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『夏が来た!』が流れていた夏 

2008-07-24 23:59:50 | 音楽の森

 


 『暑中お見舞い申し上げます』といえば、我々の世代だとキャンディーズの「ウ~ゥフン♪」になってしまいます。けれども(前にも書いたけど)私が好きなのは前年76年の『夏が来た!』。幅広い年齢層に受け入れられ大ヒットした『春一番』の次のシングル曲でしたが、「春の次は夏かよ」と安易に思われてしまったのか、『春一番』に続くことはできませんでした。
(『夏が来た』の不振を考慮して?次のシングル『ハート泥棒』では、キャンディーズを不動の地位に押し上げた『年下の男の子』路線に戻り、以後『哀愁のシンフォニー』『やさしい悪魔』『暑中お見舞い申し上げます』『アン・ドゥ・トロワ』『わな』『微笑がえし』と、解散までヒット曲が目白押し)

 キャンディーズのシングル曲は全部で17曲。
(『つばさ』は彼女たちの意向に反して解散後に発売されたものなのでカウントしない)
 『夏が来た!』はちょうど10曲目になります。スタンダードになった『春一番』の陰に隠れてしまっていますが、意外とこの曲のファンが多かったんですね。【YouTube】でも、ツーバージョンの『夏が来た!』を見ることができます。「おおっ!」と思ったのですが、歌っている姿を見たのは初めてかもしれません。

 『夏が来た!』を聴くと、その夏の自転車旅行をところどころ鮮明に思い出します。
 高校に入って最初の夏休みに、中学時代の友人と6泊7日の行程で伊豆半島を一周しました。原則野宿ということで、事前に宿を予約したのは二日目の修善寺ユースホステル(YH)だけ、後は行き当たりばったりの旅行です。
 今となっては、修善寺YHだけ予約した理由がよくわからないのですが、幽霊スポットとして当時有名だった旧天城トンネルを走ろうということから修善寺に宿泊する必要があったのか、修善寺YHの評判が良かったのか、そんなところでしょう。いざ、小雨降る旧天城トンネルの前に立つと足がすくんでしまい、一同顔を見合わせるやUターンして新トンネルを走りました・・・。
(修善寺ユースホステルを調べたら、当時と同じつくりで今も健在でした!)

 初めての自転車旅行は、体力面では全く問題なかったのですが、精神面では腰砕けの連続でした。旅の初日に真鶴の海岸で野宿したときは、あまりの暑さと蚊に悩まされて(それに、夜の海は真っ黒で怖い)ろくに眠れず、翌日はヒイヒイ言いながら峠を登ったら、その先は自転車通行禁止の有料道路でUターンを余議なくされ、「誰がこんな道を選んだんだ~」と険悪な雰囲気になりました。
(でも、修善寺YHが良いところで、和やかに戻る)
 三日目は天城を越えて雨降る下田の神社で野宿することになったのですが、23時頃になって夜の神社のあまりの恐ろしさに一同尻尾を巻いて逃げ出し、最終電車が行った後だからと、伊豆急「下田」駅の改札前で毛布代わりにテントをかぶって泥のように眠っていたら、始発電車が走る頃でしょうか、駅員に「大丈夫ですか?」と起こされ、体よく追い出されました(当たり前です)。
 これですっかり野宿に懲りてしまい、四日目&五日目はバンガローや民宿(YHだったかもしれない)に泊まったのですが、あまりの快適さに感激すると同時に猛省して、最後ぐらいはちゃんとテントを張って寝ようと、大瀬の海水浴場で野宿し、翌日、三島から一気に箱根の山を越え、その日の深夜、帰宅しました。
 だらだらと夏の思い出話を綴ってしまいましたが、快適な宿のいささかカビ臭い畳の上に寝転んで漫画などを読んでいるときに聴こえてきたのが、キャンディーズの『夏が来た!』だったのです。
 「夏が来れば思い出す~♪ 」青春のひとコマかな?


  緑が空の青さに輝いて 部屋のカーテンと同じ色になっても
  少しどこかが違うのは きっと生きているからだろうなんて考えて
  なぜか君に逢いたい

  砂の上に髪を広げて 寝ころんで 夢を見て
  こんな不思議な出来事が あっていいものかと思うくらい
  幸せな雲が風に踊るよ

  季節が僕の背中に焼きついて 白いサンダルが似合うようになったら
  今日はそうだよ少しだけ 大人のふりしてみようなんて考えて
  君に電話かけるよ

  波の上に体浮かべて 思いきり背伸びして
  こんな不思議な出来事が あっていいものかと思うくらい
  爽やかな雲が風に踊るよ

 「夏が来た」 → クリックすると曲が聴けます

 君に電話はしなかったけど、Tシャツが汗で背中に貼りつき、波の上に体浮かべて白い雲を眺め、サザエを採って食べたっけ。ああっ、あの日に帰りたい?


掘り出しもの!

2008-07-11 23:59:25 | 音楽の森



 夜、人と待ち合わせしたのですが、10分ばかり時間を余していたので、久しぶりに国立駅横の「disk union」に寄ってみました。しばらく来ないうちに、壁に飾られているアナログレコードのジャケットも様変わりしていて(ということは、高価な中古レコードも売れたということなのかな?)、「おおっ」と思うようなアルバムもあったのですが、それなりの価格を見て、すんなりあきらめました。荷物になることだし、そもそも買う気はなかったけれど、そのまま中古レコードの棚に向かいました。
 優先順位のトップにいるのが、アン=マーグレット。国内盤を3枚手に入れましたが(そのうちの一枚は「見本」と印刷されている貴重品?)、一番欲しい『バチュラー・パラダイス』には未だにお目にかかったことはありません。
「それは無理だとしても、ダイナ・ショアとナナ・ムスクーリのアルバムがないだろうか」と、少しだけ期待しましたが、やっぱり出てきません。最後に、日本のポップスの棚に取りかかったところ(目当ては伊藤銀次)、いきなり山崎ハコと丸山圭子のアルバムが出てきました。数十年ぶりのご対面です。



 山崎ハコは、デビューアルバムの『飛・び・ま・す』と4thアルバムの『流れ酔い唄』。大槻ケンヂの発言から「一番暗い歌」に認定された「呪い」の入っているアルバム『人間まがい』まで出てきたら、その場でジャンプしたと思いますが、入手困難といわれている彼女のアルバムが2枚出てくるとは、これは「事件」です。
 18才(『飛・び・ま・す』)と、21才(『流れ酔い唄』)の「生」の歌声(CDと比べればアナログレコードの音は生に近い)を聴けるだけで十分だけど、『飛・び・ま・す』には竹中尚人(CHAR)が、『流れ酔い唄』にはつのだひろが参加していたんですね~、いよいよ期待が高まります。
 一方、丸山圭子の『LADY GOOD』は初めて見るタイトルでしたが、ジャケット写真が何とも素敵です。後で調べたところ、83年に発表したアルバムなのに、なぜか76年に大ヒットした『どうぞこのまま』が収録されていました。個人的には『どうぞこのまま』が聴けて、非常にラッキーなんだけど・・・。
 3枚とも帯がなく(日本人はなぜ帯付きにこだわるのでしょう?)、『流れ酔い唄』に至ってはジャケットの背が少し破れていたけれど、盤質は【A】なので文句はありません。なのに、315円(『飛・び・ま・す』)&420円という、信じられない低価格。さらに山崎ハコは10%割引だったので、奇跡の3枚を税込1082円で手に入れることができてしまいました。
 値段はともかく、こういう掘り出し物があるから、定期的に物色しないといけないんだよな~。うふふ、今夜は幸せです~♪


 思いがけず、高校時代のミューズに再会できて感激するニワトリ・・・当時、山崎ハコの曲を聴くというより、彼女がDJを務めていた「オールナイト・ニッポン」(2部=3:00~5:00am)を毎週欠かさず聴いていました(確か火曜の深夜だったと思う)。おかげで、学校に遅刻しまくって・・・。
 時間が遅かったので、小さな音で1曲ずつ試聴しましたが、ハコ&圭子さんの声、いいですね~。おかげで今夜は良い夢が見られそう・・・と言いたいところだけど、出来上がった記事を飛ばしてしまい、久しぶりに絶叫しました。


『わが愛しのキャンディーズ』 ~30年ぶりの再会・・・

2008-04-29 23:54:10 | 音楽の森

 
 今さら何を言っておるのか!とお叱りを受けそうですが、18時過ぎに仕事から帰ってきて、シャワーを浴び夕食を食べ、「そう言えば今日の『瞳』を見ていないなあ」と、7時のニュースをBS2に切り替え「朝ドラ」を見て、「明日は早番だから、早めにブログ書いて寝よう(春眠暁を覚えずクラスの眠気は去ったけど、昨日も4時間しか寝ていない)」と席を立ったら、おもむろにキャンディーズが『微笑みがえし』を歌いだしたではありませんか!

「この番組、何?」
 新聞を手に取ると、『わが愛しのキャンディーズ』(再放送)と記されていました。
「番組終了は9時15分か。最後まで見てしまったら、眠くてブログの続き(いい加減に飛鳥を終わらなければ・・・)を書けなくなるかも?」
 とりあえず洗濯物を干しながら続きを見ていると、キャンディーズが紅白歌合戦に初めて出たときの映像が流れてきました。曲はもちろん『年下の男の子』です。
「確か、途中で感極まって、ランちゃんが歌えなくなったんじゃないかな?」
 固唾を呑んで見守っていたのですが、三人とも笑顔で歌い終わりました。どこかで記憶が変換されてしまったようです(三人と一緒に踊っていた着ぐるみの一人が岩崎宏美だったので、「あっ!」と声を上げてしまいました。デビュー当時からずっと好きで、彼女が私の最初のアイドルでした)。

 キャンディーズの三人が、NHKの歌番組『レッツゴー・ヤング』などで歌手と共に踊っていたその他大勢のダンサー「スクールメイツ」出身だったことを(「スクールメイツ」の一員として踊る「秘蔵映像」が出てくる)この番組で初めて知ったぐらいですから、私は熱烈なキャンディーズ・ファンではありません。番組自体が二年前に制作&放送されたものだし、それを今頃見ているなんて、ファンの名に値しないと思いますが、それでも、キャンディーズのシングル曲は全て知っていたし、三人が作詞&作曲した曲の幾つかも思い出しました。
 キャンディーズの場合、熱烈なファンであろうとなかろうと、「三人の中で誰が好きか?」という話になって、熱い議論に発展していきました。強いて一人を選べと言われたら「スーちゃん」と答えますが、三人三様の魅力があり、「今日はランちゃん明日はミキちゃん」という具合に日替わりでトップが交代したものです。秘蔵映像や懐かしい映像(それもフルコーラスで!)を、それこそ30年ぶりに目の当たりにして、何ともいえない甘酸っい気持ちがこみ上げてくると同時に、彼女たちの「ど根性」に心底恐れ入りました。テレビの歌番組に出演して歌うだけでなく、ドリフや伊東四郎とコントを演じたり、長いコンサートツアーをこなすなど、六年間がむしゃらに駆け抜けてきたからこそ、1978年4月4日の解散コンサートも見事に成功させることができたのでしょう。
 キャンディーズのように、後楽園球場に集まった5万5千人のファンの前で歌うなんて芸当は、私にはできっこありません。びびって夜も眠れなくなるに決まっています。彼女たちにしてみても、不断の努力があったからこそ、あの日を迎えることができたのでしょうが、それにしてもこの時代の女の子はすごい、すごすぎる!

 私がもう少し前に生まれていれば、みうらじゅんさんと同じように、池玲子や杉本美樹に夢中になったかもしれません。彼の場合は池&杉本じゃくなくて池&谷(ナオミ)だけど・・・。同じ時代に生まれていれば、片桐夕子さんが私の(同時代的な)アイドルになっていたような気がします。
 「脱ぐ、脱がない」の違いこそありますが、70年代という時代を動かしていたのは、「~アイドル」と呼ばれた二十歳そこそこの女性たちでした。もちろん、アイドルを創る「仕掛け人」がいたのですが、彼女たちは明確な意思と度胸を持ち合わせていて、キャンディーズを始め「仕掛け人」たちに公然と異議を唱え叛旗を翻した点でも尊敬に値します。キャンディーズが解散した頃、私のアイドルは音楽的には「KISS」と「ABBA」で、吉田拓郎を慕い、映画や小説に狂っていたのですが、久しぶりにキャンディーズの音楽と映像に触れて、熱い想いが甦ると同時に、彼女たちが当時以上に愛しい存在になっていきました。

PS.キャンディーズの歌の中で一番好きなのは、『夏が来た!』。『春一番』のアンサーソングでしたが、『春一番』ほどのインパクトがなく、一年後の『暑中お見舞い申し上げます』の大ヒットで、すっかり忘れられた曲になってしまいましたが、キャンディーズといえば、やっぱり穂口雄右さんでしょ。彼の作詞&作曲で、彼女たちにしては珍しくオトコノコが歌の主人公なんだよね。間違いなく、私の青春でした。それからミキちゃん作詞&作曲の『あこがれ』。ランちゃんが作詞した『つばさ』の影に隠れているけど、実に素晴らしい曲です。


『のだめカンタービレ』第20巻 ~くろきんに春が来た?

2008-03-22 23:09:30 | 音楽の森



 新春スペシャルもまだ見ていない『のだめカンタービレ』ですが、昨日買いそびれた『鹿男あをによし』の原作本の代わりに第20巻を GET しました。18巻が6月、19巻が11月だったから、桜が散った頃に発売されるのかと思っていたのですが、ちょうど本屋のガラス窓に「20巻発売中」の貼り紙を見つけたので、即購入しました。予定より1ヶ月早いですが、こういうのは大いに結構ですね~♪

 カントナ国際コンクールの2次予選が始まりました。清良は、峰くんの(頭隠してお尻隠さず)ナイスアシストの甲斐あって本選進出を決め、本選ではR☆Sの高橋くん(懐かしい~)と同じ3位入賞の快挙を遂げました。
(彼女はタカハシと同じ3位というポジションに納得していないけど)
 一方、ここに来て俄然やる気を出してきたターニャ。ピアノを弾く喜びと、2次に進めず帰国が決まったユンロンの分までがんばるんだという気合と、青緑色の黒木君に恋をした乙女心で、ショパン『エチュード op.25 木枯らし』、ドビュッシー『12の練習曲第11番』、シューマン『クライスレリアーナ op.16 』を見事に弾いたのですが、シューマンの曲に恋する自分を重ねて陶酔しながら演奏したことを「やりすぎ」と審査員に咎められて予選敗退(本選では清良も自分を重ねていたのだけど)。
 ターニャは彼女の演奏するベルク『ヴァイオリン協奏曲 ある天使の思い出に』を聴きながら、「今頃後悔しても遅いけど、私はどうして時間をもっと大事にしなかったのだろう」「私だって、まだやれると思う」と、ピアノへの想いが迸るのですが、本選に残れなかったということは、音楽学校を卒業すれば本国ロシアに帰国しなければならない、ということだったのです。ユンロンのように。

 「千秋や恵ちゃんがいるけれど、海外留学なんてしなければ良かった」と、たまに凄く後ろ向きになる黒木君ですが、それまで天敵としか思ってこなかったターニャの素晴らしいピアノ演奏を聴いて彼女に対する考え方も変わり、落ち込んでいる彼女に「僕は感動したよ。あのシューマン」と、素直に自分の気持ちを伝えました。そして「次のステップを踏むためにも、(苦手な)コンクールにも出るよ。お互い頑張ろう」と言ったところ、自分を感動させた彼女が「ロシアに帰るしかない」と知って思わず、「生活ぐらい、僕ん家でもすればいいだろ!?」と口走ってしまいます。
 このときターニャは、黒木君の提案を受け入れなかったのですが(ルームシェアは嬉しいけど、彼が自分を好きではないなら辛いだけ・・・当然ですよね)、ターニャも黒木君も離れ離れで生活している間に、互いの距離を一気に縮めてしまったようです。その結果、ターニャは「ごめんなさい」と「ありがとう」を黒木君に対して言えるようになり、黒木君もまた、コンクールの伴奏をしてほしいと彼女に頼みました。ようやく、くろきんに春が来た~♪

 さて、主人公の「のだめ」ですが、オクレール先生の指導と、千秋の保護観察?のもと、ものすごい勢いで変貌しようとしています(変態度は不変だけど)。キーワードはラヴェルの『ピアノ協奏曲 ト長調』。ソン・ルイとの対決は必至? 


『のだめカンタービレ』第19巻 ~ターニャ&くろきん

2007-11-22 22:05:09 | 音楽の森



 『のだめカンタービレ』第19巻が発売されました! 「プリリン」マスコット付の第18巻が出たのが6月だから、ほぼ半年ぶりの再会というわけです。
 最近のニワトリさんは甚だ「鉄」化していますが、大井川鐡道のC11に乗った坊主頭の黒木君が別れ際に叫んだ言葉=「音楽を忘れるな~」が、潜在意識の最も深いところに埋めこまれていますので(「叫んだのは黒木君じゃないよ」と言われましたが、婚約者の桜子さんって? くろきんはスズランの君=恵ちゃんに片想いしたんだよね)、瞬時にポイントが『のだめカンタービレ』方面に切り換わりました。カムバック・みゅーじっく!!

 あれから半年、のだめに千秋、くろきん、ターニャ、ユンロン、フランク、(テルミンの)ヤドヴィ、そしてソン・ルイ・・・皆、元気にやっていたんだろうか?
 近況が気になっていただけに、ページをめくるのももどかしく、あっという間に読んでしまいました。落ち着いたところで、もう一度ゆっくり読み直しました。
 第19巻の千秋は脇に回ります。ヴィエラ先生に劇的な再会をして、のだめのソロ・リサイタル(サロン・コンサート)をすっぽかしてしまった罪滅ぼしも多少あるのかもしれませんが、「オレサマの音楽を高めていく」ことしか考えてこなかった千秋が、のだめとこれからどうやって付き合っていこうか真面目に考えるようになり、お互い忙しい身ではあるけれど、「こうやって、いろいろなものを見て、感じて、一緒に」歩いて行きたいと、のだめをヴィエラ先生のコンサートや、(シュトレーゼマンを訪ねて)ウィーンに誘ったりするエピソードがよかったですね。音楽以外のものにも目が向けられるようになって、音楽そのものへの理解もより深まるというもの。千秋の成長に期待が膨らんでいきます。
 千秋だけではありません。千秋以上に、のだめも、ターニャも、ユンロンも、くろきんも(今回は出番なしだけど、フランクもソン・ルイも)、壁にぶつかりながら知らず知らずのうちに階段を上っている。19巻では、ユンロンとターニャがすごかった。
 特にターニャ、虎柄&豹柄ばかり着ているロシアの我儘な猛獣って感じだったけど、青緑色のくろきんに目を付けたあたりは、やはり只者ではありません。長年のライバルであり友人のユンロンが看破していましたが、本当は心優しくてお人好しのいい娘なんだよね~、料理も上手だし(これって、奈津子サン的には禁句ですが)。最初の出会いは最悪だったけれど、くろきんがターニャの純情に早く気がついてほしいなあ~。恋をすれば、またピンクのモーツァルトを吹けるようになるよ!

 そして、やっぱり、峰君だよね。作者の二ノ宮さんも「峰を描くのは楽しい。考えなくても描ける感じ」と19巻の扉に書いてましたが、このキャラが出てくると、のだめ1~4巻のハチャメチャに楽しかった頃のノリが戻ってくる。真澄ちゃんも、言葉だけでなく登場させてちょーだい! ウィーンに留学中(現在壁にぶち当たっている)の清良さんといい、RSのメンバーが出てくると、やっぱり盛り上がりますね。
 第20巻が今から楽しみだけど、カントナ国際コンクールの二次予選で、涙を呑んだユンロンの分まで頑張る、というターニャから目が離せません。がんばれ~、ターニャ!そして黒木君、ターニャはいい娘だよ~♪

 今年のお正月に『のだめカンタービレ新春スペシャル(仮)~パリ篇』が放送されます。ドラマの方では、峰&清良はもちろん、真澄ちゃんも見られるそうです。噂のキャストで、今一つ不安なのがフランクとターニャ。彼&彼女しかいないと言われれば確かにその通りなんだけど・・・


 カントナ国際コンクールで、ターニャ(第1巻22番)とユンロン(第2巻第4番)が弾いたバッハ平均律クラーヴィアをリヒテル演奏で・・・ターニャが弾いたショパン・バラード第4番も聴きたかったけど、持っていなかったので、若き日のマルタ・アルゲリッチの神がかり的なショパンを・・・最初のピアノソナタ第3番から思い切り濃いです~♪


『のだめカンタービレ』第18巻 ~ 梅雨空

2007-06-13 22:18:19 | 音楽の森




お待たせ、第18巻! プリリン付きを買ってしまった・・・


 待ちに待った(でもないか)『のだめカンタービレ』第18巻が発売されました。早速、帰宅途中に東京駅構内の本屋さんで(通常版にするか、マスコットのプリリン付きにするか、15秒迷って)購入、家まで待ち切れず、少しばかり抵抗を感じつつも、電車の中で読んでしまいました。
 黒木君の出番がわずか1ページ(顔だけの出演を入れても2ページ・・・)、それも本線とは関係ない高橋君(覚えてます?)絡みの【オマケ4コマ】だったのが、なんとも残念でした。最近、福士さんの姿を見ていないこととも妙にシンクロして、青緑くろきんファンとしては、一抹の寂しさを感じる六月・・・

 別に黒木君がそうだというわけではないのですが、じとじと・むしむし・じめじめ・陰々滅々な梅雨の季節に相応しく? 第18巻では皆が皆〈青緑〉化して、停滞気味の梅雨空といった様相でした。でも、梅雨という季節が秋の実りのためにもなくてはならないように、人生にも停滞の時期が必ずあるし、努力が実を結ぶまでに絶対必要な停滞だと思います。とんとん拍子でいくことの方が珍しいわけだし、コミックの世界でも、ただゲラゲラ笑っているだけでことが運んでいった時代は過ぎて、千秋も、のだめも、フランクも、ソン・ルイも(そして出てこなかったくろきんも・・・)、暗中模索とは言わないまでも、ときに青緑色になりながらパリの空の下で生きている。今巻では、フランクとソン・ルイのエピソードが、じんと来ちゃったけど、のだめの成長ぶりも著しく、そろそろ「変態の森」から解放しあげてもいいんじゃないかと思いました。ここまできたら、ギャグ漫画にこだわることはないもん。

 それから、新たな登場人物として、テルミンを操る作曲科の女学生ヤドヴィガ(ハンガリー人17才)がちらっと出てきますが、のだめにちょっと似た可愛い奇人の今後の活躍に期待します。そして千秋は、とうとうヴィエラ先生と再会(それも、のだめのコンサートに向かうバスの中で)、のだめは千秋が聴きに来なかったにもかかわらず、サロンコンサートを見事に成功させますが、やはりショックは隠せません(千秋はあのアパルトマンを出ちゃったことだし・・・)。ソン・ルイの初恋(相手は気持ちに気づいていませんが・・・)の行方といい、今後も目が離せません。
 電車の中ではやや物足りない読後感だったのですが、夜10時ごろ、昨日までとは明らかに違う、肌にまとわりつく梅雨の空気を感じながら18巻を読み返したら、妙に納得しました。でも、そちらの季節は冬だったんですね。二人がパリに留学してから一年が経とうとしているんだ・・・がんばれ、のだめ!
(それから、黒木君をもっと登場させて~~)


『プレミアム10』 ~ピアノ・エトセトラ

2007-02-21 23:00:35 | 音楽の森





 (トシ子さんとか)一部の人が勝手に盛り上がっているのかと思いきや、全国的にピアノ・ブームだそうです。NHK朝の連続テレビ小説『純情きらり』も、追い風になったことでしょう。そろそろ発売されるDVDで、正規のワイド画面におさまった達彦さんにお目にかかれるわけだし(BOX発売は全部揃えたい人には割安なのでしょうが、達彦不在のドタバタ劇に「Tに捧げた二週間」そして裏切りの最終週などを考えると、単品発売して欲しい気も・・・皆さん、どうします?)、『のだめカンタービレ』と達彦さんのおかげでクラシック・ピアノに目覚めた人のために(桜子さんは「埴生の宿」と「セントルイス・ブルース」と「陽のあたる街角で」+自作の曲ですね)、アフター・フォローと現在放送中の『ぴあのピア』(私は見ることができない・・・)の宣伝も兼ねた?『プレミアム10 ~ ピアノ 華麗なるワンダーランドへようこそ』が放送されました。昔からピアノに慣れ親しんだ方には「何を今さら」な内容かもしれませんが、NHKらしいアプローチでピアノに接近、その魅力をくまなく伝えてくれました。

 ピアノ(鍵盤弦打楽器)は楽器の王様でした・・・
①コントラバスからピッコロまで、オケで使用される全ての楽器の音域をカバー、②解説&指南役の宮川彬良さんが自由自在に弾き方を変えた途端、あら不思議、弦楽器にも管楽器にも打楽器にも聴こえてきて、③メロディ・リズム・ハーモニーという音楽の三要素を全部一人で、しかも同時に演奏することのできる、④つまり、ピアノという楽器自体がすなわち小さなオーケストラであるような、⑤だから楽器の王様だったんですね~
 司会進行の小堺クンも言ってましたが、こんな風に「ピアノって凄いんだなあ」ということを、その昔ピアノの先生が教えてくれていれば、「何で練習してこないの~」と、叱られてばかりいた私だって、もう少しやる気になったのに・・・



 例えば、ベートーヴェンの「交響曲第7番」。N響が奏でる軽やかでリズミカルなあのハーモニーを、二台のピアノで表現できるとしたら・・・実際の話、音楽大学で指揮を学ぶ学生は、そのためにオケのメンバーを集めるわけにはいかないので、二台のピアノにオケの伴奏をさせて練習しているそうです。よくよく考えると、ベートーヴェンも交響曲をピアノで作曲したのだから、当たり前といえば当たり前の話ですが、ピアノが2台あれば「ベト7」だって弾けることに、ちょっと感動してしまいました。連弾で交響曲を演奏できたら楽しいだろうなあ~!そういえば、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」を、千秋とのだめが連弾していましたね。
 極めつけは、何と7台のピアノによるガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」。懐かしさに胸がときめいてしまったけど、他局の番組の表と裏の主題曲をこうして堂々演奏してくれて・・・ありがとうNHK! それ以外にも、ピアノという楽器の構造や音の鳴る様子など、特殊カメラを駆使した解析も(『プラネット・アース』だけに使われたわけじゃなかったのね!)、NHKならではの趣向でした。





 続いて、「10分でわかるピアノの歴史」の講義と実演。ピアノを発明したのは○○○○という人。それまではチェンバロとオルガンが鍵盤楽器の主流でした。フランスのエラール社がベートーヴェンの気持ちに答えて、今のピアノと同じ66の鍵盤(8オクターブ+2音。それまでは60健盤だった)を持ったピアノを開発、そのピアノから生まれた曲が、『純情きらり』の達彦さんでお馴染みになった「ピアノソナタ第23番 ~熱情」だったという、文字どおり「熱情」エピソードが良かったです。さらに、「愛の夢」こそ出てきませんでしたが、ピアノを変えてしまった男リスト(自分しか弾きこなせない難曲を作曲)の「ラ・カンパネラ」を、小山実稚恵さんが素敵に演奏してくれました。
 ここに出てきた作曲家=バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、シューマン、ショパン、リスト、ドビュッシー、ラヴェル、チャイコフスキー、ラフマニノフ、サティ、ガーシュイン・・・それぞれお気に入りのピアノ曲がありますね~。毎日一曲、自分だけの「ぴあのピア」の時間を作ってみましょうか?




                        


 パリ国立高等音楽院(コンセルバトワール)を主席で卒業、5年後の昭和12年、ワルシャワで開かれた第3回ショパンコンクールに日本人として初めて参加、本選で大喝采を浴びた伝説のピアニスト、原智恵子さんの生涯を追ったミニ・ドキュメントも見ごたえがありました。第二次世界大戦が起こらなければ、彼女の人生はもっと変わっていたでしょう。帰国を余儀なくされた彼女は、敵性音楽ということで戦争中は満足にピアノを弾くことができず、戦後になってようやく音楽活動を再開しますが、パリで培った感性と演奏スタイルが音楽界に馴染まず、日本を見限り再び渡仏、ヨーロッパで大輪を咲かせました。現役引退後はいつの間にか忘れられてしまう経緯を含めて、同じくパリに渡った画家の藤田嗣治や、日本人でただ一人世界チャンピオンになったGPライダーの片山敬済に共通する「個性」と「強い意思」を感じました。ゲストの八千草薫さんが、「ヨーロッパで初めて彼女の名前を知った」と語っていましたが、国内よりも海外で知られている日本人は意外とたくさんいるようですね。

 続いて、上原ひろみさんがNYから自曲を生演奏してくれましたが、これが衛星生中継ではなくて、高速インターネット回線を使っての中継です。2台のピアノをインターネットで接続、NYのピアノがドの音を出せば日本のピアノもドの音を奏で、日本のピアノがレの音を出せばNYのピアノもレの音を奏でるという、自動ピアノもびっくりの仕掛けが施されています。こうしてスタジオの人々は、ここにはいない彼女の「生演奏」を聴くことができたのですが、自動ピアノ(演奏しているのは彼女でも、そう見える)の演奏だけに、多少の味気なさも覚えました。
 最後に、おじいちゃんとその孫娘が「星に願いを」を連弾する小さなエピソードを紹介して、番組は終わったのですが、見終わった途端、無性にピアノを弾きたくなりました。やりたいことはたくさんあるのに、まだ何も手をつけていません。いつの日か、もう一度ピアノを弾いてみたいですね。

 『プレミアム10 ~サウンド・オブ・ミュージック マリアが語る一家の物語』の再放送が決定しました! サチさん、ようやく見られます。バンザ~イ!! → 3月21日(水)午後1時05分~2時33分放送予定。


金聖響&奥村愛 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団特別公演

2007-02-18 23:20:22 | 音楽の森






 お風呂上りに「N響アワー」を聴きながら(ゲルギエフは派手なんだけど個々の音をとても繊細に表現する人だね~茂木さんもいます)この文章を書いていますが、2月17日(土)、文京シビックホールで開かれたチャリティコンサートに行ってきました。この日はマチネもあったのですが、私が聴いたのは〈夜の部〉(19:00~)の方です。

          


 会場となった文京シビックホールは、地下鉄「後楽園」駅の真ん前、後楽園ドームの北側にあります。大ホールは1~2階計1802名収容の綺麗なホールでした。ラウンジも広く、階段もいい感じ。初めてのホールでしたが、今後お気に入りのコンサートホールになるかも。もう少し客席がゆったりしていれば・・・(それは貴方がダイエットすべきでは?)



 文京シビックホールは、平成6年、旧文京公会堂(2008席)跡地に、公会堂・区民施設・庁舎などの公共機関を一体化させた多目的複合施設として誕生しました。平成6年というと西暦でいえば1994年。ちょうどバブルがはじけたときに落成したことになりますが、これだけの施設を計画完成させるまでに10年ぐらい要したでしょうから、バブルがなければ不可能なプロジェクトだったかもしれません。特に、音響性能が高いことで知られ、昭和34~52年の長きにわたって、コンサートからテレビの公開番組までフル稼動していた文京公会堂がなくなってしまってからは、コンサートホールの再建は区民の悲願だったともいわれており、これだけの施設を運営していくには並大抵じゃない苦労を伴うと思いますが、区民が芸術・文化に気軽に親しめるホールとして、末永く愛されていってほしいと思いました。私もこれからちょくちょく通わせてもらいます。名誉館長の黒柳徹子さん、よろしく~
(国分寺市には何もありませんね・・・)

 私の席は、何と5列23番のど真ん中。音響的にはもう少し後ろの方がいいのでしょうが、生音がたっぷり聴ける最高のポジションです。非常にくつろいだ心地で開演を待っていたのですが、舞台の裏の方から何やら色々な音が聴こえてきます。もしかして楽員が本番前に練習しているのかしら? 今日はマチネがあったのに、この時間にまだ練習するの~? 茂木さんの『オーケストラは素敵だ』を読むと、本番前の緊張が高まるこの時間帯の過ごし方なども面白おかしく書かれているのですが、こうしたケースは初めてです。でも、必死に練習しているという感じではもちろんありません。むしろ非常にリラックスしている感じ。そのうち、数名の楽員が舞台に出てきて自分の席に腰かけ(チェロ、ヴィオラ、ティンパニー、第2ヴァイオリン各1名)、練習を始めました。裏では相変わらず雑多な音がしています。楽器が舞台に置いてあるコントラバスの4人はどうしているのだろうと思っていたら、私の心配?に答えるように舞台に出てきて、数分間腹に響く低音を鳴らしてくれました。やがて、ティンパニーが舞台から下がり、コンバスが下がり、最初に出てきたチェロが下がり、開演5分前に最後の二人も舞台から下がりました。もしかすると、観客へのサービスだったのかもしれませんね。実際、少しも退屈せずに開演時間を迎えることができましたから。

 ここで気がついたのがオケの配置。第1&第2ヴァイオリンが左と右に分かれて座り、第1の隣にチェロ、第2の隣にヴィオラが並びました。演奏もビブラートを抑えたものでした。これが「ピリオド奏法」なのだと思いますが、最近クラシックをよく聴くようになった自分には違和感もなく、すっきり耳に入ってきて、くどくない、と良いことづくめ?
 それから、ファゴットの親玉みたいな非常に大きな楽器が1台ありましたが、これが「コントラ・ファゴット」ですね。実物を見たのはこれが初めて! 管長は何と6mもあるそうです。4回も折り曲げていますが、実に重そう・・・

 最初に演奏したのは、ブルッフの「ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調作品26」。美人ソリストの奥村愛さんを迎えての演奏です。テーマは「二つのB」。同じ頃に生まれたドイツの音楽家ブルッフとブラームスのかしら文字をひっかけました。個人的には初めて聴く曲ですが、旋律が非常に美しく、オケとのかけあいも楽しいヴァオリン協奏曲でした。生の音が大変心地良かったです。アンコールに披露してくれたのは、俊さんも良く歌うあの曲でした・・・
 20分の休憩を挟んだ第2部では、ブラームスの「交響曲第1番ハ短調作品68」。そうです、『のだめカンタービレ』でお馴染みになった曲。タクトを振る聖響さんに玉木さん演じる千秋が、第1楽章のオーボエのソロに福士さん演じる黒木君がかぶりました。実は生でこの曲を聴くのも初めてだったせいか、思い切り盛り上がってしまい、最後はやはり「終わるな終わるな。でも終わっちゃった・・・」
 アンコールは「ハンガリア舞曲第5番」。オケと息がぴったり合って、格好良かったです。

 終演後、二人のサイン会がありました。聖響さんは繊細な芸術家というより、体育会系のナイスガイといった感じ。指揮しているときは、派手な動きはないのですが非常に絵になる人で、燕尾服を脱ぐといよいよ気さくなキャプテンに・・・。知り合いの映像&音響技術者と同じ瞳の輝きと情熱を感じました。雨に濡れたけれど、素敵な夜に100%満足です。
 さてさて、テレビではムローヴァの超絶的ヴァイオリン演奏が終わったところ。クラシック、やっぱいいわ~



 一生のお宝?もの、サイン入り『田園』(まだ聴いてない)。
今週もシビックホールで聖響さんの演奏会があるんだけど・・・


『のだめカンタービレ』第17巻 ~偉大なる父?

2007-02-13 20:31:01 | 音楽の森





 帰りがけ、いつもの本屋さんに寄って、本を一冊手に取りレジへ向かいました。会計を済ませて出口に向かおうとしたとき、カウンターの脇に平積みされている本に目がとまりました。
のだめの17巻だ!
「そうです。今日、発売です」
「えっ?」
 心の中で呟いたはずだったのに、声を出して(それもかなり大きな)しまったようです。2月に入って、「いつかないつかな」と気にかけていたのですが、何とも恥ずかしい限り・・・

「これ、ください」
「はい、410円です。カバーをかけますか?」
「はい・・・いえ、そのままでいいです。そのままで」
 道すがら、頁をめくってしまいました(も少し我慢できないのかね、このシト)。のだめと千秋、そしてくろきん(&ターニャ)、ほんとに久し振りだね~元気だった? 
でも、トシ子さん、読み歩きなんかしてたら危ないですよ。ほらほら、車が来てる~

 家に帰って速攻で服を着替え、17巻を読み始めたのですが、「何で千秋の指揮シーンから始まっているんだろう?」
 若年性アルツハイマーの疑いも持たれているトシ子です(今日も「ドン臭い」「トロい」と馬鹿にされてしまった・・・)。16巻を読んだのが12月だから、これまでの展開をすっかり忘れてしまった?

~パリのマルレの常任指揮者になった千秋は、かつてはシュトレーゼマンもタクトを振った伝統あるオケが瀕死の状態になっていることを知る。だが、それでくじける千秋ではない。自分に反感を抱いているようにみえたコンマスと一緒に、マルレ再生の道を模索する。まずはオーディションで新楽団員を募集、くろきんとバソンの××(思い出せん)などが入ってくる。そして例によって猛練習を重ねて(メンバーの子供の子守りをしたり)、最初の演奏会を迎えたところで終わったんじゃないかな? 良かった、思い出せて・・・

 今、確めましたが(バソンの)君の名は、ポール・デュボワでした。それで、マルレの定期演奏会が行われている最中、千秋の父=雅之が千秋たちが下宿してるアパルトマンを訪ねてきたところで、17巻に続く・・・と相成ったわけでした。

 光速の勢いで17巻を読み終わりました。やはり、「父帰る?」話になったのね~(ヴィエラ先生は?)。千秋の成長と進化のお話もいいけれど、そろそろのだめの話も欲しいところかな。
(例によって、マイペースで音楽に向き合っていますが)

 そういうわけで(って、何が?)、『のだめ~』はもちろん、クラシックの火も、まだ燃えています。先ほど、お師匠さんの記事を読んで、「何でそんな楽しいこと=東京のオペラの森2007があったのに、(いつでも見られる)映画なんか見てたんだ~」と、吼えました。一生の不覚でした。(数え切れないほど、一生の不覚をしてますが・・・)
「オペラの森に集合!」 sabatora さんの記事は、 →ここをクリック

 でも、一月から新たに始まった「のだめ」アニメの方は、特に理由はないのですが、一回も見ていません。不思議ですね、ドラマだったらPART2はもちろん、再放送でも見ちゃうのに・・・
で も、今日は「続き」が読めて良かった。トシ子Ⅱも満足そう・・・


 今週ついにやって来ました、(初めての)金聖響さんです。演目何だったっけ? 何でもいいや、うれし~~~


ハイドン交響曲 ~序奏(というのはないけど・・・)

2007-02-06 23:42:32 | 音楽の森




before & after

 
 カテゴリーを設けたはいいが、書き出す前に企画倒れになりそうな『ハイドン交響曲』。
 ですが、第1番~5番までが収められたC D1を、毎晩のように寝しなに最小ボリュームで聴いていました。子守唄というか睡眠薬というか、早ければ第1番の第1楽章で、遅くとも第3楽章(第4楽章はない)には意識不明に陥っていたので、正確にいうと、第2番以降を聴く機会は少なかったのですが(5番に到っては全く覚えていない)、今年の正月に「1~5番」を通して聴いてみて、正月とハイドンの相性があまりに良いので、驚いてしまいました。新鮮なのに、この安心感は、正に正月に相応しい。ふむふむ、これからはハイドンだね!

 ここで、にわとりトシ子が購入した『ハイドン交響楽全曲集』(アダム・フィッシャー指揮)について説明すると、ハイドンは生涯104曲+数曲の交響曲を作曲したそうですが、この全集には「+数曲」分は収録されておらず、全104曲になります。
1987年、フィッシャーは、ウィーン・フィル&ウィーン響&ハンガリー国立響に所属する楽員たち総勢50名から成る〈オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団〉を創設、ハイドンゆかりのエステルハーザ宮殿内でコンサートを開催するかたわら、ハイドンの交響曲全曲を14年間の長きにわたって録音しました。C Dのブックレットに録音開始時と録音終了時の指揮者の写真が掲載されていますが、使用前と使用後のような変わりぶりを決して笑ってはいけません。(でも、可笑しい~)

 最終曲の録音が終了したのは2001年。でも、それが104番だったかどうかは、不明です。このC Dは輸入盤なので、日本語の解説がないからです。(訳せと言わないで・・・)
 聞いた話だと、フィッシャーは後期の比較的有名な作品から録音を始めたそうです。どうやら、最初から「全曲制覇」を狙っていたわけではなく、演奏しているうちに「全曲演奏」する気になった模様。
 1番から104番まで順番に演奏しなかったことと、途中からフィッシャーが最新の演奏スタイルである「ピリオド奏法」を採用するようになったため、「ピリオド奏法」で演奏された若い番数の作品が、初期に録音されたハイドン後期の比較的メジャーな作品群よりも、「新しい」と感じてしまう傾向があるそうです。私の耳ではそこまでわからないのですが、もう10年くらいかけて、後期作品群をピリオド奏法で録音し直してもらいます?

 小学校で「音楽の父」と習ったバッハ(音楽の母はアンナ=マクダレーナ・バッハじゃなくて、ヘンデルさんですね)は千曲以上の楽曲を書いていますが、ハイドンの交響曲108曲(協奏交響曲と断片を含む)というのは、はっきりいって普通じゃない!
天才モーツァルトが41曲(うち3曲は他人の曲や一部のみ作曲)、楽聖ベートーヴェンが9曲。一般的にはベートーヴェンの9曲が、質&量共に交響曲のスタンダードというか、目標というか、あるべき姿だと思います。シューベルトが未完のものも含めて14曲、マーラー&ブルックナー&ドヴォルザークが9曲(ちなみにドヴォルザークの「新世界」は第9番)、シベリウスが7曲、チャイコフスキーは6曲、ブラームス&シューマンは4曲・・・

 普通でないハイドンさんは、何とまあ、弦楽四重奏曲も68曲!作っていて、その中でも77番第2楽章の旋律は「ドイツ国歌」になりました。この突出ぶりから?ハイドンは「交響曲の父」「弦楽四重奏曲の父」と呼ばれていますが、「~の父」って、ものすごく簡単なネーミングですね!

 アダム・フィッシャー指揮「ハイドン交響曲全集」は、全104曲&C D 33枚組。9100円という破格の値段で購入しました。(他の指揮者だと、2万5~6千円くらい)
C D 1枚あたりの単価が276円。1曲あたりの単価はさらに下がって、何と87.5円!
 BOX一つで一生楽しめるのだから、人生って何と素晴らしいんでしょう。次回からは個々のレビューに入るつもりですが、読んでくれる人いるかしら?




 「父」だけじゃ寂しかったので、「大好きな向日葵娘」に並んでもらいました