りゅーとライフ

(MiddleTown Dreams)「りゅーとぴあ」と「ビッグスワン」をフランチャイズに新潟生活を楽しんでいます。

ちょっと舐め過ぎじゃないか?東欧オケ・地方公演プログラムに喝!

2011-09-30 21:28:07 | クラシック

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 ウィーン放送交響楽団りゅーとぴあ公演のチラシを見る。

 ウィーン放送交響楽団…というと、なんかウィーンという名前で客を呼ぼうとする3流オケ…という印象を受ける方もおられるかもしれないが、フランス人指揮者ベルトラン・ド・ビリーのもと、最近、非常にレベルを上げてきたオケということで、個人的には結構、良いイメージがある。(依然、経営状態は大変そうだけど…。)
 このウィーン放送交響楽団、2009年にキタエンコ、2010年にベルトラン・ド・ビリーの指揮で2年連続でりゅーとぴあに来ていて、実際聴いてみて、凄い!とまではいかないが、そこそこの満足感を得た…という印象が残っている。(東京でも1回聴いているので、計3回足を運んでいることになる。)

 それで、今回、3度目のりゅーとぴあという訳なのだが、プログラムがブラームスの「大学祝典序曲」、「ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番 皇帝」、それに交響曲第3番「英雄」…。いくらなんでも、これはないだろう、「舐めているいるんか!」と叫びたい超弩定番曲が並ぶ。
 それでBプロは…とネットで調べてみるとメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲とブラ1…。さっぱ変わらんわ、ダメだこりゃ…。

 前2回のりゅーとぴあも「オベロン序曲」「運命」「ブラ1」、「エグモント序曲」「田園」「運命」という超メジャー曲集(だだし、この来日時のBプロは少しマニアックな感じ)だったのだが、今回も「ウィーンのオケという名前とメジャー曲集で集客しよう」という安直な魂胆が透けて見えてしまって、正直うんざり…という気分。実際、今回のプログラム、2007年来日時のAプロと序曲だけが違うイージーさなのである。

 しかし、実際、主催者はこんな安直なプログラムで本当に客を呼べると思っているのだろうか?

 実際、前回、前々回のりゅーとぴあでのコンサートは悲しくなるばかりのがら空き状態。半分はおろか、イチローの打率より低い?ぐらいしか入っていないんじゃないか?という感じ。(その少ない観客も招待券で来ました…というノリの方もかなり多かったし…。)

 まぁ、ウィーン・フィルぐらいになれば、別にこのプログラムでも集客できるのだろうが、知名度で呼べるとはとても思えないウィーン放送響、あまりにもイージーなプログラム、もうちょっと工夫したら?と思ってしまう。
 
 主催者側からすると、マイナーな東欧オケの地方公演は「せめてプログラムだけはメジャーに!それじゃなきゃ客は入らない!!」という思い込みがあるのかもしれないが、東欧オケの場合、来るオケ、来るオケ、毎回、耳タコのチャイコフスキーやベートーヴェンだと「もう、行かなくて良いや…。観客もガサゴソしている人が多いし…。」と言うのが、地方在住のクラシック・ファンの本音ではないだろうか?
 まぁ、ウィーンなんだからブルックナーやシェーンベルクをやれとは言わないが、1曲はメジャー曲でそのオケの実力を、あともう1曲はそのオケの得意曲でちょっとひねった曲を…と少しは工夫してもらいたいと思う次第である。 

 ちょっとキツイことを書いてしまったが、この手の東欧オケ、意表をついてアタリの時もあって、特にアンコールの手慣れたナンバーなど「おぉ、流石本場!国内オケとはひと味違うわ…」と唸らさられることも多い。
 
 今回、それを期待して、グレードの低い席が直前まで残っていたら(セコイ)りゅーとぴあまで足を伸ばそうかと思っている。
 
 なお、本コンサートは2012年3月7日開催。絶賛前売り券販売中!(と最後に一応フォロー。)


ENGINE 2011.11 今や自動車雑誌の存在価値ってあるの?

2011-09-29 19:05:20 | フランス車

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   書店でENGINE11月号 巻頭特集フランス車の「独善」と「普遍」を発見、久々に買って読む。

   かつては今やなき「NAVI」や「ル・ボラン」など、結構、自動車雑誌を買っていたのだが、ここ10年程は立ち読みメインで、たまーに気になった特集が組まれていると買うと言う程度。
 だいたい、ルボランやENGINEと言った輸入車メインの自動車雑誌は毎回「メルセデス、BMW、アウディ御三家対決」とか「新メルセデス降臨」とか「アウディ、躍進の理由」とか本当に同じような記事ばかり。(だいたい、記事の内容もヨイショ記事ばっかりで、自動車ジャーナリズムという感じは全くないし…。)

  私のようなフランス車乗りの場合、年1回フランス車特集が組まれるぐらいなので、その号は買おうか…と言う気が起こるのだが、ドイツ車ファンなどは毎回同じような記事で読む気がおきるのか不思議だ。実際、海外の自動車情報がネットに溢れている時代、月刊で出す必然性が本当にあるのか、パーマネントで出すことはもはや無理なのではないだろうか…、そんな気がする。(まぁ、結構、ルボランは好きなので、隔月ぐらいで残って欲しいけど…。)

 ちょっとネガティヴな事を書いてしまったが、今回の「ENGINE フランス車特集」、フランス車自体、ニューリリースされた車に勢いがあることもあって、読み応えはそれなりにあった。フランス車ファン限定だが、買って損はない号とお薦めしておきたい。


命日に見るNHKアーカイブス「ジャズの帝王マイルス・デイビス」マイルスと手塚治虫の類似点。

2011-09-28 22:15:58 | ジャズ

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  今日、9月28日はジャズの帝王、マイルス・デイビスの命日…ということで、この日曜日録画したNHKアーカイブス「ジャズの帝王マイルス・デイビス」を一人鑑賞。
 
 番組の内容はお馴染みマイルス・フリーク小川隆夫氏と菊池成孔氏のトークをメインに、以前、放映した番組を挿入しながら、マイルスの一生をダイジェスト。限られた時間の中で、分かりやすく編集してあり、好番組だったと思う。ここあたり、いつものフレーズにってしまうが「腐ってもNHK」。

  番組を見た印象は月並みな表現ではあるが、「常に前進するマイルス、偉大だな…」というもの。ビバップからスタートし、モード、エレクトリック、ヒップ・ポップ…と、名声を手にしても守りに入ることなく、常に時代の最前線に位置し、スタイルを変化させていったマイルス、それでいて、トランペット一発、ピュ!だけでマイルスの音楽と分かる自分のヴォイスを持っていたのは「本当に凄い」としか言いようがない…。
 

 思うに、「常に新しい若い才能を意識し、自分もシーンの最前線に居続けようとした」という点で、マイルスは音楽界では唯一無比の存在だったと思うが、ジャンルを広げてみると資質的に最も近かったのは、漫画を芸術の領域にまで高め、かつ常に第一線に居続けようとしていた手塚治虫氏なのではないか…と言う気がする。

  マイルスはロックの台頭をジャズ界の中で唯一意識し、勇敢にエレクトリックの世界に飛び込んでいった訳だが、手塚治虫も一つのジャンルに止まることなく、アニメーション、実験作など新しい世界を開拓していった。そして、後にさいとうたかをなどを始めとした劇画が台頭した際、「手塚は時代遅れ…」と言う声に悩みつつ、対抗心を燃やしたところは、非常にマイルスに近いような気がするのだ。

 ニコニコしていて穏和なイメージが強い手塚治虫だが、水島新司には「あなたは、野球の試合経過を描いていればいいんだから楽でいいね」とのたまい、大友克洋に対しては「あなたが描くような絵は僕にも描けるんです」などと言い(フツーの人はこう言うことは言わないよね…)猛烈な対抗意識を燃やしたことはあまり知られていないような気がする。

 常に前進し続けた巨大な才能、マイルス・デイビスと手塚治虫。実際、制作につき合った方々のプレッシャーは大変なものだったようだが〈実際、手塚治虫氏が作った虫プロでは死者が出ている)、この2人が居なかったら、音楽と漫画は今ある姿と相当違ったものになっていたことは間違いないだろう。その莫大な遺産をこれからも楽しまさせていただこうと思う。


トヨタ「軽」参戦。 ガラパゴスの象徴 軽自動車規格を考える。

2011-09-28 22:02:59 | 自動車

 トヨタ自動車が初の軽自動車「ピクシス スペース」の販売を開始したとのニュースを読む。

 実際には子会社であるダイハツ工業のOEMで、バッチをトヨタに代えただけのようだが、あのトヨタでさえも地方の軽販売シフトに抗し得なかった…ということにデフレ経済が進む時代の流れを感じる。

 実際、ウチの住宅地のほとんど全ては駐車場2台完備。郊外住宅地に住む(私を含めた)住人の移動手段は完全に車オンリーというのが現状だ。普通車2台維持するのはそれなりにお金が掛かることもあって、1台は1BOXカー、1台は軽というパターンが多いようだ。(私は絶対1BOXカーなど乗りたくはないけど…。)

 しかし、360ccから550ccを経て、今の660ccという軽規格は完全に国際規格から外れた日本独自規格、輸出も出来ないし、ガラパゴス日本の象徴という感じ。

 実際問題、安全性は無論、燃費についても1リッター・カーの方が優れているので、軽が選ばれているのは自動車税、保険料が安く済むことだけが理由。環境問題などを考えれば、軽規格を廃止、1リッタークラスの自動車税を下げて統一することがベストなのだろうが、既得権益で実現しないのは本当に残念だ。

 これまで普及している軽自動車、いきなり税制の変更は難しいだろうが、ここまでグローバル化している世の中、軽企画を残すのはデメリットの方が遙かに大きいのではないだろうか?

 5~6年の切り替え期間を設けて、暫時廃止に向けて制度設計してもらいたいのだが、今にもつぶれそうな民主党政権、そんな余裕はなさそうなのが残念である。


NEWS ZERO 「仙台フィルハーモニー管弦楽団特集」を見る。お待ちしてます仙台フィル。

2011-09-27 23:59:27 | クラシック

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 日本テレビ系ニュース番組「NEWS ZEROアップカルチャー」で東日本大震災で大きなダメージを受けた仙台フィルハーモニー管弦楽団の復活特集がオン・エア。チェックを入れる。

 仙台フィルは被災後、一時、活動停止状態に陥ったものの、復興支援コンサートとして約200回のコンサートを実施するとともに、7月にはフランチャイズ「仙台市青年文化センター」も復旧、復活へ向けて大きく踏み出しているとのこと。

 仙台フィルと言えば、今年5月に実施された「ラ・フォル・ジュルネ新潟2011」に緊急出演、三ツ橋敬子さんの指揮で圧倒的な熱演を聴かせてくれたのが記憶に新しいが、この10月16日、再度、首席客演指揮者、小泉和裕氏の元、りゅーとぴあに再度登場、「エグモント」序曲、交響曲第4番、同第3番「英雄」と言うオール・ベートーヴェン・プロでの特別演奏会が予定されている。(りゅーとぴあベートーヴェン・チクルスVol.4)

 震災という大きな困難を乗り越え、復活を果たしつつある仙台フィルハーモニー管弦楽団。当然、私も駆けつけるつもり。

 名演を期待するとともに、是非とも一人でも多くの方に、当日、りゅーとぴあに足を運んでいただきたいと思う次第である。