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東京音楽コンクール優勝者コンサート

2019-02-12 11:41:39 | 音楽
2月11日(月)の昼に、東京文化会館で「東京音楽コンクール」の優勝者コンサートを聴く。15時開演で、終演は17時ごろ。場内は5階まで満席。東京音楽コンクールは、本選もきちんとオケの伴奏が付くが、優勝者コンサートもオケの伴奏がついて本格的な演奏会となる。今回は角田鋼亮指揮による東京フィルハーモニー交響楽団との競演。

今年は三部門で、弦楽器部門はヴァイオリンの関 朋岳が バーバーのヴァイオリン協奏曲、金管楽器部門はトランペットの三村梨紗が シャルル・シェーヌのトランペット協奏曲第1番、声楽部門はソプラノのザリナ・アルティエンバエヴァがグノーのアリアを2曲、ベッリーニのアリアを1曲歌った。

バーバーのヴァイオリン協奏曲は初めて聞いたが、1楽章、2楽章は美しいというよりもあまり変化がなく退屈な曲だが、第3楽章で技巧的なテクニックを見せる場面があり、締めくくりは少し盛り上がった。関氏の演奏は、室内楽が好きというだけあって、静謐な印象で派手さはないが、きちんと弾いていた印象。

トランペットの協奏曲も初めて聞く作品だが、3楽章合わせて15分程度の短い作品。トランペットのいろいろなテクニックを披露するのに良い曲のようだ。三村嬢は東京音楽コンクールで優勝しただけでなく、ほぼ同じ時期に開催された日本音楽コンクールでも優勝している。インタビューによると、小学4年生の時からマーチングバンドでトランペットを吹いていたとのこと。

最後のソプラノは、カザフスタンの出身で、ロンドンで音楽教育を受けた女性。すでに声楽家として成熟した声を持っており、大きな会場で歌っても会場やオケに負けないだけの立派な声量を持っていた。インタビューでは、今後はベルカントの作品を歌いたいと語っていたが、ドニゼッティなどを聴いてみたいと思った。

最後のソプラノがなかなか良かったので、すっかり良い気分となり、帰りには河豚を食べる。湯引き、てっさ、白子焼、鍋など。ひれ酒を久しぶりに飲むが、この香りはなかなか良い。締めに雑炊を頂いて、すっかり満腹となった。