りゅーとライフ

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BSプレミアム 英雄たちの選択「日露戦争・運命の一日~東郷平八郎の日本海海戦~」運命の女神はなんと残

2013-07-26 06:39:43 | テレビ番組

 NHK-BSプレミアムで放送された 英雄たちの選択「日露戦争・運命の一日~東郷平八郎の日本海海戦~」を鑑賞。

 英雄たちの選択は今回3回目。1回目の勝海舟、2回目の徳川家康に続いて取り上げられたのは日露戦争の勝利を決定づけた日本海海戦の英雄、東郷平八郎。

   日本海海戦と言えば、所謂T字戦法が有名な訳だが、本番組は、その前段、姿を消したバルチック艦隊をどこで迎え撃つか、直前まで葛藤し続けた東郷平八郎、その運命の選択に迫るという切り口。武士の家計簿で知られる磯田道史氏が司会を担当、宮崎哲弥、半藤一利、中野信子、小谷賢さんなどが出演して喧々諤々。

 バルチック艦隊は対馬海峡を通るか、津軽海峡を通るか…ギリギリまで分からず、連合艦隊司令部の意見も真っ二つに分かれる中、東郷の下した決断は「もう一日待つ。」
 次の日、バルチック艦隊が発見され、対馬海峡を通ることが判明、そして日本海軍大勝利、日露戦争終結、その後の日本の躍進へと繋がっていく。

 史実を振り返れば、間違いなく東郷の決断は正しく、東郷が近代日本史に輝く英雄なのは間違いはないのだが、この日本海海戦の大勝利(東郷が一日待つ…と言った決断によるもの)が、長期的に見れば、日米開戦に至る悲劇の始まりだった…というのはなんとも皮肉というか、運命の女神はなんと残酷なのだろう…と感じた次第。(この日本海海戦の大勝利=東郷の決断がなければ日本の日露戦争の勝利はなく、大陸への足がかり、後の思い上がった大国主義もなく…ということで、太平洋戦争に至ることは確実になかったことだろう。超長期的に見れば、東郷の正しい決断が日本に災いをもたらしたとも言える。無論、東郷には何の責任もないが…。(この時点では…。))

 いずれにしろ、アジアの小国日本の歴史的大勝利は日本ばかりでなく、世界史も変えた。戦後教育からは消されてしまった東郷平八郎だが、やはり世界史に刻まれる英雄と思った「日露戦争・運命の一日~東郷平八郎の日本海海戦~」であった。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
軍人は勝つことが仕事です。従って東郷元帥は悪く... (粟島)
2013-07-28 18:18:04
軍人は勝つことが仕事です。従って東郷元帥は悪くないと思います。しかし、外交としてどうするかは政治家の責任です。
プロイセンのビスマルクがオーストリアと戦ったとき、あえてウィーンには入城させなかった。そうすれば恨みを買うから。しかしフランスの戦いの時は入城してしまった。ビスマルクの反対が聞き入れられなかったからである。のちに第1次世界大戦でドイツがフランスから仕返しされ、さらに第2次世界大戦では逆のことをした・・・
朝鮮半島にロシアの手が伸びるのは日本にとって脅威。だから不安定だと困るので日本が占拠。これは帝国主義時代なら許される発想です。しかし、その後、満州などに手を伸ばした。これは欲張りすぎでした。また日英同盟が後に消えたのはもったいなかった。逆に日独伊同盟などはしない方が良かった・・・
いずれにせよ、世界を支配した白人に黄色人種が勝ったというのは、衝撃的であったでしょう。
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 粟島さんコメントありがとうございました。 (りゅーと)
2013-07-29 22:02:12
 粟島さんコメントありがとうございました。

 明治~大正~昭和期、大国主義と小国主義がせめぎ合っていたわけですが、日本海海戦であんなパーフェクトな勝ち方をしなければ、日本はどうなっていたのでしょうね。個人的には、日露戦争後、内政に力を入れていれば良かったとは思いますが…。

 太平洋戦争に雪崩れ込んでいったのは、偶然が重なった部分も大きいので、私はギリギリまで引き返すことができた…と思っています。

 これからもよろしくお願いします。
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グローバルリスペクト (文理両道)
2024-09-13 18:00:39
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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