Tea Time

ほっと一息Tea Timeのような・・・ひとときになればいいなと思います。

奏劇Trio

2022-12-29 20:30:00 | naohito
12月21日に見に行きました。今年の私は五黄の寅ということでチケットに運があるらしく昼公演夜公演ともに前方の良い席で見ることが出来て有り難かったです。
前日に届いたライブDVDの直人は⭐️キラッキラで惚けて見てました。
舞台の直人を見たときは痩せすぎっ!そして役柄的に服装は地味でした(^_^;)
朗読劇というと椅子に座って台本を読むみたいなイメージがありましたが思った以上に動きがあってとても熱量のある舞台でした。
役者さん達のお芝居が素晴らしかったです。岩代さんの作る音楽はとても素敵で演奏もまた素晴らしく贅沢な心地良い時間でした。お芝居もだけどこの音楽が残らないのも勿体ないですね。
言葉が音楽になる、音楽が言葉になる。言葉と音楽の融合というんでしょうか、優しく強く美しい旋律、胸がキリキリと痛む場面でも音楽によって救われたような気がしました。音楽劇ともミュージカルとも違いました。言葉と音楽2つが合わさって入ってくるという感覚でした。

話は重くて、昼夜2回続けて見ると眠くなるんじゃないかと心配しましたが、グググッと強く惹きつけられました。三宅くんが涙こぼして熱演してるのに、そのときトムはどんな顔してるのかと、ずっとじゃないけどやはりトム直人を中心に見てました。

「僕は選ばれなかったんだ」という声が少年の声になっていて感心しました。眼は赤かったけど涙は流れていませんでした。トムは泣けない、いつのまにか泣けなくなっていたんじゃないかなという気がしました。

ピアノではなく自分の言葉を発するようになったサムはキムを探しに行きます。言葉は人と人を繋ぐんだ。サムは強くなりました。だけどサムが出て行ったらトムはひとりぼっちです。トムは一人でどうするんだろうと気になって仕方なかったです。

「身体に気をつけて」

「うん、トムもね、じゃあ必ずキムを見つけて帰ってくるから」

僕はサムをずっと守っていると思っていた。だけど違う、サムがいるから僕は普通でいられた。
本当の僕はちっぽけな人間なんだ。キムが里親に引き取られるのが羨ましくて妬んであんな酷い手紙を書いた。キムが何処かに行ってしまうという寂しさもあった。
僕が孤児院に入った頃は女の子を希望する里親が多く、気がついたら僕は一番の年長になっていた。勉強が出来てしっかり者の僕なのに何故選ばれないんだ?
幼い頃母親は身体の弱い妹を選び、新しい父親は僕をいらないと言った。
キムはもう少し愛嬌があるといいのかなと先生は言った。キムは明るく快活な子供だった。
サムは大人しくとても可愛い少年だった。僕は言った。サムは知らない人のところにいっても大丈夫?やっていける?
「嫌だ、いかない、僕はずっとトムと一緒にいるんだ」
僕は一人になることを恐れた。

懸命に勉強して特待生になり奨学金で高校も大学も行った。周りからは褒め讃えられた。だけど誰も僕を抱きしめることはない。唯一サムだけが「トム、凄いや合格おめでとう!」と飛びついてきた。可愛いサム。サムは自分の思いや感情を音楽にする。そのピアノの旋律はクライアントの心を和ませる。サムは僕にとってのベストパートナー。そして僕はサムの僕に対する気持ちにも薄々気づきながら知らないふりをした。僕は自分が一番可愛い、そんな卑怯でちっぽけな人間なんだ。

僕と違って親がいて裕福で、それでも心に闇を抱えている人間は沢山いる。一見なんでも持っているように見えて何も持っていないちっぽけな人間の僕は生きづらい人や、悩みを抱えてる人の心に寄り添えるような気がして心理カウンセラーになった。サムというパートナーの力も大きかった。

俺(キム)はトムに憧れた。背が高くてカッコよくて頭が良くて、上級生に虐められたときも、弁がたつトムは言い負かして助けてくれた。学校で給食費が無くなったときも親のいないやんちゃな俺は真っ先に疑われた。そのときもトムが助けてくれた。トムはなんでも出来てカッコいいのに子供のくせに可愛げがないと陰口を言う大人もいた。頑張っても頑張らなくても俺たちは何だかんだ言われるんだ。
里親になるはずだった人の持っていた手紙を見たときは凄くショックだった。トムの字でキムは悪い子ですと書かれていた。大好きだったトムが大嫌いになった。憎くて憎くてしょうがなかった。悪態を吐く僕にすまなかったとトムは謝った。
トムに会うのは何年ぶりだっただろう、懐かしかった。憎んでいるトムを前に懐かしさで涙がこぼれそうだった。人生何があるかわからない、今にして思えば里親の元に行ったとして幸せになったかも知れない、幸せにならなかったかも知れない。
ただ一つ変わらないものはトムとの思い出、トムとサムと3人でかくれんぼや追いかけっこをしたあの日、俺をいつも助けてくれた優しいトム、それは変わらないんだ。例え裏切られたとしてもそれは変わらない。
俺、もうちょっとましな人間になろうと思う。そうしたらまた会ってくれるかい?トム。

トム、僕はトムのことが大好きだ。ずっとずっと好きだった。トムがいなかったら生きていなかったかも知れない。トムを独り占めしたくてキムを仲間外れにしたこともあったよ。僕はそんな風に見えないだろうけど結構悪い子なんだ。
誰もが良いところも悪いところも持ってる。それが人間なんだ。
僕はもうピアノはひかない、頑張って言葉で人と繋がっていく。僕は今までずっとトムの後ろにいて安穏と生きてきた。もう少し強くなりたい。トムが僕を少しでも頼りに思ってくれる日が来たら最高だ。先ずはキムを探すよ。

一人が寂しくて辛い夜が幾度もあるかも知れない。でもトムは負けないよ。2人に再会するその日まで。

ここまで妄想して安心しました(笑)

直人って良きご家庭で健やかに育ったのに、家族に恵まれない何かを背負ってるような役が嵌るのが不思議でした。昔は病気だったり片親だったり、両親いなかったり。その横顔が切なくて若い頃はそんな役が多かったですよね。
1月16日から始まるZIPドラマ、パパとなっちゃんのお弁当とても楽しみです。





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3 コメント

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Unknown (とおりすがり)
2022-12-30 07:30:05
ところどころ、役名のキムとトムが入れ違っているように思います。あと、「追いかけっこ」ではなくかくれんぼでは…?
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Unknown (goomaririn)
2022-12-30 10:44:04
すみません、確認してみます。

それと追いかけっこではなく鬼ごっこかな?
3人で笑顔で走っていたのが印象的だったので。
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Unknown (goomaririn)
2022-12-30 11:01:55
私的にあのシーンはやはり追いかけっこに感じたんで追いかけっこにしました。
かくれんぼはキムがずっと「もういいよ」と言う返事がなかったというのが切なかったので。
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