風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

ナンキンキノカワガの飼育記録

2019年10月07日 | 蛾の観察や飼育
台風が過ぎた次の日に、体調がとても良くなりました。
急に気力がわいてきて、昨日の自分とは違う人のようで
人間も他の生物と同じで、地球の影響を受けて生きているんだなぁと
とても不思議な気持ちになりました。

写真だけ撮って、ずっとまとめる事ができなかった虫たちのことを
これから少しずつ、書いていきたいと思います^^

9月の初めにした、ナンキンキノカワガの観察は、とても興味深いものでした。
謎だった繭の作り方も見られたし、時限爆弾みたいな「威嚇音」の生音も聞く事ができました。
この頃、1匹目の幼虫を育てるために、庭からナンキンハゼの葉をとってくると
毎回もれなく小さな幼虫が付いてきたので、たくさんの幼虫を育てることになりました(笑)


1匹目の子は脱走して部屋のどこかで繭を作り、不気味な音を立てて私を怖がらせました(^^ゞ
2匹目はちゃんと飼育ケースの中で・・・
でも、繭の材料にスポンジみたいな柔らかい素材を使ってしまい、私を心配させました。

写真は9月中旬、朝7時に見つけた幼虫です。
3匹目なので、ちょっと慣れてきて、繭作りに手順の違いや個性があるのか、確かめるためじっくり観察しました。
あれ?今回の繭はなんで緑色なの?^^
枝にくっ付いているのは、去年羽化を観察したイラガの繭です。


繭が緑色なのは、繭材に「乾燥した葉」を使ったからです!
作る手順は前回の子と同じように、両サイドを均等に積み上げるところから始まりました。


お尻側を先に閉じます。
その後、頭を突っ込んたまま数分かけて、威嚇音を出すための「ギザギザ」を作っているようでした。


その後、体の向きを変えて、内側から頭のほうを閉じていきます。
手順は同じなのですが、前の子よりも手際が良いように感じました。


向かって左側が頭で、イラガの殻がある方がお尻です^^
朝7時、作りかけの状態を見つけてから約2時間です。薄いけど丈夫な繭が完成しつつあります。


更に2時間後、やっと完成しました!
ワンポイントの葉っぱ(笑)おしゃれなグリーンの繭です。


完成した繭を見て分ったのですが、繭の主原料は幼虫が吐きだす糸でした!
木の皮や葉などは、繭の表面に張り付けているだけで、強度のためではなく、擬態だけのためみたいです。
青のりをまぶしてあるみたい(笑)


同じ形の色違い(笑)
いろんな素材を用意したら、カラフルな繭ができそうです。


11日後の朝7時、茶と白の繭から、ナンキンキノカワガが無事に羽化しました!


飼育ケースのフタを開けたら、網戸に止まりました。
写真が逆光だったので、明るさを調節してみました。


最初に繭を作った子は、まだ羽化していません。


しばらくしてから、マットから切り取って待っていたのですが・・・


よく見たら、繭に小さな穴が開いていました。
もしかしたら、寄生されていたのかもしれません。


この後、小さな幼虫も全部育って、ナンキンキノカワガの繭は全部で7つできました。
でも、羽化できたのは・・・
同じ場所にいたのに、何が運命を左右するんだろう?
まだサナギが3つ残っているので、もうしばらく観察をつづけようと思います。



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