帰宅したら、留守電が同じところから二度入っていた。
知らない声である。
「三時前なのに、電話がつながらないの、どうしてでしょうか。
まだ間に合うかと思って。お願いします。お腹を下して具合が悪くて。
○の○子です、電話番号××××です。
二度目の留守電も、「三時までまだ五分前あるのに、どうしたらいいのでしょう。
お腹が痛いんです。○○子です、電話番号は……」と切迫している。
ははん、医者に電話をするのに番号間違えたかなあ。
時計を見ると、すでに5時をまわっている。
風子は留守にしていたが、その間に、
相手先と電話が通じたのか、あるいはほかに解決策があっのたか。
しかし、お節介な風子は放っておけない。
○の○子さんの××××番に電話をかけて、
お加減いかがですか? と訊いた。
え? なんのことですか? あなた誰ですか?
と不審がられたが、ひとまず元気そうな主の声に安心した。
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