漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

これは僕の家のオキテだから…

2012年05月20日 19時41分37秒 | 第21話/薬包紙

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



 飲食店でトイレが汚れていたらそこへ2度とは行かないと言っている人が結構いるようです。

 18世紀は、ファッションや芸能や文化などの外観の華やかさとは裏腹に、
不潔かつ下品さにも満ち溢れていたので、
マー坊や、今後のハリソンさんの言動などからすると、
2人は当時の平均的な人々からはニューロシス ( ノイローゼ ) 扱いクラスの清潔好きなのかもしれません。

 マー坊の家は、港町カレー市で魚料理の店を開いていますが、
マー坊自身は家業を継ぐつもりは無く、
他に思う所があって第1話~3話にあったように、
しつこく売り込みしてまで旅行について来たようで、
思う所についての詳細はフランス編の最終話で描かれる事でしょう。

 マー坊は、 「 金運が上がるから。 」 などという、
近年日本で大流行した欲深い理由でトイレ掃除していたのでは全然無くて、
お家での厳しいプロ意識から来る躾によって身に付いた物で、
そうせずにはいられなかったからのようです。

 マー坊については、何か今後、行く先々でトイレ掃除とその蘊蓄も披露しながら、
自分の夢に向かっても成長して行くという、
少年マンガ的要素もあるのかもしれませんが ―― 。

 一方で主人公のハリソンさんについては、最初っから成長は不要。
むしろ逆に当時の世間が成長してハリソンさんを理解すればめでたしめでたしというのが、
この物語の趣旨なのでした。

 あと、トリストラム・シャンディさんにもハリソンさんを理解して成長していただく予定です。
原作群の中の一小説の内容からして不本意 & どうやってそうさせるのかと思っている方もいらっしゃるでしょうが。

 ―― していただきます。


 めずらしく、今日の続きは明日。