大阪市の橋下徹市長が10日の大阪府・市統合本部会議で、在阪の交響楽団などが1億円の公的支援を競うコンテスト案を提示した…とのニュースを聞く。
何年も前から在阪オーケストラについては数が多すぎる…との議論があって、実際、大阪市の改革プロジェクトチームは大阪フィルハーモニー交響楽団(大フィル)への年1億1000万円の補助金を25%カットする案を打ち出しているらしい。
在阪オーケストラ事情に詳しくない私があれこれ言う資格はないと思うが、橋本市長の「(オーケストラは)補助金をもらうのが当たり前になっている。賞金1億円のコンテストを開き、楽団同士で競わせてはどうか」との提案というのは、各オーケストラの規模が全然違うわけだし、「さすがに乱暴過ぎるなぁ…、オーケストラに対する偏見だありすぎだろ…。」という印象。(個人的には橋本市長の高齢者バス無料制度の見直しなどは評価しているが…。)
実際問題、そのオーケストラを存続させるさせないについては税金を納めている地域住民の方が決めるべきことで、実際に住んでいる者があれこれ口を出すのは越権行為だろうが、「オケなどは一端潰してしまうと復活は極めて難しいので、慎重に進めていただきたい…。」とは思う次第。
しかし、景気が悪くなるとオーケストラは常に金食い虫として経費削減の格好のターゲットになってしまう。新潟市はこの点、東京交響楽団という高水準のオケを準フランチャイズ・オーケストラとして呼んでくる…という、良く言えば合理的、悪く言えば安直、志の低い道を選んだ訳だが、在阪オケのゴタゴタ振りを見ると、個人的には寂しさを感じるものの、「無理しないで、地元プロオケを作らなくてよかったかもしれないな…。」と言う気持ちが強いというのが正直なところ。(異論はあるだろうけど。)
いずれにしろ、オケを存続していくというのは本当に大変なことなんだな…と改めて思った在阪オーケストラ存続問題。新潟より都市規模の小さい高崎(群馬交響楽団)、山形(山形交響楽団)、金沢(OEK)などに対しては敬意を表すとともに、がんばっていただきたい…とエールを送りたい。