りゅーとライフ

(MiddleTown Dreams)「りゅーとぴあ」と「ビッグスワン」をフランチャイズに新潟生活を楽しんでいます。

deep大阪!プログレッシヴ・ロック・バー BAR STILL 訪問記

2012-04-23 22:37:23 | ロック

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 イエスのコンサートが終わって、興奮醒めやらぬ…と言う感じで、ネットでお付き合いのあるプログレッシャー2名とともに、オフ会へとなだれ込む。

 チョイスした店はプログレッシャーの勧めでプログレッシヴ・ロック・バー BAR STILL。(推薦された方も行ったことがなかったみたいだけど…。)

 大阪のプログレッシヴ・ロック・バーと言えば、なんと言っても西九条にある「ソフト・マシーン」が有名だが、(…って知る人ぞ知る存在ですが…。)このBAR STILL、カルト度ではソフト・マシーンに及ばないものの、deep度は負けず劣らず…という感じ。

 梅田から地下鉄谷町線に乗って2駅、天神橋筋六丁目駅で降りてしばし歩くと、そこは完全に閑静な住宅街。本当にこんなところにプログレ・バーがあるのか…と不安になってきた頃、ぼんやりと「PROGRESSIVE ROCK AND COCKTAILS BAR STILL」という小さい看板が見えて、「おぉ、ここだ!発見!!」と、一同「ほっ」。

 中に入るとカウンターとテーブルが3つ、キャパ15人Maxという感じの空間にモニターが2つ。流れるビデオはピンク・フロイドの「The Wall メイキング」。まごうことないプログレッシヴ・ロック・バーと言う空間。

 とりあえず生中で乾杯、今日の公演の感想をあれこれ言い合っているうちに、イエスの公演から流れて来る方がなだれ込んできて、気がついてみると満席状態、映像はイエスに変わって良い雰囲気。

 なんと驚いたことに、福岡からきたと言う女子高生(!)や20代の女性がプログレ話に花を咲かせているではないか!信じられない光景だったが、せっかくなので思い切って「好きなバンドは?」と聞いてみると、女子高生の答えは「Gentle Giantですね!」(ひぇぇ…。よっぽど私らより通なお答え…。)

 20代の女性は「好きなバンドですか?SLAPP HAPPYやHENRY COWあたりですね…。」と、これも驚異的なお答え。(信じられへんで、ホンマ…と何故かヘンテコ関西弁。)

 その後、終電の11時半まで2時間以上話は盛り上がりまくり、「プログレは次世代に引き継がれている。経済大国はともかく、プログレ大国ニッポンの座は安泰だな…。」との思いを胸にホテルへ帰還した次第。

 まぁ、いつもはこれほど混んではいないのだろうが、閑静な住宅地にまさかこんな店が…というサプライズ感は「さすが大阪、deepやわ…。」というところ。BAR STILL、また大阪に来たときには再訪したいと思う。
 
 

HPはこちら↓
http://still.maffy1996.com/top.html

(フードについては別のお店で作ったものを熱いまま持ってきてもらえる。料金もリーズナブルでオススメ。サンキュー大阪。)


イエス尼崎公演レポート。マエストロ・ハウに脱帽。素晴らしい一夜をありがとう。

2012-04-23 22:09:32 | コンサート

Yesama

  ザ・シンフォニーホールを後にして、阪神福島駅からイエスのコンサートが開かれる尼崎へ移動。開演1時間前、夕方5時頃到着すると、自分と同じようなルックス(通称かぶとむし)の方々が既に長蛇の列…。

 イエスのコンサートは今回が98年、03年に続き3回目。前回の公演は東京国際フォーラムのホールAで2公演連続で観ているのだが、出遅れが響き、どちらも2階席。メンバーは点のようにしか見えず、ほとんど印象に残らなかった…ということもあって今回のコンサートはそのリベンジという感じ。

 席は6列目、ステージ左手、ハウの正面…という文句ないポジションで開演を待つ。当日券も出たそうだが、最終的にはソールドアウトだった様で会場内は熱気ムンムン。やはり、満員のコンサートは良いものだ。左からハウ、ダウンズ、アラン、そしてクリス…という配置。中央にスクリーンが1つ配置されている。ジェフ・ダウンズはローランドのシンセをメインにΠ型にキーボードを配置。(ノートパソコンも2台あったので、ソフトシンセも鳴っていたのかも知れないが、良く分からなかった…。)

 定刻を過ぎた頃、自然と手拍子がおきて、会場が暗転、そしてイントロ、ブリテンの「青少年のための管弦楽入門」が鳴り始めると大歓声。メンバーが登場して1曲目はお馴染みYours Is No Disgrace。

 イントロ、70年代の全盛期に比べ、若干、テンポが遅くなっているのは致し方ないところだが、演奏自体はしっかりしているし、音もクリアーで内心「よっしゃ!」と言う感じ。

 …で、問題の助っ人・ヴォーカルのジョン・デイビソン(Glass hammer)。これが、アンダーソンの声質に限りなく近く、ルックスもソングス時(72年~73年)のジョンを意識した髪型&コスプレで違和感なし。(もう少し背が低ければもっとジョンらしかったけど。)評判どおりグッドな人選で、さすがクリス人事部長の目は確かだな…と感心。

 途中ハウのソロ、独特のリズム感、カクカクとしたアクション、意味不明のキメのポーズ…、そのどれもが何人も到達できない境地に達しており、「おおっ…。」と驚くとともに笑いが…。今日のコンサート、ハウが主役かな…という予感。(実際に的中。)

 2曲目はアルバム・ドラマからTempus Fugit。スピード感もあって良い演奏だったが、キーボードのジェフのソロはちょっと危なそうな感じ。それでも、なかなか聴けないドラマからの選曲はやはり嬉しかった。

 続いてはお馴染みの定番曲Your Move/Seen All Good People。ここあたりは正直、聞き飽きてる感もあって、「代わりにドラマの曲やってよ…。」という気分になったのだが、ヴォーカル・ハーモニーが美しく決まって演奏的には文句なし。やるな新ジョン、デイビソン…という感じ。

 続いては、これまた定番And You And I。もうこれはハウの独壇場。スティール・ギターを含む3つのギターを使い分け、見事スタジオ・ヴァージョンを再現してくれた。ヴォーカルのデイビソンもオリジナル・ナンバーへのリスペクトが感じられる歌いっぷり。伸びやかなヴォーカルを聴かせてくれて「ありがとう!」という感じ。

 続いて早々とハウのアコースティク・ソロ・コーナーに突入。曲は「Solitaire」「Ram」だったと思ったが、さすがマエストロ…美しくキメてくれた。

 そして中盤、ニューアルバムから組曲Fly From Hereを全曲披露。スクリーンにプロモ・フィルムやロジャー・ディーンのジャケットが効果的に映し出され、クリスはベースを2本駆使して音だけでなく魅せてくれた…という感じ。イエス・クラシックスに負けない魅力を持ったFly From Here、現役バンドとしての意地を見せてくれた…という感じで嬉しかった。

 そして、ジェフのキーボードからアコギに繋いで、アルバム「究極」収録の小品Wonderous Stories。デイビソンもアコギを弾いて見事な3声コーラス…、演奏的にはこの日のベスト・テイクだったように思う。

 そしてコンサートは後半に突入、これまた定番中の定番、「燃える朝焼け」。若干痩せたように思えたが、それでもプロレスラーのような体格のクリス・スクワイアがのし歩いてベースをぶん廻してくれた。ここでも、デイビソン、伸びやかかつ、丁寧な歌い廻しで大満足。最後、片手でリッケンバッカーをウクレレのように軽々と持ち上げるクリス、さすが御大…というパフォーマンスを見せてくれた。

 続くは大ヒットナンバー、Owner Of A Lonely Heart。かつては「ハウ、嫌々弾いている…。」と言われた本曲だが、ハウ流の味付けを施して、結構、乗って弾いていたのが微笑ましかった。(ストラト似合わなね~って感じだったけど…。)

 そしてラストはこれまた大定番Starship Trooper。これまで渋くバッキングに徹していたという感じのジェフがショルダー・シンセを手に全面に。デイビソンに促され総立ち状態でフィナーレ。

 アンコールは勿論、Roundabout。
 ラストスパート、キレの良い演奏で「皆さん、みんな60超えてるんだよね?」という驚きと共に、大喝采でコンサートは幕となった。

 ディテール的に言えば「セットリ、マンネリ」、「Machine Messiah聴きたかったよ~!」(これは会場でもかなり聞いた。今回の来日公演では東京の2日目だけ演奏。行けた人羨まし過ぎ。)、「クリス、結構ミストーンあったな…。」、「クリス、タウラス・ベースペダル使い過ぎ。」、「ホワイトかなり苦しそう…。」etc…と、言いたいことはない訳ではなかったが、「そんなことは皆、些細な事…。」と思わせる説得力がこの日の演奏にはあったと思う。個人的にはマエストロ・ハウの活躍振りに脱帽!、今日のMVPという感じ。イエスのコンサートは今回で4回目であったが、「今日のパフォーマンスがベスト、9年前のリベンジ達成!」という大満足のステージであった。

 終わってしまえば、本当に「あっと言う間」という感じだったのだが、ちゃんと時計を見ると休息なしでしっかり2時間のコンサートだった。それだけ、だらけることなく、充実した演奏だった…ということだろう。

 メンバー達は無論、スタッフ、全国各地から駆けつけたファン(中には香港から一時帰国して駆けつけた方もおられたようでビックリ。)全ての人が作りあげたコンサート、本当に素晴らしい時間を共有させていたき、「ありがとうございました。」と感謝する次第である。

 
  (YES in AMAGASAKI Setlist) 
 
    Into  The Young Person's Guide to the Orchestra~

1. Yours Is No Disgrace
2. Tempus Fugit
3. Your Move/Seen All Good People
4. And You And I 
5. Steve Solo (Solitaire、Ram)
6. Fly From Here
7. Wonderous Stories
8 . Heart Of The Sunrise 
9. Owner Of A Lonely Heart
10.Starship Trooper
 

  - encore - 

11.Roundabout


藤岡幸夫&関西フィル ザ・ベスト・シンフォニー!アルビファンとして応援したいけど…。

2012-04-23 21:48:21 | コンサート

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 指揮:藤岡幸夫

 
 ベートーヴェン  :交響曲第3番「英雄」
 ムソルグスキー  :組曲「展覧会の絵」(ラヴェル版)

 アンコール:ハチャトゥリアン 仮面舞踏会よりワルツ

 
   イエス尼崎公演をメインとした今回の関西ツアー、せっかくだから何かクラシック・コンサートはないかな…と探したところ、イエスの公演の前、2時からザ・シンフォニーホールで見つかったのが本コンサート。
 藤岡さんって結構好きだし、関西フィルって聴いたことないし、日本一と伝えられる美しい響きを誇るザ・シンフォニーホール、これまで2回訪れているものの、オーケストラで聴いたこともないし…、ということで本コンサートに足を運ぶことにした次第。

 関西フィルハーモニー管弦楽団、略して関西フィル、楽団員の給料が国内プロオケ最低水準の300万円アンダーと言うこともあって、「在阪オケの中でテクニック的に一番下。」…という評価をネットで読んだことがあるので、正直、不安を持っての会場入り。

 「そんな心配を吹き飛ばす快演を聴かせてくれた!ブラボー、藤岡&関西フィル!」と書きたかったのだが…、「う~ん、やっぱりネットでの評価、当たらずとも遠からず…。」というのが正直な感想。

 第1部の英雄、藤岡さんは先に聴いた京都市響の広上さん同様、大きなゼスチャーで奮闘しているのだが、いかんせんオケの力量がついていかない…という感じ。金管はなんか不安定、演奏精度もイマイチというかイマニ、終始、盛り上がりに欠ける平面的な演奏で、「なんとなく始まり、なんとなく終わった…。」という感じで「こういう英雄ってアリ?」。

 第2部の「展覧会の絵」はかなり盛り返した印象だったが、やはり演奏の精度は今ひとつの感は否めない。ラストの「キエフの大門」は大音量でフィナーレ…なのだが、大きいだけで「うるさいなぁ…。」という感じ。終わった瞬間、大歓声とブラヴォーの嵐で会場は大盛り上がり、隣の親子は「凄い!凄い!」と大興奮状態だったのだが、なんか一人取り残されてしまった。

 大歓声に答えてアンコールはアイススケートでお馴染みのハチャトゥリアン仮面舞踏会よりワルツ。正直なところ、これが今日一番良かった。

 橋本市長のクラシック大弾圧(?)政策で補助金カットが断行され、苦境に立っている…と伝えられている関西フィルハーモニー管弦楽団。分野は違うが、同じく低予算でなんとか凌いでいるサッカーJリーグ我がアルビレックス新潟を応援する者として、なんとなく共感するものがあったので、もう少し頑張ってもらいたかったのだが、「やはり、低予算オケの宿命なのか…厳しい現実を見せてもらった…。」というコンサートだった。

 まぁ、「英雄」は個人的にヴェートーベンの交響曲の中で一番好きな曲ということもあって、聞き込んでいること、「展覧会の絵」は、実際に自分が生で聴いたのはゲルギエフ指揮でのマリインスキー歌劇場管弦楽団1回のみ、しかし、それが圧倒的な名演で、その印象があまりに強力…という要素が絡まって、今回、評価が厳しくなってしまった…とフォローしておくことにしよう。

 あと、ステージにトラとして東京交響楽団の首席ホルン奏者のジョナサン・ハミルの姿が…。「う~ん、在京オケから応援を受けているのか…」と、なんかしみじみしてしまった。

 何かボロクソけなしている様な文章になってしまったが、同じ境遇で奮闘するアルビレックス新潟のファンとして、関西フィルには頑張って欲しいと思う次第である。(しかし、お金がない…って悲しいことですよね、やっぱり…。しみじみ。)