『いつも、いつでも元気炸裂!』

どんな環境やどんな状況でも、どんな人とでも明るく元気な笑顔で交流するよう心がければ自他ともに更に元気な心が増幅します。

二本の映画の感想

2024-06-07 17:04:32 | 喜怒哀楽をポジティブに
先日まで3日間続いた雷雨から一転し、一昨日は朝から
日本の各地に気持ちの良い陽射しが降り注いでいた。

昨日もそうだったが一昨日の気温の上昇は暑さを敬遠する
人たちにとっては歓迎できないものだったかもしれないが・・・・

車の窓を閉め切って走るとさすがに車内の空気は少し
暑苦しくも感じたがエアコンを使うより、窓を開放して
走ると熱風のはずの外気が思わぬ心地よい風となって顔や
半袖の腕を撫でていった。
そしてその心地よい風は次々と・・・

子供の頃から現在に至るまで夏空と灼熱の太陽が好きな
私にとってはやがて来る梅雨明け後の気候が待ち遠しい。
大好きな高校野球や白熱するプロ野球たけなわの頃でもある。
私以外にもブログ友の中には青空と白い雲をこよなく愛する
人たちがいるようだ。
いや、愛するとまではいかなくても様々な思いを寄せる人たちも。

夏の雲といえば・・・
積雲、積乱雲と表記されることも多いと思うが、常に大空を
遊泳したり浮遊する空想に耽る私は「積雲」というよりも
「綿雲」や「積み雲」という表現がのほうが・・いや、それよりも
「ぷかぷか雲」のほうが好きかもしれない。
そしてこれぞ夏の象徴・・といわれるような「積乱雲」についても
「入道雲」や「雷雲」のほうが・・いや、これも「もくもく雲」という
言い方が綿菓子や大きなソフトクリームなどに結びつけて
ファンタジーの世界へ飛んでいけるので・・・・
そして子供の頃の夏休みの思い出や初恋もどきの思い出にも
繋がり大空で少しずつ形が変わっていく雲に想いを馳せるのである。

そんなことを思いながら昨夕は2本の映画(プライムビデオ)を
観て夕焼け空の向こう側を思い描いた。

一本は「ハナミズキ」次いで二本目は「日々是好日」
この二本の映画は私の胸に大きく響いたのでその感動を
もう一度呼び起こすためにも心に残るシーンを思いだしながら
書き残したいと思った。
(少し長くなるかもしれないが・・・)

まず「ハナミズキ」について。
高校生の時に運命的に出会った紗枝と康平が大人になるまでお互いを
想いながらもすれ違う10年間の純愛ラブストーリー。

舞台となった北海道、東京、ニューヨーク、カナダの景色と思い出。
二人の仕事と恋愛への思いが切なく、クリスマスプレゼントとして
康平が作り、紗枝に贈った漁船の模型の「ガンバレ紗枝」と書いた旗が
物語りの中で大きなポイントとなっているところも感動的だった。

二人を取り巻く環境の変化などで思うとおりには進まない二人の人生・・・

紗枝が大学卒業後にニューヨークの雑誌社で働いていたころにかつての
先輩で現在は同じ場所で働いている先輩から結婚を申し込まれた紗枝・・
その紗枝が友人の結婚式のために釧路に帰ると康平は結婚していた。
(紗枝とは別に康平に強い思いを寄せていた女性と結婚したのだ。)

再会した二人・・紗枝は自分も結婚するかもしれないと告げて、
以前にもらった漁船の模型を康平に返すシーン・・切なさが滲み出て
いたような・・・
二人が大きなハナミズキの木の下で抱き合って別れるシーンには胸が
詰まってしまった。
後々またこの漁船の模型が物語を盛り上げるのだが・・・。

紗枝に結婚を申し込んだ先輩北見は戦地で取材中に死亡し、紗枝が
悲嘆に暮れる姿には思わず私も・・・

二年後、北見への感謝の気持ちを表す紗枝はニューヨークで北見の
追悼写真展を開催した後、自分が生まれたカナダの港町の灯台へ・・・
その時にその街のバーに過日康平に返したはずの漁船の模型
飾られているのを見つけ、店員から康平が乗ってきたマグロ漁船の
ことを知り、漁船の模型を持って港に向かって全速力で走るが
康平を乗せたマグロ漁船は見る見るうちに遠ざかり、悲痛な叫びで
康平を呼び続ける紗枝の姿・・本当に胸が痛くなるシーンだった。

そのころ康平は離婚し、元妻は彼女を一途に思ってきた康平の仲間と
再婚・・・

運命的な出会いを果たした二人だったのに夢や現実が二人を
引き離してしまう。
すれ違いを重ねながらも二人の思いは強く・・・

釧路に帰り、自宅で子供を相手に英語を教えていた紗枝のもとに
ある日、漁船の模型を持った康平が現れる。
その模型の漁船の旗には紗枝がカナダで書き加えた「ありがとう」
という言葉が書かれていた。
満開のハナミズキのもとで、ふたりは「お帰り」「ただいま」と再会の
言葉を交わす。
切ないシーンもたくさんあったが紗枝と康平はすれ違いながらも
心の中では常に相手を思う気持ちを持ち続けていたことが最終的には
「赤い糸」で・・ということを感じさせるような心温まる物語だった。
エンディングに流れる一青窈の「ハナミズキ」の歌が心に沁みた。

二本目の「日日是好日」のほうは・・
『世の中には、「すぐわかるもの」と「すぐにはわからないもの」の
二種類がある。すぐにわからないものは、長い時間をかけて、
少しずつ気づいて、わかってくる。お茶を始めて24年、そういうこと
だったのか・・・』
という言葉から始まるこの映画は20歳の女子大生主人公の典子が
同い年でいとこの美智子と共にお茶を習うことになり、
なかなか決まらない就職や失恋、父親の死などを経験し、お茶や
人生における大事なことに気がついていくというストーリー。

不器用な典子は一生懸命頭で覚えようとしていく中で先生からは
「頭ではなく、体で覚えなさい」と言われ、また毎回同じことの
繰り返しと思っていたお茶の稽古も季節ごとに入れ替わる掛け軸や器、
美しい和菓子にも次第に惹かれていく様子が爽やかにも感じられた。

お茶を通して自分の心と向き合い、自然の光や音、風や四季を
感じながら移ろいゆく自然の中で所作を学んでいく典子の姿に
いつしかエールを送りたい私であった。

希望する出版会社の入社試験に落ちたり、自分を変えたいと
一人暮らしをはじめたりしている中で父親の死という大きな悲しみに
出会ったりした際もお茶に行き、桜を見ながら先生(樹木希林)と
話をすることによって気持ちが落ち着くシーンの二人の表情には
大きな感動を覚えた。

お茶は同じことを何度も繰り返すことで変化がないように思うかも
しれないがすぐには見えなかったことが長く続けることで少しずつ
見えてくることがある・・・という教えなのであろう。

同じ様に掛け軸も読むのではなく、絵のように感じればいいと
いうことも少しずつわかっていった主人公の気持ちを想像してみた。

物語に何度も出てくる二十四節気の映像なども感じ、雨の音の
違いなどもはっきりと分かるようになったという主人公の気持の
変化も素晴らしいと思った。

四季の移ろい、映像として描かれていた二十四節気・・・
この情景が胸に響いて思いだすだけでも清々しくなるようだ。
人生は心配や不安なこと、辛いことが沢山あるからこそ
気が付くこともあると感じさせられる映画だった。

ハナミズキ - 一青窈 (高音質 / 歌詞付き)
コメント (12)
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