風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

ヒメエグリバが羽化しました!

2022年08月28日 | 蛾の観察や飼育
派手な色をした幼虫が、農道を歩いていました。
蛾や蝶の幼虫は種類ごとに、食べられる葉の上に親が卵を産み
孵化してからは絶対にその葉から離れません。
ウロウロ、イソイソ歩いているのはサナギになるために
良い場所を探している終齢幼虫です。

「行ってらっしゃい、無事に羽化できるといいね」と
見送るのが本当はいいのですが・・・
羽化するところを見たくて、連れてきてしまいました(^^ゞ


「ヒメエグリバ」(姫抉羽)という、蛾の幼虫です。
成虫の翅が「えぐれた」ような形をしているところからの命名です。
食草は「アオツヅラフジ」で、この植物には毒があるので
もしかしたら、ヒメエエグリバの幼虫は毒を持っているかもしれません。
ネットで調べていたら、幼虫を食べたカエルが具合が悪くなったという記事を見つけました。
そのためか、黒地に赤と黄色の模様は、素晴らしい警戒色になっています。
葉を食べている幼虫の写真。
幼虫で越冬するので、一年中見られる生きものです(^^)


蝶や蛾の幼虫には「腹脚」といって、幼虫時代にしかない5対の足があるのですが
ヒメエグリバは、3番と4番目の腹脚が退化していて、尺取り虫のような動きをします。

それも不思議、なんでだろう?
進化は生きるために有利な方向に進むと思うのですが
戦略的に退化の道を選ぶ生物もいるのですね。

サナギになるために歩いていたので、うちに来てすぐ葉も食べずに
蛹化態勢に入りました!
アオツヅラフジのツルに、キッチンペーパーをちぎったのを置いておきました。


7時間後、キッチンペパーを綴って繭を作りました。
写真の後方のかたまりが繭です。
決まった植物しか絶対に食べない幼虫ですが
サナギになるための素材は何でも良いようで、そこに有る物を利用して、繭を作ります。



繭を作ってから12日後、23時43分(^^ゞ夜中に無事羽化しました。
ファーストコンタクトはいつも、飼育ケース越しなので寝ぼけたような写真ですが
これが一番嬉しい瞬間です。


名前のとおり、翅がえぐれていますね。
命名した人の気持ちを感じられます。


生まれて初めてみるものを「親と思う」鳥ならば・・
懐いてくれるかななんて、ちょっと想像してしまうくらい、横目で私を見ています(^m^)
触角が櫛のような形で、オスのようです。


**
こちらは今年の5月の中旬に羽化したヒメエグリバです。
同じように歩いている幼虫を見つけて、羽化まで観察しました。


ヒメエグリバが幼虫で越冬するのを知らなくて
春の早い時期に歩いているのを見たときは、ビックリしました。
すぐにサナギになって、無事に羽化しました。
触角が細いので、メスかな。


幼虫はハデな模様ですが、成虫になると地味です。
ヤガ科の蛾で、ナシやリンゴ、モモの果実を吸う害虫です。


生産者の方にとっては駆除対象の生きものですが
生態を観察したくて、飼育しました。


***
羽化が夜中だったので、いつでも飛び立てるように、窓の外へケースを出しておきました。


その時に撮った写真がコレですが・・・
最初に見たときに心霊写真かと思いました(ll゚д゚)


背中に浮かび上がる、着物を着たツノのある鬼??
クロメンガタスズメというスズメガには、背中にドクロの模様があるのですが
この模様も、ちょっと怖いなと思いました。


****
お別れ会をした後の、繭を見るのは寂しいです(^^ゞ
不器用な子がいないみたいに、みんなきちんとした繭を作ります。


ピッタリと閉じているキッチンペーパー製の繭を開いてみると、
サナギの殻が出てきました。
繭は糸で繋がれていなくて、繭を足場して外へ出てくるようです。


終齢幼虫のヒメエグリバの羽化を観察できましたが
機会があれば、小さい幼虫から観察できたらいいなと思います。
以上、ヒメエグリバ羽化の観察記録でした(^^)/
コメント (13)
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ムラサキナツフジ?発芽した謎の植物、2年目の夏・・・

2022年08月24日 | タネをひろってきたり、まいてみたり
2021年の6月、庭でひょっこりと生えてきたこの芽・・・

まいたのは確かに「カエデ」の種だったのですが
どうみてもカエデではないです(^^ゞ

以来、「謎の芽」として育ててきた植物の正体が
最近とうとう分かりかけたような、そんな感じなので
記録として書いておきたいと思います\(^o^)/


7月、ちょっと大きくなりました。


1カ月後の8月、根本の辺りの茎が木質化してきました。
葉も硬く、しっかりしています。


これくらい成長すると、だいたい種類が予想できるのですが
いままで見たことがない葉と、立ち姿です。
鳥が食べてフンで落とした種だとしたら、ここの近所に生えている木なので
これも予想がつくのですが、まったく分かりません。


その後、2か月間で1cmくらい伸びただけでそれほど大きくならず
10月下旬に葉が黄色くなってきました。


落葉樹なのかな?
11月にはすべての葉が落ちました。
土に爪楊枝が刺さったような、頼りない姿のまま
冬が越せるか心配でした。


**
2022年5月、写真はないのですが(^^ゞポチポチと新芽が出てきて
5月中旬には、去年と同じ姿になりました。
大きくなってないので、「振り出しに戻る」みたいな感じです(^m^)


6月になると、新芽の部分が伸びてきて、2cmくらい背が伸びました。


7月、土の表面が固まってきて水はけが良くないので
鉢はそのままの大きさで、新しい培養土で植え替えました。


この頃、散歩に行くとあちらこちらで
「ナツフジ」の花が咲いているのを見かけました。


名前の通り、夏にフジに似た小さな花を咲かせるツル性の植物です。
可愛いなぁと写真を撮っていると
あれ?うちの子と葉っぱが似てない?とふと思ったその時・・・


いきなりピキーーーンと記憶がよみがえりました!
デンパークで拾ってきた種だ!
探したら、2020年12月に鞘を拾った時の写真が出てきました(^m^)


***
それを車のダッシュボードに飾っていたら、ある日鞘が爆ぜたので
豆を拾って、ポケットに入れて・・・忘れて・・・
その日の夕方、庭で水やりしているとき、ポッケの中にあった豆を
何の気なしに、ポリポットに指で埋めた事を思い出しました!
そうかぁ・・ここについでに埋めたんだ・・・
カエデはひとつも発芽せず、なぜかこの子だけ芽が出たんですね(^-^)ゝ


意識せずに手から物を離すと、どこへ置いたか忘れてしまうのと同じで
種をまいた事もきれいさっぱり記憶から消えていて
自分で「謎」を作ってしまっていました。
記憶が戻り、「振り出しへ戻る」です(^m^)


デンパークで拾ってきたサヤは、ナツフジの園芸種
「ムラサキナツフジ」でした。
画像検索で葉の形などを調べて、たぶん間違えないとは思いましたが
実物をみて確かめようと
先日のデンパーク行きの第一目的は「ナツフジ探索」でした。

場所はどこだったっけ・・・
花木園の奥の方へ行くと、ありました!


写真中央の他の木に絡みついているツル
これが全部ムラサキナツフジです(^^ゞ


8月が花が咲く時期といわれていますが、まだ1分~2分咲きで
葉の陰に花がチラチラと見える程度でした。


花は濃い赤紫色で、とても綺麗。
フジと違って、花房は垂れ下がらず、上を向いて咲くそうです。


萩の花に似ていますね(#^.^#)
うちのチビ苗ちゃんにいつか、こんなきれいなお花が咲いたら
嬉しいだろうなぁ


低い位置にある枝には、つぼみが沢山ついています。
満開になったら素晴らしいでしょうね。
9月になったらまた見に行きたいと思います。


帰宅してすぐ、ベランダの鉢植えを見にいきました。


今年の成長もほんのちょっぴりだったけど
元気に育って、いつか美しい花を咲かせてね(#^.^#)


以上、謎の芽だった植物の名前が(たぶん)分かった
お話しでした(^^)/
コメント (10)
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安城市デンパークへ、樹木は秋の準備が始まっていました!

2022年08月23日 | お出かけ
子どもをお隣の豊田市へ送っていく用事があって
その帰りにちょっと足を延ばして、安城市のデンパークへ寄り道してきました(#^.^#)
午後1時、曇っていたので歩くのにはちょうどいいかな、と思っていたら
だんだん日が差してきて、ジリジリ暑い夏日になってきました(^^ゞ

ああ、そうか、今は夏休みなんだ・・・
チビッ子たちは元気いっぱいですね(^m^)

色とりどりのお花も素敵ですが、デンパークで見たいのは、やっぱり樹木です。
まず見に行ったのはこの木。


ドキドキする。
うわーー!実がなってます。


2019年の5月に、初めてこの木を見に来たときは
美しい花が咲いていました。


ベニバナトチノキです(#^.^#)
栃の花の赤色のが見たくてあちこち探していたとき、ブログでアブリルさんに教えて貰って
喜び飛んで見に行った時の写真です。


3年前と比べると、幹が太くなって背も高くなっていました。
樹木は永く付き合うと、成長して変化していくところが楽しみです。
こんなに大きな実が、手の届くところにありました。
実が割れる頃、また見に来なくては!(^m^)


斑入りのナンキンハゼにも青い実が付いていました。


園芸種だそうですが、紅葉したらどんな色になるんだろう?
まだらに赤いのか、それとも普通のナンキンハゼと同じかな?
秋にまた見に来よう。


デンパークに来たとき必ず会いにいく妖精さん。
夢中で何か見ているような表情だけど、真冬はちょっと寂しそうです。


枝ぶりの良いこの木は・・・
なんだろう?


なんとエゴノキでした!
「枝垂れエゴノキ」だそうです。
咲いているのを見たことあったかな・・・
来年の5月に、忘れないように見に行きたいです。



公園の東ゲートの奥にある「花木園」へ向かいます。
正面ゲートから温室の辺りは賑やかでしたが、ここまで来るとひっそりとしていて
歩いているのは私を入れて3人でした。
お互いに「こんな所にひとりで来てる・・・」なんて思っていたりして(笑)


イザヨイバラ?
調べたら「十六夜薔薇」。
花びらが多すぎて完全な円形にならないので、満月(十五夜)にならないという意味でした。


薔薇の果実です。
ビタミンCがアセロラの1.5倍で、ビタミンの女王と呼ばれているそうです。
すごいトゲだけど、触ってみたらそんなに痛くなかったです。
こんどは花を見に来よう。


**
デンパークは今年開園25周年だそうです。
園内にも記念のプラカードなどが飾ってありました。
花木園は植栽の林ですが、見上げるほどの大木が数多くあって森林浴ができそうなくらいです。
でも25年前の開園当時はどんな風景だったのかな?
まだ小さかった頃の樹木たちを見てみたかったです。

林を抜けて「白の花木園」へ歩いてきました。
書いていて今気づいたけど、ここは白い花が咲く木が植えられているんですね(^^ゞ
モクレン!そう白い花です!


枝には冬芽と、筋骨隆々の果実がついていました(笑)


この真っ赤な果実のお花も白いのでしょうか。


美味しそう。


プロムナードのモミジバフウにも、若い果実ができていました。


早くも紅葉しかけてる!
モミジバフウは、せっかちさんな木で芽吹きも他の木より早くて
紅葉するのもやっぱり早いみたいです。


タイサンボクの果実も見つけました。


色んな樹木が、実った果実をまだ青々とした葉の中に隠していました。
秋に向けて、種子に栄養を送っているようでした。
ユリノキ並木も、黄葉した頃また見に来たいです(^^♪


ちょっとだけ木を見て帰ろうと思って歩き始めましたが
気が付けば、2時間半も園内を歩き回っていました。
汗びっしょりです(^^ゞ
マーケットまで戻って、ソフトクリームを買ってお店の外へ出ると
テーブルにセセリチョウが止まっていました。
指先にクリームをちょっとつけて「食べる?」と差し出したら、指に乗ってきました(^m^)


冷房がない店外なので、みるみるうちにソフトクリームが溶けてきます(^^ゞ
でもセセリさんが離れない(笑)
よく見ると翅がボロボロで、色々あったんでしょうね・・・
しばらくベトベトの手のまま、甘いものを食べて一緒の時を過ごしました(#^.^#)


そろそろ帰りましょう。
眩しいくらいの花園をあとにして、家へ帰ってきました。


夏になってから、久しぶりにたくさん歩きました。
楽しかったなぁ・・・
拾ってきた木の実たちです。
涼しくなったら紅葉と木の実を見に、また行ってきたいと思います(#^.^#)
コメント (6)
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ツマグロヒョウモン、あっという間に羽化!職場の庭にいた幼虫

2022年08月20日 | ツマグロヒョウモン
職場の庭の草取りをするとき、蝶や蛾の食草だけは密かに残しておきます(笑)
そのおかげか今年も「ツマグロヒョウモン」の幼虫を見つけることができました(#^.^#)
スミレの葉をかじっているこの派手な姿!他の人に見つかったら捕殺されそうな
毒々しい感じのイモムシですが、不思議と草に紛れて目立たないのです。
全身のトゲは見掛け倒しで、触ってみるとゴムの歯間ブラシのように柔らかく
もちろん毒は無くて、大人しい?イモムシちゃんです。
辺りに生えている葉はもう、これ一枚でした。


まだまだ葉を食べそうな様子だったので、仕方ないなぁ・・
家へ連れて帰って、羽化まで飼育観察することにしました(^m^)


ツマグロヒョウモンはタテハチョウ科で、幼虫はスミレ科の植物を食べます。
大切に育てられている、お庭やプランターのパンジーやビオラなどに生まれてしまうと
害虫として駆除されてしまうけど、道端に生えている普通のスミレなら
うわ~変な虫がいる(ll゚д゚)くらいで、無視されてこっそり無事に育つことができるようです(^^ゞ
何年か前に、この幼虫を大量に見つけてしまった時、エサに困った経験があってから
家の近所でスミレが生えている場所を探しておいて良かったです(#^.^#)


最近ずっとスズメガを育てていたせいか、スズメガの幼虫と比べると
この子は食が細いというか、食欲が無いの?大丈夫?というくらい・・・
ゆっくりとしたペースで、お上品に葉を食べています。


家に来て5日後の夕方、食べていた葉にぶら下がって動かなくなりました。
サナギになるようです。
飼育ケースの蓋裏に行くと予想していたけど、移動せず近い場所を選んだみたいです。


翌朝、起きて見るとサナギになっていました。
足もとに最後に脱いだトゲトゲの殻が転がっています。
サナギにも立派なトゲがあって、その一部分はメタリックに輝いています。
金色なら生まれてくる蝶はメスで、銀色ならオスといわれていますが・・・
この子は金色っぱいけど、どうかな?



7日後の午前中、部屋に行った時、ケースの中に蝶がいるのを見つけました。
良かった!翅もきれいに開いていて、無事に羽化できたようです。
ケースから出して、網戸に止まらせました。
きれいなメスの蝶です。

ツマグロヒョウモンは漢字では「褄黒豹紋」と書きます。
褄とは「物のはしの部分」のことで、翅の端が黒くてヒョウ柄をしたという意味です。
南方系の蝶で、地球温暖化の影響で生息域を広げているそうです。
1年の間に、卵から成虫までを4~5世代も繰り返す「多化性」の蝶で
3月下旬から12月上旬頃まで、飛んでいる蝶を見る事ができます。

ベランダへ連れてきて、干してあったタオルに止まらせました(#^.^#)


翅の裏側の模様を見たくて、いろいろ角度を変えて写真を撮りましたが
なかなか見せてくれません(^^ゞ
しばらくして、タオルからパッと脚を放して、ひらひら空へ飛んでいきました。


サナギになってから羽化するまでたった1週間、あっという間でした。
トゲトゲのイモムシがきれいな蝶に変身する様子は、何回見ても不思議でワクワクします(#^.^#)
今年は、出会う蝶や蛾の幼虫の数がいつもより少ないように感じていますが
無事に羽化する姿を見られて良かったです。
また家の庭に戻ってきてくれると嬉しいです(#^.^#)


以上、ツマグロヒョウモンの飼育観察の記録でした(^^)/
コメント (8)
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脱皮したら別人に!ベニスズメの幼虫を育ててみてびっくり。

2022年08月12日 | ベニスズメ
1ヵ月ほど前、庭で水まきしているとき見つけた幼虫が
先日無事に羽化しました\(^o^)/
美しい色をした蛾で、「ベニスズメ」というスズメガの仲間です。
羽化して、やっと翅が伸びたところで
まだボンヤリしているこのひと時は、嬉しい「ふれあいタイム」です(^m^)



7月のある朝、庭で育てている鉢植えに、木から落ちたミカンの実が乗っていたので
それを取り除こうとして手をのばしたとき、緑色の幼虫とバッチっと目が合いました。
よく見ると尻尾にツンッと尖ったツノがあります!
ヤッター\(^o^)/スズメガです。
さっそく部屋へ連れ帰り、写真を撮りました。


スズメガの種類は何だろう?
体長は約3.5cm
ハッキリした目玉模様があり、尾角の先っぽが白い・・・
食べていたのはアカバナ科の、ユウゲショウという植物でした。
うーん、色は違うけど、これらの特徴から「セスジスズメ」だと予想しました。
こちらが以前育てたセスジスズメの幼虫です。
      ↓

ピコピコさん(セスジスズメのあだ名)って、小さい時は緑色なんだ(^m^)
この時はそう思い込んでいました。

庭にユウゲショウの葉があまり生えていなかったので
近所でノブドウの葉を採ってきて与えてみました。
セスジスズメは、ブドウ科の植物も食べます。


夕方になって飼育ケースを覗くと
ノブドウの葉は、1枚の半分しか食べていませんでした。
イヤだったのかな?
色々な種類の植物を食べることができる幼虫でも、中には
生まれて初めて食べた葉の成分を覚えていて、それ以外は食べない個体もあるそうです。
仕方ないので、ユウゲショウを近所へ採りにいって与えてみると・・・
「そうそう、これよこれ♡」という顔をして、パリパリと食べ始めました。


**
うちに来て2日後、午前8時半、朝の身体測定の時間にケースから出して
サイズを測り、写真を撮りました。
なんだか体がちょっと縮んでる?


その日の午後2時、部屋に行ったついでに幼虫の様子を見ようと
飼育ケースを覗き込むと・・・
えーーーーっ!なんで?誰なのアナタ???└(゚ロ゚;)┘
朝見たのとはまったく違う、黒い幼虫が草の茎につかまってじっとしていました。


何が起こったのか、しばらく呆然としてしまいましたが
ケースの中に脱いだ皮とお面が落ちていて、脱皮したことに気が付きました。


それにしても、たった半日でこんなに姿が変わるものなの?
面影といえば、二つの目玉模様と白い尾角の先っぽだけです。


でも、これが終齢幼虫ならば・・・
セスジスズメとは模様が違う!
再び、アナタは誰???と思ったその時
正面から見たこの顔に見覚えがあるのを思い出しました。
頭(本当は胸)の部分を膨らませて、目玉模様で威嚇のポーズを取る
この子はなんと「ベニスズメ」の幼虫でした!


ちなみに、この目玉模様のことを「眼状紋」(がんじょうもん)といいます。
天敵を威嚇するために、いろんな種類の蝶や蛾、魚までもが持っている模様で
アゲハチョウの幼虫や、アケビコノハ、クワコの幼虫にもありました。
   ↓同じく威嚇ポーズのクワコさん(^-^)ゝ


セスジスズメも好きですが
なんといってもベニスズメの美しさは格別で
庭に幼虫が居てくれたのが嬉しくなりました。
羽化がとても楽しみです(#^.^#)

***
来たときに3.5cmだった体長が、3日で約5cmになりました。


食欲が旺盛で、ユウゲショウの小さな葉をあっという間に食べ尽くしてしまいます。
数年前に作った食草地図を頼りに、葉を摘みに行く毎日です(^^ゞ
3日後の身体測定では、6.5㎝に成長していました。


7月26日お昼頃、サナギになる準備を始めました。
スズメガの幼虫はサナギになるとき、土に潜るものと
葉を綴るもの、どっちでも大丈夫な、3タイプがいます。
ベニスズメはどちらでも良いようなので
食葉と、ちぎったテッシュを入れておいたら
夕方にはこんな蛹室が出来上がっていました。
最後の脱皮をしてから5日後に、前蛹になりました。


****
サナギになって10日近く経ったので、ケースから取り出して
羽化の邪魔になりそうな枝をハサミで切り(過保護(^^ゞ)
キッチンペーパーで足場を作った大きいケースに移しました。


8月7日、蛹化(前蛹)から12日後のお昼に
ベニスズメが無事に羽化しました!


ケースの蓋を開けて近づけた指に
スッと乗ってくれました。
上から見える部分と翅は、桃色と抹茶色のグラデーションで
触角も桃色です。


そして、お腹側は・・・
ベニスズメの名前のとおり、とても鮮やかな紅色をしています!
翅の裏側も紅色で、大きいな目はモスグリーンです。


本当にきれいです。
でも、この角度から見ると、なんだかサツマイモに似てる気もしますね(^m^)


ベランダへ連れて行って、太陽光の下で見てみました。
いっそう色鮮やかです。
ベニスズメは夜行性の蛾ですが、どうしてこんな鮮やかな色で生まれてくるんだろう?


そろそろお別れ会を始めます。
目を見つめ合うと、何か言っているように思えてきます・・・
例えば「葉っぱを採りに行ってくれてありがとう」とか(笑)
私も「来てくれてありがとう、また庭に卵を産みにきてね」と
心の中で会話をします・・・オスかもしれないけど(^m^)


なかなか飛び立つ気配がないので
ベランダの網へ止まらせて、部屋に戻りました。
薄暗くなった頃見に行くと、飛び立ったようで姿はありませんでした。


短い期間でしたが、脱皮ではビックリさせられ
羽化した姿にはうっとりさせて貰えた楽しい時間でした(^^♪
また庭に来て欲しいです。

以上、ベニスズメの飼育記録でした(^^)/
コメント (17)
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ちょっとだけ散歩して見た植物と、庭の花たち

2022年08月11日 | 庭の植物
暑い日が続いています。
私の部屋にはエアコンがないので、扇風機をかけて寝ていますが
暑くて、なんだか変な夢ばかりみてうなされます(^^ゞ
今朝は明け方に少しだけ雨が降りました。
起きてみると、いつもの猛暑ではなかったので
資源ゴミを出しにいったついでに、神社とお寺の周りを歩いてみました。
写真も撮ったので、久しぶりに虫以外のことを書こうと思います(笑)


鳥居の横にあるイチョウの木。


見上げるともう、枝に青い実が付いていました。


神社の石段の脇、春に「アケビコノハ」の幼虫が食べる、アケビの葉を採りにきた場所は
すっかり模様替えして、カラスウリの花園になっていました!


真夜中の賑やかな宴・・・
カラスウリの花があちらこちらで開き、夜行性の虫たちを誘っている・・・
そんな様子が頭に浮かんできて、しばらく立ち止まり空想の世界へ(^m^)


林縁の木々には、色んなツル性の植物が巻き付いて葉を広げ
少しでもたくさんの日を浴びようと、陣取り合戦をしています。
カラスウリの横では、大きなハート型の葉の下に可愛らしい花を付けた
ひも状の花穂が垂れ下がっていました。


ヤマイモの仲間の「オニドコロ」という植物の雌株です。
地下にできるイモには毒があって、食用にはなりませんが
花と果実がとても可愛らしくて
秋遅く、種になったツルを丸めると、素敵なリースになります。


オニドコロの上には「センニンソウ」の白い花が咲いていました。
もうそんな季節なんだ・・・
ツルが絡んだ枝を背伸びして引っぱって、写真を撮りました。


神社でお参りしてから、お寺へ行きました。
手水舎の龍さんも、本当にお久しぶりです!
口から垂れる水滴が凍ってツララになっていた真冬をふと思い出して
頑張って夏を乗り切ろう!と思いました(^^ゞ


夏空!
田んぼの稲には、稲穂が出てきています。
暑い~、急ぎ足でうちへ帰りましょう。



帰宅後、汗をかいたついでに、庭の花も見て回りました。
気温が35℃を越えると、蚊が活動しないらしくて
いつもは蚊だらけの庭でも、足踏みせずにゆっくり立ち止まれます(^m^)
駐車場から玄関までの小径。


水瓶のヒシの葉に、トノサマガエルのチビちゃんがいました。


トノサマガエルは縄張り意識が強いのですが
チビちゃん、この一等地を自分の居場所にできたのかな?偉いなぁ


ヒシの葉も青々と太り、太陽を浴びて輝いています。


ヒシには、1cmくらいしかない小さな花が咲きます。
茶色いシベがあるんだ・・・、と写真を撮ってよく見たら
それはシベではなく、極小のアリのオシリでした(^m^)


水辺の植物の「オモダカ」も咲き始めました。


黄色い金魚のような形のお花は「タヌキモ」といって、水生の食虫植物です。
今年は増えてたくさん咲いています。


**
お庭の宿根草は
これも今年なぜか爆発的に増えた「シュウカイドウ」
ピンク色の可愛い花が咲き始めました。


シュウカイドウのつぼみは
まるでワンタンみたいに、ペッタンコの形をしています。
大小2枚ずつの花びらの、最初に大きい方が上下に開いていき
それにつれて、小さい花びらが左右に開く仕組みのようです。
面白いですね(#^.^#)


葉の裏側が赤い「ウラベニシュウカイドウ」という種類もあります。


血管みたいでちょっと怖いですよ(^^ゞ


黄色お花は「ルドベキアタカオ」、タカオさんって呼んでいます(笑)
数十年まえに苗を買ってきて植えたら、毎年こぼれた種で庭中に増えています。
タカオさんの後ろに居るのは、アメジストセージです。
秋に花が咲くと、黄色と紫で素敵な配色になります。


今咲いているのは「サルビア・ガラニチカ」、こちらも紫色のセージです。
「夏の庭の青い蛇・・・」ドリカムの歌の歌詞にこんな一節があって
これは水まきするホースの事を表しているのですが
歌を聞くたび、私はこの花の姿が目に浮かびます(#^.^#)


***
宿根草の他に、今年苗を植えた花は
「マリーゴールド」と「トレニア」です。


マリーゴールドの咲き終わった花殻を摘んで、土の上に置いておいたら
種になって、そこから芽が出てきて・・・


その苗から、もうすぐ花が咲きそうです(^m^)

トレニアは涼し気なお花ですが、原産地が熱帯地域なので夏の暑さに強くて
次々に花が咲き、秋まで楽しませてくれます。


種をまいた「フウセンカズラ」に実がなりました。


ダイソーで売ってた100円の球根を2袋植えたら
こんなに可愛い鉢植えになりました。


ラッキークローバーという名前で売っていましたが
「オキザリス・デッペイ・アイアンクロス」という品種だそうです。
丈夫で、何もしてあげなくても毎年芽が出てきて、花を咲かせてくれます。


****
散歩で摘んできたお花を水に挿して
涼しい部屋でゆっくり眺めます。


オニドコロの小さな花と膨らんだ果実は
誰かの作りものみたい、自然界の芸術品は見飽きません。


センニンソウはとても良い香りがして、うっとりします(#^.^#)

ちょっと歩いただけでしたが、たくさんの植物を見られて
楽しいひと時を過ごせました!
夏の景色を見るのに、また散歩しなくちゃと思いました(^^♪
コメント (6)
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狩り蜂の麻酔で動けないイオウイロハシリグモの復活!

2022年08月06日 | イオウイロハシリグモ
1ヵ月前の七夕の日、道で大きな蜘蛛を拾いました
蜘蛛は、狩り蜂に麻酔を打たれて、連れて行かれるところでした。
その蜘蛛の名前をいろいろ検索した結果、後日「イオウイロハシリグモ」だと分かりました。
漢字で書くと「硫黄色走蜘蛛」で
硫黄のような色をしていて、素早く走る蜘蛛の意味です。
でも硫黄って、こんな色なんですよ(^^ゞ

(Rob Lavinsky, iRocks.com – CC-BY-SA-3.0, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=10429628による)
この蜘蛛とはまったく違う色ですが、脱皮したてはこんな色をしているらしいです。

刺した狩り蜂はベッコウバチの仲間で、別名「クモバチ」と呼ばれています。
メスの蜘蛛を狩って麻酔をかけ、巣穴へ連れて行き、体に卵をひとつ産みます。
なぜメスなのか?というと、クモのメスはオスより大きくて食料として最適だからだそうです(´A`)
孵化した蜂の幼虫は、動けなくなっている新鮮なままの蜘蛛を食べて育ちます。
怖いけど、凄い!凄いけど・・・怖い(;´д`)ゞ


こちらは家に来た当初の蜘蛛の様子です。
肢に力が入っていません。


まったく動けず、上げた肢を下ろすことすらできませんでした。
「狩り蜂の麻酔で動けないイオウイロハシリグモ」


毎日水分を与えていたのですが、麻酔を打たれて約10日後に
ちゃんと水を飲むのを確認できました!
水に浸した筆の先を近付けると、触肢で器用に挟んで口元まで持っていき
キバ(鋏角)をカシャカシャと動かして水を飲んでいました。


まだ動けませんが、痩せたりやつれたり?することもなく
外見は普通の元気な蜘蛛に見えます。


毎日、朝昼晩と水を与えて、ケースから出して手足の運動をさせていたところ・・・
7月20日の朝、いきなり、爆発するような勢いでフンを発射しました!


蜘蛛のフンを初めて見ました!
なので、これが通常のものかどうかは分かりませんが・・・
約1週間ぶりに排泄をして体の機能が元にもどっているようで
これでもう大丈夫みたいに感じて嬉しくなりました(#^.^#)


**
自然の風を感じられるかなと、昼間は網戸につかまらせています。


蜘蛛は絶食には強いけど、水分は必要みたいで
気が付いたとき水を飲ませます。
まるで熱中症予防みたいです(笑)


7月22日またフンをしました\(^o^)/
麻酔の作用が弱まって内臓が機能し始めたようです。
今回は固形物はなくて、液体でした。


内臓の機能が戻って栄養がとれるようになったかも。
ふと思いついて、カブトムシなどの餌にする「昆虫ゼリー」を試しに与えてみました。


蜘蛛は生餌しか食べないという、私の思い込みをあっさりとくつがえして
ゼリーにかぶりつき、もう夢中です(^m^)
お腹が空いていたせいか、その日の夜になっても離れなくて・・・


翌日の朝に見たら、まだ同じ場所にいました(^-^)ゝ


フンも確認!
飼育している生き物がフンをするのが、こんなにも嬉しいとは!
初めての体験です。


***
麻酔を打たれてから20日後、網戸に止まらせた蜘蛛を刺激していたら
少しだけ歩くことができました!
肢の位置にピンで印をつけて距離を測りました。
後側の脚に対する刺激で、脚を自発的に前に出せるようになったのが凄いです。




そこで、部屋にいた小さな蛾を与えてみました。
触肢のところへピンセットで持っていくと捕まえました。


蜘蛛を飼育するなんて、人生でそんなことが起こるなんて
想像もしていませんでした。


偶然の出会いでしたが、蜘蛛のことをよりよく知る機会になりました。
生きものが部屋にいる嬉しさ(#^.^#)
明日は何があるか、楽しみです。
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狩り蜂の麻酔から復活?刺激に反応するようになってきた蜘蛛

2022年08月05日 | イオウイロハシリグモ
狩り蜂の麻酔から復活?刺激に反応するようになってきた蜘蛛



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