漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

紳士のお仕事(2/12) コザカシヲトコ、熱く語る

2007年08月12日 16時31分22秒 | 第4話/紳士のお仕事

 「小賢し男」が前ページで言っている最後のセリフの中に出て来る、
ハンデルというのは、ヘンデル(1685-1759)の事です。

 ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデルは小賢し男のセリフにもあるように、英国に帰化(1727年)して、
ジョージ・フレデリック・ハンデルとなりました。
当時はよそ者扱いもされて、凄まじい意地悪をされたなんて話も残っていますが、
現代の英国クラシック音楽界では、バロック系室内管弦楽団へと
演奏会&CD録音用の曲を提供する、安定した人気を誇る作曲家の一人となっているのでしょう。

 前ページにある音楽年表では大バッハ様の後に載っていますが、大バッハ様が1685年の9月の5日にご生誕、
ヘンデルどんはタメの2月23日なので、生まれ順で載っているのではない事が確実です。

 あとは今の所、ヘンデルどんについて作者の語れる事は3つあって、
1つは古畑任三郎さんが(パート幾つの第何話だったか忘れましたが)、「ヘンデルの肖像画が怖い。」と言っていた事。
これについては、一般に出回っている年を取ってからのヘンデルどんの肖像画の事なのでしょうが、若い頃の肖像画も残っているらしくて、
・・・どうやら「金髪の美男子だった。」・・・らしいとの情報もあります。

 2つ目は、TVドラマ「101回目のプロポーズ」で武田鉄也さん演じる主人公が、ヒロインとのお見合いの席で、
オケ弾きチェロ奏者のヒロインに気に入られようと話を無理に合わそうとして、ヘンデルどんと「ヘンゼルとグレーテル」とを混同してしまい、
同行していたヒロインの妹に激しく笑われてしまった事。
ちなみに冬ソナ女優さんのリメイク版を調べてみたら、そのシーンはありませんでした~。

 ・・・作者も実はヘンデルどんの事を、「この人偉い人だよねー、子供の頃には親に森へ妹と一緒に捨てられて、
お菓子の家に住む魔法使いのバーサンに食べられそうになったものの、何とか脱出して、その後歴史に残る大音楽家になったんだねー、
すごいんだねーウッウッ。

 ―なんて中3の時にオラトリオ「メサイア」(1743年作曲)の「そして主の栄光が現れて」を聴いて、
デジャ・ヴしてしまい、「自分は前世でこの曲を聴いた事がある!」
と思い出すまで (ホンマかいな?)そう思っていました。

 3つ目はL.スターンのライバル、トバイアス・スモレット(1721-71)作の劇「アルチェステ」に付随音楽(1749~50年)を作曲した事。
この劇はどうもスモレットさんがケンカっ早い性格で、劇場支配人さんとのバトルがあったらしく、
その上自然災害(地震との事ですが、やっぱ英国でもあるんだよな~。)でロンドンがパニクってしまっていたせいで、
上演されなかったらしいのです。

 音楽の中では、「優しいモルペウス」(英語ではモーフィアス、あの作者もお気に入りの映画「マトリックス」の登場人物と同じ名じゃ!)
―が一番知られているらしいです。NHKFMラジオで毎朝6時から放送している、「バロックの森」は毎週土日がリクエストの日となっています。
ネットかハガキで曲名(「優しいモルペウス」or「アルチェステ組曲」)を送れば、いつか聴く事ができるかもしれません。

〈次回の更新は8月14日です。〉

 



 

 


 



 
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