風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

種まき!こんどは「タイサンボク」

2020年11月21日 | タイサンボク 実生
一畑山薬師寺の境内に
泰山木(タイサンボク)があります。


成長すると、高さが20メートルにもなる高木ですが
こちらの木は、まだ見上げるほどの大木ではないので
花が咲くと、目の高さで楽しめます。
6月に見た花です(#^.^#)


余談ですが、今年庭で初めて咲いたホオノキと
タイサンボクは同じモクレン科で
花が瓜二つ、そっくりです。
こちらがホオノキの花です。

この花が咲いていた春が懐かしいなぁ・・・

タイサンボクとホオノキの一番の違いは
秋に葉が落ちるかどうか。
タイサンボクは常緑樹で、ホオノキは落葉樹です(^-^)

でも、両者とも咲くと、とてもいい香りがします。
蜜や花粉を集めに、虫たちがタイサンボクの花に埋もれ
幸福そうに身もだえしていました(笑)



ウチのホオノキは、残念ながら種ができなかったけど
タイサンボクはどうかなと、9月の終わりに見に行ってきました。
まだ少し固いけど、これなら種ができそうですね(n´v`n)


こんな形の実を「集合袋果」(しゅうごうたいか)というそうです。
「袋果」とは、1枚の心皮が、種を袋のように包んでいる果実のことです。
熟すと、果実のつなぎ目が縦に裂けて、種が出てきます。
楽しみ楽しみ♪


**
そして11月になり、先日
ふたたび、タイサンボクの様子を見に行くと・・・
種が出てきていました\(^o^)/
本当に「果実のつなぎ目が縦に裂けて・・・」のとおりです。


種が落ちないのはなぜ?
それは、こうなっているからです(*^^)v
ぶら下がるタイサンボクの種!


この白い繊維状の糸は「珠柄」(しゅへい)といいます。
珠柄とは、植物の種になる部分が、皮にくっついている柄のことで
種(子ども)と、心皮(お母さん)をつなぐ「へその緒」みたいなものだそうです。
たとえば、まだ未熟な(青い)エンドウ豆などのサヤを開くと
種はサヤにくっ付いていますが、その部分が「珠柄」です。
モクレン科の植物の珠柄は
引っ張るとビヨーンと伸びる、へその緒なのです(#^.^#)
種を5粒、貰ってきました。


***
前置きが長くなりましたが(笑)
種をまきます(^^)/
まずは、種を一晩水に漬けておき、果肉を剥きます。


果実の大きさは約1.5㎝。
(めずらしく、測ってみました)


果肉には油分が含まれているのか
指先がヌルヌルして、水面に油が浮きました。


出てきたクリーム色の種は1㎝で
片面だけ、中央がへこんだ形をしています。


種子の先端には白く膨らんだ「種枕」(しゅちん)が付いていて
ピカピカ光る、とてもきれいな種です。

種枕とは・・・
種子の付属器官で、発芽する穴の近くにあります。
アリに種を運ばせる目的で、スミレやカタクリなどの種にもあるのですが
動物散布の種子に付いているらしいのです。
タイサンボクは、魅力的な赤い種を鳥が食べて散布すると思われていますが
どうもそうではないみたいで・・・
調べても、私が理解できる説明にはまだ行き当れていません(^^ゞ

虫もそうだけど、植物は、種も根っこも、葉も花もぜんぶ
どこをとっても不思議がいっぱいで
尽きることない泉のように、疑問と感動が次々に湧き出してきます。
種まきをひとつするのにも、不思議の世界に引き込まれ、時を忘れてしまいます(笑)
ブログ記事も、どんどん長くなるしね(^^ゞ

****
プラスチックの小さな鉢に
5粒一緒にまきました。


種を指でギュッと押し込んで
土の中へ埋めました。
来年の春まで、みんなで楽しい夢をみていください(#^.^#)


*****
去年の秋に種をまいて、春に発芽した子たちも
この1年でそれぞれ元気に、個性的に成長をしました。(n´v`n)
写真だけは撮ってあるけど・・・小さな葉っぱを見てるだけで
あっという間に一日過ぎてしまって(笑)
また順番に記録を残していきたいと思います。


落葉樹のミニミニ紅葉も、とてもきれいです(#^.^#)