文学の師、井本さん宅にプリンターの納品に行った。そしてまたお昼をご馳走になった。今日は「福寿庵」のそば。やっぱりここはうまい。2人して大ざるにプラスしてお替りまでしてしまった。そしてまたそばすすりながらも話すのは文学のこと。
井本さん: | 「どうだ?最近はなに読んでる?」 |
ワシ: | 「フランス文学にはまってます。サルトル、カミユ、モーパッサン」 |
井本さん: | 「おぉ、いいねぇ。バルザックもいいぞ」 |
ワシ: | 「バルザックでしょ?読もうと思ってたんですよ。やっぱすごいですか?」 |
井本さん: | 「そらぁすごいなんてもんじゃないよ。長いのだらだら書いてるけどな、それを読んでるといつのまにか引き込まれてるんだよ。そして読み終わってう~んと唸らせる」 |
ワシ: | 「そうですか。『谷間のゆり』を読もうと思ってたんですよ」 |
井本さん: | 「バルザック読むならまず『ゴリオ爺さん』から入ったほうがいいな。それから『谷間のゆり』を読んだほうがいいぞ」 |
ワシ: | 「『ゴリオ爺さん』ですね」 |
井本さん: | 「ドイツ文学もいいぞ。ブロッホ、シュテフター。まぁ正しくはオーストリアだがな」 |
ワシ: | 「そういう作家たちはネットで調べたら絶賛されてますけど、本屋で全然売ってませんもんね」 |
井本さん: | 「そうだな(笑)」 |
ワシ: | 「需要がないっていうのは恐ろしいですね。どんな名作も廃版にしますよね」 |
井本さん: | 「まぁ今時そういうのはよっぽど文学にかぶれてるやつじゃないと読まねぇだろうな」 |
ワシ: | 「読まないでしょうねぇ」 |
井本さん: | 「自分はどんなの書きたいんだ?ブロッホみたいなのか?」 |
ワシ: | 「私は、ダンヌンツィオとかユイスマンスみたいなのが書きたいですね」 |
井本さん: | 「おぉ、いいねぇ。書いたらいい」 |
ワシ: | 「ところで、もし無人島に本持って行くとしたら何にします?」 |
井本さん: | 「ドストエフスキー全集だろうな。それでたいがい暇は潰せるだろう。あとはバルザック全集だな」 |
ワシ: | 「私もドストエフスキーですね」 |
どうも次はバルザックの世界にはまっていくような気がする・・・。
天気がいいので帰宅してから姫と白水大池公園を散歩した。実に気持ちのいい日曜の昼下がり。
夜はおつまみメニューで「松島商店」さんに頂いた白ワインを。
「そばと文学」
十割の そばをすすりて バルザック
そば湯飲みつつ ドストエフスキー
蔵
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