気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

けいおん!の聖地をゆく15 その9 塚口サンサン劇場にて

2018年01月24日 | 洛中洛外聖地巡礼記

 2018年1月7日、アンドー氏と兵庫県西宮市の塚口サンサン劇場へ「映画けいおん」特別上映を観に行きました。阪急塚口駅にて17時に待ち合わせました。

 今回の映画視聴は、かつての上映期間中に「映画けいおん」を観ていなかったアンドー氏が、たまたま塚口サンサン劇場での特別上映の件を知り、相談無しに私の分までチケットを予約したことによるものでした。
 誘われた時点で既に日時が決まっていてチケットも確保済み、というので「またまた安藤さんはー」とボヤくしかありませんでしたが、「映画けいおん」自体は久しぶりに観るのもいいかな、と思いました。

 画像は、久しぶりに琴吹紬も入れてみました。

 

 塚口サンザン劇場は、塚口駅から歩いて1分もかからない至近にありますので、アクセスは容易です。規模は小さいですが、色々と意欲的な上映企画を打ち出していることで知られ、ガルパン劇場版の特別上映も盛んにやっていたそうです。

 

 施設内の階段の踊り場に貼られていたポスターの一枚です。2011年の初公開時のデザインを踏襲して今回新たに刷られたもののようです。アンドー氏が「欲しいねえ」と呟いていましたが、私もちょっと欲しい気分でした。

 

 「けいおん」の上映期間前には、同じ京都アニメーションの「響け、ユーフォニアム」も上映されていたようです。私はいまだにこのアニメはよく知らないのですが、アンドー氏に言わせると「色々妙な作品」だということです。どういう意味で「妙」なんでしょうか・・・。

 

 かつてローソンキャンペーンにて配布されていたクリアファイル類かありました。まだ販売しているのかと驚きましたが、よく見ると展示品でした。ファンの方からの寄託であるようです。

 

 上映時間になりました。アンドーさん、お静かに。間違ってもイヨマンテとか歌わないで下さいね。

 席は殆ど満員でした。けいおんシリーズの人気がいまも静かに持続していることがよく分かりました。男性ばかり、という点はガルパンと変わりませんね・・・。20代ぐらいの若い層が目立ったので、最近にファンになった方が多かったのでしょうか。

 

 テレビシリーズと違って、映画版ではHTTの演奏シーンが細かく、そしてリアルに描かれます。上図の平沢唯のシーン等は、大変にカッコよくてグッときます。

 

 「蘭鋳寿司」での予期せぬハプニングにもかかわらず、それでもステージにて演奏するあたりは流石です。これもHTTの「実力」だと思います。

 

 ロンドンでの野外ステージでも、全然動じることなく淡々と歌い、演奏する平沢唯です。体が自然にリズムに乗っている様子も、お見事の一言につきます。このボーカル兼ギターのメンバーを得た事が、HTTの最大の幸運であったと言えましょう。

 

 センターの平沢唯の絶対的な安定感が、両サイドの秋山澪、中野梓をもしっかり支えていた、と感じます。三位一体の演奏スタイルが自然体で組み上がっていたなあ、と感動せざるを得ない場面でした。

 

 このライブ感の表現が素晴らしいです。周囲に響き渡る音楽の「視点」で、HTTの躍動感を見事にイメージさせています。こういうカメラワークを随所に織り込む手法は、京都アニメーションが様々な作品を経て培ってきたオリジナリティの最たるものだという気がします。

 

 この楽しそうな演奏ぶりに、目頭が熱くなりました。高校時代に三人の仲間たちと文化祭に向けてにわかバンドを組み、毎日一生懸命練習して、次第に上達して、楽しくなってきた経緯を思い出しました。結果的には、文化祭が終わっても、そのまま活動をやって、卒業式の日まで演奏を楽しんでいたのでした。

 バンドで演奏するというのは、たとえニワカで下手くそであったとしても、猛烈に楽しいことだったのです。俺もお前もバカヤロウなんだけどさ、楽器構えたらもっとバカヤロウだよな、と肩組んで笑い合えるような、そういう仲間三人と、徹夜でスタジオ借りて演奏していた日などは、本当に本当に最高だったのでした。

 その思い出を、映画を観ながらかみしめていました。あの仲間三人が既にこの世に居ない事への悔しさも湧きあがってきて、涙がこぼれました。

 

 だから、こういうふうに、クラスメイト達と共に盛り上がって演奏出来るということが、どんなに素晴らしいことであるかがよく分かります。高校の文化祭ライブではもちろん、卒業式の前日の放課後に音楽室を借りてさよならライブをやったのですが、いずれもクラスメイトのみならず、大勢の連中が見に、聴きにきてくれました。
 当時、ボーカルのKが、演奏直後に「お前らサイコーだぜーっ」と絶叫して満場の拍手喝采をあびていた事の本質的な意味が、本当によく分かります。それを改めて実感させる、上図のシーンでした。

 

 ラストで決める平沢唯です。私たちのバンドではこういうパフォーマンスはやりませんでしたが、観衆のクラスメイトたちが派手に振る舞って踊ったりして盛り上げてくれました。そういう、理屈では説明できない、衝動的なムーブメントというのも、高校生ならばでのものだったでしょう。

 

 そして中野梓に贈る最後の演奏も感動的でした。総じて映画版は、HTTの演奏シーンを様々に描写することに重きが置かれたようで、テレビシリーズの全話を通じてもなかなか描かれなかったメンバーたちの楽器との向き合い方、音楽への没入感などが生き生きと表現されています。

 ブーム全盛期を通じて、高校生たちが軽音楽を志す動きが最も顕著になり、各地の高校の軽音部が最大人数を記録したのが、映画版の上映後であったとされているのは、よく実情を捉えていたと思います。楽器業界での総合的な販売実績がピークに達したのが、2012年前半期であったそうなので、テレビシリーズよりも映画版の方が、ビジュアル的な効果も大きかったことを示していると言えます。

 そしてこの「映画けいおん」が名作であることは、共に視聴したアンドー氏が、終始「イヨマンテ」のセリフを言わなかったことにも示されていました。ただ、「良かったねえ」の一言だけでした。多弁で余計な事まで賑やかに喋るアンドー氏にしては、稀有のことでした。

 やっぱり、「けいおんシリーズ」は良いですね。ただ、ガルパンと比較すれば、さすがに過去の作品だなあ、と思うところがあります・・・。

 


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