酒のさかな

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【縦横無尽探険隊別館】

わからん略語辞典【HID】

2006-05-25 22:42:23 | ことば系
最近、夜すれ違う車のライトが白く明るいことにお気づきだろうか?
自分の車のヘッドランプを点けた時、「パッ!」と点かずに「ボワッ・・・じわ~」っと明るくなるようであればそれは【HID=ディスチャージ】だ。

【HID. 高圧放電灯 (High-intensity discharge lamp)】

普通のヘッドランプはハロゲンバルブ(電球)であるのに対し、HIDは電球ではなく『バーナー』と呼ぶ。
フィラメントを赤熱して光らせる電球と違い、まさに「火が灯る」感覚である。
キセノンガス封入のガラス管の両端から高電圧をかけ、放電スパークで金属原子を蒸発発光させる仕組みで、原理は蛍光灯に似ている。
100Wの裸電球と30W蛍光灯でやっと同じくらいの明るさになるのと同様に、55Wハロゲンと35WのHIDだと数倍HIDが明るいことから、軽自動車にまで採用されてきているのである。
このHID、『眩し過ぎる』ため、車内からの光軸調整(レベライザ)が今年の1月以降製造の車に義務付けられた程である。

ちなみにHIDシステムは、点灯直後に電極間の絶縁破壊(電気を通さないものは、一旦通り始めた後はいとも簡単に電気が流れること)のため2万V以上の交流を作り出している。
感電したら電撃の激痛は免れないし、心臓停止も十分ありうる。
ビニールテープの絶縁などものともせずにバチバチッ!と3cm位はスタンガン状態になるので、間違っても昔の車のつもりでヘッドランプの配線をイジくらないことである。

【同音異義:HID=ヒューマンインターフェイスデバイス】
パソコンのマウスやらキーボード等の入力装置のことである。
『ヘッドランプはHIDが流行らしい』と聞いて、自分の車のヘッドランプにマウスを飾り付けないように^^;

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