漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

カフェ・ブルトン(14/16) 確かに、ある意味黄金にも例えられてるしィ~

2007年12月24日 11時27分04秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 まあ、どうセルフ・フォローした所で、クリスマス・イヴにふさわしい内容ではありません。
「衝撃!パリの街はこんなに汚かった!!」 (←それでもまだ、リンク付けるかー?!)
で参考文献の一つとして言及した、
「排出する都市パリ 泥・ごみ・汚臭と疫病の時代」では、

サン・マルセル城外地区
サン・ジェルマン城外地区
モンフォーコン

に1720年代後半頃には、糞尿の捨て場があったそうです。
約40年後の、この話の頃には、さらにそういう箇所が増えていたのか、
果たしてその3つの場所で足りていたのかどうかは、
その本からは不明なのですが。

作者は小学校低学年の時に、キョウダイとそのトモダチを連れて、
アポなしで最寄の糞尿処理施設へと社会科見学に行っていました。
ある時、遂に従業員に見つかってしまいましたが、子供だったので、不法侵入を怒られませんでした。
でも、「危険なので、もう来ないように。」とは言われました。


また、作者が子供の頃には、まだ非水洗トイレが一部残っていて、
「子供の頃に、肥溜めや家のボットン・トイレに落ちた事がある。」
―という可哀そうな経験を持つ子達がいましたっけ。

あと、たとえ水洗だったとしても、よくマンホールから「中味」が噴火して、マグマのように流れ出していたっけな~。


 同じく「排出する都市パリ―」によりますと、
1726年12月28日に国が、ビーズ氏とログラン氏と取り決めをし、

「3つの糞尿捨て場と通り道のキレイをキープする事の見返りに、
毎年10月15日~3月15日の間に、少なくとも3ヶ月置いた後の糞尿を
運び出しても良い。」

―事になったのだそうです。

 …でも、その続きがあって、農家の人が勝手に捨て場に入って、
糞尿を樽に詰めて「お持ち帰り」し、肥料に使っていたのでした。
そのため監視が必要となりました。
―との事だそうです。

「肥料には高い値が付けられた。」とも ありました。
一方、この肥料の効果については、疑問視している人もいたそうです。


 ハリソンさんの居住地区では、年価値2ポンド以上の土地を持つ者に、選挙権が与えられたらしいです。
ハリソンさんは、家屋の他に年価値2ポンドは楽勝の土地を、
「感心し難いあるお仕事」からの収入で購入していました。
土地はお百姓さんに貸して、家屋に隣接する薬草園も、そのお百姓さんに、
「ついでにお願い。」と任せっぱなしにしています。

ハリソンさん家には何と、ボットン・トイレが新設されましたが、肥溜めを開けて掃除しようとした業者さんには、
処理の代金に+α して結構支払いました。
当時は肥溜めのあまりの悪臭で、処理中・直後に死んでしまう人がいたからでした。
つまり…命がけの仕事だったという事に同情してしまったんですわな!

第6話もあと残るは2回。作者の年末年始の都合による調整のため、明日12月25日も更新します。
明日は、クリスマスにふさわい話をしますんで、どうか今日の所はこんな内容でお許しを―。










 


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