花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

秋、稔りの季節(11)

2023-10-19 | 植物 花

 

シリーズの今日は、「レンブ」と「ミズレンブ」の熟した実です。

余り馴染みが無いフルーツですが、今、艶やかに稔っています。

<「レンブ」(蓮霧)>

植物園の温室等では、周年、「レンブ」の実を視ることが出来ますが

此の時期、赤く熟した実を露地でも視ることができます。

蝋を塗ったような艶が、「レンブ」の英名  Wax Apple  に頷けます。

<トロピカル フルーツ>として、生食ができるそうです、経験は無いのですが、林檎の風味とか

葉も綺麗なので、観葉植物としても愛でられています。

食材として、種々料理方ご有る様ですが、此処では、省略します。

初夏の頃に、漏斗状の白や淡い桃色の4弁花を咲かせます、多数の雄蘂が、放射状に長く伸びます。

フトモモ科、フトモモ属、非耐寒性小高木、学名 Syzygium  samarangense

マラー半島原産、英名 Wax Apple、別名 「ワックス アップル」「ジャワ フトモモ」

赤黒い色の  Syzygium aqueum 'Kroshinju'  等は、特異な色で人気です。

 

尚、近縁種に「ミズレンブ / 水蓮霧 」が、有ります、最初に載せた「レンブ」と比べて

「レンブ」の果実の直径が、3から7cm位、色は、赤、赤茶色に対して「ミズレンブ」は、2から4cm位と

小振りで、色は、淡いピンク色です、形も扁平的です。

原産地は、インドネシアとのこと、「レンブ」も「ミズレンブ」も日本では余り馴染みが無い果物です。

果実の表面が、艶々していて、味は、甘いが、「レンブ」より多少酸味が多い気がします。

学名   Syzygium  aqueum 、英名  Water Apple,  Rose Apple 、別名「ピンク ワックス アップル」

* 学名  aqueum  は、”水の様”  の意味とか、別名 「水蓮霧」に合致します*


残りの画像を gif にしました。


秋、稔りの季節(10)

2023-10-16 | 植物 花

今日は、「ピラカンサ」と「コトネアスター」の赤い実です、秋の陽に輝きます。

<「ピラカンサ」の実>

「ピラカンサ」Pyracantha Hybrids とは、バラ科、トキワサンザシ属の総称とのことで

ヨーロッパ南部からアジア南西部原産の 「トキワサンザシ」(常磐山査子)Pyracantha coccinea

黄色で、中国南部原産の「タチバナモドキ」(橘擬)P.angustifolia 等が含まれるとのこと

以下に載せる「タチバナモドキ(橘擬)」の実に似ています。

5~6月に懸けて、白い小さな花を咲かせます。

赤い色は、小鳥達の格好の目印、種子を遠くに運びます、枝には、鋭い棘が在るので、注意

耐寒常緑高木、ヨーロッパ、中国原産



「ピラカンサ」の花は、初夏に「ユキヤナギ」の花に似た白い小さな花を咲かせます。(下図)

 下図は、「ピラカンサ」の一種「タチバナモドキ」 Pyracantha angustifolia  の黄色い実です。

次は、「コトネアスター」の実です。

「コトネアスター」Cotone Hybrids  は、バラ科、コトネアスター属の 総称とのことで、多くの品種が有ります。

一般に、「ベニシタン/紅紫檀」  Cotoneaster horizontalis  を「コトネアスター」と呼ぶ場合が多いようです。

枝が、下垂するもの、立ち上がるもの、匍匐性のもの、常緑、落葉のものと多種に渡ります。

今日は、「ベニシタン」(「シャリンバラ」)より大きな葉と実を着け、蔓性の

「コトネアスター サリシフォルム ´オータム ファイヤー`」  C.salicifolium cv.´Autum Fireを最初に挙げて

最後に「コトネアスター・ホリゾンタリス」、別名「ベニシタン / 紅紫檀」の画像を載せます。

上に挙げた「ピラカンサ」の実に似ていますが、「ピラカンサ」には、 枝の棘や葉の鋸歯が無いので区別可能です。

バラ科、サンザシ(シャリントウ)属、中国、インド、チベット原産、英名  Rockspray cotoneaster

匍匐性のものを “建築家の友人” と呼ぶとか、また、学名の   cotone  は、 「マルメロ」の古いラテン語で

aster  は、何々に似る意味とか、実の形が、「マルメロ」の実と花に似たところが有ります。

下図は、小さな実と葉を着ける「コトネアスター・ホリゾンタリス」 Cotoneaster horizontalis  

別名「ベニシタン紅紫檀」です。




秋、稔りの季節№9

2023-10-14 | 植物 花

 

シリーズの今日は、「イチゴノキ」の果実です、熟した実と若い実が、混在する多彩な光景が視れます。

<「イチゴノキ」( 苺の木)>

「苺」の様な実を着けますが、勿論、バラ科の植物ではなくて、ツツジ科の植物です。

同じツツジ科の「ドウダンツツジ」の様な白い壺型の花を沢山咲かせます。

花期が、晩秋から初冬、果実を着けるのが、翌年の此の時季ですので、去年咲いた花からの果実と

今年の花を同時に視ることになります。

薄緑色の果実は、黄色、オレンジ、赤色と変化して熟します。

 食べられますが、美味しくなく、スカスカした食感です、学名が、Arbutus unedo ですが

unedo   は、”一度食べたら、二度と食べたくない” という意味が有るとか、不味い訳です。

ツツジ科、イチゴノキ(アルプツス)属、常緑低木、地中海沿岸、アイルランド、西フランス原産

学名   Arbutus unedo英名   Strawberry tree、別名「ストロベリーツリー」、「アルプツス・ウネド」

黄色い若い実と橙色、赤色い熟した実と花が、混在します。

下図は、「イチゴノキ」の果実に似た実を着けるヤマモモ科の「ヤマモモ」です。

似ていますが、果実を着ける季節が違う点と、果実の表面が、「ヤマモモ」の方が、艶が有ります。

此の時季、花と果実を同時に視ることが出来ます。

同じツツジ科の「ドウダンツツジ」の様な白い壺型の花を沢山咲かせます、白 、ピンク色の花も。


秋、稔りの季節(8)

2023-10-13 | 植物 花

序でに、過去に載せた動画を再度載せました。<NHKアーカイブから>

 

今日の ”稔り” は、「オクナワスズメウリ」の果実です、表面の縞模様が、アクセントを添えます。

<「オキナワスズメウリ /  沖縄雀瓜」>

「ウリ」(瓜)の名前が、”カラスウリ” と ”スズメウリ” なので、サイズの違いからかと思っていましたが

実は、「カラスウリ」(烏瓜)は、烏が好んで食べるから此の名前になったとのこと

同じ様に、「スズメウリ」(雀瓜)は、雀が好んで食べるからとなるのですが

雀は、此の果実を好んで食べることはないので

「スズメウリ」の名前の由来は何でしょうか、矢張りサイズの大小からかと、勝手に判断しておきます。 

「オキナワスズメウリ」が、熟してきました、赤色に白い縦の 斑が、入った小さな「瓜」です。

日本原産の「スズメウリ」雀瓜   Melothria japonica  とは違った華やかさが有ります。

「瓜瓜」は「沖縄雀瓜」より果実は、若干小さく、熟すと白くなり、別種の植物であることが、解ります。

「オキナワスズメウリ」の赤色とは違い、雑草然としていて見栄えは、イマイチです。

唯、「スズメウリ」は、有毒では無いのですが、「オキナワスズメウリ」は、有毒なので食用には不向きです。

大きな葉と、蔓が、広い範囲に絡み登るので、夏の日除けにして、綺麗な果実を鑑賞するにも向いています。

ウリ科、オキナワスズメウリ属、蔓性一年草、学名   Diplocyclos palmatus 

原産地は、沖縄の名前が、付いていますが、沖縄の他にオーストラリア、南アフリカ、インドとのこと

 

下図は、熟す前の緑色の実も、白い縦の斑が、綺麗です。

下図は、赤く熟した実です。

 

赤く熟した実に混じって、未だ緑色の実も混在してますが、収穫します。

蔓や茎を使ってリースを作る予定でしたが ・ ・ ・ 

葉は、落葉して無くなり、茎や蔦は、絡まり着いて、長い儘採集採集は、無理なので、短く切ってしまいました。

下図の様な姿になりましたので、リースの作成は、無理でした。

<追加>

「スズメウリ」より大きな「カラスウリ」も載せました。

果実は、熟するに従って、緑色から橙色、赤色と変化します、色の変化を愉しみます。

「ウリ」(瓜)の名前が、”カラスウリ” と ”スズメウリ” なので、サイズの違いからかと思っていましたが

実は、「カラスウリ」(烏瓜)は、烏が好んで食べるから此の名前になったとのこと

同じ様に、「スズメウリ」(雀瓜)は、雀が好んで食べるからとなるのですが

雀は、此の果実を好んで食べることはないようなので

「スズメウリ」の名前の由来は何でしょうか、矢張りサイズの大小からかと、勝手に判断してますが。



表面に若い頃の白い筋が、僅かに残っています。


秋、稔りの季節(7)

2023-10-11 | 植物 花

 

シリーズの今日は、「ヤマボウシ /  山法師」と「ハナミズキ /  花水木」の実です、色着き始めています。

両者、似たような花を咲かせますが、果実は、全く違う姿です。

<「ハナミズキ」(花水木)>

4月~5月に掛けて、4弁の小さな(花径5m/m位)の花を咲かせます。

白、ピンク、紅色の花弁の様に見えるのは、総苞片(花を囲む葉)で花で、花と見紛います。

ミズキ属の中でも、此の総苞片が、一番目立つので「花水木」の名前が付いた由

別名に「アメリカ ヤマボウシ」が付いています、日本の「ヤマボウシ」に似て

アメリカ原産なので、此の「アメリカ ヤマボウシ」(亜米利加山法師)の名前が付いたとのこと

アメリカ原産らしく、大振りで華やかな花です、「ヤマボウシ」の花と比較すると ・ ・ ・ 

秋、葉が紅葉する頃、光沢が在る赤い楕円形の実を着けます。

アメリカに贈った「桜」の返礼として、日本に入ってきたことが、知られています。

ミズキ科、ミズキ属、耐寒性落葉高木、北アメリカ原産、学名 Cornus florida、英名 Dogwood 

英名 Dogwood は、”犬の皮膚病を治した” からとか、”此の木で作った短剣を古い英名で Dog と言った” ので

此の名前が付いたとの2説が、載っていました。

 



花(総苞片)は、4月~5月頃に白、淡いピンクの花を咲かせます。

上に載せた「ヤマボウシ」と同様、中心に花序をつくり、周りに花弁の様な4枚の総苞片を着けます。

「ヤマボウシ」の総苞片の先が尖っているのに対して丸味を帯び、少し窪んでいる特徴が有ります。

中心の塊は、4弁の小さな(花径3mm程)花の集合体です。

 

次は、「ヤマホウシ」(山法師、山帽子)の実です。

<「ヤマボウシ(山法師)」>

「ハナミズキ」と花の形は、似ていますが、結実時になると、徐々に形が、変わってきます。

樹高が、10mにもなる高木で、木肌の鹿の子模様が、綺麗なので

シンボルツリー、街路樹として重宝されています、葉は、卵円形で全縁、肉厚で波立っています。

「ヤマボウシ(山法師)」の名前は、中心の花穂が、坊主頭に似て、外側の白い4枚の総苞片が

頭巾に似ているからとか、”法師” のイメージです。

ミズキ科、ミズキ属、耐寒性落葉高木、日本、中国、朝鮮半島に分布

学名   Cornus kousa=Benthamidia japonica、別名「ヤマグワ(山桑)

*最近では、品種改良されて、花色がピンクや常緑の多彩な品種が作出されようです* 

果実は、球状の集合果で、此の時期に赤く熟します、極小の種子が入ってますが

食用になります、果肉は、オレンジ色で甘い味がします、果実酒にも使用されています。

近縁種に「ハナミズキ」(「アマリカヤマホウシ)」が有りますが、集合果ではなく、個々に独立した果実が着きます。

花も似ていますが、総苞片の先が、尖った「ヤマボウシ」と丸味を帯びた「ハナミズキ」の違いが有ります。


花期は、6月~7月頃で、小さな淡い黄色の花を密生して咲かせます。