酒のさかな

平凡な笑市民が日ごろの暮らしの中で出会ったこと
【縦横無尽探険隊別館】

ギョーカイ語録【風評被害】

2007-01-17 23:27:37 | ことば系

今、鳥インフルエンザのニュースで日本中が大騒ぎである。
降って湧いた事件で、養鶏農家の皆さんは本当にお気の毒な限りである。
ちまたのスーパーでは「宮崎県産の鶏肉は扱っていません」だとか「福岡県産の鶏肉だけを使用しています」だとかで客離れを防止することに躍起らしい。
これに対し国は「不適切な表示に対しては改善指導する」という通達を出し風評被害を防止すると発表した。

【風評被害】
事故や事件の後,根拠のないうわさや憶測等で経済的被害などが起こること。
さて、風評被害を防止するとして国のとった行動は正しいのであろうか。
国は現在のところ一般向けに下記のような説明をしている。
・鶏肉や卵を食べて鳥インフルエンザに感染したという例は世界中でも報告されていません。
これは、数年前に鳥インフルエンザで死者が発生した時に、各国からの要望でWHOが表明した見解とされている。
たまたまWHO見解の邦訳を見つけたので以下に詳細に掲載する。

2005.12.5 WHO公表 鳥インフルエンザに関する質問への回答

質問:鶏肉や鶏肉製品を食べても安全ですか?
回答:はい。
但し、現在感染が発生している国々では一定の注意が必要です。
疾病のない地域では、H5N1型ウイルスの感染を恐れる必要なく通常どおりに(よい衛生的慣習及び適切な料理法に従って)鶏肉や鶏肉製品を調理し
食べることができます。
感染が発生している地域では、
適切に火を通し、調理中にも適切に扱われることを条件に、鶏肉や鶏肉製品を安全に食べることができます。H5N1型ウイルスは熱に敏感です。調理に使用される標準的な温度(食品全体において70℃)でウイルスを死滅させることができます。消費者は鶏肉の全ての部分に完全に火を通す(赤い部分がない)ようにし、卵も適切に火を通す(卵黄に半熟や生の部分がない)必要があります。消費者はさらに二次汚染危険にも注意が必要です。生の鶏肉及び鶏肉製品から出る液体が調理準備中に生で食べるものに触れたり混入したり決してしないようにしなければなりません。生の鶏肉または生の鶏肉製品を扱う場合、食品の調製に関与する人は手を良く洗い、鶏肉製品に接した表面を消毒する必要があります。石鹸と湯を使用すれば十分です。感染が発生している地域では、調理したり焼いたりなどの
熱処理が加えられない食べ物に生卵を使用しないようにします。
鳥インフルエンザは調理済みの食べ物からは感染しません。鶏肉や鶏肉製品がH5N1型ウイルスに汚染されていたとしても、適切に調理されたものを食べて感染したという例はこれまでにありません。

一般の人たちは身近な不安に対しては「リスクゼロ」を求めがちであり、それがいわゆる【風評被害】となって、いわれもない被害者をつくりだすことが多い。
今回も「感染の心配(リスク)は少ない」ということを十分に説明できれば不要な不安感は軽減されるのだろうが、さて、国のとった方針はというと・・・
「国民はバカだし、どうせ説明しても冷静なリスク評価などできないだろうから、スーパーに張り出されている紙を撤去させて見せなければ不安も遠のくだろう」ということらしい。

WHOの見解を見てもらえば決してリスクゼロではないことがわかるし、どのくらい注意すれば安全かも感じ取れると思う。(注意すれば大したリスクではない)
しかし国の説明に至っては下線部分から「調理済みの」という言葉を意図的に除いたもので、生鶏肉や生卵さえ無条件に安全であるかのような誤解を与えているのである。
厚生大臣がカイワレ食べる記者会見や、無毒フグの肝をおいしそうに食べてみせたS県知事とその取り巻き連中(命がけの忠誠心だよまったく)を報道する暇があったら、マスコミは今回の騒動の本当の「リスクと安全の度合い」を国民に伝える使命はないのであろうか。
知らないところで情報操作され「知らぬが仏(知らぬまま仏^^;)」にならないためにも、国民は冷静に判断し、今までの鶏肉のリスクとほとんど違わないという認識で宮崎県の農家を助けようではないか。


【格言】一年の計は元旦にあり

2007-01-01 00:00:00 | ことば系
【一年の計は元旦にあり】
1日の計は朝にあり、1年の計は元旦にあり・・・
はじめに計画をしっかり決め、それに沿って実行することがよい。
計画を立てるのは早いうちにしたほうがよい。
というのが先生から国語の点数がもらえる通例の解釈である。

私は以前から間違って覚えており、次のような意味で実行することにしている。
【一年の"合"計(つまり去年の反省)は元旦にあり】
元旦に去年の自分を反省し、新しい年の初めにあたり去年と同じ失敗をしないことを誓う。

まぁ、根っから根性なしだから同じ失敗を繰り返すのですけど。
どうせ本年も失敗を繰り返すと思いますが、そこは笑ってよろしくお願いします。m(__)m

【気になる語録】サンタクロース

2006-12-11 00:00:16 | ことば系
娘のプレゼントがやっと手に入った。
任天堂DSliteである。
これがどのくらい手に入らないかというと・・・
・ネット上で100台販売されると住所を入力する間に売り切れる。
・大手電気店では予約販売すら停止されている。
・オークションでは定価16800円より5000円高く取引されている。
クリスマスが近づき焦ってきているお母様方が多いせいか、オークションも商売繁盛だ。
良く見ると定価より高く買ったものをさらに高く売りつける「転売組」も暗躍している。
日本では自転車カゴから盗んだ学生が逮捕、米国では射殺事件も発生している。
私といえば、基本的にオークションの転売組は大嫌いだし、ネットを駆使し、電気屋巡りが日課になっていた。
ある日、同僚のMさんとパチンコに行き15000円GET!
『どうせアブク銭だし娘のためにオークションで確保しよう。』
考えたら電気屋巡りの時給のほうが高くつきそうだ。
運良くいい出品者にあたり、娘のためだということで送料をまけてもらえたので2000円の上乗せで購入できたのである。
さらに休日出勤の昼飯後の運動(球技?)で思いがけない4万円。
さてさて、自分にはどんなプレゼントをしようか・・・

クリスマスにはサンタクロース
実はプレゼントは女性しかもらえないことを知っているだろうか。
サンタクロース伝説の主人公セント・ニコルスは、3人の娘を嫁に出せない貧乏な父親を不憫に思い、その家に金塊を3個投げ入れたそうな。
偶然その金塊が3人の娘の靴下に入り、それが今の【サンタさんのプレゼント】のいわれとなったという。
ウチの娘をはじめ、嫁入り前のお嬢様方に幸あらんことを願う。

気になる語録 【情けは他人のためならず】

2006-11-21 22:17:57 | ことば系
10月のはじめは裕福だった。
車の借金のおかげで10月の小遣いは1万円しかなかった。
そこに年に1度のパチンコ大爆裂でいきなりホカホカの懐となっていたのだ。
しかし、懸案の借金返済が終了した途端、負けに負け続け、いつもと同じ懐事情になってしまっていた。

今日は給料日。今日こそ・・・(懲りない^^;)
・・・しかし気づいた頃は最後の「野口英世くん」になっていた。

【ブルルルーーーブルルルーーー】
ケイタイには知らない番号が表示されていた。
『緊急呼出しか?ちぇっ』
あわてて外に出て電話をかけ直す。
「障害者ボランティアの●■▲ですけど、今度いかがでしょうか?」
『はいはい、OKですよ。行きます行きます』
「よろしくお願いします」
まぁ休日にパチンコするより、「いいこと」するほうがよほどいい。
『あーぁ、今日も負けてしまったし』
さっさと終わらせて帰ろっと。
戻るとそこには知らないオッチャンが座っていた。
『あのぉ・・・』
見ると1箱いっぱい持っている。
オッチャンがキマリ悪そうに席を立つ。
『知らん振りして残り玉くすねやがって』と思った。

「あ、兄ちゃんが離れたらすぐにかかったから・・・」
『・・・へ?かかったんですか?』
てっきりタマごと席を取られたと思ったのだ。
「戻ってこんからとりあえず打ちよった。すまんすまん」
『あ、すみません。ありがとうございました』
オッチャンが名残惜しそうに立ち去ろうとするので、
『あ、この箱どうぞ』
「いやいや、・・・本当にもらってよかね?」
『せっかく打ってもらったんだからあげます』
5000円分1箱を全部渡し、元の残り玉分になってしまった。

しかーし!他人に優しくできた日は・・・
その後、数回転で〔777〕を引き当て、順調に12箱積み上げたことを
あのオッチャンは知らない。
 v(^^)v

わからん略語辞典【HID】

2006-05-25 22:42:23 | ことば系
最近、夜すれ違う車のライトが白く明るいことにお気づきだろうか?
自分の車のヘッドランプを点けた時、「パッ!」と点かずに「ボワッ・・・じわ~」っと明るくなるようであればそれは【HID=ディスチャージ】だ。

【HID. 高圧放電灯 (High-intensity discharge lamp)】

普通のヘッドランプはハロゲンバルブ(電球)であるのに対し、HIDは電球ではなく『バーナー』と呼ぶ。
フィラメントを赤熱して光らせる電球と違い、まさに「火が灯る」感覚である。
キセノンガス封入のガラス管の両端から高電圧をかけ、放電スパークで金属原子を蒸発発光させる仕組みで、原理は蛍光灯に似ている。
100Wの裸電球と30W蛍光灯でやっと同じくらいの明るさになるのと同様に、55Wハロゲンと35WのHIDだと数倍HIDが明るいことから、軽自動車にまで採用されてきているのである。
このHID、『眩し過ぎる』ため、車内からの光軸調整(レベライザ)が今年の1月以降製造の車に義務付けられた程である。

ちなみにHIDシステムは、点灯直後に電極間の絶縁破壊(電気を通さないものは、一旦通り始めた後はいとも簡単に電気が流れること)のため2万V以上の交流を作り出している。
感電したら電撃の激痛は免れないし、心臓停止も十分ありうる。
ビニールテープの絶縁などものともせずにバチバチッ!と3cm位はスタンガン状態になるので、間違っても昔の車のつもりでヘッドランプの配線をイジくらないことである。

【同音異義:HID=ヒューマンインターフェイスデバイス】
パソコンのマウスやらキーボード等の入力装置のことである。
『ヘッドランプはHIDが流行らしい』と聞いて、自分の車のヘッドランプにマウスを飾り付けないように^^;

わからん略語辞典【B1】

2006-03-29 00:23:14 | ことば系
最近英語が楽しくなってきたらしく、娘が問題をふっかけてきた。
『あのさ、ビルの1階ってなんていうか知ってる?』
「ファーストフロアだろ、イギリス人ならグランドフロアだけど」
『ちぇっ!何で知ってんの?じゃぁ地下1階は?』
「B1ってエレベーターに書いてあるじゃん」
『ちゃんと言ってよ!』
「うーん、B1はアメリカの可変後退翼をもつ長距離戦略爆撃機で愛称ランサー」
『なにそれ?』
「B1って飛行機は1回で地球の周り1/3を飛べるし、敵にやられても脱出カプセルで操縦室丸ごと飛び出す、世界初のものすごい飛行機なんだよ・・・」
『ごまかさないでよ。もしかして知らないんじゃないの、地下1階!』
「べ、べ、ベースなんとかファーストだろ?知ってるよ」
『・・・  (ー_ー;)』

【B1 = first basement】
すみません、知りませんでした。
だけどちゃんと訳すとそれじゃ【最初の地下室】だろが。
じゃぁB2は【2番目の地下室】ってか。座敷牢じゃあるまいし。
B2っていったらお前、ステルス爆撃機に決まってるだろ!
だいたい、1'st floor が【1F】なのに 1'st basement が【B1】とは、韻を大事にする日本人にはとても許せん。
ちょっと逆ギレ^^;

気になる語録 【レゾン・デートル】

2006-03-19 22:59:57 | ことば系
【raison d'etre :レゾン・デートル(存在証明、存在理由)】
今日ボランティアの講習会に行ってきた。
身障者や知的障害者、精神障害者にパソコンを教えるボランティアである。
電話で問い合わせたところ、4日間講習会を受けるかパソコンのテストを受ければ登録できるというので、スキルチェックというテストを受けに行ってきた。
午前中の講習は福祉ボランティアの心構えや注意点だというので、それは受けることにした。昼休みにスキルチェックをしてもらいほぼ満点でOKとなった。
他の受講者は施設の職員やリタイヤードのおじさんなど数名だった。

仕事が人の役に立っていないわけではないと思うが、こんな私がなにか人の役に立つのなら・・・このところの私は外へ外へと向かって行動している。
欲求というのはいろいろあるが、人に必ず存在する欲求が【レゾン・デートル】である。
推理小説に登場する【アリバイ=不存在証明】の反対で、自分の存在の証明となるものをみんな求めている。

気になる語録 【神はサイコロを振らない】

2006-03-18 21:44:36 | ことば系
嫁さんにいつものごとくビデオを占領された。
仕方なく横で一緒に見ていたが、ストーリーが見えない。
「これ何というドラマ?」
神はサイコロを振らない!知らないの?」
「へぇ、物理学者の話?」
「はぁ?そんなもん出てきてもドラマにならんじゃん」
「じゃ、数学者?」
「うるさい!あっちいってよー」

・・・・・まじめに聞いたのに・・・・・・

【神はサイコロを振らない】
アインシュタインが手紙に記した有名な言葉だ。(嫁さんは知らない^^;)
量子力学が導き出した『観測される現象は[不確かさ]をもってしか決めることが出来ない』という解に対し、アインシュタインは真っ向から反論した。
彼は「自然界がそんなあやふやなものを創り出す訳がない。きちんとした秩序で成り立っているはずだ。」と痛烈に批判したのである。
彼の「相対性理論」から導き出された量子力学の理論は、皮肉なことに彼の求めた「必然性」を否定し、全てを「偶然」にしてしまったのである。
しかし、量子力学者ボーアに対するアインシュタインのこの言葉、私には
【細かく細かく調べていけば必ずそこに真実があると考えてると、大きな本質を見逃すよ。】
というように聞こえてならないのである。

と書いていたらアインシュタインについて参考になるページを発見した。
意外にも私と似た感性の持ち主のようだ。面白い。

ギョーカイ語録【調理パン】

2006-02-01 12:40:42 | ことば系
仕事で外に出かけた。
昼近くになって、一緒に乗っていた同僚が「今日は弁当?」と聞いてきた。
「申し訳ない、今日は弁当です。」と答え、
「昼飯どこか寄りましょうか?」
とホカ弁にでも寄ろうと思っていたら・・・

「うん、今日は調理パン!コンビニ寄ってくれ!」

センパイ・・・
普通の人はサンドイッチを【調理パン】とは呼ばない^^;


わからん略語辞典【n.p.】

2006-01-23 22:26:56 | ことば系
人間ドックに行った。
体は大切にしていないことが多いので、検査ひとつ済む毎に書かれたことを覗き込む。
年齢を重ねるにつれ人間ドックに慣れたのか、最近は1箇所だけ注目してだいぶ気が楽になった。
それは、「腹部エコー」である。
エコーの結果の紙に大きく「n.p.」と書かれていたらまず安心と考えることにしている。
この「n.p.」は「ノー・プロブレム」という方がおられるが、それは医学用語としてはちょっと低級かも。
「n.p.」=「nothing particular」特記事項なし、ですね。

ここを読まれると来年から「n.b.」を使われるかもしれませんね。

わからん略語辞典 【SPP】

2006-01-16 23:28:33 | ことば系
カンピロバクター.SPP
ん?昔、学生時代は「~.SP」と書いていた記憶がある。
SPP=「種・属」の意味であることはわかっていたが・・・
やっぱりSPPではなくSPって書いていたような気がするのである。
SPPのPが増えた理由は?何か表記方法が変わったのだろうか?
SPがスピーシーズ(種)のことなのは間違いないので、SPPの方が不自然な略語のように思われる。
【結論】
SP=種・属のこと。SPP=種・属の複数形。(なんで複数形がSPsでないのだ?)
つまり、ある生物が~属である場合~.SPと記述し、複数の生物がそれぞれ~属に該当する場合~.SPPと表現するようだ。
例えばある患者から分離されたその菌は~.SP、同属菌が複数の患者から分離された場合や、ある患者から分離された同属菌中に複数のサブタイプが混在している可能性のある場合~.SPPとなるのだろう。・・・かなぁ?

なお、ご承知のとおりSPは「座薬」の略語でもあるのですが、
ベテラン看護師さん「ズッポ」と呼ぶのはやめてください、お願いだから。(^^;)