風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

アシナガバチの巣2023年④/新しい巣を発見!そして再び天敵ヒメスズメバチが

2023年08月13日 | アシナガバチの巣
8月になったばかりの頃、庭で水まきしていると
飛んできたアシナガバチが、プランター台の奥にスッと入っていきました。
もしかしたら巣があるのか?覗きこんでみたら、ありました!
結構な大きさになった巣で、働き蜂が3匹ほどいました。

毎朝、数十センチのところで水をまく場所に巣があったなんて。
手を突っ込む前に見つけられて良かったです。

翌日、巣の様子を見ようと覗き込むと・・・
一瞬、女王バチかと思いましたが、いやいや大きさが全然違う。
スズメバチが巣を襲っている最中でした。


そっと近付いて動画を撮りました。
ヒメスズメバチに襲われているアシナガバチの巣


前回のように水をかけて追い払おうかと思いましたが
これが自然の摂理なので、手を出してはいけないと堪えました。
1匹だけでやって来たようで、幼虫は全滅しなかったようです。
しばらく身繕いをして、ヒメスズメバチは西の山の方へ飛んでいきました。

ヒメスズメバチが居なくなるとすぐ、全員で巣の点検を始めました。
数日後に見てみると、幼虫が残っている部屋が細長く増設され
そこにはフタができていました。
災難が去ってすぐに巣を立て直すようです。ホッとしました。



こちらはモッコウバラの巣です。
最初に襲われたとき、幼虫を全て持っていかれたようです。
ここは働き蜂が多かった(6匹くらい)ので、巣を再生すると思っていたのですが
ずっと見ていても、新しいタマゴは生まれないし、巣材を運んでくる気配もないのです。


それどころか、日を追うごとに巣がボロボロになっていきます。
再度襲われたのかと思いましたが、どうも違うみたい。
幼虫は希望の光だったのか、この巣には諦めムードが漂っています。


今日見たら、もう家族全員が乗れないくらいのボロキレのようになっていました。
これはどういうこと?
自分たちで巣を壊しているのか?何のために?
調べたけど、ヒメスズメバチに襲われた後のアシナガバチの行動については
知ることができませんでした。


**
1匹だけ幼虫が残っていた自転車の巣も、ダメでした。
女王バチが献身的に世話をしていましたが、ある日部屋が空になっていて
女王バチは帰ってこなくなりました。
ひとりぼっちになって、どこへ行ったんだろう・・・悲しい気持ちになりました。


***
そんな中、新しく見つけた巣がありました!
ベランダに置いてある使っていないエアコンの室外機の中です。
出入りするアシナガバチを見つけたので、観察していたら
どんどん数が増えて、青虫の団子を持ち帰るハチで賑やかになりました。


ここも普段洗濯物を干したり、鉢植えを育てている場所なので
うっかり出会いがしらにならないように、すだれで出入口を塞ぎ狭くしました。


外勤から帰ってきたハチが室外機に入るのが大変そうだったので
木片で足場を作ってみましたが、だんだん着地が上手になり利用者はゼロです(笑)


梅雨明け後、少しは暑さがしのげるかと思い、すだれをかけて
100均で車用のサンシェードを買ってきて、2重にして室外機に巻きました。
太陽が照り付ける鉄板の中で、アシナガバチって何度まで耐えれるんだろう?
今のところヒメスズメバチには見つからずに、巣は繁栄している様子です。
でも、それを実際に見られないのが惜しいです(^^ゞ


すだれで覆った庭のプランター台の下にある巣も、まだ無事みたいで
働きバチの出入りが盛んです。


2か月前、5月にすだれを外して撮った写真です。


巣から飛んで出た働きバチが、すぐ横の花壇でイモムシを見つけて団子にしていました。
「突起が多いイモムシ」で検索したら「ウリキンウワバ」という蛾の幼虫でした。
アブラナ科の植物の害虫なのですが、あっという間にみんないなくなりました。


悲喜こもごも
日々繰り広げられる小さな虫の小さな物語りです(#^.^#)
秋まで残る巣があるといいな。
観察を続けたいと思います(^^)/

アシナガバチの巣2023年③/母から習う虫団子の丸めかた

2023年07月25日 | アシナガバチの巣
アシナガバチ観察記録の続きです(#^.^#)

自転車のフレームに作られた巣は、相変わらず小さいままでした。
左側が5月5日、右側が6月13日の写真です。

この巣は位置的に下から巣の中を見ることができませんが
巣をよく留守にして幼虫のエサを狩りに行っています。
巣が小さいのは、決して怠けているわけではないようです。

6月15日、待望の第一子が羽化しました!
巣の下に居るのが女王バチで、屋根につかまっているのが子どもです。
女王バチは体がひと回り大きく、色合いも少し茶色っぽいです。


女王バチが出掛けている間、娘はボンヤリとお留守番です(^m^)
でもしばらくした頃、とても素敵な光景を目にしました。
ある日帰ってきた女王バチが、持ってきた肉団子を噛み切って
娘に3分の1くらいの量を分け与えました。


この子にも餌をあげるの?と最初そう思いましたが、違いました。
女王バチは娘と向かい合って、肉団子を噛み砕き始めました。
幼虫に与えるエサの丸めかたを教えているようです!
前脚で何度も回転させては、大アゴで団子を噛み砕いていきます。
女王バチは素早くできますが、娘の方はぎこちなくゆっくりと噛んでいました。


アシナガバチは幼虫の大きさに応じて、エサの内容を変えて与えます。
よく噛んで液体にしたものは、まだ小さな幼虫のためです。
先に仕事が済んだ女王バチは、巣穴に顔を入れて幼虫にエサを与え始めました。娘はその横でまだお団子を噛み続けています。


それから、エサを与え終わった女王バチが、娘から残りの肉団子を受け取ってまた、巣穴に顔を入れて幼虫に給餌をしている横で身づくろいをしている娘バチは、少し満足気な様子に見えました。
誰に教わったわけでもなく、巣を作れたり子育てできるのは本能だと思っていましたが
もしかしたら、母から子へそして姉妹たちへと技術が受け継がれていくのかもしれないと思いながら、微笑ましい仕草を眺めていました。



3日後、第二子が羽化して家族が3匹になりました。
この自転車の巣が平和だったのは、ここまででした。
巣が外から丸見えなので、そろそろ覆いをしなければと思っていた矢先・・・


スズメバチに襲われました。
大きなハチが2匹でやってきて、巣の中の幼虫を引きずりだしていたので
夢中でホースの水で追い払ったのですが遅かったです。


ここでの営巣をあきらめさせるため、巣を落とした方がいいのか
悩みましたが、一生懸命巣を修復する姿を見ると決心がつきませんでした。


またスズメバチが来たらどうしよう、と毎日見張っていましたが
よく考えたら、巣にはもう餌となる幼虫がいないのです。
スズメバチも賢くて、巣が回復するまでは襲ってこないのでしょうね。
そんなこと知ってか知らずか、アシナガバチの家族は毎日コツコツと働いています。


**
7月になってから、巣を見るたびに女王バチが1匹だけのときが多くなりました。
そして、1本だけ巣穴が伸びていて、そこにはフタがされていました。
スズメバチの襲来から運よく逃れた幼虫がいたようです。


なんとか頑張って手を伸ばし、下から巣の中を写してみました。
幼虫は見当たらないし、なぜか卵も産んでいないようです。


昨日の午後、女王バチが巣にぶら下がってつかまり、太陽が照り付ける中で
翅を震わせて巣穴に風を送っている様子を見かけました。
小さな虫の親心に心がキュッとなりました。
30秒ほどの短い動画です。
「アシナガバチの女王、幼虫のために羽ばたいて風を送る」


西日が防げるように、すだれを立てかけました。

それと、ちょっと気になることがあるのですが
2匹の娘たち、働きバチの姿をここ1週間ほど見ていないのです。
どうしたんだろう?
この巣の行く末がとても心配ですが、見守っていきたいと思います。

アシナガバチの巣2023年②/働き蜂が羽化!そして天敵スズメバチの襲来

2023年07月22日 | アシナガバチの巣
4月に始まった「アシナガバチの巣の観察」第2弾です(^^)/
前回のブログは、3匹の女王バチがそれぞれ営巣を開始したところから
巣の中に小さな幼虫が見え始めた5月の初めまでの記録でした。
今回は、5月から今日(7月22日)までの観察をまとめてみました。


まずは、モッコウバラの茂みに作られた巣の様子です。
左が5月1日、右が6月13日の写真です。
縦の長さが2倍くらいになっています。


これは巣の中を下から見た写真です。
左が5月4日、右が5月20日、幼虫は16日間でこんなに大きくなっているのに驚きました。この頃はまだ、巣作りから幼虫のエサを狩ってくるのを女王バチ1匹でやっていて大変です。


6月の初めになると、幼虫が糸を吐き、自分の部屋の入り口を閉じ始めました。
サナギになる準備です!早く羽化してお母さんの手助けをしてね(#^.^#)閉じた部屋のすみっこにまで卵を産み付けてあります。


6月17日、午前中に見に行くと巣に3匹のハチの姿がありました。
うち1匹は女王バチで、2匹の働き蜂が羽化!家族が増えていました\(^o^)/


ここは玄関へ行く通り道で、巣が茂みの浅い場所に作られていたので、出会いがしらにうっかり刺されないよう防御のネットを張ることにしました。
女王バチが出掛けたのを見計らって、100均の防鳥ネットを2重にして、園芸用のビニールタイでモッコウバラの茎に留め、巣のある場所を覆いました。

すると夕方、帰ってきた女王バチが茂みの前で右往左往して飛んでいました。巣の場所が見つけられないようです(ll゚д゚)
調べると、ハチの視力はかなり弱いようで、静止物は3メートル先しか見えないそうです。その代わり、動くものに対する動体視力はヒトの7倍です。
スズメバチなどに遭遇したら、とにかく動かず、ゆっくり後退して離れるというのはそういう理由なのですね。ネットの留めを一部外して、女王バチが巣に帰るのを待ち、再度ネットを掛けました。

**
3日後、3匹目の働きバチが羽化していました。
働き蜂は羽化後すぐに外仕事はせず、相変わらず女王バチが1匹で出勤していきます。
残った娘たちは、巣の上につかまって何もせず、母の帰りを待っています。


1週間ほど経つと、女王バチは娘を1匹だけ連れて出かけるようになり、お留守番が2匹になりました。
こうして順番に外へ連れて行き、狩りを教えたりしていくのでしょうね。


7月になったある日、庭に出てモッコウバラの巣を見に行くと、ハチが1匹も居なくなっていました。アシナガバチが全員で出掛けることはありません。
もしかしたら・・・イヤな予感がしました。


夕方また見に行くと、ハチたちは巣に帰っていてホッとしました。
しきりに巣の点検をしているので、よく見てみると巣の入り口付近が食いちぎられたようにギザギザになっていました。やっぱり、スズメバチに巣が襲われたようです。

これまで毎年、アシナガバチの巣がスズメバチに襲われるのを見てきました。でもそれは夏の終わり頃で、オスバチが飛び立った後でした。こんな早い段階で襲来するなんて本当に予想外でした。

***
写真は、今日のモッコウバラの巣の様子です。
天敵に場所を知られてしまい、再度襲われるかもしれないのに、引っ越しはしないようです。4匹で協力して巣を修復していますが、卵から働き蜂が羽化するのはまだまだ先のこと・・・

嬉しいことがあったり、悲しいことが起こったり・・・
これからどうなっていくのか、引き続き観察していきたいと思います。
長くなったので、他の巣のことはまた次回にします(^-^)ゝ

アシナガバチの巣2023年①/今年は3つの巣からスタート

2023年05月05日 | アシナガバチの巣
今年も庭にアシナガバチが巣を作りにやってきました。
一枚目の写真は、去年の秋に巣立った
冬眠前の幼い女王バチです。

4月になって、虫の姿を見かけるようになると
洗濯ものを干しに出たついでに、庭をウロウロして
アシナガバチを探します。

特に水のある場所、水まきしたあとの葉っぱの上とか
ヒシを育てている鉢の水草などは必見ポイントです。
アシナガバチは、水分を補給するとその後は
必ずと言っていいくらい巣に戻るので
水辺から飛んで行く後を走って追いかけ
巣の在りかを見つけ出します(^m^)
この子はよその子だったみたいで、庭の外へ飛んで行きました。
でも、うちの庭が昆虫の水飲み場になるのは嬉しいことです。


4月中旬、草取りをしていたら
私の横をブーンと通り過ぎて、目の前のプランタースタンドの下へ
アシナガバチが入って行きました。


そーっと覗き込むと・・・
上段の板の一番奥に巣がありました。
すでに女王バチが乗れるくらいの大きさになっています。
この子を「A女王」と名付けました。


そして翌日、買い物から帰ってきたとき
前方から飛んでくる蜂を目で追っていたら
立ち止まったすぐ横の、モッコウバラの茂みに入りました。


中を覗くと、巣がありました!
ちょうど目の高さくらいの位置です。
「B女王」は東側の壁沿いで、風が当たらない良い場所を選びました。
葉が茂ってくれば、もう巣はもう少し隠れるでしょう。


4月の終わり頃、B女王の様子を見にいくと
この日は、巣の軸と枝との間を何度も口でツンツンしていました。
巣作り初期に、一番恐ろしい天敵は小さなアリです。
巣の軸に「お腹から出るアリの嫌がる汁」を塗りアリの侵入を阻止するそうですが
いったいどんな分泌液なんだろう?調べても情報がありません。
とにかく、女王は一生懸命に塗り込んでいました。


それから、巣穴にしきりに頭を突っ込む動作も見られました。
もしかしたら幼虫が孵化しているのかも。


今年は2か所だけかな?と思っていたら
先日の5月3日、3個目の巣を見つけました。
玄関横に置いてある自転車のフレームです。


他の巣に比べるとかなり小さいです。
どこかで巣がダメになって、作りなおしているのかもしれません。
頑張って!「C女王」(^^♪



巣の中を見たくて、女王バチが離れる時をうかがっていたら
ついに、お留守のチャンスがやってきました。
まずはA女王の巣です。


地面に膝をついて、腕を伸ばして写真を撮るので
なかなか角度が決まりませんが・・・
卵と、幼虫が4匹くらい見えました。


次にB女王の巣は・・
こちらは写真が撮りやすいです(#^.^#)


A女王と大きさは同じくらいかな。
女王バチは一部屋つくるたびに卵を産んでいくので
穴の中には、大中小と様々な大きさの幼虫がいます。
巣の中心下側に見える、ひときわ大きな幼虫が長女と次女です。
早く羽化してお母さんを助けてね。


モッコウバラの枝に、チュウレンバチが卵を産みに来ていました。
ここも賑やかになりそうです。


そして、小さな巣のC女王も出掛けていたので
ちょっとお邪魔して・・・
車輪のスポークが邪魔で巣の真下からは撮れませんが
どこで巣材を調達しているんだろう?
この巣は特別に白くて、和紙のように美しい出来栄えです(#^.^#)


2階の私の部屋の窓辺にも
今年もすだれを削りにくる子がいます。
口コミなのかと思うくらい、代々受け継がれているすだれです。


さあ、2023年のアシナガバチ観察が始まりました。
これからどんなドラマが待っているのか
楽しみでもあり、心配でもあり。
みんな無事に秋を迎えられる、という結末を祈りつつ
観察を続けていきたいと思います(^-^)ゝ

アシナガバチの巣2022年/8月に巣が襲われたが、新女王は無事誕生。

2023年01月22日 | アシナガバチの巣
去年、2022年に観察したアシナガバチの
4月から11月までの記録です。
なんで今頃?こんな真冬に?(笑)
春が来る前に思い出しながら書いてみます。
長い話しになりそうですが、どうぞお付き合いください(#^^#)

2022年に庭で見つけた巣は5個でした。
そのうち3個は、働きバチが出現する前に天敵に襲われ壊滅。
残りの2個も、大所帯になった8月の夏真っ盛りに
突然、巣が空っぽになりました。


春になってもまだ肌寒い4月初旬
庭でアシナガバチを見かけるようになりました。
冬を越した女王バチたちです。
あちらこちら低速飛行で、巣を作る場所を探しているようです。
この子はもう決まったようで、巣材集めを始めていました。


実は昨年、玄関ポーチにアシナガバチが巣を作りました。
ギリギリ共存できると思って見守っていたのですが
私の判断ミスでした。
最盛期のある日、来客が玄関のドアを大きく開けた事が刺激になり
ハチたちが興奮して大騒ぎになりました。
最終的に駆除する結果になってしまい、本当に可哀そうなことをしました。
申し訳なさとショックで、2021年は観察記録は書けずに終わりました。

2度と同じ事がないよう
安全に観察できない場所に巣を作り始めたら
小さなうちに取り除くことにしました。

玄関の横に置いてある自転車のフレームやサドルが
アシナガバチたちには大人気です。
下見で飛んでくる子を何度も追い払い、木柵酢をスプレーしたりしても
ちょっと油断すると、こんな巣がいくつもできています。


玄関近くでなければ、シーズン中「貸し自転車」にするのに・・・
仕方なく、女王バチが巣を離れた隙に、撤去しますが
これは何日分の労働だろうと心が痛みます。
帰ってきたハチは巣を探し、しばらくすると諦めて飛び去ります。
また最初からやり直しですね・・・
今度こそ良い場所を見つけて欲しいです。


**
ところで、巣を作りに来るアシナガバチの種類は何だろう?


ネットで「アシナガバチ」と検索すると
駆除業者さんのサイトが幾つもヒットします。
そこには、生態から種類の見分け方まで詳しく書いてあるので
とても勉強になります。
色々と調べてみると、庭にきているのは
「セグロアシナガバチ」か、「キアシナガバチ」のどちらかのようでした。
この2種はよく似ていて、セグロアシナガバチとキアシナガバチの違いを
パッと見分けるのは難しいとのことです。
過去に撮ったものから、違いが分かる写真を探してみました。


大きく違うのは2か所で、1つは背中というか
くびれている腰の上の模様です。
正式に言うと「胸部の背面」で、ここが真っ黒なのが「セグロ」
黄色い模様があるのが「キアシ」です。
もう1つは触覚の色、「セグロ」は全体が黄色っぽいのに対し
「キアシ」は先端3分の1のみ黄色いそうです。
写真を並べてみれば、なるほどと思うけど
屋外で見て判別するのは難しいですね。

**
5月の初旬、庭のユキヤナギの木で
内部の枝に巣を作っている子を見つけました!
写真を撮るとき、ハチとバッチリ目が合って
「私に構わないで、あっちに行って!」というメッセージが
ビンビン伝わってきます。
悪いことはしないからゴメンネ。


巣材を取りに女王バチが巣を離れるのを待って、観察させてもらいました。
8個ほどの部屋ができていて、卵も産みつけられています。
1日中働いても、数ミリしか増設できない孤独な作業を
嫌になって途中で放り出すハチがいないなんて・・・
本能ってすごいなと改めて思います。


毎日そーっと観察を続けていたある日、仕事から帰宅すると
なんと!父がユキヤナギの木を刈りこんでいました。
キャーーーーー!!やめてーーーー


急いで巣の場所を確かめると
巣はギリギリセーフで残っていましたが
外から丸見えになってしまいました。
ああ、どうしよう。


枝を寄せて、なるべく巣が隠れるようにしたのですが・・・
6月初旬、スズメバチが幼虫を連れ去るのを目撃してしまいました。
こうして一つ目の巣は、働きバチが誕生する前に襲われ
女王バチも姿を消しました。


***
二つ目の巣はユキヤナギの木のすぐ横、アブロチンの茂みにありました。
風と雨を避けられ、その上きれいな花が咲く、良い場所です。


4月の終わり頃で、留守中の巣を見てみると20以上の部屋がありました。


巣が大きくなるのを楽しみにしていたのですが、
5月の中旬に、女王バチが帰ってこなくなりました。

どこかで事故に遭ったのでしょうか・・・残念です。

****
この頃は、庭に出るたび、アシナガバチの巣を探していました。
茂みの中をそーっと覗いたり
去年、一昨年に巣があった場所を点検して回ったり
あ、あった!と喜んで、眼鏡をかけて見たら
夏眠中のカタツムリだったりして(笑)
なかなか巣は見つかりませんでした。


そんな中、庭でしゃがんでいるとき
飛んできたアシナガハチが、目の前の鉢植えに入っていきました。


やったー!三つ目の巣を発見です!
20㎝くらいの樹高のイチョウの木に巣を作っていました。
5月の中旬にこのサイズということは、初めの巣がダメになった女王が
新たに作り直しているのかもしれません。
ここだと水まきの時にびしょ濡れになるかな・・
巣が小さいうちに鉢ごと移動させよう、そう思っていた矢先
茶色い小さいアリに襲われて、この巣も空っぽになりました。
切ないです。


*****
庭のスイレン鉢やメダカの鉢には、アシナガバチがよく水を飲みにきます。
浮き草に上手に着陸して吸水した後
飛んでいくハチを追いかけてみることにしました。
すると、意外な場所に巣を見つけました!
四つ目の巣は、石灯籠の傘の下にありました。


5月中旬、まだ働きバチはいなくて、女王バチのみで作られた
形の良い巣です。


ところで、私の部屋の窓に吊るしてあるスダレは
代々アシナガバチの巣材になっています。
巣の材料を集めるアシナガバチの様子をビデオ撮影しました。
1分40秒くらいの動画です、良かったら見てみてください(^^♪


******
石灯籠の下は雨と日差しが避けられて、天敵にも見つかりにくい場所です!
留守の巣を見ると、とても美しい円形で、この女王の才覚を感じました。
一部屋作るごとに卵を産み付けるので、巣には大中小の幼虫がいます。
無事に育ってくれますように。


6月の初め、幼虫がサナギになるために部屋にフタをしました。
女王バチは、フタの横にさらに卵を産んでいきます。
これって大丈夫なの?とずっと謎に思っていましたが
羽化したハチはそーっと部屋から出て
卵から孵った幼虫が交代で部屋に入るそうです。


7月中旬、待望の働きバチが羽化しました!
何年か観察してきましたが、最初の羽化はいつも3匹のようです。
やっと働き手ができて、これから女王バチは産卵に専念します。


8月になり、ずいぶん家族が増えました。
夏の暑い時期は、巣を冷やすために働きバチが水を汲みに行きます。
朝晩水まきのついでに、巣の近くの葉に水をまいて子育てを応援しました。


********
同じ頃、5つ目の巣を発見しました。
ボイラータンクの雨除けの中、覗かないと分からない場所です。


石灯篭の巣と同じくらいの大きさになっていました。


********
2つの巣を毎日観察していたのですが
8月中旬のある日、違和感があって近寄ってみると・・・
前日まであんなに賑やかだった巣から
手品のようにハチがみんな消えて、居なくなっていました。


イヤな予感がして、ボイラーの所の巣を見に行ってみると
こちらも同じ、空っぽの巣になっていました。


天敵のスズメバチの襲来があったのでしょうか。
こんな隠れた場所でも見つかってしまうなんて・・・
逃げたハチたちが巣のそばにいるはずです。
探してみると、出窓の下のサッシ部分に集まって止まっていました。


灯篭のそばの葉にも
団子のように固まったハチが葉につかまっていました。


よく見ると、顔の色が白いオスバチが混ざっています。


翌日になると、草の葉から
灯篭の後ろにあるヤブデマリの葉に移動していました。


それから2週間後、9月になってもまだ葉の上に固まっています。
巣がすぐ横にあるのに、どうして戻らないんだろう?
襲われた時の恐怖心なのかな。


更に1カ月後、10月になるともっと奥にあるサザンカに移動しました。
数は半分くらいに減っているように見えます。


11月初旬、出窓の下にいたハチたちも、だんだん数が減ってきました。


動かないハチとは対照的に
寒くなってきた庭を飛び回っているアシナガバチがいました。
今年生まれた女王バチです。
冬越しをする場所を探しに行く前に
ふるさとの庭の景色を眺めているようでした。


数年続けているアシナガバチの観察ですが
無事に秋を迎えるのを見たのは、最初の1年だけでした。
その時は当たり前だと思っていたことが
稀にある幸運なんだと知りました。

役目を終えたハチの命が、少しずつ尽きていくのを見るのは
何とも言えない気持ちになりますが、学べる事は多いです。
天敵の中のスズメバチは
次世代の女王バチとオスバチが生まれた後に巣を襲います。
アシナガバチが絶えないよう、自然の絶妙な采配がされていることに
深く感心してしまいます。

あと3ヶ月もしたら
冬眠から覚めた女王バチが、また庭にやってくると思うと
いまから楽しみです\(^o^)/

あー、やっぱり長くなりました。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!
以上、2022年アシナガバチの観察記録でした(#^^#)

アシナガバチの巣 2020年 ⑤/生き延びていたオス蜂たち

2020年09月03日 | アシナガバチの巣
セグロアシナガバチが
春に巣を作るところから、晩秋の巣立ちまでを
毎年観察しているのですが
今年は、働きバチが生まれる前
数匹生まれた初期の頃で、アリに襲われて
ほぼ全滅してしまい気落ちしていました(´A`)


でも、きっとどこかで、逃げていったハチが
巣を作りなおしているはずとだと思って探していたところ
先日、庭のメダカの鉢に、アシナガバチが水を飲みに来ていました。
どこから来たんだろう?飛んでいく後を走って追いかけて行ったら・・・
とうとう巣を見つけました\(^o^)/


朝晩、水まきをする庭の水栓のすぐ上です。
ブラックベリーのツルが
ゴチャゴチャ絡まっている茂みの中に
ハチが消えていって、見るとそこに巣がありました!


すぐそばで毎日、ホースを出したり、巻いたり
水を使うたびにゴゾゴゾしていたのに
気付かなかった自分も凄いけど
攻撃してこなかったアシナガバチも凄いです。


写真を撮るのも、望遠じゃなくて
カメラを巣にできるだけ近づけて、接写しました。
すると、顔が白っぽいハチがいるのがわかりました。
調べてみると、セグロアシナガバチの「オス」でした!


もうオスが産まれていたのですね!
ボロボロだけど、次世代のハチが生まれたなら
この巣は、生き延びた、成功したと言えるのかな。
新女王もいると思いますが、働きバチと見た目の区別がつきません。


生き延びていてくれたのは嬉しいけど
見るたびに、巣が崩れて小さくなっています。
スズメバチに襲われ続けているのかな?
でも、もう獲物になる幼虫はいません。


今日、庭で餌を運ぶ働きバチを見ました。
夏に産まれたオスバチは、自分で餌を狩ることはせず
働きバチに養ってもらって、一か月ほど何もせずに過ごします。
次期女王バチも、この中にいますが
働きバチとの違いが私には分かりません。

***
去年の観察では、庭からすべてのアシナガバチが居なくなったのは
11月の半ばでした。
9月になったばかりの今から、まだ2か月ちょっとあります。
こんなことも、初めてです。
生きものを続けて観察していなかったら
その年の異変とか、変化には気付かなかったかもしれないけど
今年も最後まで、観察を続けたいと思います。


アシナガバチの巣 2020年 ④/今年の観察は残念な結果に終わりました

2020年08月25日 | アシナガバチの巣
庭に巣をつくる「アシナガバチ」を
春から観察しているお話です。


「定点観察」と言いながら、前回の投稿からもう
4か月が経とうとしています。
結論から言うと、今年の「ハチ観察」は上手くいきませんでした。


**********
4月に作り始めた巣も、日増しに大きくなってきて


5月中旬になると、順番に幼虫が孵化してきました。
【5月15日】スチール台、下段の巣


女王バチは子育てに大忙しです。
朝、庭で水まきをしていると、すぐに飛んできて
葉の上の水滴を吸っては、巣に戻り幼虫に与えています。




【5月29日】こちらはスチール台、上段の巣です。
丸まると太った幼虫と、サナギになる幼虫で
巣の中はいっぱいになっています。


青虫を肉団子にしているのも、あちこちでよく見かけます。
(こうやってアゲハの幼虫もいなくなるのね(^^ゞ)
あと少しで、働きバチが生まれてくるよ!
頑張れ!女王バチ(^O^)/


でも、この数日後・・・
アシナガバチの天敵が、スズメバチだけではなく
もっと恐ろしい敵が存在することを
思い知らされる出来事が起こりました。

**********
5月30日、朝の水まきで巣の様子を見たとき
なんだか妙な違和感を覚えました。


何だろう?もう少し近づいてよく見てみると・・・
巣の全体に、無数の小さなアリがたかっています。
女王バチは・・・
幼虫たちを守るように、巣につかまったままの姿で
息絶えていました。


上段の巣を見ると、同じようにアリが巣を覆っていて
女王バチはいませんでした。
イヤな予感がして、すぐにベランダへ移設した巣を見に行くと


こちらの巣にも、同じ茶色いアリが出入りしていて
女王バチと、数匹いた働きバチの姿はなくなっていました。


残りの1つ、バケツのフタ裏の巣にも
女王バチはいませんでした。


ハチの巣の軸には、アリが嫌がる物質が塗られているそうですが
完全に防御できるわけではなくて
巣を作り始めた初期の段階で、アリに襲撃されると
アシナガバチも、スズメバチでさえ、なすすべもなく
幼虫と卵をすべて奪われてしまうそうです。

*****
もう一つ驚いたのは、アリが巣を襲ったタイミングです。
アシナガバチの幼虫(獲物)の、数と大きさが
最大になる頃合いを見計らって、いちばん良い日を選んで来たようです。
もしかしたら、蜂を見ていたのは私だけじゃなくて
アリも日々観察していて、巣の中では作戦会議をしていたのかもしれません。

*****
こうして今年の「アシナガバチ定点観察」は終わりました(´A`)
と思ってたのですが・・・・
庭では、エサを探して飛び回る蜂を毎日見るし・・・
私の部屋の窓辺にも、巣材を削りにアシナガバチが訪れています。






アリに襲われて逃げていった女王バチが
巣を作り直して、どこかできっと生きているはず!
いまはそう信じたいと思います(^-^)ゝ

今回の出来事は、とてもショックでしたが
駆除の対象になってしまう蜂の巣だって
自然界で生き残るのは大変なのですね。
当たり前のことなんて、この世にはないんだなぁ・・と
よい経験にもなりました。

アシナガバチの巣 2020年 ③/落としてしまった巣を移設

2020年06月11日 | アシナガバチの巣
不注意から、観察しているアシナガバチの巣を落としてしまいました(ll゚д゚)


居間の掃出し窓を開けて、網戸にしようとしたところ
うっかり、サッシの上にあった巣を、戸で押してしまったみたいで・・・
これは15日ほど前の写真ですが、この巣を落としてしまいました。


庭へ出るとき、玄関の横に蜂の巣が転がっていて
一瞬、え!なんで、どうして!!と思ったけど・・・犯人は私でした(+_+)
巣は根元から折れてしまていましたが、幸い損傷がなくて、中の幼虫も無事でした。


女王バチと、羽化したばかりだと思う3匹の働きバチが
パニックになって、右往左往して巣を探しています。
どうしよう・・・・

場所が玄関のすぐ横だったので、いつか父(私の天敵)に見つかって
駆除されたかもしれないけど
この機会に、ハチの巣を移設することに決めました。

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まず、働きバチを1匹ずつ網で捕まえて、庭の外へ連れていって放しました。
(放さず、保護しておけばよかったと、後で反省しました)
そして、女王バチハは飼育ケースに入れました。

ちょとガマンして待っててね(^_^;)

次に巣の修理をします。
割りばしに巣の根元を挟んで固定すると良いそうですが
柄が折れてしまっているので、巣の上部に穴を開けて、細いハリガネを通しました。


ハリガネを割りばしに、しっかり巻き付けます。


横から見るとこんな感じです。


作業中に、小さな幼虫がひとつ、巣から落ちてしまいました(。・Д・)ゞ

そっとつまんで(やわらか過ぎて怖い・・・)巣穴に入れましたが、ダメです。
仕方ないので、飼育ケースの中に入れて様子をみます。

大小、さまざまな大きさの幼虫がいます。
フタができた巣穴には、もう卵が産み付けられていました。


そもそも、ハチの幼虫って、脚は退化して無いのに
どういう方法で巣の中に引っ付いているんだろう?不思議です。


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巣をはさんだ割りばしを、飼育ケースのフタに固定します。




ここに女王バチを戻すのですが、刺されないように
捕まえた時の飼育ケースを、冷蔵庫に30分くらい入れておいて、動きを鈍くしておきました。


飼育ケースを開き、巣を固定したフタと交換して閉じます。


体が温まって動けるようになった女王バチは
飼育ケースの中を歩き回り・・・


約30秒後には、見つけた巣にしっかりとつかまりました。

昆虫に感情があるのなら・・・突然に巣と子どもたちがいなくなってしまって
不安で不安で、仕方なかっただろうなぁ・・・

でも、さすがだなと思ったのが
巣につかまった次の瞬間に、ホッとする間もなく、巣穴のひとつひとつを点検して
すべての幼虫の様子を確認していたこと!母は強しです。


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この日は部屋で一晩お泊りして、翌日外へ巣を移設させることにしました。
次の朝、目が覚めて飼育ケースを見ると、働きバチが1匹羽化していました!
それから、作業中に落ちてしまった小さな幼虫の姿が見えなくて
もしかしたら、女王バチが巣穴に戻したのかもしれません。


下が女王バチで、上にいるのが生まれたての娘です。
体の大きさが違うのと、他に特徴的なのが、眼の色の違いです。


外へ連れて行く前に、ハチミツを水で薄めたものをあげてみました。
ティッシュにハチミツ水を含ませて、つまようじに巻き付け
飼育ケースの隙間から差し込みます。


巣の近くに寄せたら、女王バチが来てハチミツ水を飲み始めました。


お腹が減っていたんだね・・・と思ったら違う!
すぐにそれを幼虫に口移しで与え始めました。


女王バチが巣穴に近づくと、幼虫が体をせり出してエサをねだります。
幼虫のところへ、何度も往復して忙しくしている女王バチ。


生まれたばかりの働きバチは、ボーっと見ているだけでしたが
しばらくすると、女王の真似をして小さな幼虫に口移しでエサを与え始めました。

女王バチもは「あなたもやりなさい!」的な仕草はいっさいみせず
黙々と働く姿を見せていたように感じました。
(どうしても人間的な見かたになって、勝手に感動してしまいます(笑))

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さあ、いよいよ巣を外へ固定する作業です。
緊張します~

場所はいろいろ悩んだのですが、ベランダの隅に置いてあるプランター台の下に決めました。
風よけに貼ってあった、ビニールトタンに日除けのすだれを掛けました。


真夏になったらこんな感じで、正面のすだれも下せるように用意しました。


台の下に、飼育ケースのフタの持ち手を取り付けます。


フタを開けるのに手間取らないように、本体とはゴムでとめておきました。
これをそっとハサミで切ります。


移設が完了しました\(^o^)/

巣を落としてしまってから、移設方法をネットで調べまくって、なんとか無事に終わらせることができました。
たくさんの情報を書きとめて下さっていた方々に、感謝します!
参考にさせていただき、ありがとうございました(#^.^#)
たった2日間のことでしたが、とても長く感じました。

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庭の外へ放した3匹の働きバチには、気の毒なことをしたと胸が痛かったのですが
なんと!巣のあった玄関横に戻ってきて、必死に巣を探しているのを見つけました。
生まれて間もないのに、ちゃんと帰巣本能が働いたことに驚きました。

なんとか戻せないかな・・・
網で捕まえて、移設した巣に合体させることにしました。


1匹は逃げてしまったので、2匹を飼育ケースに入れて、巣のそばに置きました。


少し離れて見ていましたが、なかなかケースから出てこない・・・
ハチが巣に移れるように、ケースを持って、慎重に巣のフタにくっ付けました。
こうして2匹は、無事に家族と再会できました。


見ていて面白かったのが、ブーンと2匹のハチが巣に飛び移った瞬間!
巣にいた、今日生まれたばかりのハチが「アンタたち誰!」と
飛んできたハチを脚で叩き落とそうとしたのです(^^ゞ
戦いにならなかったのは、家族だと一瞬でわかったからかな?
再会を喜ぶ様子もなく、女王バチは知らん顔でした(笑)


巣に戻った2匹も、女王バチのそばに行くこともなく、すぐに幼虫の世話を始めました。


残りの1匹も、戻ってきたのを昨日見つけて捕まえたのですが
働きバチが増えていて、もう巣に直接近づけることができなくなり
ケースをそばに置いておいたのですが、巣に気付かず逃げていってしまいました。


ハチは家族をどうやって見分けるんだろう?
自分の巣は、場所で覚えるかもしれないけど、家族は?
巣の外、野外で会っても、仲間だって分かるのかな。

さっき見たら、働きバチが5匹に増えていました。
この巣から新しい女王バチが誕生して、秋まで生き残れるように祈りつつ
これから先は、遠くから見守る観察を続けていきたいと思います(^-^)ゝ

番外編、コアシナガバチの巣/初めて見ました

2020年05月10日 | アシナガバチの巣
庭に「カラタネオガタマ」の花が咲き出して
熟れたバナナのような甘い匂いが漂っています(#^.^#)


カラタネオガタマは、和名で「唐種招霊」と言うそうです。
「招霊」って・・・名前の由来をいつか調べてみたいです!


花の匂いをかいで、うっとりして
隣に生えている「カシワバアジサイ」のつぼみを見ていたとき


ふと、葉の裏に茶色いものがチラリと見えました!
一見「ミノムシ」かな?と思って、茶色いものをよくよーく見たら・・・


蜂でした!
それも、今まで見たことがない小さな蜂です。
知らない蜂が、見覚えのある形の巣に、見覚えがあるポーズで
チョコンとつかまっていました(笑)


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顔はアシナガバと似ているけど、アシナガバチの眼は黄色で
この蜂の眼は、茶色で模様があります。
身体の大きさもひと回り小さくて、全体的に茶色っぽいです。
翌日、女王蜂が飛び立ったのを見計らって、葉の裏の巣を観察しました。

こんなペラペラの葉に巣を作るなんて・・・
ベランダのフタ裏の巣を思い出しました(´A`)


小ぶりですが、きれいな巣です。
6個の部屋ができていて、それぞれに卵が産み付けてありました。


この日は強い風が吹いていて、風をまともに受ける場所にある葉裏の巣が
バタバタとはためいています(。・Д・)ゞ
どうしようか、迷いましたが・・・・
とりあえず、支柱を持ってきて、地面に突き刺し
そこに葉の付いている茎を縛り付けて固定しました。

ホントにもう、なんでここを選んだのー??

女王蜂が帰ってきました。


変化に気付いていないようですが
こんなふうに巣を覗かれるの、イヤだろうなー
幼い女王蜂の必死な(そう見える)表情に、なんだか申し訳なく思えてきます。


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翌日の午後、お留守の間に巣を観察したら
部屋がひとつ、増えていました。すごい働きですね。
巣の色が違うのは、素材の違いかな?もう卵が産み付けてあります。


巣は庭の通路に接していて、このまま大きくなると、危険かもしれません。
今のうちに撤去することも考えましたが
巣のある枝を紐で縛って、もう少し奥へ引っ張ってみることにしました。


またまた、女王のお留守を狙って作業しました(^^)
いつ帰ってくるか分からないので、めちゃめちゃドキドキします(笑)
じばらくすると、蜂が帰宅しました。
葉の裏を一枚ずつ見て回って、巣を探しているようです。
このとき初めて、日の光の下で全体の写真を撮れました。

この写真で「コアシナガバチ」かと思ったのですが、どうでしょうか?

*****追記*****


今日も、こっそり自然観察!」の
himesijimiさんからコメントをいただき
この蜂が「キボシアシナガバチ」だと分かりました!
ありがとうございました(^-^)ゝ

キボシアシナガバチの特徴を調べてまとめてみました。
1、腹部第2節以下には黄紋がない
2、体長は12ミリから18ミリ
3、体は小さいが、他のアシナガバチより、やや攻撃的

そして巣の特徴は・・・
1、巣は黄褐色で、繭のふたは育室から数ミリ突出し、鮮黄色
2、働きバチは多くて20匹ほど、育室は100以下
3、巣は木の枝や葉の裏側
4、ほとんどの場合、片側にだけ向かって増築されていく

コアシナガバチとの、体の違いは写真と並べてみるとよくわかりますが
パッと見ただけでは、判別が難しいかもしれません。
もう少しして巣が大きくなってきたら、特徴的な形や色で
違いがもっとよくわかると思うので
これからも楽しみに観察していきます。
ありがとうございました!
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元の場所から50センチ離れただけなのに、なかなか巣をみつけられません。
蜂の不安な気持ちが伝わってきます・・・


このまま巣を放棄するかもしれないけど、それも仕方ないと思って
夕方、また見に行くと・・・
良かった!巣を見つけれたようで、嬉しい光景がみられました(#^.^#)

でも、これからどうなるんだろう・・・
不安定な葉の裏に作り始めた、この小さな巣と小さな女王蜂を
しばらくそっと見守りたいと思います(^^)/

アシナガバチの巣 2020年 ②/波乱の幕開け!

2020年05月08日 | アシナガバチの巣
去年、アシナガバチが巣を作った場所に
冬を越した女王蜂が、そろそろ戻ってくるかと準備を整えていたのですが
あれ?今年はいつまで待っても来ない(。・Д・)ゞ

2年連続で営巣した場所なのに、蜂が一向に姿を見せないので
今年は観察できないかなぁと、半分あきらめていたのですが・・・
庭で飛んでいたアシナガバチを見つけて、走ってあとを追っていくと
やったー!作り始めの巣をみつけました!!
2020年4月21日、今年もアシナガバチの「定点観察」ができそうです(#^.^#)


スチール製の鉢を置く台で、去年より一段低い位置に
小さな巣にしっかりとしがみつく新女王さま!


ここは去年観察した中で、一番繁栄して
最後までスズメバチに見つからず生き残った「成功した巣」があった場所です。
ここから巣立った女王蜂が里帰りしたのかもしれません(^^♪
5日後、女王蜂が留守の時に、巣を見せてもらいました。


たった5日で、巣の部屋数が増えて、一部屋ごとに卵が産み付けられています


4月の頃より植物が成長してきて、巣が隠れ家的な感じになってきています(笑)


すだれの右端下に巣があります。


5月8日、昨日また見てみたら、巣がひと回り大きくなっていました。


蜂の背中の模様から「セグロアシナガバチ」だと思うのですが
攻撃性はやや強いらしいです。
でも、女王蜂1匹だけのときは、そっとカメラを近づければ
威嚇だけで、刺すようなことはありません。


いままで、蜂はすべての種類、人を刺すと死んでしまうと思っていました。
でも、調べてみたら、針に返しがついているミツバチは、刺した後死ぬけど
アシナガバチやスズメバチは、死なないのだそうです。
じゃあ、女王蜂も機嫌が悪ければ、私を刺すかもしれません(ll゚д゚)
気を付けて観察を続けます!

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アシナガバチの巣、二つ目を見つけたのは偶然でした。
玄関の戸を開けて、ふと上を見たら・・・ありました(笑)


この場所は、微妙です。
私の天敵(父親)に駆除されてしまうかも(´A`)

家族が増えないうちに、なんとか保護(隠す)したいと思います!

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ゴールデンウィーク中に、ベランダの大掃除をしていて
水草を植えてあった、大きなバケツを片付けているとき・・・・
まさかの出会いがありました!


バケツのこのフタをめくったら・・・

突然目が合って、私たち「あっ!」って声が出ました(笑)

どうしてこんな「吹けば飛ぶような」フタの裏に巣を作ろなんて思ったのでしょうか・・・
たぶん、私が撤去してしまった、ベランダの物置きに巣を作りかけていた蜂です。
再び巣を奪うのは気の毒なので、フタごと移動しました。


飛ばないように。
雨や風を少しは、しのげるかな。




アシナガバチの観察は3年目ですが、こうしてみると
巣を作る場所を選ぶ女王蜂の判断こそ
その後の一族の運命を決める、最大の要素になるのではないかと思います。


働きバチが羽化するまでは、女王蜂の留守中に、観察し放題です(笑)


とてもきれいな巣です。
正確な六角形を作るために、触覚で辺の長さを図っているそうです。
そんなに凄い能力があるのに・・・
どうしてフタの裏?(^m^)


観察したら、またもと通りに。


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そして、昨日。
4つ目の巣を発見してしまいました!


スチール製の台の、上段にひっそりと。
今年は4つの巣でスタートです!
どんなドラマがあるかな(^^♪観察していきます!