしお前が怪我したり喧嘩したことで、春の選抜に繋がる秋の大会に出れなくなったりしたら、光ちゃんは一生心に深い傷を負うことになる」

「うん・・・」

「光太郎?」

「俺、初恋だったんだ。 でももう光ちゃんとは会わない。野球に専念するよ」

「自分で決めたんならそれでいい(微笑)」

「うん」

「光ちゃんとは縁があればまた会えるから」

「会えるかな・・・」

「お父さんなんてお母さんと出会って20年経ってから好きだって言ったんだからな」

「20年間ずっとお母さんのこと好きだったの?」

「まさか、その間他の女の子とつきあったり一緒に暮らしたりもしてたし」

息子にはもてたアピールでもいいけど・・・


「へぇ~お母さんのこと思いながら他の女とそういうことしてたんだ」

「桜子! 違うってば、それは誤解だって」

「パパってもっと誠実な人かと思ってた」

「ママは自分に都合のいいシンデレラストーリーを桜子に聞かせているんじゃないのか? パパの話しも聞いてくれよ~桜子~!」

どっちの父親も娘には甘くて弱いらしい(^^;


                              *

「明日N市に用事があって出かけるから光太郎もおいで」

「えっ N市って・・・」

「男なら男らしく誠実にね」

「うん」




「誠から聞いたんだけど・・・」

「そっか、そんなことがあったのか。」

「大丈夫かな、光」

「光は優しくて賢い子だからちゃんと自分で考えて結論を出すと思うよ、俺たちはただ光を見守っていよう」

「うん」




「ちょっと出かけてくるね」

「行ってらっしゃい、ご飯は?」

「直ぐに帰るから」

「パパ」

「ん? 」

「思いは言葉にしなければ伝わらないんだよね」

「ああ」

「ちょっと嘘つかなきゃいけないんだけどちゃんと伝わるかな」

「相手の眼を真っ直ぐに見て言うんだよ(微笑) そうすれば必ず伝わるから」

「うん、そうする。ありがとうパパ」

 頑張れっ光・・・・・




高野家の近所にあるいつもの公園です・・・


「ごめん、ちょっと遅くなったけど大丈夫?」

「うん、ちゃんと番犬がついてきてるから(笑)」

「そっか」

「あのね私、剣道、来年もインターハイに出て一つでも多く勝てるように頑張りたいんだ。それに来年は受験だし勉強も頑張らないと」

その大きな瞳はいつもより透き通って潤んで見えた。

先に言われちゃった・・・ありがとう光ちゃん。


「俺は勉強はからっきしだけど、必ず春の選抜に出て優勝する。お互い頑張ろうな・・・光ちゃんに会えた今年の夏は最高に楽しかった!」

「私も楽しかった! 光太郎君、握手しよう」


俺は思わず右手をズボンでゴシゴシと拭いた。それを見て君は笑いながら右手を差し出す。


初めて握ったその手は白くて小さくて柔らかくて優しかった。

初めて握ったその手は大きくて温かくて優しかった。


光ちゃん、君のことが好きでした。今も大好きです。

だけど、そう言えずに終わった俺の初恋。

またいつか・・・少しはにかんだ笑顔の、こぼれそうに大きな瞳の君に会えるだろうか。。。


好きですと言えずに終わった私の初恋。

またいつか、白い歯がこぼれるキラキラ笑顔のあなたに会えるでしょうか。。。


またいつか・・・

またいつか・・・


「じゃあね、バイバイ」


君はとびっきりの笑顔でそう言うと足早に駈けて行った。



「光!」

「ママ~ 私頑張ったよ、泣かずに笑顔でちゃんとさよならしたよ」

「うん、頑張った頑張った、えらいぞ光」

ぐーきゅりゅる。

「やだっ こんなときにお腹の虫が鳴るなんて」

「そりゃあ生きてるんだからお腹は減るわよ(笑)生きてるから泣いたり笑ったり、つまづいたり恋するんだよ」

「うん、なんだかママ、パパみたい」

「そうだね、パパの代返しちゃった(笑) なんか美味しい物でも食べに行こうか、パパ、誠、出ておいで~」

それにしても光太郎って名前、どっかで聞いた記憶があるんだけど思い出せない・・まっいっか。



「終わったか」

「うん」

「大人の階段を一歩上ったな」

「ちょっ そんなふうに言われると照れるだろっ」

「そっか(笑) なんか美味いもんでも食べに行こうか」

「お姉ちゃんは?」

「ダイエットしてるから3人で食べてきてって」

「じゃあ回らない寿司でもいい?」

「いいよ、寿司なら桜子にも土産買えるしな」

「じゃあ、お寿司で決まり~」

それにしても光って名前、どっかで聞いた気がするんだけど、どこだったかな~。

「なに考えてんだよ、最初はウニかイクラかどっちにしようって考えてたんだろう。カッパ巻きにしとけっ ダイエットが必要なのは桜子じゃなくてお母さんだよな、なっ光太郎(笑)」

「どうしていくつになってもあんたは口が悪いのかね~」

「俺から見れば口が悪いのは二人ともだと思うよ、そんだけ仲がいいんだろうけど(笑)」

「息子から言われると妙に照れちゃうね(笑)」

「だな」(照照)


甘酸っぱくもほろ苦かった初恋。けれど温かい家族の優しさに包まれて光ちゃんも、光太郎君も美味しくご飯を頂いたのでした。


                * エピローグ *

18年前のバス停・・・

「ちょっと!高校生が煙草吸うんじゃないよ!」

「はあ?」

「ベビーカーに乗ってる赤ちゃんが眼に入らないの!赤ちゃんが煙草の煙吸ったり、火が落ちたら危ないでしょ!」

そのとき1匹のトンボがベビーカーに止まり、それを見て声をあげて笑う赤ちゃん。

「あっ少年!今笑ったでしょ! なーんだ~赤ちゃん見て笑うなんて可愛いじゃん、いきがってるだけでそんなにすれてないのね(笑)」

「いちいちうっせーババアだな、そうだよ、俺はいきがってるだけでそんなに悪かねえよ、けどとことん悪いクズな野郎もいるんだから、そんなデカい腹してヤンキーにいちいち注意するんじゃねえよ、今はよそのガキはほっておいて自分のガキだけ守れよ」

「はい・・・」

バスが来たのでバスに乗る少年。

「なんか逆に注意されちゃいましたね」

「ホント、なんか旦那に怒られた気分だわ」

「旦那さん、怖いんですか~」

「ううん、凄く優しいんだけど私がバカだからよく怒られるの」

「うちもそうです。凄く優しいんだけど、私がアホだからしょっちゅうアホタルって言われてます」

「アホタル?」

「蛍って名前なんです」

「蛍って可愛い名前だね。私は桜、で、この可愛いお嬢ちゃんは今何か月ですか~お名前は?」

「5ヶ月で、光って言います」

「光ちゃんなんだ、この子(お腹の中の子)は光太郎って言うんだよ、光に太郎って書くの」

「わっ 二人とも光って名前がつくんだ」

「ホント奇遇だね~光太郎には年子でお姉ちゃんがいて、お姉ちゃんは桜子っていうの」

「私なんて一人でてんてこまいなのに年子で産むなんて凄いです」

「高齢出産だから早くしないとね(笑)」

なんだかんだと話が弾む二人です。

「あっバスがきたみたい」

「今日は思いがけず楽しかったです、元気に光太郎くん産んでくださいね」

「うん、じゃあまた~」

「またです」


蛍ちゃんて可愛くて面白いな。メルアドくらい聞けばよかったな。

桜さんは山田姐さんとは違う姉御肌で楽しい人だったな、メルアド聞くの忘れたけど縁があればまた何処かで会えるかもね。

18年前にこんな一コマがあったのでした。                     fine


ザ・青春! という感じのお話になりましたが楽しんで頂けたなら幸いです。
一言でも感想頂けると嬉しいです(よろぴこ)

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ラストシンデレラ番外編  Endless Love(前編)

2013-07-04 20:18:45 | ラストシンデレラ
「ラストシンデレラ番外編 凜ちゃんinNY Last Love(前編)から続きます。


運転手さん、お願いします!急いでください!」

「なんか事故でもあったのかな~この時間はそんなに混まないんだけどな」



はぁーなんとか間に合った・・・

「日本行き719便はエンジントラブルの為に欠航」

えっ・・・そんな・・・そんな~

なんで私っていつも肝心なときに・・・

繋がっていなかったんだ、私と立花さんの間には赤い糸なんて繋がってなかったんだ。。。

痛っ 足が痛いと思ったら靴が片方脱げていた。なんて無様な・・・
これが映画かドラマなら、立花さんが私の靴を持って微笑んで立っているんだろうな。
日本に帰るの少し遅らすことにしたんだ、メアリとクリスマスを過ごす為にってね。

「あの~この靴エスカレーターの下に落ちていたんですが、もしかしてあなたのですか?」

「えっ?・・・・・」

(注・靴を拾ったのは広斗ではありません)

                           *


立花が帰ってくる。私はどんな顔して会えばいい?ずっと会いたかった、会って話がしたかった。
昔のようにいつものようにバカ話が出来ればそれでいいんだ、それだけで私は元気になれた。
わからなかった。側にいた人の大切さを。 今更なに言ってるんだか。。。

「よっ立花、元気だったか?」

笑顔で自然に言えるように何度も何度も繰り返す。
それでも立花には私の全てを見抜かれそうで会うのが怖かった。
会いたくて・・・会いたくて・・・だけど会うのが怖くて。。。




「よっ キン!」

「立花~明日じゃなかったのか!」

「もう遅いから直ぐに実家に行こうと思ったんだけど、店の電気がまだついてたからさ」

「今日はクリスマスだし、若いもんは先に帰らせたんだよ」

「ここリニュアールしたんだな、すっかりキンの店になってるな」

「ありがとう、あの時・・・社長やみんなに上手いこと言ってくれたんだろ」

「そうだったかな? 最近物忘れが多くてな」

「おいおいまだ41だろ(笑)でもやっぱ立花は凄いや、NYでの活躍は耳に届いてるよ」

「さすがにNYまで行くとカルチャーショックなことも多くて大変な分、頑張っちゃったわけよ」

「天才肌の立花が本気出すと無敵だろうな。むこうじゃ金髪の姉ちゃんにモテて大変なんじゃねーのか」

「そんなもてねーよ」

「そうだな、案外立花はもてないんだよな、でも彼女くらいいるんだろ」

「まあな」

当然のことなのに少しだけチクンとする。

「そう言えばいつだったか超セレブな有閑マダムに惚れられて、諦めてもらう為に私が恋人の振りしようとしたら、健ちゃんがそんなことくらいじゃ諦める女じゃないわよ、いっそ凜太郎がゲイってことにした方が効果あるんじゃないのって言って、健ちゃんが恋人のふりしてあれは傑作だったな。でもあの有閑マダムの男になったら銀座でここより大きな美容室をポンと持たせてくれただろうよ」

「そんなもん、いらねーし」

「でさ、その頃夜光の階段てドラマがあって、上りつめてやる~て女殺しまくってたけど、美容師の頂点て大したことねーだろって皆で突っ込んで見てたけど、立花見てると美容師の頂点てあるんだな。次はパリコレって噂に聞いたけど。 えっその顔はやっぱホントの話しか~たまげたな、でも同期としては凄く嬉しいよ」

なんか・・・どうでもいいこと喋り過ぎだろ。。。

「おまえはどうなんだよ」

「立花がいた頃より売り上げを落とすこともなく、上げることもないけど(^^; まあ合格ってとこかな」

「店じゃなくておまえ自身のこと聞いてんだよ」

「あっ思い出したけど、その夜光の階段の主役の俳優が立花に似てて、それが嫌で髭伸ばしたんじゃなかったっけ(おい)」

「キン、おまえは今幸せなのか? あいつとはどうなんだ」

勘がいい立花だ、いつまでも隠し通すのは無理・・・

「半年前に別れたんだ」

「はぁ?」 

「私が悪いんだよ、夢を諦めないでって言ったから、毎日練習して、私には甘えられないから生活費稼ぐって遅くまでバイトして疲れて帰ってきても、美味しいものの一つも作れない駄目女だし、おまけに私の年齢を考慮して、俺早く子供が欲しいんだ~て毎日毎晩頑張って(おいおい)毎晩頑張って出来るものではありませんが(^^; 凄く痩せて、痩せてというよりやつれちゃって、それでも笑うんだよ、桜さんって笑顔がひきつるくらいに。だからもう彼を自由にしてあげようと思ったの、童話のシンデレラみたいにめでたし、めでたしにはならなかったな」

「そんなこと・・・」

「そういう予想がつかなかった訳じゃないけどね、それにわかってたよ。立花を選んだほうが幸せになるってこともね」

「・・・・・」

「だけどあのときの私は・・・どうしようもなく彼のことが好きだった」

「後悔してるのか」

「してないよ、幸せだったもん。いい夢見させてもらったわ」

「それでいいのか、まだおまえの人生これからだろっ お母さんになりたかったんじゃないのか?」

「仕事は充実してるし、一生もんの友達はいるし、結構楽しくやってるもの」

リンリンリン ← 携帯の音。

「あっ おふくろ、えっ今日帰ってこれないって。 俺実家の鍵もってねーし、ああいいよ、今吉祥寺店にいるからソファくらいあるから、ここで泊まってくよ」

「キン、ここで泊まってもいいか」

「どうぞ、どうぞ、じゃあ鍵渡すから戸締りよろしくな」

「おうっ」


                       *


遠山桜! 大変良く出来ました。花丸をあげたいと思います!
立花の顔見ただけで泣いちゃうんじゃないかと思ったけど、ダテに年重ねてないね、泣くの我慢する強さくらいは身につけたってわけだ。だけどもういいよね、泣いたっていいよね。

「キン!」

立花・・・

「待てよ、なんで走るんだよ!」

「う〇こがもれそうなんだよ」

「だったら店のトイレですりゃあいいだろっ」

「自分ちの方がの方が落ちついてできるんだよ」

「そりゃそうだけど・・・て、そういう話ししてんじゃねー 待て! こらっ」

どうしてそんなにニブチンなんだよ、空気読めよ、こんな顔見られたくないんだよ。

「キン・・・」

あっという間に追いつかれた。。。

「なんだよその顔、もらしちまって泣いてるのか?」

「ああ、そうだよ。今の私は臭いんだから(最低の女なんだから) ほっとけ、私にかまうな」

「ほっとけないんだよ。おまえが困ってたら助けたいと思うし、おまえが泣いてたら慰めて抱きしめたいと思う。こんな気持ちで・・・・・俺のことを真っ直ぐに見て好きだって言ってくれるあの子の気持ちには応えられないんだよ」

「はぁ? バカかおまえ、くだらねえこと言ってないでその子の気持ちに応えてやれよ!」


もうなにも言うな。。。

重ねてきた唇がそう言っていた。


「立花のこと傷つけたのに・・・」

「傷ついた覚えはない。俺は笑顔で送り出してやった」

「あんなに背中を押してくれたのに・・・」

「まあな、男と女のことは神様にだってわかんねーってもんよ、いろいろあるさ(微笑)」

心が軽くなった。こんなに心が軽くなったのは何時以来だろ?
立花の言葉は千の慰めよりも千の励ましよりも優しく温かく心に響いた。
そして止めどもなく溢れる涙と鼻水。

「きったねーな(笑)ほらっティッシュ」


                             *

「えっ まだここに住んでるのか?」

「ううん、一度引っ越したんだけど、またここに戻ってきたんだ。ここ店が近くて便利だし」

よかったー 毎日頑張ってた部屋にきたくねーし。

「コーヒーでも飲む?」

「いいよ、俺がいれる。店開けるんじゃないかってくらいコーヒーの入れ方、上手くなってさ」

「ホント、美味しい。ねえ立花の彼女ってどんな子?」

「凄くいい子だよ、明るくていつも笑顔を絶やさなくて、純粋で真っ直ぐで優しくて、年は29才、ナイスバディに美人ときたもんだ」

「それじゃあ親父女子の私なんかより100倍いいじゃん! なあ立花、考えなおせ、久々に日本に帰ってきて味噌汁の味が恋しくなった。ってとこだろう?」

「味噌汁くらいNYでだって飲んでるさ。彼女はとても良い子だから幸せになってほしいんだよ。彼女のことだけを見て彼女のことだけを愛してくれる男とね」

「つかぬことをお伺いしますが、その彼女とはどこまで?」

「キスしてその先に行こうと思ったら、彼女の携帯が鳴った。仕事で急遽会社に戻らなければならなくなった」

「あちゃー残念だったな、20代の女の子とエッチする機会なんてそうないだろに。」

「そうだな、してたらここでおまえとこうしていなかった・・・だろうな」

「何事もタイミングなのかな」

「タイミング?」

「ほらっ あのとき、一緒にピザ食べようって立花の部屋に行ったのに、シッシッて追い返されて仕方ないから一人でピザ食べてたら、彼が思い詰めた顔して部屋に入ってきて。それで もごもご

「若い男の身体に溺れたんだな」

「そんな言い方しなくても・・・半分はそうだけど だから立花も若い女の身体に溺れればよかったんだよ。そしたら日本に帰ってこなかったかもな」

「そうかもしれないな、けど俺は確かめたかったのかも知れない。自分の気持ちを・・・」

「自分の気持ち?」

「あの子の気持ちに応えられる男なのか、それとも振られた女のことが忘れられない女々しい男なのか。それでもキンの幸せな顔見たら前に進めたんだけどな」

「ごめん・・・・・」

「謝ることじゃないし、腐れ縁ももう20年と何年だっけ?たかが腐れ縁、されど腐れ縁だな」

「私たちって20年の間に1度くらいはいい雰囲気になったことなかったっけ?」

「あったかもしれないな」

「そうだよ、あったよ、あんまり覚えてないけどあった筈だよ、あんときに立花が私のこと押し倒してれば今頃子供の一人や二人いたかも知れないのに」

「だな。でも今からでも遅くないぞっ 俺がんばるし(照)」

「私も頑張るぜっ」

「なっ なにを?(^^;」

「立花が私にムラムラするように、ほらっこうやって、あっハーン、うっふーん」

「どう見てもタコ踊りにしか見えないんだけど」

「そっか、やっぱ私たちじゃ男女の仲になれないか、友達というか、家族みたいで。家族とはエッチできねーもんな。早くNYに帰りな(今ならまだ間に合うんだから)」

「一つ聞いていいか?」

「なに?」

「俺のこと男として好きか? 抱かれたいと思っているのか!」

凄く真剣な顔・・・こんな立花の顔、初めて見た。。。

「はい・・・」


「ならいい(微笑) それに頑張らなくてもそのままで充分に可愛いからさ」

私が可愛いって・・・・・可愛いって、可愛いだとぉー!

なんかテンパッてる。可愛いいはちょっとヨイショし過ぎたかな(^^;

「凜太郎・・・」

えっ今、俺のこと名前で呼んだ?

「ごめん、なんか言った? よく聞こえなくて」

「凜太郎・・・」

「なに、桜?」

さっ 桜って初めて名前で呼ばれた。。。 ←耳まで真っ赤になる桜です。

「ホント可愛いや」

「ムラムラする?」

「うん、すんごく」

ぎょえっー  ←若くないので「キャッ」という可愛い声が出ない桜です(^^;

いきなり脱いだよ、上半身裸だぜっ はぁー思ったとおり立花っていい身体してるな~。

えっ わっ ぼぉーとしてたら脱がされちまったぜ。でもかろうじてまだブラとおパ〇ツはつけてるけど。
だけど家族に見せたことがない下着姿。家族のようでもあった凜太郎に見られるのは恥ずかしくて仕方ない。

「あのさ、電気消して・・・・・下さい」

「わかったよ」

じゅるっ・・・自分は見られるの嫌な癖にヨダレ垂らして凜太郎のバックショット、ガンミしてる私って痴女か(^^;
でも、これからこの身体に抱かれるのか?いやーん、バンバン←ベッドを叩いてます。


「今の音、なに?」

「さあ」

「桜・・・」

あっやっぱり、外しますかっ! ブラのホック・・・そこ外したら丸見えじゃないか!

キンて(心の声はやはりキンになります)アラフォーって思えないくらいいい身体してるんだな。色白いし、艶やかで弾力があって。 萌える

親父女子 一皮むけばゆで卵 美味なるかな 

「・・・あぁ・・・ん・・・やっ・・・」

ちょっ 立花って上手くねぇ? いや他の誰かと比べるほど大した男性経験ないんだけどさ。

「はっ・・・」

すんごく気持ちいいんだけどなんか悔しい、同期でライバルだったり同等の仲間だったり、それなのに、こんなふうによがり声出して、弄ばれてるのってなんか悔しい。

「好きだよ・・・」

ずるいっ! こんなときにそんなこと言うのずるい!

「それに・・・意外と可愛い声出すんだな 萌える

くっそー もう絶対に声なんか出すもんかー! 出すもんか。。。

ひゃぁ~ 次そこ行きますか?(どこだ)

無理無理! 恥ずかしさ沸点! 超沸点!

「ちょっちょっ タンマ」

「ここで?」

「ちょっと休憩させて・・・」

「いいけど、あれどうすんの?」

「えっ?」

そこには、足のくるぶしに丸まったおパ〇ツが・・・

うぅぅぅ・・・「エイッ!」と、そのままおパ〇ツを蹴り飛ばす桜。

「もう観念したよ、どっからでもかかってきやがれ!」

「じゃあ遠慮なく(笑)」


チュンチュン ←朝です。

盛り上がり過ぎた夜が恥ずかしくて背中合わせの二人です。


やっぱこういうときは、おはよう凜太郎って甘えなきゃ駄目だよね。

やっぱこういうときは、おはようってキスくらいしなきゃ駄目だよな。

「せーの」

「せーの」

ガツン! 

「痛っ!」

二人同時に振り向いたもんだからお互いにガツンコしちゃいました。

初めて二人で迎えた朝だけど、色気もしゃしゃりもなく大笑いする二人なのでした。


                                後編に続く。

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ラストシンデレラ番外編  Endless Love(後編)

2013-07-04 19:57:34 | ラストシンデレラ
NY・・・

「メアリ、ずっと連絡できなくてごめん」

「やけぼっくりに火が付いちゃいました?」

「えっ?」

「私、わかってました。そんな予感がしたから立花さんのこと追いかけようと思って飛行機のキャンセル待ちして、日本行のエアーチケット取ったんです。渋滞で間に合わないかと思って、走って走って靴が脱げるくらいに走って、なんとか間に合ったと思ったら私の乗る予定の飛行機がエンジントラブルにより欠航って出てました」

「そんなことが・・・」

「もし飛行機が欠航にならなかったら・・・」

「その前に、もしあのとき携帯が鳴らなかったら(苦笑)」

「そっか~そこだったか~ちぇっ。タイミングって大事ですね。それかおばあちゃんのよく言う運命の赤い糸が立花さんとは繋がっていなかったってことですね」

「そう・・・・・なのかな」

「私5年前に痛い失恋して、もう恋なんかしないって泣きました。でも立花さんに出会って恋をして毎日が楽しくて、ときには切なくて泣きたくなったこともあったけれど、恋をしてよかったです。友達みんながメアリ綺麗になったねって言うんです。ありがとう立花さん、短い間だったけれどとても幸せでした」

「そんな・・・ありがとうなんて俺には過ぎた言葉だよ。こっちこそありがとう。君といる時間はとても楽しかった。信じてもらえないかも知れないけれど俺はメアリのことが好きだった」

「はい・・・・・あのときのキスは本物でした(微笑)」

「うん」

「空港で脱げちゃった片方の靴を拾ってくれた人がいるんです。ちょっと素敵な人でした。そしたら昨日偶然にその人と再会して、食事に誘われたんです。以前の私なら立花さんのこと1年くらい引きずっていたと思うんですが、その人と会ってみようと思います」

「うん」

「じゃあ立花さん、さようなら」

お元気で・・・幸せになってください。。。

「さようなら メアリ・・・」

幸せになって、誰よりも幸せになって。。。


ちょっと勿体なかったかな(おい)

でも・・・やっぱり俺にはキンなんだよな。あいつといるとシックリくるんだ。
俺が一番俺らしくいられる女なんだな。。。



「へぇ~くっしょん!」

「またそんな~親父みたいなクシャミして!ようやく立花さんと男女の仲になったんだから、もう少し女らしくしなさいよ」

「今更そんな気取らなくたって」

「あらっ立花さんの周りには美人モデルがうじゃうじゃいるんでしょ。なんかあっても知らないわよ」

「立花は誠実な男だもん」

「私が思うに、その誠実な立花さんは凄く久しぶりにエッチしたと思うんだ。それで隠れていた?眠っていた男の本能が目覚めた今、危ないと思うんだよね」

「そうなのかな? どっどうしよう・・・」

「だから早くNYに行きなさいってば」

「うっっ・・・気持ち悪い~豚まん食べ過ぎたかな。うっ ちょっとトイレ」


                        *

ん? キンからのメール・・・

「大当たり!

「馬券でも当たったのか?」



「ちげーよ」

「あらっ桜さん、凜太郎は肝心なときに鈍いんだから、そのメールじゃわかんないわよ。それにこういうことはメールじゃなくて、ちゃんと言葉で伝えないとね」

「はい、おかあさん」

「じゃあ、私は買い物に言ってくるわね」


「あのね、凜太郎」

「どしたんだ? 甘えた声だして、俺のことが恋しくなったか(笑)」

ちっ 1回寝たからって 調子に乗りやがって・・・
ちがう!これは昔の私が言ったのよ! 私は変わるんだから!
脱親父女子! 凜太郎に愛される可愛い女、そして可愛いママになるんだもん(照)

「あのね、凜太郎・・・・・嘘じゃないよ、嘘ついてどうすんだよ。だから大当たりってメールしたろ、そうだね、私たちって滅茶相性いいんだね。凱旋帰国だったからいろいろ忙しくて、おまけに年末の大掃除で私がギックリ腰になって1回しかできなかったのにね(笑) もう~そんなに何回も〇高、〇高(高齢出産)て言わないでよ。ちゃんと気をつけるからさ。それにおかあさんが、今が一番大事な時期だから安定期に入るまでうちに来なさいって言ってくれたんだ。それと秘書の山中さんが毎日店まで送り迎えしてくれるんだって、なんか悪くって。・・・・・うんうん。それじゃあ遠慮なく甘えることにするね。凜太郎もパリコレ頑張ってね。えっ?ドラえもんのどこでもドアが欲しいって(笑)藤木直人ファンと同じこと言ってるよ(^^; ちょっちょっ泣くなよ、周りに誰かいるんだろう? 私も泣いたけどね、嬉しいときもこんなに涙が出るんだなって思ったよ。うん、じゃあまた電話するね」


                           *

「桜さん、どうだった?」

「はい、すこぶる順調だそうです」

「もう安定期に入ったし、そろそろNYに行こうと思うんです。子凛ちゃんもパパに会いたいよね」

「子凛ちゃんて?」

「凜太郎の子供だから子凛です」

「あらまあ(笑)性別は聞いてないんでしょ?」

「ええ、凜太郎が生まれてからのお楽しみにしようって言うから」

「昔はみんなそうだったものね、でも桜さん、凄く優しい顔になったから女の子かな?」

「そうですかね(微笑)」



「もしもし凜太郎、そろそろそっち行こうと思うんだけど」

「来なくていーよ」

「えっ?なんで」

「こっち引き払う準備してるから、来月には日本に帰るよ。高齢出産なんだから飛行機とかNYとかとんでもないって」

「なんで!どうして!バカ言うんじゃねーよ、私は男の夢を妨げる女にはなりたくないんだよ!」

「違うよ、俺の夢はNYじゃなくて日本にあるんだよ」

「えっ?」

「元々綺麗な顔の女のヘアメイクしてても面白くないし。ほらっ美容室っていろんな客がくるだろ、明日初めてのデートなんですっていう女の子や、ちょっと子育てに疲れたお母さん、最近髪が薄くなって悩んでるおばあさん、明日彼女の家に挨拶に行くんですっていう茶髪の若者が髪染めたり(笑)鏡の中の自分を見て嬉しそうだったり、笑顔でありがとうって言われると、この仕事やっててよかったなと思う。桜もそうじゃないのか」

「うん」

「それで綺麗になると女は新しい服が欲しくなるもんよって、おふくろが言うんだ」

「えっお母さんが?」

「店の隣の空きビル、買ったんだって、あんたたちで美容室やりなさいだって ゆくゆくはブティックもやって欲しいそうだけどな」

「お母さん・・・」

「だから来月帰るから待ってろっ」

「うん、待ってるね」


                               *

「おかえり! 凜太郎!」

「ただいま」

「どうしたの? スーツなんて着て」

「うん、ちょっと野暮用があるんだ」

桜色のマタニティドレスに身を包んだ笑顔の君はとても綺麗で・・・今迄で一番綺麗だ。

「まだあんまり目立たないんだな」

「まだ6ヶ月になったばかりだからね、これからどんどん大きくなるんだって」

「触っていい?」

「もちろんだよ、なに遠慮してるの(笑)」

「あっ なっなんか動いた・・・」

「胎動だよ、子凛ちゃん、パパに会えて嬉しいんだよ」

「こりんちゃんて?」

「凜太郎の子供だから、子凛だよ。男か女かわかんないからね、お腹にいたころから話しかけるといいんだって」

「初めまして子凛ちゃん、パパです(デレッ)今日のママはとても綺麗でパパはちょっとドキドキしました」

「お髭の無いパパはカッコよすぎてドキドキしますね~子凛ちゃん」

照れ屋の二人なので子供をダシにして褒めてます(^^;

「でも、40過ぎてパパとママってどうよ?」

「いいじゃん、アメリカじゃみんなパパとママだろ」

「それもそうだな、ちょっと屋上寄ってかないか」

「うん」



「今夜も星が綺麗だね」

「桜・・・」

「なに?」

「遠山桜さん、僕と結婚してください」

えっ・・・そっか、野暮用ってこれだったんだ。

「はい、ふつつかものですがよろしくお願いします(微笑)」

「一緒に幸せになろうな、もちろん子凛も一緒にな」

「はい」

「順序逆になったけど、きちんとしなきゃと思って。あっ指輪渡すの忘れてた」

「そうだよ、指輪はプロポーズのときに渡すもんだよ」

「はい」 と言って指輪をはめます。

「これってハリー・ウインストンの指輪」

「知ってるの?」

「お客さんに自慢されたことがあって(^^; 103万5千円くらいするんじゃないの?」5千円という半端はなに(^^;

もっと高いけどな(^^;

「長い年月の愛の重みだよ」

「ありがとう(感涙) 私なんて義理チョコもあげたことないのに」

「いいよ、最高の贈り物をもらったんだから(微笑)」


                            *

マンションの部屋・・・


「俺、名前考えたんだ」

「どんな名前?」

「男の子だったら二人の名前をとって、金太郎!」

「はぁ? なんで金太郎なんだよ!二人の名前をとるんなら桜太郎だろ! 駄目!そんな名前ダサ過ぎる」

「だから金太郎(^^;」

「そんな名前つけたら、鉞担いだ金太郎~♪ って歌われるだろう。私だってよく、さ~く~ら~さ~く~ら~♪ って歌われたもんだよ」

「そっか、やっぱ駄目か、太郎はつけたいんだけどな」

「じゃあ、こうたろうはどう? 光る太郎で光太郎」

「あっ それいいかも」

「じゃあ男の子だったら光太郎で、女の子だったら・・・」

「女の子の名前は絶対に譲らないからな」

「どんな名前(不安)」

「桜子」

「えっ・・・」

「なんか如何にも大和撫子って感じの名前だろ(昭和の男です)」

「この子が大きくなる頃には大和撫子って言葉は死語じゃないの(^^;」

「さっき、通りの桜が満開で凄く綺麗でさ。桜に感動する俺はやっぱ日本人だよなって、ああぁ帰ってきたんだなって思ったんだ。大和撫子にならなくても、桜のような綺麗な心を持った女の子になって欲しいなって」

「うん・・・いいね、それに子がつくと凄く可愛いね。それじゃあ女の子だったら桜子で決まり」

「OK!・・・あのさ・・・」

「なに?」

「いや、別になんでもない」

あっ・・・

「病院の先生が言ってたんだけど、もう安定期だし問題ないって」

「そうなんだ、ごめんな~子凛のママ、スケベで(笑)」

「ひっどーいっ 私のせいにしないでよ!」

「優しくするから

「うん


                             *

月日は流れ・・・


「シンデレラは王子様と結婚して幸せに暮らしました。めでたしめでたし と」

「桜子、なに書いてるの?」

「今度職場体験で保育園に行くから、そのときに使う紙芝居だよ」

「へぇ~上手いもんだね」

「けど現実は童話のようにめでたし、めでたしでは終わらないよね」

中学生ともなるとシビアだな(^^;

「でも桜子にとっての王子様はいると思うよ」

「ママにとっての王子様はパパなんだよね」

「最初は、パパは魔法使いだったんだけどね」

「えっなにそれっ いつ魔法使いが王子様になったの? 聞かせてよ~」

「桜子がもう少し大人になったらね」

「ずるーい」



「光太郎~ 今から練習行くのか」

「おうっ 目指せ甲子園!だぜっ(俺がお父さんの夢叶えるからな)」

「頑張れ! けどあんま無理すんなよ」

「わかってるって」

甲子園行くにはまず高校行かなきゃなんねんだけど、そこはわかってるのか(^^;

「高校行ける程度には勉強しろよ~」

「うぉーい」


桜も凜太郎も頑張った 二人の子供を年子で授かりました。

親父女子だったシンデレラは魔法使いの手によって綺麗になり王子様の元に走りましたが、本当は魔法使いこそがシンデレラにとって本当の王子様ということに気づき、シンデレラは元魔法使いな王子様と愛を育み、二人の子供にも恵まれて幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし。

                      

楽しんで頂けたら幸いです。一言でも感想頂けると嬉しいです。


そういえば広斗くんはどうしたんでしょうか?
アメリカで頑張った広斗はBMX世界選手権で優勝して、もう一度桜にプロポーズしようと日本に帰るのですが、時既に遅し・・・二人の姿を見て涙にくれるのでした。
なんとか失恋のショックから立ち直り、BMXでやり残したことはないと父親の会社に入り、素敵な女の子と出会いまた新たな恋をするのでした。めでたしめでたし、とザックリです

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ラストシンデレラ番外編 凜ちゃんinNY Last Love(前編)

2013-06-27 21:56:38 | ラストシンデレラ
あれから1年、NY在住の日本人をターゲットに出店したNY支店だったがようやく軌道に乗ってきた。ようやくという言い方はいささか謙遜かも知れない。思った以上に店は盛況で日本人だけではなく多くのニューヨーカー達も来店するようになっていた。
頑張った・・・というよりは余計なことを考えたくないから仕事ばかりしてた結果だけどな。勤勉すぎる日本人店長はスタッフには煙たかったろうが(苦笑)

「店長、お願いします」

「いらっしゃいませ」

「リンタロウ、夏に向けてイメチェンしたいの」

「どんなふうに?」

「そうね~あなたにまかせるわ」

「オッケー」


「あれスーパーモデルのナンシーでしょ、綺麗~」

「ここって特に宣伝とかしてないのに、口コミで評判が評判が呼んで~ですよね」

「そう、でも店長って全然ガツガツしてなくて凄い気さくで、スーパーモデルもNYで働くキャリアウーマンも留学生の女の子だって皆同じ大切なお客様なのよね、感心するわ」


                        *


「えっ?これってニューヨークヤンキースのチケット・・・」

「友達が急に行けなくなってしまって、申し訳ないことに隣の席は私なんですが」

「行く行く、行くよ、ありがとう~」

ヤッタッ!


「凄かったな~イチローのジャンピングキャッチ、そこからの三塁返球、もう神業だよ」

「立花さんは本当にイチロー選手が好きなんですね」

「うん、ニューヨークに来たら度々見れると思ったんだけど、こっち来てから余裕なくて実は今日初めてのヤンキース戦だったんだ」

「そうなんですか、喜んで頂けてよかったです」

「メアリさんは日本語上手いね」

「4世(日系)となると話せない人が殆どなんだけど、私は日本が大好きで、日本語学校に行ったり日本の大学に留学して日本語勉強たから話せるんです。あっメアリでいいです。さん付けされると変な感じで、ここはアメリカ式でお願いします」

「じゃあアメリカ式で、メアリ、今日は誘ってくれてありがとう」

「あの、先日私が取材したときに店内で転んでしまって、そのときにお借りしたハンカチお返ししようと思ったんですが、汚してしまったので、これ使ってください」

「そんな~いいのに、ハンカチくらい、イチロー選手見れただけで充分なのに、じゃあ今度お礼にご馳走させて、迷惑かな?」

「いっいえ、全然全然迷惑じゃないです!」

「よかった、じゃあまた連絡するから、そーだ、携帯のアドレス・・・」


                    *

「痛っ」

夢じゃないんだ、清水の舞台から飛び降りたつもりで・・・この使い方合ってるよね?
誘ってよかった~。うぅぅ嬉し過ぎる!
学生時代に日本語を一生懸命勉強した私。自分で自分を褒めてあげるわ。

今評判の立花さんの取材だったんだけど、立花さん素敵な人でドキドキしながらインタビューして、緊張してたのと、いつもよりちょっと高いヒールの靴はいていたから、なにもない所で思いっきり転んじゃって、お洒落で綺麗な人ばかりいる店内で凄く恥ずかしかった。そしたら立花さんが「ごめんなさい、昨日ワックスかけたばかりで、大丈夫?これ使って」ってハンカチ貸してくれたんだ。そのときの笑顔がとても素敵で
膝小僧から血が出てたけど勿体なくて使えなかった。毎日バックに入れて、ときどき眺めてるの・・・こんな痛い女でごめんなさい。


                    *

「立花さーん、お弁当作ってきたんですよ、一緒に食べませんか」

「うわぁー美味そうだな、手作りのおにぎりなんて何年ぶりだろう?」

握った瞬間、崩れるおにぎり・・・

「ごめんなさい・・・おにぎりはあんまり力入れて握っちゃいけないって書いてあったから、やわらかく握り過ぎたのかな」

「これってカリフォルニア米じゃないの?」

「ええ」

「それでだよ、日本のお米はもっと水分があるから、比べるとカリフォルニア米は水分が少なくてパサパサしてるからきっとおにぎりにはむいてないんだよ、でも味はいいよ、丁度いい塩加減だ」

「立花さんは優しいな、私が立花さんのお店で転んだときも、昨日ワックスかけたばかりでって言っていたけど、とてもそんな床には見えなかったです。私が恥ずかしい思いしないようになんでしょ」

「この年になるとそういう気遣いが自然に出来るようになるんだよ、客商売だし、もういい大人というか、いいおじさんだから(笑)」

「私はお客さんじゃないですっ」

「ごめん、面と向かって優しいですねって言われてちょっと照れちゃった(笑)」

立花さんて少年のように笑うんだね、 好き・・・あなたの笑顔が大好き。



「リンタロウ―次はサード守って~!」

「OK!」

「一人帰っちゃって人数足りないんだ、お姉さんも出て!滅多にライトまではボール飛んでこないから」

「えっ 私!?」



「うっそー!ボール飛んできたよ~」

「メアリ、こっち投げて! ナイスボール! よしっホーム!」

「アウト!」←本塁死守です。

「キャー やった!やった!やったー!」

「元気なお姉さんだね」

「うん(微笑)」


「今日はお姉さんも野球に混ぜてくれてありがとう、楽しかったよ」

「また来てね!」

「お姉さんはリンタローの彼女?」

「ちっちがうよっ」

「あっ赤くなった~」

「こらっ待て~大人をからかうんじゃないっ」



「今度は鬼ごっこか、子供と本気で遊んでる(笑)」

「お姉さん、可愛いじゃん、リンタロウ―早くものにしなよ」

最近のガキはなんてませてんだ(^^;


                        *


「それでその立花さんと付き合ってるの?」

「ときどき食事に行ったり、飲みにいったり、野球観戦とか、草野球とかバッティングセンター行ったり、立花さんて野球とお酒が大好きなの!」

「なんつー色気のないデートなんだ・・・で、他には?」

「それだけだけど」

「それだけ?」

「うん」

「いつから?」

「7月から」

「もう11月だよ、5ヶ月近くも経ってなにもないの? 好きとか、愛してるとか、キスとか」

「手を繋いだこともないよ」

「うっそー、日本の男ってそんなに奥ゆかしいの?」

「アメリカ人みたいに毎日愛してるっていう国民性じゃないと思うけど、私のこと女だと思ってないのかな?」

「思われてないなら、女見せなさいよ!」

「えっ!? はっ・・・はい」

「でもよかった~」

「えっ?」

「メアリ、5年前に痛い失恋してもう恋なんかしないって泣いて泣いて、このまま30代に突入するのかと心配してたら、また誰かを好きになることができてよかったね」

「うん、心配かけたね、ありがとうジェーン」
                         *


「あの・・・立花さん、明日はお店休みですよね、よかったらうちでコーヒーでもどうですか?」

清水どころかエンパイアステートビルの屋上から飛び降りた気分で(^^;

「明日店は休みなんだけど、NYコレクションの打ち合わせがあって」

「えっ!立花さん、NYコレクションのヘアメイクやるんですか!?」

「ちょっとだけだけどね」

「凄いな~、段々遠い人になっちゃいますね」

「そんなことないよ、ただの雇われ店長だよ。NYコレクションは個人的に頼まれたんだけどね」

「楽しみだな~絶対見にいきますね!」



                         *


「あー楽しかった、NYコレクションって初めていきました。立花さん、ちょっとどころかステージで紹介されてたじゃないですか~洋服よりヘアメイクばかり見ちゃいました」

「ファッションショーなのに?(笑)」

「あの・・・あの・・・」

「なに?」

「立花さんは好きな人がいるんですか?」

「いた・・・けどね、今はいないじゃなくて、ちょっと、ううん、とても気になっている子がいるんだ」

デジャブ・・・あのときと違うのは、いるよ じゃなくて いた と過去形になったこと。
そう、僕はメアリに惹かれていた。キラキラと眼を輝かせながらいつも楽しそうに笑うこの子に。。。

「えっ・・・・・・」

「コーヒーでも飲んでく?」

「はっ はい」



「どうぞ」

「ありがとうございます。立花さんの部屋ってお洒落ですね、センスいいな~」

「寝に帰るだけだけどね」

「お酒がいっぱい、ちゃんと食べてますか?私今度なんか作りましょうか、大したものは作れないんですが、おばあちゃん直伝の煮豚とか結構イケるんですよ」

二人だけの空間に落ち着かなくて饒舌になる。

「メアリ・・・」

「・・・ん・・・」

饒舌な私の唇を立花さんの唇がふさいだ。。。

優しいキス・・・一旦離して今度は深く熱いキス・・・

もう死んでもいい・・・いやまだ早い(^^; この先があるはずよ。やっぱないかな~。

ふと立花さんの右の手の綺麗な指が私のシャツのボタンにかかった。 キャッ


・・・メアリ、彼と会うときは絶対に勝負下着だからね!・・・


ありがとう~ジェーン、感謝するわ。

ブッブーブッブー 

「電話、鳴ってるよ」

なんでマナーモードにしておかなかったんだ、私。。。

「えっ?印刷工程でトラブルが、わかりました。直ぐに行きます」

「ごめんなさい」

「いいよ、また連絡するから」

「はい」


どうして私っていつも間が悪いんだろう、昔からそうだ、肝心なときにトラブルが起きるんだ。
でもキスしてくれた。。。涙が溢れてくる。
キスされて泣くなんてハイティーンじゃあるまいし、だけど私はあの日からずっとこんなにも立花さんのことが好きだったんだ。

その日から忙しくて、おまけに風邪までひいてしばらく立花さんに会えなかった。
風邪ひいたっていうと心配して絶対にお見舞いにくるだろうから、ロサンゼルスに取材に行くと嘘をついた。

「久しぶり、なんか痩せたね、仕事大変だった?」

「少し、でも明日からクリスマス休暇だから」

「そう、クリスマスはどうするの?」

「イブは親戚一同祖母の家に集まって過ごすんです。これに参加しないと親戚から村八分にされます」

「村八部なんて言葉よく知ってるね(笑)」

「でも25日のクリスマスは空いてます」

「実は25日から日本に帰るんだ、ずっと帰ってないから顔見せろっておふくろが煩くて」

「帰ってきますよね?」

「勿論だよ、正月開けたら帰ってくるよ」


心も・・・心も私の元へ帰ってきてください。。。

日本・・・立花さんの好きだった人がいるところ。過去形なのに、どうしてこんなに不安になるの?
恋をするととても臆病になる。 涙もろくなる。。。


                         *


「メリークリスマス、おばあちゃん」

「メリークリスマス、メアリ、どうしたんだい?元気がないね」

「あのね、おばあちゃん・・・」


「追いかけるんだよ」

「えっ?」

「どうにもならなかったおばあちゃんの時代とは違うんだ、気持ちがあれば大丈夫」

「でも今からじゃエアーチケット取れないよ」

「一人くらいキャンセルする人いるだろ?」

「一人もいなかったら?」

「泣くほど好きなんだろ」

「うん」

「信じるものは救われるというじゃないか」

「メアリと立花さんの間に赤い糸が繋がっているのを信じなさい」

「うん」

サンタクロースを信じなくなったのは何時からだろうか。
都合がいいかも知れないけれど、今はサンタクロースを信じたい!
どうか私に日本行のエアーチケットを届けてください!

「メアリ、取れたよ!おばあちゃんの知り合いに声かけたんだけど、それだって運命の赤い糸だよ」

「ありがとう、おばあちゃん」

「さっ 急いで!」

「うん、じゃあ行くね」

「転ぶんじゃないよ、そうそうホテルはダブルベッドで予約したから無駄にするんじゃないよ~」

「もう~おばあちゃんたら~」

「勝って~くるぞと勇ましく~♪」 byおばあちゃん。

うん、これは勝負なのかも知れない。メアリ、行きまーす!

                                      後編に続く

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ラストシンデレラ番外編 凜ちゃんinNY Last Love(後編)

2013-06-27 21:46:56 | ラストシンデレラ
「凜太郎~お帰り~チュッ

「ただいま~チュッ

ほっぺにチュッチュッする二人です(^^;

凜太郎ったらNYに行って目覚めたのかしら?そんな訳ないわよね、でもほっぺにチュッくらいは全然平気なんだ、さすがNY、NY万歳だわ。

「あー美味かった!これが食べたかったんだ」

「1年半ぶりの帰国だもんね、しかも凱旋帰国、さすが凜太郎ね。今日は実家に泊まるの」

「うん」

「明日は一日遅れのクリスマスパーティ&凜太郎お帰り会をやるからね!」

「ありがとう健ちゃん、みんなに会うの楽しみだな、みんな元気か」

「うん、元気よ」

「じゃあまた明日」


あれっまだ店に電気がついてる、遅くまでやってるんだな。誰がいるんだろ?
キン・・・は今頃あいつとラブラブクリスマスだな、店の様子もみたいし、ちょっと覗いてくるか。


                        *

「立花!」

「よっ元気そうだな、クリスマスだってのにまだ仕事してたのか」

「もう終わったけどね、店長ともなると仕事多くてね、立花みたいに早く出来ないしさ」

「ここリニュアールしたんだな、いい感じできんの店になってるよ」

「ありがとう、誰よりも立花にそう言われると嬉しいよ」

「元気だったか」

「うん、みんな元気だよ。それにしても立花ってやっぱ凄いわ、NY支店は大繁盛。この雑誌の特集・NYコレクションを華やかに彩った立花凜太郎の手腕っときたもんだ。次はパリコレか?」

「・・・・・」

「けっマジかよ! でも同期としては鼻が高いよ。NYじゃ金髪のお姉ちゃんにモテて困るだろう(笑)」

「んなことねーよ」

「だな、立花って案外モテないんだよな、でも彼女の一人くらいいるんだろ」

「ああ」

「チュウしたか? その顔はしたな、で、その先は?」

「なんでおまえにいちいち報告しなきゃなんねーんだよ」

顔見るだけで立花のことならわかるんだよな。

「バッカだな~早くやれよ、もたもたしてっから好きな女 他の男にとられるん・・・ごめん

「おまえはどうなんだよ・・・幸せか」

なんで黙ってんだよ。。。

「彼とは別れたんだ・・・」

「はぁ? なんだよそれ」 あんなに大騒ぎして投票までして

「私が夢を諦めないでって言ったから、それでいろいろと無理して頑張り過ぎて痩せてやつれちゃって、それでも笑顔を絶やさなくて・・・もう彼を自由にしてあげようと思ったんだ。現実はさ、童話のようにめでたしめでたしってわけにはいかなかったな」

「そんなこと・・・」

「わかってたよ、立花を選んだ方が幸せになるだろうなっていうのもわかってた」

「・・・・・」

「だけど、あのときの私は彼のことがとても、どうしようもなく好きだった」

「後悔してるのか?」

「してないよ、幸せだったもん」

「ならいい、けど泣きたいときは泣け、我慢すると便秘になるぞ」

「なんだよ、それっ 相変わらずだな~立花は(笑)」

「やっと笑ったな」

「立花・・・」 

涙が溢れ出る桜。桜を抱き寄せる凜太郎。。。

「えらかったな、頑張ったな、よしよし」

あったけーな、凜太郎の胸は・・・

「ん? おまえ腹出たな、この年になると気つけないと戻らなくなるぜ」

「ちげーよ、今5ヶ月なんだ」

「えっ・・・」

「別れた後にわかったから彼は知らないんだ」

「待ってろ! 俺がなんとかすっから」

「ばーか、なんもしなくていいよ、私はこの子がいるだけで幸せだから」

「よくねーよ、それじゃ駄目だって! 俺母子家庭で育ったから分かるんだ」

そうだった・・・


「あれっ 立花さんだ! 帰ってたんですね、お久しぶりです」←柏木(NAOTO)くん。

「そのハンカチは?」

「ああ、これ店の入り口に落ちてたんです。お客さんが落としていったのかな」

「さっき掃除したときは落ちてなかったけど」

「メアリ・・・・・キン、ちょっと待っててくれ」

「待たないよ! 私のことはいいから早く行け! 走れリンタロー!追いかけて押し倒せ!」

「おっ おうっ」

日本まで追いかけてくるなんてやるね~。
よかった・・・本当によかった。 あーあ、年取ると涙もろくなるってもんだ。


                       *

何処行ったんだろ?向こうに交番が見えるけど・・・・・いないか。


「本当にありがとうございました。私達がくるまでずっとこの子の相手をしてくださったようで」

「いやー私どもは英語喋れなくて助かりました」 ←警官です。

「クリスマスの夜に坊やのお付き合いさせてしまって申し訳なかったわ」

「いえ、私一人ですから、それにこれからホテル帰って寝るだけなんです」

「まあ、あなたみたいな若くて綺麗なお嬢さんが、それは勿体ないわ。日本の男性は見る目がないわね、ではごきげんよう、メリークリスマス」

「メリークリスマス」

ケーキでも買って帰ろうかな、そういえば昔の日本のドラマに29才のクリスマスっていうのがあったな~あれ最後どうなるんだっけ?
私の20代最後のクリスマスは日本での一人クリスマスとなりまし・・・

「メアリ!」

「立花さん・・・・・立花さんを追いかけて日本まで来ちゃいました。こんな重い女でごめんなさい」

「なに言ってるの、凄く凄く嬉しいよ」

ホントに?ホントに? だって抱き合ってた。 昔好きだった人、今も好きなんでしょ?

おばあちゃん、私は弱い女です。早くも白旗です。

「お邪魔しました。 さようなら」

「メアリ、君はなにか誤解してる。あいつとは20年来の腐れ縁で、大事な友達で家族のようだったり兄弟のようだったり、だからあいつが困ってると助けたいと思うし、あいつが泣いてたら慰めたいと思う。だけどメアリとあいつに対する感情は全く別のものなんだ」

「どう違うんですか?」

「メアリ、君といると・・・君といるとムラムラするんだ!」

「ムラムラって・・・」

「いや、そうじゃなくて、違う、そうじゃないわけではないんだけど、えとムラムラは置いておいて、いやその感情は置いておけないけど。」

いつも穏やかで大人な凜太郎さんが焦ってテンパってる。なんだか可愛い・・・

「私も・・・私もムラムラします!」

「メアリ・・・よかった。 君のことが好きだ。うんムラムラじゃなくて好きだって言いたかったんだ(笑)無論ムラムラもしてるけど(照)」


                       *

おばあちゃん、ダブルベッドありがとう~でもなんか用意してたみたいでこれってどうなんだろう?(^^;

「メアリもシャワー浴びておいで」

「はっ はい」

はぁ~日本人でこんなにバスローブの似合う人っていないだろうな。
こう見えて、私もナイスバディな身体にはちょっと自信があるのよ、この身体で立花さんを私のとりこに~。無理だ・・・だってこの身体、殆ど使ったことがない残念な私だった。
あれはどんくらい前だっただろうか(遠い眼)なんか心配になってきた。

「なに百面相してるの?」

「いっ いつからそこにいたんですか!?」

「だってシャワー長いんだもん、まちくたびれちゃった」

「キャッ」 29年生きてきて人生初のお姫様抱っこ、嬉し過ぎるぜっ!

「メアリ・・・」

「あっあの電気もう少し暗くしてください」

「いいよ(微笑)」

(凜太郎・パン一のバックショットですパン一とはパンツ一丁だよん

凜太郎さんの背中って広くて大きいんだ、あっほくろみっけっ。
それにしても綺麗な背中だな~足長いし、おしりの形もいいし

「なんか凄く背中に視線感じたんだけど」

しっしまった(^^;

お返しとばかりに凄く見られてる。恥ずかしくてたまらない。

「立花さん、そんなに見ないでください」

「名前で呼んで・・・」

「凜太郎さん・・・あぁ・・・・・やっ・・・」

「ここ?(微笑)」

「い・・・ぢわるっ・・・」


こんなふうにあの人も? バカッなんでこんなときにそんなこと考えるの?

知らなかった、私ってこんなに嫉妬深い女だったんだ・・・

「なに考えてるの? 考える余地を与えた俺がいけなかったかな(微笑)」

あなたの息遣いが聞こえる。

身体中に降り注ぐ愛の証。。。

こんなに愛されてるのにまだ足りない。

もっとあなたで私を満たしてください。 もっと・・・もっと。。。

                        

「メアリ、いつまでシーツかぶってるの(笑)」

盛り上がり過ぎた夜が恥ずかしくて顔出せないよ~。

「今日、お昼から健ちゃんとこで1日遅れのクリスマス会をやるんだ。健ちゃんてのは幼馴染でSOBARって店をやっていて、そこで皆にメアリのこと紹介したいから、そろそろ起きて着替えて」

「はい・・・て、なっなんで裸なんですか!?」

「なんでってシャワー浴びたから、なんか期待した?(笑)」

「もおぉ~」


                          *

「メアリと言います」

「私は遠山桜です。立花とは同期で20年来の腐れ縁で、立花の後を継いで吉祥寺店の店長やってます。それにしてもメモリちゃんがこんなに可愛い子だったとは、ホントに立花みたいな41のオッサンでいいの?」

「おめえは余計なこと言うんじゃないの」

「へいへい、失礼しました」

「私は凜太郎と幼馴染でこの店のマスターなの、健ちゃんて呼んでね」

「健ちゃんさん」

「あらっ さんはいらないわよ、ホント、メモリちゃんて可愛い子ね」

「メモリちゃん、よろしく~よろしく~」←その他大勢。

「つーか、なんでみんなしてメモリって言うんだよ、定規じゃあるまいし、メ・ア・リだよ」

「だって桜が、メモリって名前なんだってって言ってたから」

「おいキン、耳まで遠くなってきたのかよ。そんなんじゃ老後が大変だぞ」

「おめぇ~に心配してもらわう筋合いはねぇーよ、おめぇ~こそジジくさくなってメモリちゃんに逃げられないように気をつけな」


二人・・・仲いいんだな~。ずっと楽しそうに喋ってる。。。
それに凜太郎さん、ちょこちょこ動き回る桜さんのことをずっと気にかけて見てる。

「あっ」

こけそうになった桜を素早く抱きとめる凜太郎。 

いたたまれなくその場を離れるメアリ。。。

「バカッ 気をつけろよ!」

「バカはおまえだよ」



・・・・・化粧室・・・・・

「メモリちゃん」

「桜さん」

「私、今妊娠5ヶ月なんだ、それでなんだよ」

「えっ・・・」

「あいつはバカ優しいんだよ」

「バカ優しい?」

「バカみたいに優しくて、それでメモリちゃんが傷つくことがあるかもしれない、だけど大目に見てやって。だって初めて見たよ、立花のあんな顔。凄く愛おしそうにメモリちゃんのこと見てたよ」

「桜さん・・・」

「それと私と立花は一度も男女の仲になったことはないんだよ。あっ その顔を見るとやっぱり言ってなかったんだね、立花は頭がよくて感も鋭いくせに、どこか抜けてて特に女心には鈍感なやつだから(笑)」

この人に嫉妬してた自分はなんて醜いんだろう・・・

「桜さん、ありがとうございます」

「ん? 別に礼を言われることはないけど。さっ行こうっメモリちゃん」

「あの~私メアリですから」

「あっそうだった、ごめんごめん」




「健ちゃん、志麻さん、美樹さん、みんな、桜のことお願いします」

「そんなの当たり前じゃない」

「そう、みんな桜のことが大好きだもんね」

「うん」

「立花さんはメモリちゃんとお幸せに!」

「だからっメモリじゃなくてメアリだってば!」


                          *

「桜さん、凜太郎さんのことバカ優しいって言ってました」

「バカ優しい?」

「バカみたいに優しいんですって、でも桜さんもバカ優しい人です。大らかで気さくで、素顔も心もとても綺麗な人」

「ガサツな女だけどな(笑) 俺にとってはとても大切な友達なんだ」

「はい(微笑)」

「着いたよ、ここ、俺んち」

「まあまあいらっしゃい」

「こんばんは、メアリと申します」

「まあ可愛らしい方、洋服のセンスもいいわね」

「1年半ぶりに会った息子には眼もくれないんだな」

「だって、凜太郎の髭面見ても楽しくないじゃない」

「あれだけ顔見せろって煩かったくせに、俺の口の悪いのはおふくろ譲りだな」

「まあ、凜太郎さんたら(笑)」

「さあ、あがってあがって、私のお料理、お口に合うかしら~(ウキウキ)」


                         *

アメリカのとある場所です。


「よっ」

「立花さん・・・」

「一発殴らせろ!」

寸止めで止めます。

「今度はよけないんだな」

「なんの用ですか、僕に用なんてないでしょ。僕たちは別れたんだから、桜さんをどうしようとあなたの自由です」

「桜は妊娠してる、5ヶ月だそうだ」

「桜さん!」

「待て! 今日本に帰ってあいつが喜ぶと思ってんのか? だからおまえはガキだってんだよ。もう少し大人になれ」

「僕は・・・ずっとあなたに嫉妬してました。なにをやってもあなたには適わない。桜さんはあなたを選んだ方が幸せだったんじゃないかってそればかり考えてた」

「当たり前だ40年生きてんだぜ、おまえに負けてたまるか。あんときは負けたけどな(苦笑)・・・あいつはずっとずっとおまえのことが好きなんだよ」

「桜さんは元気でしたか?」

「ああ、すこぶる元気だったよ、大丈夫、向こうには桜を好きなやつが沢山いる。だからおまえはここで頑張って結果だせ」

「はいっ!」


                         *

「終わりました?」

「うん」

「なんか、凄く若い子ですね」

「15才下だからな」

「じゅっ 15才ですか!」

「15才下って有り?」

「私の15才下だと14才ですよ!それは犯罪です」

「だな(笑)」


                         *


「お待たせっ」

凜太郎さんのフォーマル姿、初めてみた。ひっ髭も無い!

王子様というよりまるで貴公子だわ(うっとり)


「来週からパリだから気分一新ていうか、髭そったんだ」

「そっか」

「髭のない凜太郎さんだとヘアメイクだけでなくモデルやってくれって頼まれちゃうかも」

「まさか(笑)」


「うわぁー高いな~ここから見下ろすニューヨークの夜景は最高です!」

「うん」

「食事も美味しいです!」

「うん」

「凜太郎さん、顔色悪いですよ」

「実は高いところ苦手なんだ」

「だったら無理してこんな高層レストランに来なくても」

「一生に一度のことだから無理しちゃえって」


「一生に一度って?」


「メアリ・・・僕と結婚してください」



嬉し過ぎて言葉が出てこない・・・


「返事は急がなくていいから、ゆっくり考えて、それにしても俺ってボキャブラリーがないよな。甘い言葉とか、いろんなプロポーズを考えてみたんだけど、カミカミになるか、こないだみたいにテンパって変なこと言いだすよりはシンプルにストレートにって思ったんだけど」

なんか、氷のように固まってる

うわぁーうっかり下を見てしまった。なんか眩暈がしてきた。気分が悪い。。。

はいです

「えっ?」

「はいっ! はいです!」

「よかった、一緒に幸せになろうな・・・・・ごめん、トイレ!」 

無理させちゃってごめんなさい。でも忘れられないプロポーズになりました



「お姫様と王子様は国中の人々に祝福されて盛大な結婚式を挙げました。めでたし、めでたし」

「いいな~いつか私のところにも王子様がきてくれるかな?」

「いつかメアリにも素敵な王子様がきてくれるよ」

「おばあちゃん、本当?」

「でもその為にはメアリは優しくて素敵な女の子になって、ううん、平凡な女の子でもいいんだよ。メアリだけを愛してくれるメアリだけの王子様が世界に一人はいる筈だから。でも現実は童話のようにメデタシメデタシでは終わらないからね、お互いを信じて思いやりをもって・・・おや、寝てしまったのかい。なにもおばあちゃんが語らなくてもそれは大人になればわかることだけどね。今は楽しい夢を見て おやすみ メアリ」

「おばあちゃーん」

「おはようメアリ、どうしたんだい、怖い夢でも見たのかい? 涙眼になってるよ」

「あのね、夢の中に王子様が出てきたの、でもその王子様はお髭がぼうぼうだったの」   fine

楽しんで頂けたなら幸いです。一言でも感想頂けたらより嬉しいです。


なお、桜と結ばれるバージョンも考えてます。7月4日に桜エンド編を書きました。

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緊急告知!

2013-06-20 23:12:56 | ラストシンデレラ
ラストシンデレラ番外編

凜ちゃんin NY Last Love

近日公開! こうご期待! ←盛りすぎです

だいじょうV 凛ちゃんは私が幸せにします!

私が凛ちゃんを脱がせます!

もとい、あんなにいい男が幸せにならないわけがないのだ!


ラストシンデレラ10話の感想は明日書きます。

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ラストシンデレラ 10話

2013-06-14 17:14:38 | ラストシンデレラ
「じゃあどうすりゃ良かったんだよ、好きな女が他の男と結婚するの指くわえてみてろってゆうのかよ。」

えっおいっ泣いてるのか? 人の告白で、ドラマ見て泣くのか?
俺がコクったときとか、プロポーズしたときとか泣かなかったじゃないか・・・
まっそんなシチェーションじゃなかったけどな。

この手の顔の男はケンカ弱いんだよな(^^;
そもそも一般人が3人を相手にケンカするってことも、喧嘩が得意ってこともそうないけどな。


あー殴られてる凛ちゃんが素敵すぎる。はっ まさかこんな心の声聞かれてないよね(^^;
こんなふうに守られると弱くても殴られてもキュンキュンしちゃうな~。

「桜さんの笑顔いいな~ このまま二人くっついちゃえばいいのに、お似合いの二人なんだけどな」

「だな」


「あーあ、結局桜さんは凛ちゃんのこと男として全然見てないんだ(ガックシ)」

「そうみたいだな、けどこの男なら、最初は騙していたかもしれないが今は本当におまえのことが好きなんだと思うぞって言うと思ったんだけどな」

「ですよね、それは最終回までとっておくんですかね」

「そういうことだろな」

「それにしてもなんかちょっと今迄の凛ちゃんのキャラと違って嫌だな」

ホタル2の俺たちみたいだな(^^;


「うわ~本心でないとはいえ、あの言い方はきついわ~ヒロトくん、駄目じゃん。」

「けどあの泣き顔にやられたお茶の間の視聴者は沢山いそうだな」

「ですね、ですよね(私もちょっとだけきたけど)でもなんか、あれはずるーい演出がbyまりりん

「凛ちゃんと結婚した方が絶対に幸せになれるのにな」

「ホタルは俺と結婚すると絶対に幸せになれると思った?」

「幸せになりたいというんじゃなくて、ぶちょおとずっと一緒にいたい、ただぶちょおと一緒にいることが私の幸せだから」

「俺もだよ(微笑) 現実的にいうと結婚となるといろいろ考えなきゃいけないことはあるけどな」

「これ(ラスシン)はドラマですからぶちょおは現実的に考えても最良の結婚相手だったけど

「だな、ドラマだからってことで(笑)」

「でもまさか凛ちゃんがアメリカ(NY)に行くとは思わなかったな、こうなったらNYでいい女つかまえろ!」

「おいおいやけっぱちだな(笑)」

「だって凛ちゃんなら親父女子の桜さんより、もっとずっと素敵な人と出会って恋ができるはず・・・」

はっ 凜ちゃんより素敵なぶちょおなら(さすがぶちょおの妻発言)干物女の私じゃなくてもっと素敵な・・・

「俺にとって最高に素敵な女はホタルという名前の干物女だけだよ」

読まれてた・・・

「ぶっちょお~! 大好き!(チュッ)」

かっ可愛いぜ(照)



相変わらずラブラブな二人を見てるとより凛ちゃんが切なくなります

「そうみたいだな、けどこの男なら、最初は騙していたかもしれないが今は本当におまえのことが好きなんだと思うぞって言うと思ったんだけどな」

↑とぶちょおが言ってますが、そうなんですよ。凛ちゃんには10話でそう言って欲しかったです。
思わずコクってしまったところと、殴られながら桜を守ったところはとてもよかったですが、あとはね~。

思わず・・・  10話の凛ちゃん、私に書かせて! て思ってしまいました

でも・・・・・
いつも桜のことを第一に考えていた凜ちゃん、10話の凛ちゃんは凛ちゃんらしくなかった。いつでも物わかりのいい同僚じゃないんだ。俺だって桜のことが好きなんだ、奪えるものなら奪いたい。あいつは(広斗)本当に桜のことを好きだってことは封印してしまった。知ってても伝えなかった。それで凛ちゃんらしからぬ、ちょっと焦った大人の余裕がない本能が出てしまった凛ちゃんになってしまったのかもしれません。
私は凛ちゃんに愛がありすぎてこういう凛ちゃんは書けません。
脚本家さんはそういう個人的な愛情はないだろうから、こういう書き方ができるんだろうな。
でもさ・・・広斗には愛がありそうだじょ(爆)

私だったら怪我は脇腹にして桜にシャツ脱がして手当させて(それは愛なのか?見たいだけか(^^;
桜が凛ちゃんを男として意識したりトキメく場面もちゃんと作り(それだと10話だけじゃ足りないけど)
勿論キスシーンも、ラブシーンもベッドシーンもシャワーシーンも・・・
誰か私の妄想を止めて~

えーこちら まんたんWebで中野Pは 、「桜は、1人で生きていくという道を選ぶことはなく、広斗か凛太郎のどちらかを選びます」と言ってます。

最終回はカッコよく桜の背中を押して、切なく切なく最後は秒殺の笑顔で日本をたってねん。

三毛猫みたいに投票でラストが決まる訳ではないと思いますが、ツイ見ると勘違いしている人もいるようですね(^^;
なんの為の投票だろ?盛り上げる為?
そもそも三角関係にしたいなら、もう少し早い段階で凛ちゃんも参戦して、少しは桜も凛ちゃんを男として意識する場面を作るべきだと思うんだけどな。最初からエンドは決まっていた?そもそも三角関係の予定はなかったけど、思ったより凛ちゃん人気が高いから、急遽三角関係で煽ることにしたのかしらと勘ぐってしまいます(^^;

でも来週は桜にメイクする凛ちゃんが超素敵だったのでそれを楽しみに1週間頑張ります。
タキシードというより礼服かな、ああいう格好させたら日本一の男です。



EYES更新してます。来週は美樹と公平の結婚式があるんですよね。

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ラストシンデレラ 9話

2013-06-07 21:53:36 | ラストシンデレラ
「俺は桜が幸せならそれでいいんだ、あいつが傷つくのを見たくないだけなんだ」

わかるな・・・ 

雨宮は手嶋の女だ、それを忘れたことはない。

あの頃の俺は自分の気持ちに気づいてもホタルが幸せならそれでいいと思ってた。あいつが泣いたらなんとか笑顔にしてやりたいと思った。ただそれだけだったのにまさか結婚するとは思わなかったな。
大人の階段を一段だけ登って帰ってきたときには驚いたり、ああやっぱりと思ったり、でもあのときもしも帰ってこなかったとしたら、その後に他の誰かと出会って新しい恋をしたかもしれない。いや、ないか、あいつはずっと干物女だからな(^^;
10年経っても一人で干物女やってたら俺が迎えに行くけどな、あっ干物女の10年後は親父女子か(笑)

「はぁ~ こんなふうにプロポーズされたらOKしちゃいますよね」

なんだとぉ~凛ちゃん押しじゃないのか? たく女ってやつはプロポーズというシチュエーションに弱いんだな。
俺のプロポーズは・・・ 「俺と結婚しよう、おまえは一生俺の女だ」

うん、男らしいじゃないか。↑これが支持されるのはぶちょお限定だと思う(^^;

「凛ちゃんと上手くいって欲しいのに、この桜さんが綺麗すぎて、幸せそうで・・・。桜さんへの気持ちに気付いてしまった凛ちゃんが余計に切ないです」

プロポーズしたときのホタルは・・・気絶したんだった(^^;


「チョコちゃんて怖いけど、かわいそう・・・」

「だな、あれは可愛そうだな」

「するってーと、ぶちょおは抱くんですかい!?」

ぶはー お茶を吹き出す音。

「だっ だっだっ ゴホンゴホン」 ←お茶にむせてます。

「抱かないですよね、凜ちゃんの言葉が胸に響けばいいんだけど・・・好きな人に拒否られた時点で駄目か・・・」

またなんかやらかしそうでキョワイ
あの子を救えるのは桜さんじゃないのかな、ホタルと同じ綺麗な心の。。。

いや、そもそも自転車の大会だ、就職だ、結婚だと言ってる前に、広斗は妹のことをちゃんとしたまえ。
俺の歳だと広斗の良さとかさっぱりわからんわ。比べると凜太郎は贔屓目無しで見てもいい男だと思うぞ。



「関係あんだよ! 俺にも関係あんだよ!」


「きゃー凛ちゃん、かっけ~ いけいけ!」

「いけるのか?」

「なんか来週はいくみたいだけど、残り後2話だから最終回でどんでん返しがありそうです」

嵌ってる割に冷静に見てるんだな(^^;

「思った以上に桜は広斗のことが好きで・・・」

「桜は凛ちゃんへの恋愛感情が殆どない・・・てか(^^;」

「そうなんですよ、9話で殆どないんです。10話で恋愛感情が沸いてきたとしても遅すぎると思いませんか!」

「俺に言われてもな(^^;」

「それに、騙されたと知っても、広斗を好きな気持ちはそう簡単には消えないと思うんです」

んだんだ、しかもやっちまったしな。俺なんてキスまでに何年かかったことか、たく最近の若者は。。。
↑ぶちょおのそれは仙人レベルです

「だって、例えぶちょおが浮気したとしても、わたし絶対にぶちょおのこと嫌いにならないもの」

なんてわかり易い例え話なんだ(^^;

「絶対に?」

「もちのろん!」

「ホントに?」

「はい・・・ですけど・・・」

「じゃあしちゃおうかな~」

「ぶっ ぶちょお~! ん? ← 不意打ちにちゅうされちゃいました。

「冗談だよ、俺は毎日ホタルのこと愛してるから

ぶちょおってクールで端正な顔しながら、ときどきこんな甘い言葉をしれっというから。
究極のギャップ萌え~ たまんないぜっ!


いいな~ホタルちゃんとぶちょおはラブラブで(笑)
果たして凜ちゃんが桜さんに甘い言葉をいう日はくるのか?
想像できないな~告白もしないで見守りそうだわ。
志麻姐さんが桜に「桜には立花さん(友達として)がいるじゃない」と言ったり、
健ちゃんが白、黒はっきりさせることはないと言ったり、そういうのって後で繋がるのかな。

健ちゃんといえば、健ちゃんがゲイと知らなかった凛ちゃん(笑)、鈍すぎるわ。
そんな純粋な凛ちゃんに健ちゃんは好きだって言えなかったのね。
↑私の頭の中ではそうなってますがいけませんか?(^^;

ラストで凛ちゃんの笑顔が見れれば、桜・広斗エンドでもいいんだけど、それとは別で桜・凛ちゃんエンドも書いちゃうかも~。

桜・広斗かなと思ってはみても、そこは最後の最後までドキドキしたいです。
それとさ、二の腕くらい見せてもいいと思うんだ。今日なんて暑くて半袖で十分でしたよ。
チェックのシャツ、たまには脱ぎ脱ぎして二の腕くらい見せてねん。

桜と広斗のラブシーン綺麗でしたね。23才であのキス・ラブシーンは、春馬くんお見事でした。
ただ、ドキドキもキュンキュンもしませんが(^^;
きっと直人のキス・ラブシーン以外でドキドキすることはないんだろうな。
が、嵌っているドラマの展開でキュンキュンすることはあります。
美樹さんは素敵主婦な優しいお母さんですね、公平さんとお幸せにです。
志麻姐さんにも幸せになって欲しいけど、健ちゃんはゲイだから健ちゃんとはないかな?

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ラストシンデレラ 8話

2013-05-31 21:22:38 | ラストシンデレラ
あなたとは終わりたくなかったの・・・ずっと恋していたかったの・・・

「はぁあ~!なにっそれ! ざけんじゃねーよ!」 

 きょわい

「しかも凛ちゃんに迫ってるし~ ずるくないですか!

「ずるいっていえばずるいけど・・・」

「しかも、予告ではアップだったのに 楽しみにしてたのに、カメラ引きすぎだし!」

「えっ!?」

すみませ~ん、今のは私(まりりん)です(^^;


でも、もし元カノが訪ねてきて困ってたらぶちょおは必ず家に泊めるね、ぶちょおはそういう人だもの。キスは絶対にしないけど、家には泊める。今後ぶちょおの昔の女がきたりしませんように(願)

でもなんか色っぽいキスだな~。私とぶちょもあんな感じ? いや、ぶちょおはともかく私は色気ないもんね ←わかってるらしい。
大人のキスとなると受ける方も大事よね、ああやって、こうやって・・・

クククッ 唇がタコになってる(笑) わかりやすいな~ホタルは、ホント一緒にいて飽きないや(微笑)


「なんかこの二人痛くないですか キモイというか

「ちょっとひくな(^^;」

「この二人から見ると、私たちのバカップル度なんて可愛いもんですね」

「まあな」

「この二人から見ると、ぶちょおのムームー姿もキモくないですよね」

キモイって言われた

しっしまった・・・ぶちょおの忘れたい過去№1だった


「あっバッティングセンター、こないだ楽しかったですね~また行きましょうね!」

「うん」

「桜さんと凜太郎さん、二人でいるのが凄く自然でいい感じですね、桜さんて普通にしてると凄く綺麗なんだ」

「ああ、お似合いの二人だな」

「でしょ! でしょ! ぶちょおもそう思うでしょ!」 ←眼を輝かせるホタルちゃんです。

「うん(^^; 」


「いけ好かない元カノだけど、最後はいい人っぽく終わるのはドラマならではですね。まあ凛ちゃんが本当の自分の気持ちに気づくことが出来たってことで、良しとしましょう」

その上から目線はどこからくるんだ?


「いやーん、凛ちゃん・・・切なすぎます(泣)」

「本当の気持ちに気づいてしまうと辛くなるだろうな」

「凛ちゃんの切ない顔は素敵だけど、笑顔も見たいのにな」

「ああいう優しい男は周りのことばかり考えてしまうし、相手のことを思って身をひこうとするんだろうな」

そういうとこぶちょおに似てる。。。

「そもそも恋をすると笑ったり怒ったり切なくなったり、好き同士上手くいくこともあれば、互いに好きなのに何故か上手くいかないこともある。恋は・・・というか、人間ってやつは複雑なんだな」

「複雑だけど面白い、哀れだけど優しくて愛おしい」

「へぇ~」

「私も人生経験積んで少しは大人になりました



「あー! 予告で桜さん、泣いてましたよ!」

「広斗の 悪巧み もとい、最初に近づいた理由がわかったんじゃないのか?」

「やっぱそうですよね!これはチャンスですよ!イケイケドンドン慰めて抱きしめろ~!」

大人の女性はそんなふうにはいわんぞっ

「振れっ 振れっ 凛ちゃん! さあ、ぶちょおも一緒に!」

ふれっ ふれっ 凛ちゃん 何故俺がこんなことを トホホ


心が綺麗・・・・・か、ホタルと同じだな。
俺はホタルと出会って変われた、自分を解放できた気がする。
ホタル、君と共に歩く俺の人生はすこぶる楽しくて、君が側にいるととても心地よい。

同じ顔のよしみで一応君のことを応援することにしよう。
凜太郎、幸せ掴めよ。。。


こんなに仲良くラストシンデレラを見ている夫婦はいないでしょう(笑)

須賀ちゃんやぶちょおのときのように絶対に~ てわけではないですが・・・
凜ちゃんの切ない顔を見るのは辛いです。
切ない顔は美味しくて好物だけど、ずっとそれだと辛いので最後は笑顔が見たいです。
凜ちゃんなりの幸せを掴んでくれればいいなと思います。
それとちゃんと桜さんに好きだって言ってね。当たって砕けても(シクシク)後悔のないように前に進んで欲しいです。

まあぶっちゃけ一番の希望は桜・凛ちゃんendですが(^^;
それにしてもキスシーンのときのツイは凄かったです。神様のボートを地上波で放送したらどうなる? 本物のキスを若者に見せてあげたいわ。
アップじゃなかったけど、広斗の裸見るよりずっとドキドキしました。そもそも若者の裸見てもドキドキはしませんが(^^;

コメント (4)
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