「さばきつかさたちはよく調べたうえで、その証人が偽りの証人であり、自分の同胞に対して偽りの証言をしていたのであれば、あなたがたは、彼がその同胞にしようとたくらんでいたとおりに、彼になし、あなたがたのうちから悪を除き去りなさい。」(18、19新改訳)
主イエスが大祭司の前で裁判を受けたとき、偽りの証人が何人も立ったが成功しなかったと記されている。指導者たちは「イエスを殺そう」とする決心をしており、そのために偽証人をこしらえた。つまり初めから律法違反の裁判であり、死刑に相当するのはむしろ大祭司たちのほうだったのだ。
十戒の第九番目は「偽証してはならない」で、人間社会が成り立つための最重要規範のひとつがこの戒めである。これが崩れると社会全体が崩れてしまう。その証拠にサタンは園で嘘をついて人をだまし、罪を持ちこみ、人類社会を死と悲しみに陥れたのである。「彼は・・・偽りの父であるからです。」(ヨハネ8:44同)
私たちの生涯から、神の恵みと聖霊の力によって、嘘を完全に除去すべきである。「ですから、あなたがたは偽りを捨て、おのおの隣人に対して真実を語りなさい。私たちはからだの一部分として互いにそれぞれのものだからです。」(エペソ4:25同)