後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔472〕雨の中、清瀬発「ウクライナの平和を祈るキャンドルナイト」が開催されました。

2022年05月14日 | 市民運動
  昨、5 月 13 日は一日雨模様でした。それにもめげず、雨対策の重装備でバイクに跨がり、大学に急ぎました。とって返して、「ウクライナの平和を祈るキャンドルナイト」が清瀬駅頭で開かれるというので、馳せ参じました。
 わずかに雨を凌ぐ階段脇で、厳かにキャンドルの灯が揺らめいていました。傍らで美しいテノールの歌声が響いていました。
 ロシアのウクライナへの侵略、暴挙は断じて許せません。今のロシアを見ていて、戦前の大日本帝国を想起しました。ロシアのマスコミ報道と大本営発表が重なります。満州事変からの15年戦争、1941年12月からの太平洋戦争、日本人は310万人、アジアでは1900万人以上の人が亡くなっています。
 日本の国是、非核3原則を反故にする核共有論、個別的自衛権を逸脱する敵地攻撃能力の保持、軍事費2%越えの主張など平和憲法を無視するような発言が聲高に語られています。戦争ができる普通の国に戻ってはいけないと思いキャンドルに手を合わせました。












◆沈思実行(99)    鎌田 慧
  調子に乗り出した自民党右派
  敵基地へのミサイル攻撃保有、防衛予算を2倍の10兆円へ

 ドキュメンタリー映画「教育と愛国」(斉加尚代監督)をみて
から、自分が受けた教育を考える。愛国者の少年版「少国民」を育成
する「国民学校」1年生を3カ月。その年の8月敗戦。学校は「小学校」に
もどった。
 「ススメ ススメ ヘイタイススメ」の軍国教育が終わった。疎開先
から帰って、製本されていない、印刷しただけの全紙大「教科書」が
配給された。ページの端をナイフで切って使った。兄たちは軍国的な
記述を「墨塗り」して使っていた。

 軍国主義教育を押し進めた全国一律の「国定教科書」は、廃止
された。教師たちが自分で教科書を選べる、自主選定の時代になった
のだ。「民主教育」のはじまりだった。
 それまで、私は靖国神社の支社ともいえる、田舎の護国神社の前で、
かならず両手をズボンの折り目につけ、最敬礼してから通り抜けて
いた。「軍神」(戦没者)への敬意が身についていたのだ。

 この映画では、1999年の「国旗及び国家に関する法律」施行が、
教科書検閲のメルクマールとなっている。
 政府は日の丸、君が代を「国旗」、「国歌」として強制しない、
確約していた。
 が、教育基本法に「愛国心」が盛りこまれたり(2006年)、日本維新
の会が権力を握る大阪府の議会で、国旗国歌条例が成立(2011年)され
たり、日本会議などに集まる右翼政治家たちの攻勢が強まった。

 その前からも、教科書調査官による検定は厳しくなっていた。家永
三郎の教科書裁判や丸木位里・俊の「原爆の図」排除などがあった。
 わたしも『狙われた教科書』(光文社、1981年刊)で紹介したが、
岸本重陳横浜国立大学教授の「帝国主義」の記述が、「一般的では
ない」と忌避されたり、言論弾圧は2020年10月の日本学術会議の新会員
排斥に至るまで、横暴甚だしい。

 そしていよいよ、安倍元首相を「軍師」として、ロシアのウクライ
ナ侵略に乗じた突然の敵基地へのミサイル攻撃」保有と「核共有」
発言。
 防衛予算を2倍の10兆円へと、恥ずかしげもなく語られるように
なった。      (2022年5月11日「週刊新社会」8面より)

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