2勝2敗のタイで最終局になだれ込んだ将棋電王戦FINAL第5局、阿久津八段対将棋ソフトAWAKE戦は、開始から僅か49分でAWAKEが21手で投了、人間側の勝利…という衝撃の結末に。
阿久津八段は序盤戦術でAWAKEに△2八角打ちをするように誘導、次の▲1六香で角桂交換が必然となり、ソフト側が必敗型になったことからプログラマーの巨瀬亮一さんが投了したとのこと。
報道ではAWAKEのバグを突いたハメ手…という表現も見られたが、コンピュータ将棋開発者は以前から同種の問題があることはわかっていたものの、すぐには解決できないことから放置されてきた…ということで、なかなか難しい問題らしい。
終了後の共同記者会見ではプログラマーの巨瀬亮一さんは阿久津八段を公然と批判、勝った阿久津八段も終始表情は硬く、返答もイマイチ要領を得ない…という後味が悪いと言えば悪い終わり方で、ネット上でも「正々堂々戦って欲しかった。」という意見と、「相手の弱点を突くのはプロとして当然。」という意見と賛否両論。
個人的には、まだ頭が混乱していて、この投了劇をどう捉えるか総括できていないのだが、ある意味、非常にFINALに相応しいドラマチックな展開だったとも言える。
この勝負をどう捉えるのか?棋士として、人間としての価値観の問題なので、各棋士の意見をじっくりと聞いてみて、自分なりの結論を出したい…と思っている。