2018年1月4日からアニメ放送がスタートした「ゆるキャン△」が、私のなかではガルパンに次ぐ「マイブーム」になっています。久し振りに、観ていて楽しくなるアニメに出会ったな、という気分です。
この「ゆるキャン△」を初めて知ったのは、一昨年2016年の10月にサークルのアニメ部会のメンバー達が「京都野クル」なるチームを立ち上げて、奈良県奈良市都祁の「奈良県立野外活動センター」へキャンプに行く計画を作ったものの、現地へどうやって行ったらいいか分からず、もと奈良県民で都祁方面にも詳しかった私に相談してきた事が発端でした。
「星野さん、「奈良県立野外活動センター」って知ってます?」
「ああ、奈良方面では利用しやすいキャンプ場の一つですよ。奈良市の都祁の吐山にある。近くにもう一つ、「はやまの森野営場」というのがあってね、僕はそっちでよくキャンプしてたな」
「えっ、星野さん、キャンプ結構されておられるんですか・・・」
「まあね。大学ではアウトドアスポーツサークルに参加してたからね。それと、以前に戦国時代の山城の遺跡を調査して回った時期があって、山の中の城跡にテント張って寝泊まりしながら遺跡を調べて図面とか作っていたこともある。さっき君が言った、「奈良県立野外活動センター」のすぐ向かいにも、奈良県では有数の大型山城である吐山城跡というのがある」
「うわあ、詳しいんですねえ、これはラッキーでした。いやあ実は、僕らアニメ部会でこういう企画をたててますんで、出来たらその、色々教えていただけないかと・・・」
「キャンプ行くの?奈良県へ?・・・・それいいねえ、僕も行きたいねえ」
「あっ、参加していただけるので・・・。有難うごさいます、是非、お願いします。・・・いやあ、僕たち初めてキャンプに行くんで、色々分からない事だらけで・・・」
「えっ、君たち、みんなキャンプ経験無いのか・・・。それで奈良県まで・・・?何かキッカケでもあったんか?」
「実は、このマンガにみんなでハマってまして・・・」
そう言って示されたのが、芳文社発行のコミックス「ゆるキャン△」第2巻でした。適当に開いて絵を見た瞬間、自分好みの描画タッチと構図のセンスにひきつけられました。これ、めっちゃええやんか、というのが最初の感想でした。
それで、これは何巻まで出ているのか、と聞いたところ、「いや、まだこの2巻までてす。まだ連載中なんで・・・」との答えが返ってきました。その日のうちに書店へ走って、第1巻と第2巻を買いました。
これがコミックスの第1巻です。初版発行は2015年11月12日です。芳文社公式サイトでの案内情報はこちら。アマゾンでの案内情報はこちら。
読んで、いっぺんにファンになりました。登場人物の一人でソロキャンパーの志摩リンがゆるやかにまったりしたキャンプを楽しんでる様子が、大学時代に自身がやっていたキャンプのスタイルとちょっと違うのが、とても新鮮に感じられました。イマドキの若者はこういうふうにキャンプやるんだろうなあ、と感心したのを覚えています。
コミックスの第2巻です。初版発行は2016年7月12日です。
この巻では、志摩リンのソロキャンプ、各務原なでしこ達「野クル」の活動スタート、の双方のストーリーが並行してお互いに絡みあいつつ、舞台を山梨県から長野県にも広げてゆきます。
私は、20代の後半の数年間に山梨県甲府市に本部を置く歴史探訪サークルに参加していたことがあります。それで甲府へは10回余り行きましたが、その際に富士山周辺のドライブルートを回って、富士山や五湖の景色を見たりするのも楽しみの一つでした。
なので、「ゆるキャン△」に登場する地名、景色の幾つかに覚えがあります。それも、このマンガのファンになった理由の一つでした。
コミックスの第3巻です。初版発行は2017年2月10日です。
前述のように、私が初めてこの漫画に出会った時は、まだ第3巻は出ておらず、サークルのアニメ部会の後輩たちが回し読みしていた「まんがタイムきららフォワード」を借りて連載を読んでいました。そしてアニメ部会の奈良県へのキャンプ企画にも案内を兼ねて参加し、それを契機として、アニメ部会の数人の後輩たちとの交流が始まりました。
サークルのキャンプ企画そのものも、京都府や滋賀県に舞台を拡げて、2016年度中に四回ほど実施され、それらに全て参加して楽しみました。その過程で、それまで使用していたキャンプ道具の大半を買い替えました。
さて、この第3巻で、山梨県名物の「ほうとう」が登場します。名古屋生まれで「味噌煮込み」に親しんでいる私からみますと、「ほうとう」は「味噌煮込み」を柔らかくした感じで、味もよく似ています。甲府の歴史探訪サークルでもよく御馳走になりましたが、お店で食べるものの味、家庭でいただくものの味、がそれぞれに違っていて、色々な風味があることに感心しました。
「ほうとう」に限らず、このマンガの特色の一つに、美味しそうな料理の描写が多い事が挙げられます。登場人物達がキャンプやツーリングの最中に各所で食べている食事がいろいろ出てくるのですが、それらがみんな旨そうな感じで描かれるので、実際にそれを食べてみたくなってしまいます。
キャンプ飯も実際に食べると本当に美味しいので、第1巻でただのカップラーメンを至福の表情で食べていた各務原なでしこの気持ちが本当によく分かります。
コミックスの第4巻です。初版発行は2017年7月12日です。
この第4巻が発行された頃には、「ゆるキャン△」は人気が上昇して聖地巡礼のランキング上位にも上がるほどのブームになっていました。その一番の理由は、2017年の3月にアニメ化が発表されたことでした。
当然、サークルのアニメ部会のメンバーたちも大喜びで、早速にアニメ化記念のキャンプ企画を5月に京都府丹波市の「キャンプリゾート森のひととき」で敢行しました。もちろん、私も半ば強引に誘われて参加しました。
このとき、第2巻で志摩リンが購入していた焚火グリル「B-6君」を参加者の一人が持参して大いに盛り上がり、これの「ゆるキャン△」バージョンが出たらええなあ、とか話していたのですが、本当に実現するとは思いませんでした。この2018年2月にコラボ製品が発売されることになり、予約受付があっという間に満員終了になったようです。案内情報はこちら。
さて、この第4巻は、私にとっては二つの大きな意味があります。もともとギャグ漫画が大好きなのですが、ギャグ系の要素も豊富な「ゆるキャン△」の、最も面白いシーンが第4巻に含まれるため、私自身も抱腹絶倒の大爆笑に苦しみました。けいおんやガルパンでは、思いっきり笑って腹をかかえて転げまわって、思い出すだけでゲラゲラ笑い続ける、というのがありませんから、それだけで「ゆるキャン△」のインパクトがいかに大きいかが分かります。
もうひとつは、各務原なでしこ達の「野クル」に、ついに顧問の先生がついて、登場人物全員が出揃い、その顔ぶれで、初めての合同キャンプを実施するという展開の素晴らしさです。けいおんの山中さわ子を連想させる、顧問の「グビ姉」こと鳥羽美波のダメっぷりも爽快なほどですが、それよりも第4巻の第21話になってやっと、登場人物全員がクリスマスキャンプで揃った、というのがなんとも最高で素晴らしいです。
とにかく時間がものすごくゆるやかに流れるマンガなので、読んでる側もゆっくりマッタリの気分になります。
そして、去る1月10日に、待望の第5巻を買ってまいりました。わーい、やったぜ!!
見よ、この、なでしこちゃんの至福の笑顔!!これですよ、この可愛らしい笑顔が見たくてこのマンガ読んでるわけですよ・・・。
既に1月4日からアニメの放送もスタートしていました。私はテレビを持っていませんが、ネットの動画配信でも放送しているので、リアルタイムでの視聴に支障はありませんでした。この記事がアップされる1月28日の時点では、第4話までがオンエアされています。
アニメ「ゆるキャン△」の公式サイトはこちら。
コミックスの第5巻です。初版発行は2017年12月12日です。
早くも2018年1月に第二刷が出るほどの爆発的な売れ行きだそうで、近くの書店でも「ゆるキャン△」全巻が完売して入荷待ち、という状態でした。やっぱりアニメのスタートで一気に認知度が上がってファンが飛躍的に増えたんでしょうね。聖地巡礼のムーブメントもこれからピーク期にむかうことでしょう。
第5巻の表紙の料理は何でしょうか。第1巻で登場した「坦々餃子鍋」とは違うようですが、それにしても旨そうだなあ・・・。なでしこちゃん達と食べてみたいですね・・・。
テレビアニメシリーズの主要登場人物5人です。右より、「あきちゃん」こと大垣千明、「イヌ子」こと犬山あおい、「フジコ」こと各務原なでしこ。以上の三人が本栖高校野外活動サークル「野クル」のメンバーです。
左端は斉藤恵那と愛犬の「チクワ」、その右がソロキャンパーの「しまりん」こと志摩リン。斉藤恵那は「野クル」に体験参加しており、志摩リンもいずれは合流するんじゃないかな、と思いますが、原作コミックでもまだそこまで至っていないようです。
いずれも、コミックス版よりもスマートに描かれており、それでいてコミック版のギャグ要素は外していませんから、その絶妙なバランスとコミカル感がなかなかにいい雰囲気になっています。これは間違いなくウケるんじゃないか、と思います。
個人的には、この五人の名前だけでも興味深く、親しみがあります。岐阜県が郷里で実家は各務原市にありますので、大垣も恵那もよく知っています。面白いのは、全て美濃地域の市名で、飛騨地域の市名が全く無いことです。また犬山は各務原の南隣の、愛知県の北端の市名です。
おそらく、原作者のあfろ氏も、岐阜県美濃地域の出身であるか、もしくは縁が深かった方なのでは、と思いますが、性別すら公表されていないので、想像の域を出ません。
なお、志摩は三重県ですが、太平洋戦争中に家が疎開していた所で、祖父祖母および父親のゆかりの地です。
以上、この1月からハマっているアニメ「ゆるキャン△」について簡単に述べました。
もともと大学時代からサークル活動でキャンプをやっていて、折に触れて楽しんできた身であり、アニメ化を契機としてキャンパーの血が再び騒ぎ始めています。
いずれにせよ、今年のマイブームになりそうです。久しぶりにソロキャンプを楽しんでみたいし、道具も色々と買い替えてみたいです。最近に模型サークル有志の間でも持ち上がっている山梨県への聖地巡礼企画も含めて、拙ブログにて折々に触れてゆきたいと思います。