私は、
「寝食を忘れる」という言葉が大好きです。
でも、それは、決して、ストイックな意味ではありません。
この世の最高の楽しみである、
食べることと眠ること。
それを忘れるくらいに、
夢中になれることがあるというのは、
人として、このうえなく、幸せなことだと思うからです。
そういうときは、
食事と睡眠から摂取するエネルギーと同質同量のものを、
情熱の対象から受け取っています。
そして、また、
何かをごまかすためでなく、
心の底から、掛け値なしに、
食べることと眠ることを楽しめる、ということも、
相当に幸せなことだなあと思います。
そういうときは、いくら食べても、いくら眠っても、胃もたれも後悔もありません。
どちらか一方だけでなく、
その両方ともを味わえるなんて、
それはまた、格別に、幸せな、
まんざらでもない人生、なのかも知れません。