風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

間違い電話

2018-04-16 22:26:27 | 日記

 帰宅したら、留守電が同じところから二度入っていた。

知らない声である。

「三時前なのに、電話がつながらないの、どうしてでしょうか。

まだ間に合うかと思って。お願いします。お腹を下して具合が悪くて。

○の○子です、電話番号××××です。

 

 二度目の留守電も、「三時までまだ五分前あるのに、どうしたらいいのでしょう。

お腹が痛いんです。○○子です、電話番号は……」と切迫している。

 

 ははん、医者に電話をするのに番号間違えたかなあ。

時計を見ると、すでに5時をまわっている。

風子は留守にしていたが、その間に、

相手先と電話が通じたのか、あるいはほかに解決策があっのたか。

 

 しかし、お節介な風子は放っておけない。

○の○子さんの××××番に電話をかけて、

お加減いかがですか? と訊いた。

え? なんのことですか? あなた誰ですか? 

と不審がられたが、ひとまず元気そうな主の声に安心した。

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