3日間に渡って開催されたラ・フォル・ジュルネ新潟2014も終了…ということで、感じたことを少しⅡ。
個人的には2日目を中心に有料6公演と交流ステージを楽しませていただき、今年も満足のいくものだったのだが、客観的に見て、出演者やプログラムに関して、予算の削減を反映してか、過去3回に比して魅力が低下した…との声も挙がりそうな今年のジュルネ。
ネームバリューの高い有名アーティストを呼んでくれば良いとは思わないが、個人的には昨年の小曽根真さんクラス、大ホールが満員、ソールドアウトになるような目玉公演が1つ欲しかったな…と思った次第。来月の中程に入場者数の発表があるかと思うが、私が行った公演の客の入りから判断するに、数字的には厳しいものが出てくるのかな…とやはり心配。(杞憂であって欲しいけど…。)
ただ、このように言っておいて何だが、1クラシック・ファンとして正直に言わせていただくと、商店街のイベント疲れではないが、「4回目を迎えたラ・フォル・ジュルネ新潟、付随のいろいろなイベントを含め、ちょっと無理し過ぎているのではないかな…。」という気もする。
一つ一つのイベントは本当に魅力的なのだが、やはり現実的に新潟市周辺のクラシック・ファンの人口というものがある訳で、これだけGWに集中しちゃうと、なかなか集客的に厳しいものがあるのではないだろうか。個人的にはプログラムにしても、本当に良く出来ていると思うのだが、ここまで力を入れなくても良いんじゃないかなぁ…という気もする。
昨年まで開催されていた九州は鳥栖市での「ラ・フォル・ジュルネ鳥栖音楽祭」は今年は中止。(制作会社側との間で、興行費用の金額が折り合わなかったのが理由という話だが…。)今年は市長選もあるし、来年度以降、新潟の方も「どうなるか分からないらないな…。」と心配。
ただ、せっかく定着しつつあるイベントだし、普段クラシックに興味が薄い方達への絶好のアピールの場でもあるし…という事で、やはり継続して行って欲しいと思う。
「新潟現象」とまで言われ、サッカー不毛の地新潟にサッカー文化を根付かせたJ1に昇格したアルビレックス新潟。それから10年、当初の熱狂は次第に薄れ、観客は減少、いろいろマスコミからも叩かれることも多かったが、「身の丈経営」をモットーにしぶとくJ1に残留、今も集客的にはトップクラス、地元選手もしっかり育っている。
ラ・フォル・ジュルネの方も、アルビレックス方式というのは分からないが、身の丈経営、規模を多少縮小してでも、新潟に音楽文化を根付かせるイベントとして継続して行って欲しい…と思う次第である。