花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

今、ツルナ科の花

2020-05-16 | 植物 花

今回のツルナ科の花は、「テルナミ」、「マツバギク」です、金属性の質感の花弁が特徴です。

最初は、今が盛りの「テルナミ」の花sです。

<「テルナミ」照波>

黄金色の花弁が輝きます、別名「三時草」で、「ハゼラン」の別名と同じ名前です。

両者、午後の3時頃に開花する故の命名とのことですが、大分ズレが有ります。

亦、「照波」の由来は、多分、花の色が<夕陽に染まる波の色と似ているから>と勝手に想像しました。

三角錐の形(断面三角形)をした肉厚の葉が、ロゼット状に着いて、中から花茎が立ち上がります。

ツルナ(ハマミズナ)科、ベルグランツス属、多肉植物多年草、学名   Bergeranthus multiceps

南アフリカ原産、英名   Bergeranthus 、別名 「三時草」、「ベルゲランツス」


 

次の「マツバギク」(松葉菊) Lampranthus spp. も同ツルナ科です.

花が「菊」のイメージですのでこの名前が付いた由

此の花もメタリックカラー、陽の光に照り返ります。

似た様な名前に「マツバボタン」(松葉牡丹)が有りますが、ヒベリヒユ科ですので、別の植物です。

葉は、多肉質で、棒状、断面が、三角形になります。

「サボテン」の花に似ていますが、「サボテン」は、サボテン科ですので別の植物です。

花の色は、ピンク、青紫、橙、黄、白色と豊富です。

ツルナ(ハマミズナ)科、マツバギク属、常緑多年草(多肉植物)、南アフリカ原産

学名    Lampranthus spectabilis、英名    Fig marigold、Trailing ice plant

他に、比較的耐寒性が有り、開花期も長い、輝く桃色が美しいデロスペルマ系の   Delosperma coopen

も 「マツバギク」と称 しています、「麗晃」(レイコウ)の名前も付いていました。




 


春、ハナシノブ科の花々(2)

2020-05-13 | 植物 花

初夏の花壇は、花々が一杯!!

ハナシノブ科の花(2)は、過日に挙げた「フロックス・ピロサ」に加えて 

「モスフロックス」(芝桜)と「フロックス・パニキュラータ」を挙げてみました。

<「モスフロックス / シバザクラ / 芝桜」Phlox subulata

多数の小さな花が 、這う様に広がる姿は、”絨毯” を敷き詰めた様です。

匍匐性を利用して、グランドカバーに最適です。

花冠が、5裂した「桜」の花に似た筒状花です、葉は、披針形で互生します。

花色は、淡いピンク、淡紫、白、赤と豊富で、ピンク色の花弁の縁に白い模様が入ったものも有ります。

ハナシノブ科、フロックス属、耐寒性多年草、北アメリカ原産、学名 Phlox subulata

英名 Moss phlox 、別名「ハナツメグサ」、「モスフロックス」


 

「フロックス・パニキュラータ」Phox panicurataもハナシノブ科の花です。

花茎が立ち上がり多数の花を咲かせます、花径は、3cm 位、花茎は、120cm 位になります。

今から秋口まで長い間、愉しむことが出来、上記の「モスフロックス」とは

同じハナシノブ科の花でも大分違った印象です。

多数の品種が有る中、此の「フロックス・パニキュラータ」が、「フロックス」として知られています。

立性の他の品種には、一年草の「フロックス・ドラモンティー」Phlox drummondii

多年草の「フロックス・マキュラータ」Phlox maculata が、人気です。

花色は、ピンク、赤、青紫、白色と多彩です。

ハナシノブ科、フロックス属、耐寒性多年草、立性、北アメリカ原産、学名   Phlox paniculata

英名   Summer phlox、Fall phlox、別名「オイランソウ」(花魁草)、「クサキョウチクトウ」(草夾竹桃)


「フロックス・マキュラータ」(宿根フロックス)の立姿が綺麗です。

「フロックス・ドラモンティー」(桔梗撫子)の大きめの花弁が特徴です。


今、ハナシノブ科の花々(1)

2020-05-09 | 植物 花

アオイ科の「ブルーハイビスカス」(アリオギネ)が、盛りです、大きな花弁が、春風に揺れます。

「ハイビスカス」と同じアオイ科の植物ですが、花色は、淡い青紫色が 主で一重の花を咲かせます。

名前の通り「ハイビスカス」の花に似ていますが

「ハイビスカス」は、アオイ科、フヨウ属ですので「アリオギネ」のアオイ科、アリオギネ属とは違っています。

亦、「ブルーハイビスカス」の葉は、掌状新裂しますが

「ハイビスカス」の葉は、卵形をしていましので判別できます。

アオイ科、アリオギネ属、半耐寒性常緑低木、オーストラリア原産、Alyogyne hugegelii

英名 Lilac hibiscus 「ライラック ハイピスカス」、別名 「ブルーハイビスカス」の

名前は、同属の「アリオギネ・ハケイフォリア」 (Alyogyna hakeifolia)  にも付いています。

「アリオギネ・ハケイフォリア」の花は、「アリオギネ・ヒューゲリー」と似ていますが

葉の形状が違っていて線状の葉です。


ハナシノブ科の最初は「ギリア・レプタンサ」です。

<「ギリア・レプタンサ」>

花茎を伸ばし、先端に漏斗状の小花を集めた球状の花序を作ります。

花冠より突出た雄蘂が、長く伸び、花弁が、ダイヤモンドのカットの様に輝きます。

「アルメリア・マリティマ/花簪」Armeria maritima の花球を大きくした様な花です。

仲間には、似た花の「ギリア・カピタータ」Gilia capitata が、有りますが

殆ど、区別が着き難く、強いて言えば「カピタータ」は、花序が少し小さく

清楚な感じがするところでしょうか

北アメリカには、約30種位の「ギリア」が自生してるとか

ハナシノブ科、ギリア属、耐寒性一年草、北アメリカ原産

英名 Gilia reptantha、英名 Bluehead gilia別名 「タマザキヒメハナシノブ」(玉咲き姫花忍)

尚、「ギリア」は、スペインの植物学者の名前とか

 



ダイヤモンドの煌めきが

下図は、似た花の「ギリア・カピタータ」です、清楚な雰囲気です。

「ギリア」には、他に「ギリア・トリコロル」も有ります。

<「ギリア・トリコロル」>

花茎(60cm位)の先端に、径2cm位の一重の花を数個咲かせます。

花弁の中心に黒い斑が入るので、”黒い目” の様です、英名の Bird's eyes の謂われです。

上載の「ギリア・レプタンサ」とは、違った形の花です、芳香が有ります。

耐寒性一年草、北アメリカ原産、学名 Gilia tricolor、英名 Bird's eyes

別名「ヒメハナシノブ」(姫花忍)、「バーズアイ」


ハナシノブ科の花には、次の「フロックス・ピロサ」も 有ります。

「フロックス」には、種類が多く、6月頃になると

「フロックス・パニキュラータ」や「フロックス・マキュラータ」等が咲き始めます。

<「フロックス・ピロサ」>

五裂する花弁は、透き通る様なピンク色をしています、這性なので、ピンク色の絨毯を引き詰めた様になります。

ピンク色の花が主ですが、青紫色の花を咲かせる「フロックス・ピロサ ’ムーディブルー」等も有ります。

水捌けの良い場所を好むので、傾斜地に植栽することが多いので、遠目にも綺麗に見えます。

沢山の明るいピンクの花が、甘い香りと供に、春の一時を愉しませてくれます。

ハナシノブ科、クサキョウチクトウ(フロックス)属、耐寒性多年草、北アメリカ原産

学名 Phlox pilosa、英名 Downy phlox、別名「コンペキソウ」(紺碧草)、「ツルハナシノブ」(蔓花忍)

英名の<Downy>とは、”軟毛が生える” 意味とか、茎に細かい毛が生えていることを著しているとか


下図は、ブルーが冴える「フロックス・ピロサPhlox pilosa 'Moodyblue'


今、ナデシコ科の花

2020-05-04 | 植物 花

母の日の「カーネーション」に因んで、ナデシコ科の花を3種挙げてみました。

「アグロステンマ」、「シレネ・ベンジュラ」、「ビスカリア」の花です。

最初は、「アグロステンマ」

<「アグロステンマ」>

初夏の風が、通り抜け易い様な姿が印象的ですが、ヨーロッパでは、”畑の雑草” として扱われている由

原産地の地中海沿岸や西アジアには、幾種かの品種が有る様ですが

園芸用には「アグロステンマ・ギタゴ」が多く鑑賞さているとか

花径は、約3CM 位、5弁の花は、外側に少しカール、花色は、ピンク色で、中心が、白色です。

花弁には、放射状に紫色の筋が入り、草丈は、1M 位に迄伸びます。

茎や線形の葉には、産毛が生えているので、銀緑色に見えます。

細長い葉が、「麦」や「撫子」の葉に似ているので、別名に「麦仙翁」、「麦撫子」が、付いています。

ワイルドフラワー ”畑の雑草” にしては、「アグロステンマ」Agrostemma の名前の由来は、素晴らしいもので

ラテン語の agros (畑)+ stmma(王冠)からで ”畑に美しく咲く” の意味とか

ナデシコ科、ムギセンノウ(リクニス)属、学名 Agrostemma githago

別名「ムギセンノウ」(麦仙翁)、「ムギナデシコ」(麦撫子)



白い色の「アグロステンマ ’オーシャンパール’」等も

 次は、「シレネ・ペンジュラ」です。

<「シレネ・ペンジュラ」>

萼が、袋状に膨らんで緑色の縦の脈が入ります。

「シレネ・ペンジュラ」の別名「フクロナデシコ」(袋撫子)の名前の由来です。

5枚の花弁で、「桜」の花に似ています、「サクラ・マンテマ」の名前も付いています。

花径が、2cm位、草丈は、30cm位、花色は、ピンク、淡紅色、白色等が有ります。

ナデシコ科、シレネ属、耐寒性一年草、地中海沿岸原産、学名 Silene pendula

「サクラギソウ」の別名も付いていました。


尚、「シレネ」には、他に、似た花の「シレネ・ディオイカ」Silene dioica が、有ります。

判別は、難しいのですが、「フクロナデシコ」が、1年草に対して、この花は、ヨーロッパ原産の多年草

花径も前者が、2CM位に対して小さく1CM位、草丈も前者が、20~30CM位に対して

後者は、30~80CMと高いのが特徴です。

 最後に「ビスカリア」です。 

<「ビスカリア」(「シレネ・コエリーローザ」)>

旧学名が Viscaria oculata なので「ビスカリア」の名前でも知られています。

花径が、3cm位、草丈は、80cm位になります。

分枝した先端に白、ピンク、藤色等の5弁花を咲かせます、主な品種は、白い花弁の縁がピンク色の

「’チェリーブロッサム’」V.oculata /Silene coeli-rosa 'Cherry Blossam'

赤桃色の 「’ローズエンジェル’」'Rose Angel'、青い色の「’ブルーエンジェル’」'Blue Angel' 等です。

新学名の Silene coeli-rosa の coeli-rosa は、ラテン語で ”天国の薔薇” の、意味とか

其の所為か穏やかで、優しい感じのする花です。

ナデシコ科、シレネ属、耐寒性一年草、地中海沿岸、北アフリカ原産、学名 Viscaria oculata、Silene coeli-rosa

別名「コムギセンノウ」(小麦仙翁)、「ウメナデシコ」(梅撫子)

下図は、「’ブルーエンジェル’」'Blue Engel'


「’チェリーブロッサム’」’Rose Blossam'



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次は、過去の記事の再掲載です、下の続きを読む>から入って下さい。

 
アブラナ科の花
縁起が良い名前の「フッキソウ」(富貴草)、別名「キッショウソウ」(吉祥草)が、咲いています、肖りたいものです。雄蘂が、角の様だと思って見ていたら、実にも角が、生えていま......
 

春、サクラソウ科の花(2)

2020-05-01 | 植物 花

「モッコウバラ」(木香薔薇)Rosa banksiae の甘い香りが、漂う季節になりました。

黄色い花が、多いのですが、白色の花も清楚な感じがして愉しめます。

今日のサクラソウ科(2)の花は、「リシマキア」Lysimachia spp の花です。

其の中から、今盛りの2種を挙げてみました。

「リシマキア・ヌンムラリア」、「リシマキア・プロクンベンス」です。。

<「リシマキア・ヌンムラリア 」>

初夏に、葉の付け根から花柄を伸ばして

黄色い5弁のカップ状の花を一面に咲かせます、対生する黄緑色の丸い葉も綺麗です。

匍匐性なので、グランドカバーに最適です、冬は、落葉します。

サクラソウ科、オカトラノオ属、半常緑 多年草、ヨーロッパ原産、学名 Lysimachia nummularia

別名 「ヨウシュコナスビ」(洋種小茄子)

園芸種には、葉が、美しい「リシマキア・ヌンムラリア ’オーレア’」Lysimachia nummularia 'Aurea'

有ります、黄緑色に輝く葉は、観葉植物として人気です。

花は、小さく、同じ黄緑色なので、目立たなく専ら葉を愛でます。

次は、多くに種類が有る「リシマキア」の中から黄色い花をさかせる

「リシマキア・プロケンベンス」を挙げてみました。

「リシマキア・プロケンベンス」

此の花も、這性なので、グランドカバーに向いています。

黄色い葉や、斑入りの葉も有って、観葉植物としても愉しめます。

花径が、2CM位、5弁の杯状の花を数個咲かせます、花筒の底が赤色です。

這え性なので、花が無い季節には、葉を愉しめます。

仲間には、日本の「オカトラノオ」がありますが、姿は、大きく違っています。

サクラソウ科、オカトラノオ属、這性耐寒性多年草、ヨーロッパ原産、学名 Lysimachia procumbens

 尚、「リシマキア」には、他に「リシマキア・アトロプルプレア」L.atropurpurea

「リシマキア・キリアータ」L.ciliata、「リシマキア・ヌンムラリア」L.nummularia

「リシマキア・プンクタータ」L.punctata  等々が、同じサクラソウ科ですが、一見、違った花の様に見えます。

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<過去の記事の再掲載です>

 
春の樹木花(3)

今日の ”春の樹木花” は、今が盛りで、赤色の花を咲かせる「アカバナトキワマンサク」(赤花常盤満作)です。早春に咲く黄色い花の「マンサク」や、白い花を咲かせる「トキワマンサ......