一昨日午後、札幌Kitara小ホールでカティアさんのリサイタルを聴いた。
ジョージア(グルジア)出身のピアニストだが、今、世界で最も注目されているピアニストと言っても良いだろう。
今回聴いてみて、やはり、一歩抜けているなと感じた。つまり、キーシンやツィマーマン、グリモーなど、ワールドクラスの演奏技術を持つアーティストではないか。
その演奏は、ダイナミックだが、どの音ひとつをとっても疎かにしないピアニズムの極致を聴かせてくれた。
プログラム
・ベートーヴェン ピアノソナタ第23番 へ短調 「熱情」作品57
・リスト 「ドン・ジョバンニ」の回想/スペイン狂詩曲
・チャイコフスキー/プレトニョフ編曲 組曲「くるみ割り人形」
・ショパン バラード第4番 へ短調 作品52
・リスト/ホロヴィッツ編曲 ハンガリー狂詩曲 第2番 嬰ハ短調
また、今回演奏されたピアノの音が非常に良かったのにも感心した。
スタインウェイ特有のキラキラした音色の中に、ゆるやかなピアニシモの音がきちんと聞き取ることができる。久しぶりに、本物のピアノを聴いた気になった。
注目株の登場とあって、小ホールながらチケットは完売。
満席の聴衆の熱気を反映してか、アンコールが30分余にわたり6曲も演奏されるという大サービス付きの演奏会であった。