哲ノート

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没後70年 吉田博展 -東京都美術館-

2021-02-06 22:03:02 | ちょっとそこまで。
真冬としては日差したっぷり、ポカポカの上野公園・東京都美術館へ・・・

「没後70\年 吉田博展 -美が、摺り重なる-」

まるで水彩画を見ているような木版画…世界を魅了した木版画家 吉田博氏の没後70年を期しての回顧企画展

   

西洋の写実的な水彩画からはじまり、その写生技術をもっての精細な木版画を次々に作成し、

従来の木版画にはない精密な描写、倒影、陰影などを多彩で精細な色使いを使い合わせて、あたらしい技法で木版画の世界を広めました。

   

展示内には、旅行好きなんでしょう国内外の風景描写を積極的に写実に木版画という形で発表展示してあり、その作品群は国内のみならず海外でも高い評価を得ています。

木版画の下地となる木版には、写生した対象を反転したもので形作られ、そこに部分部分の木版ごとに多彩で繊細な色刷りをかさね刷り込み、1つの木版画として完成されます。

  

その工程を木版と木版画の対比する形で「富士山」の作品が飾られており、その精密さに非常に興味をおぼえました。

人・物ならまだしも、情景・風景・街中の描写などを事細かく彫りだしては色を見事に刷り込んでいく作業は並大抵ではありません力作ぞろいです。



木版画というと「浮世絵」がありますが、まるで水彩画のごとくリアリティーをもって細かな描写と色使いを木版画の形で作成できることに驚きを隠せません。

一品一品を見せつけられた重厚な展示会でありました。
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