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Tea Time

ほっと一息Tea Timeのような・・・ひとときになればいいなと思います。

拍手御礼とイズム

2014-07-28 19:58:16 | naohito
「初恋」に拍手とコメントを送ってくださった皆さん、ありがとうございます。とても嬉しく思ってます。
昨年原作を読んだときは直人が大島さんをやるだろうということにピンとこなくてうっかりと初演の長〇川さんの声で読んでしまった私だったし、大島さんの設定にはちょっと?だったりして感情移入しにくいな、大島さんで書くことはないかなと思っていたんですが、ところがどっこい生の威力は凄かったです。
いくらでも沸いてくるわ、赤ちゃんにまで遡るわ、可愛そうに可愛そうにと涙浮かべながら書いてる始末です(^^; ←思いっきり感情移入して書きますから。
どうやら直人が演じたことで、大島さんに物凄い愛着が沸いてしまったようです。最近は大島さんやカフカくんや桂木さん交えて和気藹藹とした会話を楽しんでいるという。あっ一人で楽しんでいちゃいけませんか? じゃあそのうちにちょこっと書きましょうかね

そして昨日のイズム、いやー愛梨ちゃん最高でしたー!どつぼに嵌ってしまったようで。
素で大笑い、涙まで浮かべて、終いには息も出来ないほど辛そうに見えました(^^;
私も久々に大笑いしました。ありがとう~愛梨ちゃん。
とてもいい子で可愛い愛梨ちゃん、素敵な人と出会って32才頃によい結婚をして欲しいなとおばちゃんは思いました。

昨日とある45分ライブ見てたんですが豪華でしたね~あのセットとか花火とか凄いわ。
カッコいい衣装なんだけど暑苦しそうであれ着て踊るのきついよね~早く脱げばいいのにとそればかり気になってました。
直人も夏のライブでいつも暑苦しい衣装着てるけどね、だけど脱いでも5分袖だったり(^^;
最近はドラマやバラエティで見かけることが多い5人だけど、皆さんキラキラオーラ振りまいてやっぱアイドルだ~と感心しました。ミスチルともいきものがかりとも直人とも違うこれがスーパーアイドルのライブなのね。
そして言うまでもなく「直人ライブに行きたーい!」と思ったのでした。

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妄想が過ぎて・・・

2014-07-24 20:24:55 | naohito
直友さんのリクエストで大島さんとお兄ちゃんの話を書いていたのですが、病気に関する記述で一部まずいかなと思うところがあったのでメール配信を考えていたんですが、blogで書かないのは勿体ないと言われて、そうかな~と思って、まずいかなと思った部分をカットして修正加筆してblogに書きました。
何処まで妄想するんだって感じですが こちら↓(直ぐ下にあります)です。よかったら読んでくださいね。
名前がないと書きにくいので「緑」にしちゃいました。
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VOICE EYES更新

2014-07-23 23:09:55 | naohito
誰だろう? 楽しみにしてます。
今週はリアルで聞けるけど電波の状況はどうかな?
いつも一番期待・信頼できるのはVOICEだね。
おーい熱直はどうなってるんだ? 私もFBIにメールしようかな~。

はるかちゃんの秋ドラマが発表されましたね。話題の漫画ということで前に3巻くらいまでレンタルして読みました。
漫画としてホタヒカと比べるとホタヒカの方が面白いです。
漫画の蛍はドラマのホタルほどアホではなく、漫画の部長もカッコいいんだよね。
秋ドラマの原作漫画は年下の彼氏が若過ぎて、一番ウケてるのは20~30代OLだから私はそこから思いっきり外れます。だからあまり共感できないのか(^^;
原作のヒロインは33才ではるかちゃんだと若過ぎて可愛すぎ、まあホタルもそうだったけど隣にぶちょおがいたからな。どうだろ。

はるかちゃん好きだから見るけど、でも水10にこういうドラマをもってくるとなるともうホタルノヒカリはないのかな~と思って淋しいです。SPでいいから見たいんだけどな。

ツイで浅尾さんは藤〇直人がいい~て書いてる人がいるけど、それやったらまんまホタルとぶちょおじゃん(笑)
原作のラストはまだでドラマで浅尾さんとということになったら、まんまホタルノヒカリじゃん、大笑いだわ。200%有り得ない話だわ

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拍手御礼といろいろ

2014-07-22 20:22:12 | naohito
7月19日に「はっぴぃーばーすでぃーとぅーみー」と元気なVOICEが聞けて嬉しかったです
去年は体調崩してたんだよね、後厄もあと半年、体調に気をつけて乗り切ってくださいね。

昨日のイズム楽しかったですね、イケメン揃い、なんちゃってイケメンの多い中私の好きなイケメンさんたちでした。

綾野さんのアドバイス「唯一の支えは藤木さんなので、藤木さんにとことん寄り添ってやったらGOODだよ」よかったですね。
健君の理系ということで勝手に親近感持ってます発言もよかったです。
益々好感度upな二人ですが・・・この二人って結構週刊誌を賑わせている?でもそういうの全然気になりません(^^;

健くんはオセロが超得意でそんなにルービックキューブ得意じゃないんだ、揃えられればいいって言ってたもんね。
しかし直人の性格を知ったうえであえて対決させるイズムスタッフって、綾野くんの言うようにゲストを陥れるのが好きなんでしょうか(^^;

なにがあっても直人は勝負ごとに手は抜きませんからね。ゲストとかMCとか関係ないです。はい負けず嫌いなんです(笑)
私、実は健くんの顔が大好きなんですよ。なので出演してるドラマも殆ど見てるし、麗しいツーショットにウハウハのイズムでした
昔から考えているお話があって昔は直人と真田さんで考えていたんだけど、直人も40代になって当初考えてたキャラが合わなくなってきたので、若い方を健くん、若くない方を直人で作り直そうかなと。一体いつ書くんだ~な話ですが(^^; そのうちいつかは書きたいんですよね。

そして大島さん小説「恋・・・(大島さんに捧ぐ)」に拍手、コメントをくださった皆さん、ありがとうございました!感謝です!
こんなの大島さんじゃないって思われたらどうしようって思ってました。だって読むのは直人演じる大島さんに特別の思いを持った皆さんですからね。しかも大島さんは今迄のキャラと違って相当特殊です。ちょっと不安もありましたが大島さん小説を楽しんでもらえて嬉しい限りです。

赤坂に行くまでに半分以上書き上げていたんですが・・・埼玉では下手4列目の端っこ、赤坂では4列目の上手中央よりということで見える表情が違ったんですね。特にうつむき加減で「僕のほうがよっぽど特殊な人間だ…」その後フッと薄く笑いながらカフカに話しかける(台詞は忘れたけど)この流れの表情がなんともいえなくて、大島さんの抱える孤独やその背景がワァーと見えた(イタコかい)、見えた気がしたんです。
それで帰ってから書き直したり、追加して前後編になったり、大島さんはそう簡単には心を開かないはずだ、どうする?どうする?そーだ、殴ってしまえ~て感じで完成しました。それと私が一番感動したセットは森のセットだったんです。本当に眼の前に森が現れたみたいで、その緑が印象的で緑という名前がふと浮かびました。
何処でだったか忘れましたが春樹先生が「大島さんには幸せになって欲しいと思ってる」と言っていたというのを読みましたが僭越ながら多忙な先生に変わって私が書かせていただきました。でもよく考えると恐れ多いことやってるね、ドラマとかじゃなくて世界のハルキの小説のサイドストーリー書くなんて
小説というより舞台の大島さんだから、まっいっか~。と言いつつ

桂木さんは直人と直人とか、某俳優さんとかいろいろありますがそこはご自由に想像してくださいね。
今ふと思ったんですが直人直人の場合は南雲教授とかいいかも~お茶目だし合うかもね。
私は昔からこういうの(どういうの?)書くときに決まってイメージする某俳優さんがいますが名前は伏せます。ここでそれを書くわけにはいかないわ(^^;

ちょっとだけ・・・

「教授、捜査の協力お願いします・・・教授!」
「ああ君か、私は今それどころじゃないんだ」
「10種類のパンお持ちしましたよ、今は何に嵌っているんですか?」
「今はジャムパン・・・そうじゃなくて私は今恋をしていて忙しいんだ」
「はっ?」
「彼女は私にそっくりのとても美しい人なんだ」

このナルシストのジャムパン野郎っ 早く捜査に協力しろっ

「美しく聡明で、だがとても複雑で難しく彼女はまるで薄いバリヤーで囲まれているようで心理学者のこの私でもなかなかその心の中にまで立ち入ることができないんだ」
「なんかややこしそうな人ですね」
「そう彼女は彼でもあるんだ」
「はっ?」
「身体的には女性だが、心は男なんだ」
「性同一障害ってやつですか、でもそれなら心は男なんだから好きになるのは女でしょう、教授の入る隙間はありませんよ、残念でした。捜査に協力を」
「それが彼女が好きになるのは男で自分はゲイだと言っている」

ややこしすぎるぜっ

「教授はその人のこと女として好きなんですか?それともゲイに目覚めて男として好きなんですか?」
「誰かを好きになるのに男か女かそれは重要なことか? 私はただあの人そのものが好きなんだ、男か女かはそれほど重要じゃない」
「じゃあそれを言えばいいじゃないですか!そんなバリヤーパコーンと打ちやぶって、ただ君が好きだー!って叫べばいいんですよ。」
「なるほど! だがまさか男心のわからない君に恋のアドバイスを受けるとは思わなかったよ」
「なに聞き捨てられないこと言ってるんですか!女心がわからないのは教授の方でしょ」
「君は知っているのか? 私が君を好きだったことがあることを」
「はっ!?それは何時? 何年何月の何時何分ですか!?」
「わからなければ別にいい、おかげで私はあの人と出会えたんだから」
「・・・・・(開いた口が塞がらない)・・・・・・」
「そのうち君にもまた恋のチャンスが訪れるかも知れない、頑張りたまえ」
「はい・・・・・・教授! 捜査に協力を!」
「赤くなる前のトマトは何色だ」
「えーと・・・緑! 緑のおばさんだ!」

犯人はあの事故に関与した人全てに復讐を計画している、そうすると次に狙われるのは緑のおばさんだと、デカい緑のおばさんに変装した室長さんは見事犯人を捕まえたのでした。

教授の名前を出したら急に教授が書きたくなってしまいました(^^;

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恋・・・(大島さんに捧ぐ) 前編

2014-07-19 00:01:59 | 海辺のカフカ・大島さん小説
朝9時、僕は図書館に着く。鍵を開け、窓を開けて空気を入れ換える。誰もいない図書館はむしろ誰かが今迄そこにいたかのような空気を感じるが、朝の空気を入れることによって図書館は清々しい空気をまとい、来館者たちを迎え入れる準備を始める。
僕は床にざっと掃除機をかけ、雑巾で机の上を拭き、花瓶の水を取り替え、明かりをつけ、天気の続いたときは庭に水を撒き、時間がくると表の門を開ける。

10時半に早目の昼食をとる。今は図書館を一人で管理しているから休憩の為に席を外せないからだ。それほど人の出入りの無い図書館とはいえ一人で管理するのはなかなか忙しかったりする。助手が一人欲しいところだが。春が来るまで一人でやっていくことに決めていた。
強制はしない、待っているわけではない。だけど君はまたこの甲村記念図書館にくる・・・そんな確信があった。

休館日の月曜の朝は川べりを歩く。「人間は足から老化が進むんだ、週に一度はウォーキングくらいしないと」と兄に言われて始めた。運動は苦手というか殆どしてこなかったのだが、このウォーキングシューズというのはなかなかの優れもので軽快に歩けた。今日は祝日の月曜日だから賑やかな声が聞こえる。早朝野球でなくて早朝サッカーか。

「危ない!」

「えっ」

サッカーボールが右腕を直撃した。 向こうからサッカーウエアの男が走ってきた。

「申し訳ない、怪我はなかったか?」

白いシャツに透けて薄っすらと赤いものが見えている。

「ちょっと見せて、こう見えて俺医者だから」

断る間もなく腕をつかまれてシャツの袖をまくられた。

「これは・・・内出血を起こしてる。君・・・まさか?」

「ええ、でも大丈夫です。病院に行きますから」

「車すぐそこにあるんだ、乗って!」



「本当に申し訳ないことをした」

「ボールを蹴ったのはあなたではないんでしょ?」

「俺がチームの責任者だから」

「そうですか、普通の人ならかすり傷程度ですんだ怪我です。そんなに気にしないでください」

(大島さんは原作では血友病と書かれています)

「ここでいいですから車停めてください」

「本当に今日は申し訳ないことをした、また改めて詫びたいと思う」

「そういう気遣いは結構ですので」

「具合が悪くなるようだったら連絡して欲しい」

「桂木病院院長・・・」

「院長と言っても町の小さな病院だから、君は?」

「名刺持ってないんですよ」

「連絡先を教えてもらえないだろうか」

教えたくないけど教えないとしつこそうだ。

「甲村記念図書館で司書をしてます」

「甲村記念図書館か~あそこならよく知ってる、死んだ親父の一番のお気に入りの場所だった」

図書館のことを褒められて少しうっとおしさが消えた。

「では、これで、早く休みたいので」

「そう今日はゆっくり休まないと、引き留めてすまなかった」


                             *

「はい、甲村記念図書館です」 ←電話してます。

「桂木といいますが司書の大島さんはおられるでしょうか」

「僕ですが・・・」

「先日のお詫びに食事でもと思いまして」

「結構です」

「そう言うと思いました。けど今日は親父の月命日で親父の好きだった図書館の話なんか出来るといい供養になるなと思いまして」

そういう話をされると弱い・・・


「ここ寿司美味いんだ、ドンドン食べて」

「はい」

「親父は歌や俳句が好きでそういう勉強や研究をしたかったんだろうけど、祖父が厳格でそんな話が出来るわけもなく医者になり病院を継いだ」

「お父さんの写真とかありますか」

「1枚携帯に入ってる」

「あっ」

「知ってるのか?」

「ええよくいらしてました。見識が豊かで帰るときにはいつも優しく声をかけてくれました。素敵な紳士でした。・・・似てませんね」

「よく言われるよ(苦笑)ここ美味いんだけど予約してもカウンター席しかとれないくらい混んでるのがな~もっと静かな店にすればよかったな」

「いえ、美味しかったです」

「そっか、じゃあそろそろ帰るか」


「キャッ」

ウェイトレスがなにかにつまづいてお盆の上のグラスが落ち、グラスの破片が僕たちの足元に飛び散ると、すかさずズボンの裾をめくられた。

「切れてないようだな、よかった」

なになにあの二人? できてるの~やだーウフッウフッ


「まったく、あのくらいで切れる訳ないでしょ。公衆の面前でズボンまくられて、皆の視線が痛かったです」

「面目ない」

「あなた医者でしょ、患者がなにか持病を持ってたら神経質になり過ぎるのはよくないとアドバイスするんじゃないですか?それに血友病といってもいろいろあって僕は重度ではない」

「専門外なんだ、勉強したいと思う」

「いいですよ、いや僕の為に勉強しなくていいけど医者としてならどうぞ勉強してください」

「うん(笑顔)」

「お寿司ご馳走様でした、さようなら」

「またなっ」



はっ? またなんてないだろう・・・

明るくて快活でスポーツマンで僕とは真逆で別世界に住んでいる。いい人だとは思うけどああいう人は苦手だ。
背は高く大きく切れ長の目に鼻筋も綺麗だ、少し浅黒い肌からこぼれる歯は白い。まあちょっとタイプだけど。二度と会うこともないだろう。


                               *


僕は極めて規則正しい日常を送る。それが身体的にも精神的にも一番健康でいられるから。特に今は休めない状況にあるから細心の注意をはらう。だが風邪をひいてしまい今週は身体が重かった。休みが待ち遠しいと思ったことはないが明日が休みでホッとする。もうすぐ閉館時間だ、お腹が空いた。食欲も出てきたようで風邪もようやく治ったみたいだ、なんで風邪をひいたかといえば規則正しい日常から外れたからだろう。あの疫病神めっ 医者としての技量はわからないからそこまで言ってはなんだが。今日は早く帰って買い物に行こう。


「よっ」

「なにしてるんですか!?もう閉館時間です。お帰りください」

「どうした? 顔色が悪い、貧血も出ているようだ」

「ちょっと風邪をひいて」

「それはいかんな、車に診察鞄があるから取ってこよう」

「結構です。大体なにしにきたんですか?」

「今日休みでさ、暇にまかせて料理してたら作り過ぎてしまって一緒に食べないか、ほらっ美味そうだろう」

にんにくやスパイシーな香りが鼻をくすぐる。理性が本能に負けた。



「美味しいです」

「小食そうに見えるけど案外食べっぷりいいじゃないか」

「ここんとこちゃんと食べてなかったので」

「食べてもらうとやっぱ作り甲斐があるな、元々は料理なんてしなかったんだけど離婚してからは作らざるを得なくなって、嵌っちゃったんだな」

離婚したんだ、もてそうだから浮気か・・・僕にしてはつい下世話なことを考えてしまった。下世話というか他人のことはどうでもいいから滅多に考えたりはしない。

「君は料理は? あっそうか~でも最近はカット野菜とか冷凍食品の温野菜とか充実してるからそれで結構美味いもん作れるんだぜ、うん、俺が教えてやるよ」

余計なお世話と言いたいところだがもう少し食生活を改善したくて、料理を教えてもらうことになった。おかげで食生活は大分よくなったし、時々手の込んだ料理を振る舞ってくれた。胃袋を掴まれるとはこういうことか。疫病神と言ったのは撤回しようと思う。
知識は豊富で多趣味で面白く楽しい人だ。人が良くて偏見とか差別とかそういったものはこの人の中には少しもないんだろう。こういう人がクラスメイトだったら僕ももう少し学校に行けただろうかとふと考えた。



「ジャーン、特性パエリアの出来上がり~」

「豪勢ですね」

部屋の本棚には医学書がズラリ、いや医学書より漫画の方が多い(^^;

「漫画を読まないなんて絶対人生損してると思うんだよな、一度でいいから読んでみなよ」

「そうですね、あっあの写真・・・」

「元妻と娘だ、未だに飾っているなんて女々しいか」

「いえ・・・」

「娘がアメリカの高校に留学した後すぐだった。やりたいことがあるから別れてくれって、別に別れなくてもやりたいことやればいいと思うんだけど、元の私に戻って~とか真っ新な私で~とか言ってたけどよくわからん」

「はあ・・・(男が出来たとは考えないのだろうか? あっまた下世話なことを)」

「別れないでくれって泣いてすがったんだけど出ていった。俺って若い頃もてたんだよな」

「でしょうね」

「それで泣かした女は数知れず・・・てのは嘘だけど、でも元妻に会ったときこの人だと思った。それで猛烈にアタックして結婚して、ずっと妻と娘を愛して大切にしてきた。別れないでくれって泣いてすがったんだけど出ていった。一晩泣き明かしたけど、ふと俺はこの17年なんて幸せだったんだろうと思ったら吹っ切れた。慰謝料渡して離婚した。慰謝料じゃなくて感謝料だな。」

あいた口が塞がらなかった。いるんだ、こんなお人よし・・・

「今にきっといいことありますよ(^^;」

「そっか、そうだな。うん、君の言葉はなんか重みがある」

「再婚するとか、好きな人はいないんですか?」

「いるよ」

「へぇ~」

「綺麗な眼をしててさ、いろんなもの抱えながら真っ直ぐに生きてる。でもなんかほっとけなくて、だからといって守ってやりたいなんて言ったら、蹴り入れられそうなんだ」

「おっかないんだ(笑)」

「ああ(笑) とりあえずこの写真は片づけないとな」

「綺麗な人ですね」

「うん、俺は可愛い系より綺麗系が好きなの、君も綺麗な顔してるよね、綺麗って言われても男は嬉しくないか」

「僕も漫画読んでみようかな」

そう言って漫画を見るフリをしたのは少し赤くなった自分に気付いたから。。。



「好きな人はいないの?」

「いるよ」

心がざわついた。

ざわついた心などもういらない。



                         *(過去です)


「田舎に帰ろうと思う」

「えっ?」

「親父が体調崩して心細くなったんだろな、帰ってこいってうるさいんだ」

「淋しくなるね」

「引き留めてはくれないんだね」

「だって・・・」

「君は傷つくことが恐いんだ、それは仕方のないことだと思う。僕と君の間には隔たりがあって、どんなに愛し合って身体を重ねてもその隔たりを・・・君の心の空洞を埋めることはできなかった、僕の力不足だ。それに君自身が思うより君は強い、僕がいなくても君は大丈夫だ」

「・・・・・・・」

「元気で・・・僕はとても君のことが好きだったよ」


僕だって僕だってあなたのことが好きだった。。。


制限速度も対向車もない山道を加速する。殆どシフトダウンしないままにカーブを曲がる。何事もなく目的地に着いた。僕は生かされてる?

ごらん

木々の間から除く満天の星。風は吹く。木々はざわめく。森は生きている。

君は傷つくことを恐れてる。だけどこれからもそうやって生きていく。生きていくのは辛い?

「そうでもないよ、僕は僕自身をちゃんと受け止めてるつもりだ」

君はもろくて弱くて、だけど強い、そして優しい。僕はそんな君が大好きだよ

「ありがとう」

君は自分のことが好き?

「うん、時々愛想が尽きることもあるけれど好きだよ、僕が僕を愛さなくて誰が僕を愛してくれるっていうんだ」

それを聞いて安心した。さあ僕のこと抱きしめて、君は温かい、生きている。生きているから涙が出る。泣いていいんだよ

「うん」

さあもう帰ろう、帰りはもう少し安全運転でね

「うん」                        
                                              後編に続く。。。
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恋・・・(大島さんに捧ぐ) 後編

2014-07-19 00:01:38 | 海辺のカフカ・大島さん小説
読みたい本があるとか調べ物があると言ってあの人からの誘いを避けてた。なにも避けることはないんだが・・・。
多分僕は心の枷が外れるのが恐い。

その日は釣りに行ったらしく、朝から何枚もの写メが届いていた。

「本日大漁! 俺の釣った魚を食うべし!」

いい笑顔だ(微笑) 「君は友達」昔そんな歌があったような気がする。それ以下でもそれ以上でもなく。あの人と友達でいられることはとても幸せなことじゃないか。大体僕には友達と呼べる人間は殆どいないのだから。


「新鮮な魚は格別です」

「だろう~ そうだっこれっ」

「アルバム?」

「今まで釣ったものが撮ってある」

「魚だけじゃないんだ(笑)」

「これは舟で沖合に行ってとった黒鯛だ」

「あの~ちょっと顔近いんですけど」

「うん、わざと」

「えっ!?」


重ねてきた唇・・・なんで?どうして? 頭の中が真っ白になりながらもその唇は熱く優しく本能は理性を上回りその唇に応えてしまう自分がいた。けれどシャツのボタンに手が掛かったとき我に返った。

「痛っ いい蹴りだな(笑) けど今のキスよかったな~君もよかったろう~」

「なっ なっな・・・」 ←クールビューティな顔が崩れてます(^^;

「けどやっぱ駄目か~」

「なっ なにを言ってるんだか」

「初めて会ったとき手首を掴んだろう、忘れてるかも知れないけど俺医者だから、沢山の患者の脈測ってるし、男女の身体の違いくらいわかるよ」

「知ってて黙ってたなんてずるいじゃないですか」

「ごめんごめん」

どうしてこの人はこんなに軽いんだ、確かに医者だということ忘れてた。

「つまり君は女だけど心は男で、好きになるのは女なんだろ」

「違う」

「ん?」

「僕は性別的にも法律的にも女だけど心は男で好きになるのも男だ、つまりレズビアンではなくゲイだ」

「うーんと。。。つまり駄目じゃないんだな、俺男だもんな、なんの問題もないじゃないか」

「それは違う。僕は性別から言えばまちがいなく女だけど、胸もほとんど大きくならない、生理だって一度もない。なんにもない。昔は自分はなんなんだろうって思ったもんだけど。今は特に思わないし迷いもない。僕の意識は完全に男性だし、精神的にも男として生きてる」

「だから?」

「性的指向から言えば好きになるのは男でセックスは後ろを使う、前は使わない。身体の芯から男でゲイだ。ここまで言ったんだ・・・よくわかったでしょう!あなたはゲイじゃない、僕を好きになるのは間違ってる。さっきのキスは気の迷いというか事故のようなもので、忘れてください」

「あんないいもん忘れるわけないだろうっ」

「どうしてあなたはそんなに頭が悪いんだ、いや医者のあなたにそう言うのはどうかと思うけど、もういい加減にしてください」

「ただ君が好きだ」

「なっ・・・」

「何度でも言うよ、ただ君が好きだ・・・それだけだ」

その真っ直ぐな眼から逃れることは出来なかった。。。

「最初は興味だった、もっと君を知りたいと思った、そして触れたいと思った」

幾度となく繰り返されるキス・・・キスキス。。。

彼の愛撫は巧みで僕はその腕の中で果ててゆく。

そして僕は彼のものを手で口で愛した。僕にはない彼のものがたまらなく愛おしかった。

その日、僕たちは交わらなかった。後ろを使うのは身体の負担になるからと。


「ゲイだけあって上手いな」 なんの根拠もなくただの照れ隠しです

「あなたも星の数ほど女泣かしてきただけあって」

「だからそれは冗談だって」

「・・・・・もっと知りたくなりました」

「えっ! それってもしかして?」

「今じゃないですからっ! いつか・・・です」

「うん待ってる待ってる(にこにこ)」

いつか女としてあなたを受け入れる日がくるかも知れない。だけどそうなったとしても僕はやっぱり男だ。それは揺らがない。

ただ君が好きだ・・・・・・・その言葉は僕を自由にする。


                             *


「今日来なきゃよかったね」

「そんなことない、おばあちゃんはおまえのこと可愛がってたからな、凄く喜んでるよ」

「そうよ、なによりも久しぶりにあなたの元気な顔見れて嬉しかった」

「僕も父さんや母さんに会えて嬉しかったよ、でもまたいろいろ言われちゃうね」

「そんなこと気にするなって、これから寒くなるから風邪ひかないように身体には気をつけるんだよ」

「うん、父さんも母さんも身体には気をつけて元気でね。あっ 最近出来た友達が医者で料理が上手で時々ご馳走になってる。凄くいい人なんだ」

「まあ そんなお友達が!」

母さん凄く嬉しそうだったな。嘘じゃないけど本当のことだけどつい親孝行のダシにつかっちまった。

大好きな両親だけど、合うと少し辛くなる。。。


「チャリ~ン」

えっ 歩道なのに自転車? 前を見て歩いてなかった。それでも咄嗟に避けた。なのにたまたま立て掛けてあった看板の角に肩を打ち付けてしまった。角はステンレスになっていて切れた気がした。切るなんてここ数年なかったことだから少し焦った。腕に冷たいものを感じていた。

「大丈夫ですか?」

「すみませんがタクシー呼んでもらえますか」

「えっ?」

「病院に行きたいので」

「病院て、ちょっとその看板に当たっただけじゃないですか、そんなんで病院に行かれたら困ります!病院なんかに行ったら事故扱いにされてしまうでしょ。治療費を払えと言うんなら今ここで払います。いくらですか!」

「結構です。大分お急ぎのようだ、早く行ってください」

優しい顔してたのに・・・怖い顔で自転車にまたがり走り去った。気がつくと地面に血がしたたり落ちていた。

「キャー」

なにかの犯罪に巻き込まれたと思われたのか、側を通った人が電話をかけたらしくパトカーや救急車がやってきて大騒ぎになった。お祖母ちゃん・・・意を決してお祖母ちゃんの13回忌に行ったのに僕は余程日頃の行いが悪いのかな。救急車のおかげで早く処置出来て出血も少なくて身体はそれほどダメージを受けることなく直ぐに回復した。だけど疲れた。酷く疲れた。図書館に通うのもおっくうでしばらく図書館で寝泊まりした。ここが一番落ち着く。


「そっか、あまり無理するなよ、ちゃんと食えよ」

適当な理由を言ってしばらく行けないと言っておいた。

好きなのに会えない。好きだけど会いたくなかった。

今の僕はとても醜い。。。


                              *


「ちょっと痩せたか? 朝から煮込んだタンシチュー美味いぞ~今あっためるからな」

「前から聞こうと思っていたんだけどどうして医者になったんですか? 桂木さんは病院を継げとは言わなかったでしょ」

「うん、そうだな~俺は人が好きなんだな。それで大勢の人と出会って病気まで治せたら最高だなって・・・こんなこというと聖人君子みたいだけど(笑)」

「いえ聖人君子というには・・・なんてったって星の数ほど女」

「またそれか、一生言われそうだな(笑)」

一生て・・・

「あなたは僕には眩しいよ、立派すぎる。僕なんてこの欠陥だらけの身体で仕事したり一日一日をやり過ごすだけで精一杯なんだから」

「あのな」

「わかってるよ、あなたが怒るのをわかってて言ったんだ。医者という眼で見れば僕より大変な人は沢山いるもの」

「あなたは立派過ぎる、優し過ぎる。そう言われて何人の女にふられたか(苦笑)、君は優秀だがストレートにものを言い過ぎる。チームにはそぐわないと研究チーム追い出されたり、大学病院の派閥からは早々に締め出されて予定より早く病院を継いだ。親父が死んだのもあるがもう少しやりたい研究があったんだ」

「そうなんだ・・・」

「肉体的には完璧でも、人間なんて皆欠陥だらけの生き物だと思うよ、特殊だろうが特別だろうが普通だろうが大した差はないと俺は思う」

「うん・・・」

「なにがあった?」

「なにもないよ」

「嘘だ」

「こんな身体だからなにかしらあるよ。でも子供の頃と違ってそれに対処する術は身についてるから。ただなんかあると、そうまるで女がヒステリー起こすみたいにイライラする。みっともないね。この話はもう終わり・・・お腹空いた、シチュー食べよう」

「親戚の話だけどな、ずっと頭が痛くて、それでも頭痛薬飲めば治ったからいつも仕事優先で。だけどそうするうちに手遅れになってどうにもならなかった」

「身体なら定期的に健診受けてるし大丈夫だよ」

「身体のことを言ってるんじゃない、小さなことでも飲み続けていればやがて溢れ出す。心が壊れてからじゃ遅い・・・」

「ほっといてよ。あなたのことは好きだけど、だからと言って必要以上に僕に踏み込まないで」

「やだね」

「失礼な人だな」

「ああ俺はぶしつけで失礼な男だ、そして諦めが悪い。絶対におまえのこと諦めないからな。どうやったらそのバリヤー破れるんだ?」

「殴ればいい」

「そっか」

「えっ?」

「うぉ~! 痛っ」

「なんで自分のこと自分で殴るんだよ!」

「だって殴れないじゃん」

「どんだけ馬鹿なんだ・・・東大の医学部まで出てるのによくこんな馬鹿なこと出来るね、唇が切れて血が・・・」

「こんなの舐めときゃ治るよ」

「いいなっ」

「素直でよろしい(笑) えっ・・・」

舐めてる、艶めかし過ぎて眩暈がしそうだ(でへっ)

「舐めときゃ治るんでしょ」

「あっ こっちも切れたかも」

「切れてないよ」 ツンデレ

「そっか(笑)もう我慢するな、便秘になるぞ」

「うん・・・」

辛い時は辛いって言いなさい。僕にそう言ってくれたのは父さん、母さん、兄さん。いや他にもいたのかも知れない、だけど多分僕がそう言わせなかった。だけどあの人はそんな僕に不躾なほど入り込んできた。

誰かに甘えたっていいんだよ、肩肘張らないで素直になろうよ、掴んだ幸せは逃がさないで

                             *


季節はいつも夏だった。

だけどあの頃の僕は灰色の世界で生きていて、四季も見えていなかったかも知れない。

兄が山小屋の戸を閉めて出ていくと夕立が降ってきて、雨風は激しく山小屋を叩きつけた。
どこからともなく聞こえてくる不気味な音。電気が切れて僕は懐中電灯を抱えながら震えていた。兄が戻ってくる気配はない。

恐いよ・・・お母さん。。。

お母さん? 自分がお母さんと言ったことに驚いた。そう僕はまだとても子供だったんだ。

お母さんという響きは優しい母の顔を思い起こし、僕は胎児のように丸まり眠りについた。

鳥のさえずりと共に眼を覚めまし外に出ると木々の緑が朝露に光っていた。灰色なんかじゃない、世界はこんなにも美しい。

沢山の本は僕に知識と思考力と想像を与えてくれた。それは僕にとって少しの自信と生きていく糧になった。僕は強くならなければならなかった。


夏に降る雨は冷たかった。そんな筈はないのに・・・それは一つの恋が終わったから。
頬を伝う冷たいものは涙なのか、雨なのか。。。


夏というにはまだ少し早く、梅雨だというのに珍しく天気で日差しが眩しい昼下がり、カフカと名乗る少年は図書館にやってきた。
僕はその少年に興味をもった。本来人とかかわることが苦手な僕が興味を持つことは極めて稀なことだった。彼の力になりたいと思った。15の夏は危うく美しい。あの夏の日の15の僕なら・・・僕はきっと君に恋をした。


そして夏の終わり・・・あなたに出会った僕は再び愛を知る。。。



「クシュン」

「寒いのか?」

「ううん」

「どう? 女になった感想は」

「僕は男だよ」

「そうだったな・・・うん、そのままでいい、そのままでいいからずっと俺の側にいろっ いや、こんな言い方しちゃいかんな、俺と一緒に生きて」

「ぷっ」

「なんだよ、人が真面目に言ってんのにさ」

「だってその格好で真面目なこと言っても」

「あ・・・すっぽんぽん」

「あははっ」

「そんなふうに大口開けて笑うんだな(微笑)」

「えっ?」

「100万$の笑顔だな」

「いまどきそれって死語だよ(笑)」

「あっ 今度一緒に釣りに行こう」

「いいね」

                            *


日差しが温かく風がやわらかい。今日はなにかいいことがあるのかも? そんな風が吹いていた。


「もうすぐ閉館時間か、なにもなかったな・・・」

「大島さん!」

「ビックリした・・・心臓に悪いよ」

「ごめんなさい、連絡もしないで」

「嘘だよ(笑)今日の風はやわらかくて、なんかいいことあるのかもってそんな予感がしてたんだ」

「ホントに?! 嬉しいなっ(笑顔)」

「君は随分背が伸びたね」

「成長期にお腹いっぱい食べれたのが一番の収穫だったよ。大島さんは綺麗になった」

「えっ?」

「前は男にしか見えなかったけど今はオカマに見える」

「なんだよそれ、酷いな~」

「嘘だよ、前から綺麗だけどもっと綺麗になった。ねえ大島さんは恋をしてるの?」

「まあ、そんなとこかな(照)」

「いいな~」

「君もすればいい」

「僕、大島さんと恋したかったな~」

「えっ!? 驚いたよ、まさか君がそんなこと言うなんて、でも嬉しいよ、ありがとう(微笑)」

その微笑みはずるいよ!


「さあ閉館時間だ、門を閉めるのを手伝って」

「うん。 あっ風が・・・室内なのに・・・」


やわらかくて優しい風・・・


「お帰り田村カフカくん、ここは君を歓迎する」                  fine


        
                  *** エピローグ ***


「僕はあのとき大島さんのIDカードを見なかったから大島さんの名前は知らないんだけど」

「知りたい?」

「ううん知らなくていい、大島さんは大島さんだもの。でもこないだ・・・どうしてだか、ふと大島さんの名前が浮かんだんだ」

「へぇ~」

「なんか僕、その名前が気にいっちゃって」

「僕も知りたいな」

「僕のイメージする大島さんの名前は・・・・・・大 島  緑」

「素敵な名前だ(微笑)」



直人さん、42歳の誕生日おめでとうございます 健康に留意して益々のご活躍を願ってます。

私はというと相変わらずでまた書いてしまいましたが(^^; ずっと応援してます。ずっとついて行きます。
そして私は変わることなくなんか書いてる気がしますが、これが私の直人さんへの「愛」ですので。

大島さん小説読んで頂きありがとうございます。大島さんに恋を捧げちゃいましたいいよね~。
いかがだったでしょうか? どう受け止めてもらえたか今回特にちょっとわからないですが、一言でも感想頂けたら嬉しいです。

コメント (22)
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初恋

2014-07-18 20:05:49 | 海辺のカフカ・大島さん小説
「孝志は弟と妹どっちがいい?」
「弟がいい!弟と沢山遊ぶんだ」
「もし女の子だったら」
「お姫様みたいに大事にするよ」
「そっか~孝志はいいお兄ちゃんになるな」

「おぎゃあ!」
「生まれた!」
「とても可愛い女の子ですよ」
「うわ~可愛いな~」
「我が家のお姫様だな。この子は美人になるぞ」

新緑の美しい季節に生まれた妹は緑と名付けられた。

妹はおままごと遊びややぬいぐるみや人形には興味を示さず、僕や僕の友人達と一緒に泥んこ遊びをしたり缶けりをして真っ黒になって遊んだ。お姫様とは程遠かったけど妹とは違ったけど、「お兄ちゃん、お兄ちゃん」と後をついてくる妹が可愛くてたまらなかった。。

「今日はお祖母ちゃんのお見舞いに行くんだから、お祖母ちゃんの買ってくれたスカートをはいていきなさい」
「やだ」
「お兄ちゃん、緑がスカートはいたとこ見たいな~きっと似合うよ」
「うーん、じゃあはく」

母に急用が出来たため、二人でお祖母ちゃんのお見舞いに行った。その帰り道だった。

「蝶ちょっ~」
「緑!走っちゃ駄目だよ、ここはアスファルトだから転ぶと危ないよ」
「あっ」
「大丈夫か、膝小僧擦りむいたみたいだな、血が出てる。ちょっと待って、ハンカチでしばるから痛くない?」
「うん」
「ごめんな、いつものようにズボンだったら怪我しなくてすんだのに、おんぶしようか」
「歩くもん」
「そっか、緑は強いもんな」

しばらく歩くと縛ったハンカチが真っ赤になっていた。嘘だろ?擦りむいただけでそんなに切ったようには見えなかった。とにかく早く家へ、いや病院だ、病院に戻った方が早い!

「娘さんは血友病です」
「えっ!」
「簡単に言うと血を固める成分が無いということです」
「そんな・・・」
「ご両親や親戚には?」
「いません!聞いたこともないです!」
「そうですか、血縁者に誰も同じ病気の人がいなくて、それで女の子が血友病というのは非常に稀なことです」
「治るんですか?」
「治る病気ではないです。詳しい検査が必要ですが、今はいろんな治療方法がありますし普通に日常生活を送ることは可能です。経度や中度の場合ですと大きくなるまで病気に気付かずに初潮や出産で大量に出血することがあります。早く病気がわかってよかったです。ちゃんと準備をすれば手術をしたり、将来出産をすることも可能ですから怖がらないで上手に病気と付き合っていきましょう」

しかし中学になっても緑に初潮はこなかった。そのせいか身体は丸みを帯びることはなく、胸が膨らむこともなく、母はときどき溜息をついていた。病気のことを考えるとむしろ生理はない方がいいのかも知れないが、生理がくることによって緑は女の子になるんじゃないかという期待を母は抱いていた。子供の頃はそんなに気にならなかったが、心は男のまま思春期を迎えていた。

「どうして緑にはおちんちんがないの?いつになったら生えてくるの? 五つになったら?六つになったら?おちんちん生えてくるの?」

そう言ってはよく兄さんを困らせた(苦笑)流石にそれは諦めたが、僕は兄の逞しい身体に憧れていた。サーフィンを始めた兄はダンベルで毎日の筋トレを欠かさなかった。少しでもあんな身体になりたくて僕はダンベルを持って上げ下げを始めた。意外に簡単で調子にのってやっていたらその日の夜、両腕に酷い内出血を起こした。夜中に病院から家に帰ると兄はダンベルをじっと見つめて立っていた。その眼には涙が光っていた。

「兄さん・・・」
「大丈夫か? もうなんともないか!」
「うん」
「よかった~」
「ごめんなさい・・・」
「馬鹿だな~なんで謝るんだよ」
「そうだっ 誰も悪くない」
「お腹空いてない?なんか作ろうか」
「ううん、大丈夫」

胸が痛かった。そして僕はもういい加減にこの身体を受け入れなくちゃならないんだ・・・

中学では緑はセーラー服を着ようとはせずいつも体操着で登校していた。まだ性同一障害という言葉がない時で、指導部の教師には反抗心の強い生徒にしか見えず業を煮やした教師が竹刀を振り上げると保険の先生が止めに入って偶然にも眼に当たり軽い怪我をした。緑の病気を全ての教師が知っているわけではなく、本気で殴る気はなかったと指導部の教師は憤慨した。春になり緑が唯一心を開いていた保険の先生が転任すると殆ど学校には行かなくなった。それでも試験のあるときだけは登校して試験を受けていた。それは小学校時代成績のよかった緑のプライドだったのだろう。だがそんな生徒を親身に思ってくれる教師はいなかった。

いつも男の子みたいな恰好をして他の女の子みたいにお洒落もしない、髪をとかそうともしない緑は同級生の中で浮いていた。それでもその容姿は際立って美しかった。だがそれは女子たちの反感を買い、男女(おとこおんな)と言われて苛められているようだった。僕や僕の友人が近くにいるときは守ってやれたが高校大学と緑のいるところから離れていくとそれも難しくなった。

「えっ 緑が?」 緑の中学校の近くに住む友人からの電話だった。

「どうしたんだ、ずぶ濡れじゃないか! 怪我は? 怪我はないか!?」

「大丈夫だよ、親切な学級委員が僕の病気のこと説明してくれたからね」

恐らく・・・親切でカッコいい女子に人気の学級委員が緑の肩をもった。それが面白くない一部の女子たちが緑を呼び出した。

「こんなずぶ濡れの体操服着てると風邪をひく、確か車の中にTシャツが・・・あった! さあこれに着替えて」
「このままでいい」
「だめだよ、ほらっ」
「僕に触るな!」

その眼は冷たく空虚だった、恐怖と怒りと哀しみと憎しみと諦めと・・・一体なにがあったんだ?

「緑~御飯よ」
「どうしたんだ?」
「シャワー浴びたっきりずっと部屋から出てこないの」

「緑、来い!」
「いやだ、離してよ!手首痛いだろっ 内出血したらどうすんだよ」
「そうだったな、よしっこれなら問題ないだろ」←抱きかかえて車に乗せました。

「ここは?」
「俺と緑の所有する山小屋だ」
「初めて聞いたよ」
「1週間分の食糧がある、水は近くに綺麗な水が流れているからそれを使うといい。薪ストーブにプロパンガス、チェストには簡単な衣類。棚には日常品と本、生活できるものは一応揃ってる。森の奥には絶対に入らないように、じゃあ一週間後にまた来るから」

「何処に行ってたの?緑は?」
「森の山小屋に置いてきた」
「なんだって!なんかあったらどうするんだ!」
「早く迎えに行って!」
「駄目だよ、ここにいたらいつかきっと緑は自分で自分の手首を切る」
「そんな・・・」
「緑が生きていく為にはあの場所と時間が必要なんだ、僕は緑の強さを信じる」

誰もいない、ここでは僕はなにものでもなく生きるために食べて、排泄をして、水でタオルを洗い固く絞り身体を拭き、歯を磨く。本を読み暗くなったら寝るという極めてシンプルな生活だ。森の奥に入るなんてとんでもない話で最初は小屋から離れられなかったが、ここの生活に少しづつ慣れてきて、小屋から離れて少し歩いてみると綺麗な花が咲いていた。なんて花だろう?花屋にある花より余程綺麗だ。誰に見られるわけでもなく、それでもただ真っ直ぐに咲き誇る花たちは美しかった。僕もこんなふうに真っ直ぐに前を向いて生きていけたなら。。。

緑はそれからも学校に行くことは殆どなく山小屋で過ごすことが多くなった。そして少しづつその眼は輝きを取り戻していった。


君をずっと見てきた。妹として、時には弟として愛してきた。君が生まれてからの21年、君しか見えなかった。
僕の君に対する思いは・・・・・・或いはそれは初恋だったのかも知れない。
僕は行きずりの女と初めてのSEXをした。相手は誰でもよかった。何故ならそれは妹に対する思いへの決別という名の儀式だからだ。


「おうちで遊ぶのつまんない、鬼ごっこや缶けりがしたいよ~」
「前みたいに転んで怪我して血が出たら大変だから我慢しようね」
本人に自覚が出来るまで周りで注意しようと家族で決めていた。
「やだ、やだー」
「お兄ちゃんが面白いもの見せてやるから・・・・ほらっ」
僕はお腹に顔を描いて裸踊りを始めた。
「あはは、おもしろーい!ははは(笑)」
その日は少し寒くて鼻水が出てきた。
「ハックション!」
「あっ鼻ちょうちんだ~ははは、ははは」

君が笑う為なら僕はなんでもするよ。

だけどもう今の僕には大きくなった君を笑顔にする術が見つからない。
だからせめて願をかけることにした。
昔のような心からの笑顔が見れるその日まで・・・僕は髭を剃らないと決めた。


                                      *

「では、よろしくお願いします」
「はい、山下さんのことはうちで責任をもって治療に当たらせて頂きます」

うちでは治療が難しい患者を他の病院に紹介することは少なくはなかった。ここはあのときの病院だな。

「大島さん、忘れ物ですよ」
「すみません、ありがとうございます」
「そういえばさっきいらした桂木病院の院長先生、以前妹さんといらしたことがありましたよ」
「えっ?」
「まだ近くにいますよ」

「あの、失礼ですが桂木先生でしょうか?」
「そうですが」
「大島といいます、以前妹がお世話になったそうで」
「緑さんのお兄さんですか」
「すみませんが少し詳しく話して頂けないでしょうか」

      ・・・略・・・

「そうだったんですか、ありがとうございました」
「いえ、悪いのは私でしたので」
「いえ」
「あの、こんな所でいきなり言うのもなんですが滅多にない機会だと思いますので」
「なんでしょうか?」
「実は妹さんとお付き合いさせて頂いてます」
「えっ!? あの~妹ということでよろしいんでしょうか?」
「はい、妹さんとお付き合いしてるつもりです」
「あいつは僕の妹じゃなく弟のつもりだと思いますが」
「そう彼女じゃなくて彼氏のつもりです(笑)」
「そうですか(笑)」
「妹とか彼女とか言ったら・・・」
「殴られますね」
「そう、あいつは手が早いんですよ」
「こっちは殴れないのに殴ればいいなんて言うから、自分で自分を殴りましたよ」
「えっ!自分で?」
「それで思いっきり馬鹿呼ばわりされました」
「すみません、昔から気が強くて」
「そんなところも可愛いですが、女扱いすると怒るんでね(笑)」
「昔からそうだったな(笑)」
「お兄さん」
「はい」
「お兄さんの大事な妹さんを私に任せてもらってよろしいでしょうか?」
「勿論です。妹のことをよろしくお願いします」


「クシャン」
「大島さん、さっきから三回目のクシャミだけど風邪?」
「いや、3回続くクシャミのときは誰かに噂されてるんだよって祖母が昔よく言ってたよ」
「誰が噂してるのかな~、甲村記念図書館の司書さんって素敵ね・・・とか?(笑)
「最近入った助手の男の子カッコいいわね・・・とか(笑)」
「大検の勉強は進んでる?」
「ぼちぼち」
「今は高校を卒業しなくても大学へ行ける道があるんだから頑張って」
「うん、ただ文系はなんとかなるんだけど理数系となると独学では厳しいかな」
「理数系に強い人なら心当たりがあるから今度紹介するよ、その人に教えてもらうといいよ」
「大島さんの知り合いなら心強いな」
「うん、ちょっと馬鹿だけど頭がいいのは確かだから」


「へっ ヘックション・・・風邪かな?(^^;」

                               *

「俺たち・・・結婚しようか」

「行きずりの女から妻へ昇格か~ヤッタね!」

偶然にも半年前に昔の行きずりの女と再会して付き合うようになった。人生なにがあるかわからない、わからないからちゃんと生きないとな。

「今度妹に紹介するよ」
「妹さんがいたんだ、私は女兄弟がいなくて、一緒にショッピングとかしたいな~」
「そういう期待にはそぐわないと思うが(^^;」
「写真ある?」
「これっ」
「わー滅茶イケメン!」
「そう、イケメンな妹なの」
「よかった~」
「なにが?」
「これなら隔世遺伝で可愛い子供に恵まれるかも」
「そこ?」
「うん(笑)孝志の大切な人は私にとっても大切な人だよ」
「ありがとう」

この髭を剃る日も近いかも知れないな(微笑) 


「お兄さんてどんな人?」
「大きい人、心も体も大きいんだ。腕なんて丸太みたいでグローブみたいな手をして、顏は髭がぼうぼう(笑)」
「似てないんだな」
「僕がピンチになるとまるでスーパーマンみたいに助けてくれたり、動けないでいると手を差し伸べて導いてくれた。大人になってからそれはなくなったけれど、いつも兄さんが何処かで見守ってくれてる気がしてた。だから僕は道を踏み外さないで済んだんだと思う」
「俺が君の兄さんに追いつくには10年くらいかかるかな」
「頑張って!」
「ああ」
「嘘だよ、あなたはそのままでいい・・・そのまま馬鹿なままでいい」
「馬鹿はよけいだろう(笑)」                              

大島さんの知り合いって大島さんの彼氏なんだろな~(溜息)
複雑な心境の只今思春期真っ盛りのカフカくんなのでした。      おしまい。  

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おまけの話

2014-07-17 22:24:47 | 海辺のカフカ・大島さん小説
「あの黒い人また来てたね」
「黒い人?」
「全身黒で派手なアクセサリーじゃらじゃらつけた人、綺麗な顔してる」
「あの人は女だよ」
「えっそうなの? 大島さんのこといつも見てるからゲイかと思ったよ」
「そうだった?」
「そこ気がつかないのが不思議だよ(^^; あっ忘れ物しちゃった、ちょっと取ってくる」
「うん」

「ベンツがこんな所に・・・」
「やあ」
「あっ・・・図書館になにか忘れ物ですか?」
「いや、君を待ってたんだ」
「はあ・・・」
「失礼だけど君、女だよね?」
「はい、あなたもですよね」
「そうだよ、仲良くしよう。今からパーティやるんだけど君もこない」
「約束があるんで」
「パーティはほぼ毎日してるから」
「すみませんが予定がなくても行くことはないと思います」
「ふーん、僕の誘いを断ったのは君が初めてだよ」
「そうですか(微笑)あっ髪に葉っぱが・・・」
「触るな!」
「すみませんでした。あの・・・もしかすると対人恐怖症じゃないですか?特に男性が恐い・・・」
「・・・・・・」
「皆さん遠巻きにあなたを楽しませようと努力してるんでしょうけど、僕は自分のことで精一杯の人間なんでごめんなさい。でも僕たちの為に後ろで取っ組み合いしてる男共がいる僕たちって結構幸せだと思いませんか」
「木崎!(運転手です)喧嘩弱いんだから止めなさい」
「カフカ君も、もういいから」
「だってあの運転手今にも大島さんに飛びかかろうとするから」
「それはこの人がお嬢様に必要以上に近づくからです」

「迷惑かけてしまったみたいで申し訳ないです」
「いえ」
「またここに来てもよろしいでしょうか」
「勿論です。図書館は本を読みたい人の為にあるんですから」
「特にここは僕の・・・私の好きな歌人や俳人の文献が沢山会って大好きなんです」
「パーティよりお好きなんじゃないですか?」
「はい(微笑)」


「憶測だけど多分あの人はストーカー被害かなにかにあって対人恐怖症、特に男性が恐くて男性でいるんだと思う。女性でいて男性に声かけられるのが嫌なんだろうな。そして一人でいるのが怖いから毎日パーティ開いてる・・・てとこかな」
「大島さん、まるで心理学者みたいだね」
「知り合いに心理学者がいるんだ」
「へー」
「ちょっとした知り合いだけどね」


「へっくしょん!」 ←ちょっとした知り合いだそうです(^^;

「着いたよ」
「大きい家だね、でも僕の家の方が大きいよ・・・て、まあ父の残した家だけどね、僕への罪滅ぼしなのか全ての財産を僕に譲るんだって、今は弁護士に管理してもらってるけど沢山ありすぎてよくわかんないよ」
「よかったじゃない」
「そうなのかな?」
「お金はないよりあった方がいいよ。お金に振り回されちゃ駄目だけどね、どう使うかは君次第だ」
「うん」

「こんばんは」
「いらっしゃい、さああがって」
「お邪魔します」

なんだ子供じゃないか。by桂木さん。

なんだおじさんじゃん、まあちょっとカッコいいけどちょっとだな。byカフカくん。

「へーそんなことがあったんだ、俺もちょっと会ってみたいな、その綺麗なお嬢様に」

「大島さんほどじゃないよ」 

なんで俺がフォローしなきゃならないんだよっ ホントこの人ってちょっと馬鹿っぽい。

「そうだよな、君より綺麗な顔はそうないよな」


「ご馳走さま」
「デザートにモンブランがあるよ、食べる?」
「うん」
「君は?」
「僕はもうお腹いっぱいだから、美味しくて少し食べ過ぎました」
「さすが10代、いい食べっぷりだな」
「美味しっ

甘いものは別腹ってなんか女の子みたいだ(^^;

「僕が後片付けするからカフカくんは勉強教えてもらうといいよ」
「うん」

「どこ?」
「ここなんですけど」
「ああ、これはね」

頭のいい人は教え方下手だと思っていたけど凄くわかり易い。

「そうそう、君はなかなか飲み込みが早いよ、数学は問題集沢山やると力がつくから繰り返してやるといい」

東大医学部に褒められてちょっと嬉しくなった。

「大島さんて結構食べるんですね」
「そう、割と味の濃い物が好きで、酒もよく飲むし、甘い物も好きなんだ」直人じゃん(^^;
「ちょっと意外です」
「意外によく食べるよ、胃袋掴んじゃったみたいだ」
「そうなんだ(^^; そういえば前より顔色よくて健康そうです」
「で、最近肉ついたかなって腰回り気にしてる」
「女の子みたいだ(笑)」
「そう、ときどきそういうときがあるんだ、言うと怒るけど(笑)君にとっては頼れるカッコいいお兄さんだろうけど」
「はいっ そう思ってます」
「うん」

あの二人なんだか父と息子みたいで微笑ましいな。

「今日はありがとうございました」
「もう帰るの?泊まっていけばいいのに」
「そこまで無粋じゃありませんから」
「普通15才は無粋なんて言葉使わないよ(笑)」
「いろんな経験しちゃったもんで」
「そっか、15才でいろんな経験しちゃったか」
「ええ、まあ」
「それは頼もしい15才だ。でも普通の経験することも大事だと思うよ」
「はい」

大島さんと同じこと言うんだ。

「大検合格したら受験して大学行こうかなって思ってます。気が変わらなければですけど・・・」
「うん、またわからないとこあったら聞きにくるといい」
「はい」
「あっ自転車乗ってくといいよ」
「ありがとうございます」


大島さんて自分はゲイで〇〇のときは〇〇(小説参照してねん)使うって言ってたけど、桂木さんは離婚歴があって高校生の娘さんもいるとか・・・てことはゲイじゃないんだよな。。。
二人はどんなSEXしてるんだろう・・・もんもんもんもんもんもんもん・・・・

「うぉーーー!」 と自転車を立ち漕ぎする只今思春期真っ只中のカフカくんなのでした。

「あれっ 帰ったんだ、じゃあ僕お風呂入ろうかな、あっ パジャマ忘れたんだけどなんかある?」
「うん、出しておくよ」

「なんなんですか! このパジャマは!(怒)」
「可愛いじゃん、苺模様のパジャマ」
「そうかな~違和感バリバリなんだけど」
「さすがにネグリジェなんか着たらおかまみたいになっちまうかも知れないけど、苺模様のパジャマくらいは」
「・・・・・・・・・」 ←ブリザード発生中

しまったー  おかまとおなべは禁止用語だった(^^;

「あのさ、今度買い物行かないか、なんか欲しい物ない」
「欲しい本ならあるけど」
「本・・・・・」
「今、可愛くねーとか思っただろっ。何度も言うけど僕は男だから可愛い女にはならないのっ」
「別にそれはいいんだけど一度くらい君にプレゼントがしたくって、何か見につけるもの・・・アクセサリーとか」
「いらない」
「だよな~(しゅん)」
「時計・・・」
「えっ?」
「電池取り替えても少し遅れるんだ、もう寿命かな」
「そうだよ、それはもう寿命だよ!よしっ今度時計買いに行こう(嬉)」
「いいよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

君が愛しすぎて、愛し過ぎてしまったことを反省する。

「ごめん」
「別に謝らなくていいよ、ちょっと疲れたけど」
「点滴しよっか」
「それほどじゃないよ(笑) まだ寝ないの?」
「寝るよ」
「おやすみ」


君は僕の腕枕で眠りにつく。眠ったのを確かめて俺はそっと腕を外す。さすがにこのままでは仕事に支障が出るから。
だけどそっとパジャマを掴まれた。俺は気付かないふりをする。
君を好きな人は周りに沢山いるのに君は甘える術を知らなくて・・・知らないというより優しい君は自分が重荷にならないようにずっと大丈夫だからと言ってきた。だけど俺には甘えていいからな。ずっと君の側にいるから。                     


大島さん、時計変えたんだ・・・あの人からのプレゼントかな。

時折時計を見て微笑む今日の大島さんは時々女に見えるよ。

「大島さん、その時計素敵だね、とてもよく大島さんに似合ってるよ(笑顔)」

「ありがとう、君がいつそう言ってくれるかずっと待ってたんだ(笑顔)」

デジャブ・・・・・・あの時と同じことを言った僕たちは声を出して笑った。 

あの時と違うのはさよならじゃなくてこれから始まるんだと。

大島さんは僕に言った。

君はなんにでもなれるよ、世界一タフな15才にも、普通の大学生にも、女の子を泣かせるプレイボーイにだってなれるよと。         
                                     おしまい


「恋・・・(大島さんに捧ぐ・前後編)、初恋、おまけの話」と3本書きましたがこれで大島さんの話は最後です。
読んでくださった皆さん、ありがとうございました! 楽しんで頂ければ幸いです。
小説の感想、大島さんや直人さんへのコメント等お寄せ頂けると嬉しいです。
↓のWeb拍手をクリックすると無記名でコメントができます。なお拍手画像は九州の特番で流れた初日を終えたカフカくんと大島さんです。

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VOICE更新

2014-07-17 21:36:43 | naohito
EYESも更新されてますがVOICEを先に読んでよかったです。

「さよなら私」のクランクインだそうで楽しみにしてますね。

そういえばそうでしたね~あのドラマでは良さが活かされてない気がしましたが、その後のドラマではいい味出していて最近よく出てますよね。男性陣はどういう役どころになるのか気になります。それと追われて撮るドラマじゃないっていいですね(^^;

暑くなってきました。カフカは暑くなる前に終わってよかったわ、雨には降られたけどね。
思えば7月19日が初日だった10.0ライブは暑かった~駅からホテルまで歩いてヘロヘロになりました。

去年の7月19日はなにしてたかな~てblog見にいったら・・・

なんと7月18日に Happy Birthday! という記事を書いていました

これって多分前日の18日に書いて次の日に更新しないで18日の日付のままupしてしまったってことだ

これってblog史上痛恨のミスではないだろうかと今頃反省してます

今年はちゃんと間違わないでupします。当たり前だ! byぶちょお。

書きましたよ大島さん

書いてる私は楽しんで書いてますけど、さてどうでしょうか(心配)

とあるシーンでは、ここそんな詳細?に書いちゃまずいだろう? と書いては消し書いては消し。

消さないで~という声も若干聞こえた気もしますが消しちゃいましたんで(^^;

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VOICE更新

2014-07-14 21:15:05 | naohito
長~いVOICE更新ありがとうございます。お疲れ様でした~。
直人の大島さん見れて幸せでした。そして久々に見た舞台は凄かったです。
舞台もいいな~また5年後くらいにやって欲しいです。3年後でもいいけどライブを先にです(願)

いや、なによりも海外公演を経ての凱旋公演とかないですかね、もう一度見たいもんです。

13年前毎週楽しみに見ていたドラマが今日はPCをしながらのながら見になってしまうのは何故でしょうか(^^;

思えばこの次のドラマがラブレボだったんだよね。ラブレボは私の人生変えるドラマだった。。。

これは大袈裟じゃないかもね。直人のこと気になっていたし、公式の緑文字見て月9出演おめでとう~と言いながら放送日を指折り数えて待っていたんだけど。
恋に落ちた・・・テレビの人なのに~ドラマの中の人物なのに~と思いながらのめり込んでいったのでした

それまではよく見ていたキム〇クドラマ(特にファンではなかったけど)を見なくなりました。
あっ華麗なる一族は見たけど。時々直人に脳内変換しながらね(^^;

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