りゅーとライフ

(MiddleTown Dreams)「りゅーとぴあ」と「ビッグスワン」をフランチャイズに新潟生活を楽しんでいます。

サッカー批評とnumberを読む人々(つまり自分)について。

2012-03-12 19:36:43 | サッカー

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   隔月刊「サッカー批評」最新号、通算55号を購入。今回の特集は「あなたの街からJリーグが消える」。Jクラブに聞くクラブライセンス制度への取り組み、地域に深く愛されるクラブの作り方、Jリーグのビジネスモデルを再考する…などなど。

 Jリーグがブームになった頃は本当に多くのサッカー雑誌が発行されたものだが、ブームが去ると共に一気に淘汰され、現在生き残っているのは10誌アンダーというところか。そんな中、このサッカー批評、隔月刊刊という特性を活かし、長期的視点で日本サッカーを語る…と言う独自路線で固定ファンを獲得、出版不況の中、なんとか生き残っているようだ。

 常々思っているのだが、野球ファンに比べて、サッカーファンというのは、いろいろなタイプのファンに細分化されているのではないだろうか?野球ファンは一部メジャーリーグ・マニアがちょこっといるだけで、自分の贔屓の球団を応援するタイプがほとんどのような気がする。(違うかもしれないけど…。)

 それに対してサッカーファンは①実際にプレーして楽しんでいる人、②純粋に地元チームを応援するサポーター、③降格チームを予想して楽しむ意地悪なファン、④日本代表だけを応援するサポーター、⑤欧州サッカー至上主義でJリーグには興味のない欧州クラブマニア、⑦ワールドカップの時だけファンになる人々、⑧なんだか良く分からないけど、非常に偉そうというか上から目線でサッカーなり、クラブを斜に構えて語る人々…といろいろ入り乱れているような気がする。(我ながら凄い偏見。)

 この分類でいうと⑧、上から目線で語る所謂サッカー通が好んで読んでいそうなのが、このサッカー批評とスポーツグラフィックnumberのサッカー特集。(サッカー批評という雑誌名からして超上から目線な訳で…。)かく言う私も、毎号買っている訳ではないものの、この2つの雑誌の愛読者であるのだが…。

 なんで、野球界にはあまり棲息していない、このような上から目線のサッカー・ファンがかなりの数生まれたかと言うと、私はこのように思っている。

 まず、今のサッカーファンの中心となっている40代オーバーの方々は基本的には自分でサッカーをやった経験がない人がほとんど…ということがまずあるのではないだろうか。Jリーグ発足以前は日本でのサッカー人気はほとんどゼロ。当時、野球はだれもがするものだったが、サッカーはそうではなかった。自分がプレーしたなら、プロのプレーが如何に凄いか、実感として分かり「崇拝の対象」となるのだろうが、サッカーの場合、やる人と観る人が完全に別れてスタートした結果、国内選手を崇拝する土壌がなかった…と言う気がする。

 それに加え、やはり、スポーツグラフィックnumberが果たした役割が圧倒的に大きかったのではないだろうか。それまでになかったスポーツ・ジャーナリズムという批判的な支線からスポーツを解析するnumberのコンセプトは衝撃的だったし、そのnumberが一番力を入れていたのがサッカーだった。やはり、そんな雑誌を読み続ければ、斜に構えたサッカーファンになっていく…というものだろう。(numberのワールドカップ特集は日本が3戦全敗…と予想するのが定番である。)

 最近になって、あんまりサッカー批評なり、スポーツ・グラフィックnumber的な視線からにサッカーを観るのも疲れるというか、「なんだかな…。」という気もしてきたので、以前ほど熱心に読まなくなってはいるが…。

 まぁ、音楽もスポーツも、長年聴いたり、観ていたりすると、どうしてもマニアックに傾く傾向は致し方ないとは思うが、やはり、素晴らしいプレーには素直に感動する心は持っていたいと思う次第である。

※ 自分はこれまでいろいろな雑誌を読んできたが、一番長く読み続けたのが、渋谷陽一氏が編集長を務めていたロッキン・オンとスポーツ・グラフィックnumber。こんな雑誌を読んでいれば、ひねくれた人生を送るわな…と改めて思った次第。