花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

初夏に咲くー№ 5「カルミア」

2024-05-16 | 植物 花

今日も樹木花です、ツヅジ科の初夏に咲く花「カルミア」を挙げてみました、生垣等で初夏を彩る樹木花です。

<「カルミア」>

蕾が、砂糖菓子の<金平糖>に似た花です、開花時期が、終わろうとしています。

散房花序に10個位の椀形の花を咲かせます。

葉は、披針形で茎に螺旋状に着きます。

此の金平糖に似た蕾が、開花すると、花冠浅い浅い5枚の花弁が、椀の様な形になります。

日本が、アメリカに寄贈した「桜」の返礼として、アメリカから贈られたとか

五角形の皿型の様なユニークな形の花です、雄蘂10本、雌蘂1本、雄蘂は、花弁の中に在って

昆虫が、蜜を吸いに来ると飛び出して、花粉を散らすとのこと、面白い仕掛けです。

花弁の模様もユニークで、斑点や折線の様な筋模様が、鮮やかです。

「カルミア」は、何種か有るようですが、一般に、ラティフォリア種を「カルミア」と呼んでるようです。

蕾の形が、金平糖の様なのも、興味深を引きます。

名前の由来は、スェーデンの植物学者の名前、Pehr Kalm からとか

ツツジ科、ハナガサシャクナゲ(カルミア)属、耐寒性常緑低木、北アメリカ、キューバ原産

学名   Kalmia latifolia、英名 Mountain lourel、別名「アメリカシャクナゲ」(亜米利加石楠花)



下図の様に雄蘂の先端が、花弁の溝に入っていますが、蜜を吸う為に昆虫が、留まると

刺激を感知して、雄蘂の先端が溝から飛び跳ね、受粉を助けるしかけとか

花弁の色、斑の色、斑の形が多彩な品種が多く、充分愉しめます。


<下図は、花弁をUPしたものです、雄蘂が、花弁に先端を差し込んでいる様子が分かります。

蕾が、金平糖やソフトクリームの形に似たユニークな形です。

純白の花色も綺麗です。


初夏に咲ー№,4 「ヒネム」

2024-05-14 | 植物 花

今日も樹木花です、赤い「ヒネム  /緋 合歓」の花です。

<「ヒネム」(緋合歓)>

「ヒネム」(紅合歓)も咲き始めました、「ネムノキ」(合歓木) Albizia julibrissin   に似た形の花ですが

日本原産の「合歓木」が、淡いピンク色で落葉高木、属も違います。

赤い花の様なのは、雄蕊の集合体で、「フェイジョア」の花に似ています、花冠は小さくて視難いです。

雄蘂の集合体は、赤い化粧パフの様で、中心の花冠は、小さく目立たなく、雄蘂に埋没しています。

花を下向きに咲かせ、上向きの咲かせる「ネムノキ」との違いです。

披針形の小葉は、羽状複葉で互生します、夜に花を閉じる一日花です。

マメ科、カリアンドラ(ベニゴウカン)属、常緑低木、ボリビア、ペルー、ブラジル原産

学名     Calliandra eriophylla、英名     Powderpuff Tree、Red Powderpuff

別名「ベニゴウカン」(紅合歓)、「アカバナブラシマメ」(赤花ブラシ豆)、「カリアンドラ エリオフィラ」

他に、赤花はRed powederpuff、白花はWhite powederpuff  の 英名が付いています。 

別名「オオベニゴウカン」(大紅合歓)の「カリアンドラ・ハエマトケファラ」  C.haematocephala 

メキシコ原産の「カリアンドラ・エマルギタ」  C.emargita    などが有るようです。



最後の画像の「ネムノキ」合歓の木  より若干、開花時期が早いのが、特徴です、花色も朱色の違いが

下図は、似た花の「ネムノキ」 Albizia julibrissin  です、来月頃から咲き出します。

糸状のピンクと白色の雄蘂が、上向きに着きます、「ヒネム」との違いです。


初夏に咲くー№ 3「カリステモン」

2024-05-12 | 植物 花

今日の樹木花は、「カリステモン」の花です、”ブラシの木”  の花です。

「カリステモン」 Callistemon spp.  も赤い “花” (雄蕊)を咲かせています、穂状花序がブラシの様に見えます。

<「カリステモン」>

<カリステモン>とは、ラテン語で “美しい雄蕊” の意味とか、成程です。

「カリステモン」も次回に載せる予定の「ヒネム」同様、花弁が小さいので目立たない特徴をもっています。

其のブラシ状の花序の先端から、若い枝をだして更に伸び、花を咲かせます。

花後に、扁平した丸い果実を隙間無く着けますが、枝から脱落しない状態で、数年位種子を閉じ込めているとか

オーストラリアでは、山火事で枝が燃えた後で種子を弾き出すそうです。

花が咲いている花序の上に、若芽をだして花を咲かせ、果実を着けて長い間脱落しないので

何段にも果実が着いた枝を視ることになります。

「カリステモン」にも多くの品種が有るようです、此処では、「カリステモン・スペキオスス」を載せました。

フトモモ科、ブラシノキ属、耐寒性常緑高木、オーストラリア原産、学名    Callistemon speciosus

英名    Bottle brush 、別名 「ブラシノキ」、「ハナマキ」(花槙)、「キンポジュ」(金宝樹)

尚、「スペシオサス」に似た「シダレハナマキ」(枝垂花槙) C.viminalis  は、花が下垂します。



他の画像は、動画にしました、

下図は、果実の画像です、昆虫の卵の様で ・ ・ ・ 

赤い花は、お馴染みで目に付きますが、白色に花も在ります。



初夏にー№ 2 「モリシマアカシア」

2024-05-09 | 植物 花

初夏の樹木花「モリシマアカシア」の花も開花期を迎えました。

<「モリシマアカシア」>

頭状花序にポンポンの様な球状の花を咲かせます。

「ギンヨウアカシア」や「フサアカシア」の仲間ですが、開花期は、此等より遅くなります。

今は、花の最盛期も終りですが、代わりに、羽状複葉の葉が、涼しげに風に揺れます。

淡い黄白色が総状に着く集合花で、芳香が有ります。

「モリシマ」は、“森島” とも思える名前ですが、学名の  Mollissima acacia からの命名とのことです。

「モリシマアカシア」は、林冠を広く広げて他の植物の生育を妨げるので、日本では

要注意外来植物に指定してるとか、「ニセアカシア」同様 “厄介者” ですか  ・ ・ ・ 

花も芳香りも素晴らしいので、残念です。

マメ科、アカシア属、常緑高木、オーストラリア原産、学名 Acacia mollissimaMollissima acacia 

英名   Black wattle、尚、Mallissima  には、“柔らかい” の意味が有るとか

若枝には軟毛が覆うからか、花が柔らかそうなので、この名前が付いたのでしょうか

亦、モリシマの名前は、学名の Mollissima からとのこと

不評だった「モリシマアカシア」も、最近では、樹皮の薬効、バイオマス生産能力が

見直されてきているとか、役に立つことを願っています。

頭状花序に、クリーム色のポンポンの様な球状の集合花を咲かせます。

「ギンヨウアカシア」や「フサアカシア」の仲間ですが、開花時季は、此等より遅くなります。

今は、最盛期も終わりになってきました、甘い香りが、風に乗って漂います、羽状複葉の葉が、涼しげです。

「モリシマ」は、”森島” とも思える名前ですが、学名の  Mollissima  に由来するとか

樹冠を拡げて日光を遮り、他の植物の生育を妨げるので、日本では、要注意外来植物に指定しています。

マメ科、アカシア属、常緑高木、オーストラリア原産、学名 Acacia mollissima 、英名  Black wttle



他の画像は、例に依って動画にしました

マメ科特有の鞘状の果実を着けます。

因みに、下図は、「フサアカシア」(房アカシア)です。


尚、先日に挙げた「ハリエンジュ  針槐  /   ニセアカシア  /  偽アカシア」も「アカシア」の名前が付いていました、

「モリシマアカシア」は「森島アカシア」と勘違いするような命名でしたが、

”偽”  とは、不穏当な命名ですね、詳細は、此のページに記しましたので御覧l下さい。

春に咲く№ 10


初夏に咲くー№.1

2024-05-06 | 植物 花

今日の樹木花は、「マートル」の花です。

<「マートル」>

ヨーロッパでは、結婚式の式場を飾ったり、花嫁が持つブーケに使うとのことで

「祝いの木」の 別名が付いた 由、”目出度い” 樹木花とのことです。

ギリシャ神話や旧約聖書にも登場する植物で、古くから親しまれていた植物のようです。

エジプト、ローマ、古代ギリシャでも、現代のように料理スパイス、香水として利用していた様で

ドイツでは、今でも結婚式に此の花で作った冠を被るそうです。

スウェーデンでは、女の子が生まれると此の木を植え、やがて、花嫁になる時に

枝や葉で髪飾りをつくって祝う習慣が有るとのこと

花弁は5枚で、「梅」の花に似ているので、「銀梅花」の名前の由来になった由

特に、多数の細長い雄蘂が溢れ出る様子は、美しいものです。

亦、艶の有る肉厚の葉も、此の白い花を引き立てます、葉には芳香が有ります。

秋には、円錐形で黒青色の果実が実を結び、食用になります。

フトモモ科、ギンバイカ属、半耐寒性常緑低木、地中海沿岸原産、学名   Myrtus communis

英名   Common myrtle、別名「イワイノキ」、「ギンコウボク」


他の画像は、gifにしました。

初夏の頃に、「銀梅花」の名前の由来になった「梅」の花に似た5弁の白い花を咲かせます。

多数の雄蘂が、長く突出る様子は、美しいものです。

秋には、下図の様な実が ・ ・ ・ 食べられます。