この土日、2回に渡って放映された「NHK 戦後70年 ニッポンの肖像 豊かさを求めて」を視聴。
奇跡ともいえる高度成長を遂げた日本経済を取り扱った土曜日の1回目は「日本経済史の授業で習ったな…。」という感じだったのだが(金森久雄さんとか両角良彦さんとか、まだご健在なんだ…とちょっとびっくり。)、第2回の「バブルとその崩壊」「“失われた20年”という停滞」は、大学から社会人になっての時期に重なっており、生活実感としてリアルに感じられた。
私はバブル経済まっただ中に大学生活を送り、社会人になった年代。
就職は結構楽だったし、今の若者から見れば「恵まれた時代に当たってラッキーでしたね。羨ましい…。」という感じなのかも知れないが、根が暗いこともあり(だいたい、あの時代でもプログレッシヴ・ロックなどを聴いていたのだ。)、「スキーに私を連れてって」に代表されるホイチョイプロダクション的な広告代理店主導の「ポップな消費」に素直に乗ることができず、なんかいつもイライラしていたと言うか「バブル時代ってさっぱり面白くなかったな…。」という印象しか残っていない。(個人的には今の時代の雰囲気の方が自分にフィットしてるって感じ。)
まぁ、私の事はさて置いて、バブルの頃の土地価格の上昇は凄まじく、まじめの崩壊というか、「資産を持っている奴にはかなわない。」、「勉強なんかしても、たかが知れている。」という精神的退廃、厭戦気分がその後の“失われた20年”に少なからず影響を与えたんじゃないかな…という気がする。
番組では当時日本経済を牽引した財界首脳、政策担当者、経済学者が出てきていろいろ語っていたが、不況を脱しようと喧々諤々していた裏で、少子高齢化がなんの手立ても打たれないまま進行していた事実にベスト&ブライテストをもってしても、長期的な問題に手を打つ…というのは難しいんだな…と感じた次第。
バブル崩壊、その後20年に渡る経済的停滞からどのような教訓を得ることができるのか…正直、自分には良く分からないが、若い人が希望が持てない社会には未来はないんじゃないかなぁ…などとぼんやり思った次第。とりあえず、現政権には高齢者福祉予算はもう良いから、若い人がリスクをとれる政策を推進して欲しい…とお願いしたい。