奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その474)

2017-12-11 08:15:00 | 奈良・不比等
歴史ミステリー小説 北円堂の秘密

「奈良女子大学・管弦楽団第47回定期演奏会(平成29年12月10日)」を聴きに奈良県文化会館に出掛けた。演目は「ニュルンベルクのマイスタージンガーより第1幕への前奏曲(R.ワーグナー)」、「悲劇的序曲(J.ブラームス)」、「交響曲第8番(A.ドヴォルザーク)」であった。指揮は客演指揮者・木下麻由加先生と頂いたプログラムに書かれていた。経歴は神戸大学(人間表現学科)卒で、デンマーク王立アカデミー指揮科を卒業されている。女性の指揮者とは思えない程、エネルギッシュな演奏を聴かせて頂き少(すこ)しく感動を覚えた。-----
奈良女子大学管弦楽団の団長挨拶文を読むと、近年団員が不足していて困っているとのこと。出演者名簿を眺めると、客演・賛助・OG・奈良教・ダム女がとても多くて、メンバー総数73名の内、19名しか現役奈良女の団員は含まれていなかった。実際の演奏は経験不足の団員が少々居ても分からない程に迫力十分のクラシック演奏となっていた。-------
日本は江戸時代まで弦楽(バイオリン)を知らなかったが、明治以降の西洋崇拝の系譜もあり、世界一のクラシック好きの国民とも云われている。遂に女性指揮者が活躍する程にレベルが上がって来たと云うことだが、日本国内でクラシックの音楽家としてプロを続けるのは難しいだろうなと感じた。アマチュアの内は良いが、都道府県も市町村も公共の楽団を運営する体力は無くなって久しい。本当に市民がアーティストの力量に応じて対価を支払ってクラシック文化を継承できるかと云うと、そこまで私財を投ずる人は日本国内にも世界でも難しいのではなかろうか。-----
奈良県は「国文祭・障文祭なら2017」の年であっても、地元・奈良女子大学管弦楽団に資金援助でもして演奏会を要請したのだろうか。奈良県では唯一のクラシック文化を支える楽団だと思うので活動が続くように県民の協力を要請するなど気を遣っていかねばならないと、「ワーグナー・ブラームス・ドヴォルザーク」の名品を音響効果の優れた奈良県文化会館で堪能して考えた。
コメント
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