円覚寺境内には数多くの建造物がありますが、参道をひたすら歩き舎利殿の近くまで来ました。
神奈川県唯一の国宝建造物が特別に見られるかと思うとわくわくしました。
時々日にちを決めて一般公開はしているようです。
鎌倉時代に中国から伝えらた唐(から)様式を代表し、美しい建造物として国宝に指定されたようです。
源実朝公が宋の能仁寺から請来した「佛牙舎利ぶつげしゃり」というお釈迦様の歯が祀られています。
特別に円覚寺のお坊さんが案内をしてくれました。
左側の建物が舎利殿、右側が座禅をする禅堂です。
屋根は勾配や軒の反りの美しさが特徴で、入母屋作りの柿葺(こけらぶき)で、昭和42年に大修理が行われました。
中央は 棧唐戸(さんからど)の両開きです。
屋根の軒下から出ている垂木(たるき)は、扇子の骨のように広がっており、「扇垂木」とよばれています。
これが屋根を一層大きく、建物全体を小さいながらも壮大に見せています。
江戸時代の花頭窓は下部が広がっていくのに対し、この外枠は縦の線が真っ直ぐで、その質素な形は鎌倉時代後期の花頭窓の特徴です。
波打つ形の欄間は波欄間または弓欄間と呼ばれ、 中央には宝珠形の飾りが付いています。