風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

狩り蜂の麻酔から完全復活!クモを庭に放しました

2022年09月04日 | イオウイロハシリグモ
ベッコウバチに麻酔を打たれて、まったく動けない蜘蛛を拾った日から
早いもので約2ヵ月が過ぎました。
1ヵ月前のブログでは、水が飲めるようになり、昆虫ゼリーや小さな蛾を食べるようになって
少しずつ足の運びもできるようになったところまで書きました。
今日は、それ以降の観察記録を書きたいと思います(^^)/


クモを拾ったのは七夕の日、仕事帰りの農道でした。
1カ月後、8月の初め頃に、何かエサをと思って、部屋の中に入ってきたハバチを捕まえて与えると
大アゴで素早く挟んで放しませんでした。
うちに来てからほぼ絶食状態だったので、飢えているのでしょう。


ゼリー以外のものを食べられるようになっていたのは嬉しかったけど
それでも生きている虫を餌にするのに、どうしても抵抗があって
庭で小さな虫を捕まえては、ダメだ・・と逃がしてはを繰り返して
仕方なく昆虫ゼリーを与える毎日です(^^ゞ


美味しいのかな?それともまだ空腹なのかな・・・
昆虫ゼリーは自分から進んで食べるようになりました。


**
ある朝、ゴミ出しにいって歩いて帰る途中
道に死んだアシナガバチが落ちていました。
アリがたかっていなくて、まだ亡くなったばかりのようです。
もしかしたら食べるかな?
拾って帰り、ピンセットでクモの顔の前に持っていったら
蜂に対して警戒心があるのか、一瞬身構えました!
その後、飛び掛かるように長い脚で抱え込んで、隠れ家の中へ持って入りました。


午後に様子を見てみると、蜂はお尻の部分が嚙み切られて
転がっていました。


自然界では蜂が天敵なので、本能で最初に攻撃するのは
危険な針があるところなのかな?
初めて本格的に昆虫をエサとして食べました。


翌日、今度は公民館の玄関で死んでいた、小さなカミキリムシを拾いました。
甲虫は堅そうだけど、食べられるかな?
持って帰ってケースの中へ入れておいたら・・・
午後、バラバラになっていました(ll゚д゚)


クモは獲物の体内に消化液を注入して、溶かして吸い上げるという方法で食事をします。
でも大型のクモは噛む力が強いので、こうして獲物を噛み砕きながら消化液をかけて
溶けた液体を吸い上げることもあるそうです。
なので、外骨格そのものを食べた形跡はなくて、体の部品はすべてきれいに残っていました。


水の置いてある場所も覚えたようで、小皿に入れた水を飲んでいます。


またまた翌日には、家のまえの道でニイニイゼミを拾いました。
クモを飼っている人のブログなどを読んだら、エサは週に1~2回と書いてありましたが
分量がわからないので、食べるかどうか分からないけどケースに入れてみました。


すぐに飛びついて、お腹の部分に噛みつきました。


1ヵ月間、何も食べていなかったので、よほど空腹だったのでしょう。
次の日のお昼頃までセミからずっと離れませんでした。


セミから離れた後に見ると、体の固いところが魚の骨のようにアゴに挟まって取れなくなっていたので
ピンセットで挟んで取ってあげました(過保護(^^ゞ)


季節がら、セミの死骸が道に転がっていることが多くて
次の日にはアブラゼミ?を拾ってきました。


様子を見ていると、調べていましたが食べようとはせず
次の日も知らん顔をしていました。


大きすぎて怖かったのか?そう思って、トンボも拾ってきましたが
それにも見向きもしなくて・・・お腹がいっぱいになったのかもしれません。


そろそろ自然界に帰すのが良いのかな・・・
エサも食べられるようになったし、動きもしっかりしてきました。
それに、筆で水をあげようとすると、威嚇してくるようになってきました。
あんなに大人しく筆先から水を飲んでいたのに・・・
まるで反抗期がやってきたみたいに
「近寄るなー、私に構うな」と言っているようです┐(´д`)┌


***
写真を撮ろうと、そっと見つめると
なにか話しているような表情に見えてきています(^^ゞ
情が移ってしまい、このまま飼っていたい気持ちもありましたが元気になったので
やっぱり外へ放すことにしました。


なんだか家へ来た時より、目がパッチリしているみたい。
どんな生き物でも一緒にいると、可愛く見えてくるものですね(^m^)


農道は車の通りがけっこうあるので、庭に放すことにしました。


麻酔の効力が少しずつ薄れてきて、元のように動けるまで約2か月かかりました。
小さなクモなら死んでしまっていたかもしれないけど
復活してくれて本当に良かった!
生き物が持っている色々な毒は、医療やその他の分野でも人の役に立つかもしれないと
研究が進められているそうです。
私たちが知らないだけで、小さな虫や生き物は
凄いことをして日々ひっそりと暮らしているんでしょうね(#^.^#)


ケースから歩いて出て、土の上に脚をおろしました。
久しぶりの感覚にちょっと戸惑っているみたい。
走って逃げるかと想像していたけど、ゆっくり歩き出しました。


あま、名残り惜しいのは私だけで(笑)
クモは振り返ったりしないけど、いいの、元気に生きていってください。
とても貴重な体験をさせて貰いました、ありがとう。
この子はメスなので、寒くなる前に産卵ができたら良いです。


後ろ姿・・・
ちょっと寂しい。
いつかまた庭でひょっこり出会えますように!


以上、狩り蜂の麻酔から復活して自然に帰った
クモと過ごした2か月間でした(^^)/
コメント (13)
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狩り蜂の麻酔で動けないイオウイロハシリグモの復活!

2022年08月06日 | イオウイロハシリグモ
1ヵ月前の七夕の日、道で大きな蜘蛛を拾いました
蜘蛛は、狩り蜂に麻酔を打たれて、連れて行かれるところでした。
その蜘蛛の名前をいろいろ検索した結果、後日「イオウイロハシリグモ」だと分かりました。
漢字で書くと「硫黄色走蜘蛛」で
硫黄のような色をしていて、素早く走る蜘蛛の意味です。
でも硫黄って、こんな色なんですよ(^^ゞ

(Rob Lavinsky, iRocks.com – CC-BY-SA-3.0, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=10429628による)
この蜘蛛とはまったく違う色ですが、脱皮したてはこんな色をしているらしいです。

刺した狩り蜂はベッコウバチの仲間で、別名「クモバチ」と呼ばれています。
メスの蜘蛛を狩って麻酔をかけ、巣穴へ連れて行き、体に卵をひとつ産みます。
なぜメスなのか?というと、クモのメスはオスより大きくて食料として最適だからだそうです(´A`)
孵化した蜂の幼虫は、動けなくなっている新鮮なままの蜘蛛を食べて育ちます。
怖いけど、凄い!凄いけど・・・怖い(;´д`)ゞ


こちらは家に来た当初の蜘蛛の様子です。
肢に力が入っていません。


まったく動けず、上げた肢を下ろすことすらできませんでした。
「狩り蜂の麻酔で動けないイオウイロハシリグモ」


毎日水分を与えていたのですが、麻酔を打たれて約10日後に
ちゃんと水を飲むのを確認できました!
水に浸した筆の先を近付けると、触肢で器用に挟んで口元まで持っていき
キバ(鋏角)をカシャカシャと動かして水を飲んでいました。


まだ動けませんが、痩せたりやつれたり?することもなく
外見は普通の元気な蜘蛛に見えます。


毎日、朝昼晩と水を与えて、ケースから出して手足の運動をさせていたところ・・・
7月20日の朝、いきなり、爆発するような勢いでフンを発射しました!


蜘蛛のフンを初めて見ました!
なので、これが通常のものかどうかは分かりませんが・・・
約1週間ぶりに排泄をして体の機能が元にもどっているようで
これでもう大丈夫みたいに感じて嬉しくなりました(#^.^#)


**
自然の風を感じられるかなと、昼間は網戸につかまらせています。


蜘蛛は絶食には強いけど、水分は必要みたいで
気が付いたとき水を飲ませます。
まるで熱中症予防みたいです(笑)


7月22日またフンをしました\(^o^)/
麻酔の作用が弱まって内臓が機能し始めたようです。
今回は固形物はなくて、液体でした。


内臓の機能が戻って栄養がとれるようになったかも。
ふと思いついて、カブトムシなどの餌にする「昆虫ゼリー」を試しに与えてみました。


蜘蛛は生餌しか食べないという、私の思い込みをあっさりとくつがえして
ゼリーにかぶりつき、もう夢中です(^m^)
お腹が空いていたせいか、その日の夜になっても離れなくて・・・


翌日の朝に見たら、まだ同じ場所にいました(^-^)ゝ


フンも確認!
飼育している生き物がフンをするのが、こんなにも嬉しいとは!
初めての体験です。


***
麻酔を打たれてから20日後、網戸に止まらせた蜘蛛を刺激していたら
少しだけ歩くことができました!
肢の位置にピンで印をつけて距離を測りました。
後側の脚に対する刺激で、脚を自発的に前に出せるようになったのが凄いです。




そこで、部屋にいた小さな蛾を与えてみました。
触肢のところへピンセットで持っていくと捕まえました。


蜘蛛を飼育するなんて、人生でそんなことが起こるなんて
想像もしていませんでした。


偶然の出会いでしたが、蜘蛛のことをよりよく知る機会になりました。
生きものが部屋にいる嬉しさ(#^.^#)
明日は何があるか、楽しみです。
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狩り蜂の麻酔から復活?刺激に反応するようになってきた蜘蛛

2022年08月05日 | イオウイロハシリグモ
狩り蜂の麻酔から復活?刺激に反応するようになってきた蜘蛛



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麻酔を打たれた蜘蛛を拾ってしまいました(´A`)

2022年07月13日 | イオウイロハシリグモ
夕方、仕事帰りに、農道を車で走っていると
道の真ん中に、茶色いものが落ちているのが見えました。
それをまたぐように通り過ぎて、何だろうと気になって
車を停めて見に行くと、それは大きな蜘蛛でした。


見たところ傷ついた箇所もないのに、ピクリとも動きません。
小枝で体を起こしたとき、草むらから蜂が飛んできて蜘蛛の周りをグルグル回り始めました。
ああ!そうか!
きっとこの蜘蛛をしとめた狩り蜂です。
止まることなく、ずっと飛び回っているので写真は撮れませんでしたが
後で画像検索したら、クモバチ(ベッコウバチ)の仲間のようでした。
そのまま、そっとしておけばよかったのですが・・・


農道とはいえ道の真ん中で、夕方は車の通りが多いので轢かれてはいけないと思い
蜘蛛をつまんで道の端へ寄せたら、蜂がパニックになってしまいました└(゚ロ゚;)┘
すぐ目の前に居るのに、一度見失った蜘蛛を見つけられなくて右往左往しています。
蜘蛛のすぐ上を飛んでいるのに、どうしても見つけられないようです。
離れた場所でしばらく待ちましたがダメで、蜘蛛を置いて消えてしまいました。
大きな蜘蛛です。


うかつに手を出してしまい、蜂には申し訳ないことをしました(>_<)
どうしようかと思いましたが、動けない蜘蛛を連れて帰ることにしました。


なんという名前の蜘蛛でしょう?


お腹側はこんな感じです。


「大きな蜘蛛」で検索すると、アシダカグモと、イトグモという名前が出てきました。
アシダカグモはよく家に居るので、見た目で違うと分かりましたが
イトグモだとすると、外来種のドクイトグモという種類がいて、外見はよく似ています。
通常蜘蛛の目は8個ですが、ドクイトグモの目は6個だと書いてあったので、アップで写真を撮ってみました。
う~ん、これは・・・何とも判別しづらい(^^ゞ


次にドクイトグモの体長は、7~12mmとあります。
蜘蛛の体長って、どこからどこまで?庭にたくさんいる蜘蛛なのに
知らないことばかりです(^^ゞ
それで、蜘蛛の体の作りについて調べてみました。

●昆虫の体は頭、胸、腹の3つに分かれていますが
 クモの体は頭と胸が一つになった「頭胸部」と、腹部の2つに分かれています。
●昆虫には3対6本の脚がはえていて、クモは4対8本の脚が生えています。
●昆虫の頭部には触覚があり、クモには触肢(しょくし)がある、などなどです。

そうか!顔のところでまるで脚みたいに動くのは、触覚と同じ役目の触肢なんですね。
脚が進化したと考えられるので「肢」という字で書くそうです。
それで、蜘蛛の体長は、頭胸部から腹部までで測るということが分かりました。
さっそく測ってみると、20mm以上ありました。
ドクイトグモではないみたい、良かった~(^-^)ゝ



大きな蜘蛛がうちに来て今日で6日経ちました。
相変わらずまだ自力で移動するような動きはできませんが
毎日朝晩、脚を撫でて刺激を与えていたら
少し反応して、脚を上げられるようになってきました。


蜘蛛は短期間の絶食には耐えられるらしくて、水分だけでも補給できたらと
湿らせたペーパーを口元に置いたり、今日はスポイトであげてみました。
麻痺しているので、飲めたかはわかりませんが、乾燥しないように飼育ケースに霧吹きをしています。


麻酔が切れてもし動けるようになったら、外へ放してあげたいです。
なんという名前かも、もう少し調べたいと思います(^_^)
コメント (2)
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