2016年1月10日(日)、成人の日を翌日に控え、この日成人式が地元清瀬で開かれました。清瀬駅から徒歩5分にあるけやきホールでのことでした。昨年12月4日には、「戦争法廃止 きよせ市民の会」の主催で開かれた小林節講演会が600人近くを集め開かれたところです。
私が所属する「清瀬・くらしと平和の会」の例会でこの成人式のことが話題になりました。今年の夏の参議院選挙では18歳以上の若者にも選挙権が与えられるということで、成人式でも選挙に関心を持ってもらおうということになったのです。
当日の朝10時きっかりに、私は「戦争させない」「9条を壊すな」「原発再稼働反対」などのプラカードを持ってホール前に駆けつけました。会場から道路を隔てたところにいた仲間たちは10名ほどだったでしょうか。「選挙に行こう」「成人おめでとう」などの手作りのプラカード、戦争法について考えてもらいたいという模造紙に書いたものなどそれぞれ工夫を凝らしています。
会場前の道路には着飾った青年たち数十人が晴れ着に身を包んで再会を喜び合う風景が広がっていました。女子は着物、男子は羽織袴という出で立ちが圧倒的に多いのです。しかし、出入り口の中央に位置取った一軍に目を見張り、心が波立つ違和感を持ちました。明らかに他とは違った羽織袴の10人程度の若者です。芸人でも着ないような金や銀、赤などの派手な色合い、頭髪はリーゼントで固めている者、「○○ヤマト」という幟を持った者までいます。右翼のデモンストレーションという雰囲気です。
そうこうするうちに、旭日旗をかぶせた車に乗った若者が会場に到着しました。この旭日旗でしょうか、背中に背負って練り歩く者もいます。明らかに彼らの仲間の車が、私たちの前に立ちふさがるふうにも見えました。運転手はたばこを片手にした女性でした。
道路は多くの車の往来があるところです。彼らは車道の半分ぐらいはみ出して、私たちを威嚇、挑発するようにも見えます。教育委員会の人は彼らに対して極めて遠慮がちに見えました。何か小競り合いでもあったら一大事なので、私たちは声もあげずに、プラカードなどでアピールを続けました。
私が到着する前に、出入り口付近の道路でアピールを続けていた仲間たちは、教育委員会の人によって道路の反対側に追いやられたようでした。ホールの敷地内というのが理由のようでした。ところが不思議なことに、シール投票らしき行動をとっていたある市民団体に対しては何のお咎めなしでした。
私たちの行動は、係の催促で若者たちが会場に入っていくまでの、式典が始まる前の1時間ほどでした。果たして会場内では整然とした成人式が成立していたのでしょうか。
集会後に公明党が近くの西友前でチラシを配り青年たちにアピールしていました。
小学校教師33年、大学でも10年目という教育現場に長く籍を置いている私にはこの日の成人式の有り様が、さまざまな感慨を呼び起こしました。大多数は常識ある青年たちであるにしても、日本の現在の教育が彼らを生んでいるという事実に反省の念を禁じ得ないのです。
成人式での右翼的な行動が清瀬だけではなく日本中に展開されているようです。ネットには動画や写真でこれらを見ることができます。草の根右翼のうねりはあらゆる機会を捉えて増長されていくようです。
私たち、戦争をしない、させない意志を持った陣営に、何ができるのでしょうか。
朝日新聞は成人式の様子を次のように伝えています。
●成人式会場の敷地内でけんかか 20歳男性重体 和歌山
朝日新聞(2016年1月10日)
10日午後2時半ごろ、和歌山市手平2丁目の和歌山ビッグホエール敷地内で「知人がけんかして意識がない」と119番通報があった。和歌山東署によると、市内の男性(20)が20歳くらいの男に頭を踏みつけられるなどしたらしい。男性は搬送時は意識不明で、署が傷害事件とみて調べている。和歌山ビッグホエールでは午後1時から成人式が開かれていた。
新成人が蛇行運転、2人はねられ重傷 静岡の成人式会場
新成人2人が道交法違反の疑い 沖縄、成人式に参加直前
新成人が警察官の胸突く 公務執行妨害の疑い 北九州
ネットで検索してみると、成人式に関して産経新聞が大きく取り上げています。右翼的な潮流は日本でここまで来たのかと慚愧に堪えません。
ちなみに、清瀬の成人式の流れはわからないので、他の地域では成人式でどのようなことが行われているのか調べてみました。
●横浜市 平成28年「成人の日」を祝うつどい(成人式) 2016.1.11
・国歌斉唱
・市長あいさつ・横浜市会議長あいさつ
・来賓紹介
・新成人の誓い
・「成人の日」記念行事実行委員会紹介
・新成人へのメッセージ
・市歌斉唱
私が所属する「清瀬・くらしと平和の会」の例会でこの成人式のことが話題になりました。今年の夏の参議院選挙では18歳以上の若者にも選挙権が与えられるということで、成人式でも選挙に関心を持ってもらおうということになったのです。
当日の朝10時きっかりに、私は「戦争させない」「9条を壊すな」「原発再稼働反対」などのプラカードを持ってホール前に駆けつけました。会場から道路を隔てたところにいた仲間たちは10名ほどだったでしょうか。「選挙に行こう」「成人おめでとう」などの手作りのプラカード、戦争法について考えてもらいたいという模造紙に書いたものなどそれぞれ工夫を凝らしています。
会場前の道路には着飾った青年たち数十人が晴れ着に身を包んで再会を喜び合う風景が広がっていました。女子は着物、男子は羽織袴という出で立ちが圧倒的に多いのです。しかし、出入り口の中央に位置取った一軍に目を見張り、心が波立つ違和感を持ちました。明らかに他とは違った羽織袴の10人程度の若者です。芸人でも着ないような金や銀、赤などの派手な色合い、頭髪はリーゼントで固めている者、「○○ヤマト」という幟を持った者までいます。右翼のデモンストレーションという雰囲気です。
そうこうするうちに、旭日旗をかぶせた車に乗った若者が会場に到着しました。この旭日旗でしょうか、背中に背負って練り歩く者もいます。明らかに彼らの仲間の車が、私たちの前に立ちふさがるふうにも見えました。運転手はたばこを片手にした女性でした。
道路は多くの車の往来があるところです。彼らは車道の半分ぐらいはみ出して、私たちを威嚇、挑発するようにも見えます。教育委員会の人は彼らに対して極めて遠慮がちに見えました。何か小競り合いでもあったら一大事なので、私たちは声もあげずに、プラカードなどでアピールを続けました。
私が到着する前に、出入り口付近の道路でアピールを続けていた仲間たちは、教育委員会の人によって道路の反対側に追いやられたようでした。ホールの敷地内というのが理由のようでした。ところが不思議なことに、シール投票らしき行動をとっていたある市民団体に対しては何のお咎めなしでした。
私たちの行動は、係の催促で若者たちが会場に入っていくまでの、式典が始まる前の1時間ほどでした。果たして会場内では整然とした成人式が成立していたのでしょうか。
集会後に公明党が近くの西友前でチラシを配り青年たちにアピールしていました。
小学校教師33年、大学でも10年目という教育現場に長く籍を置いている私にはこの日の成人式の有り様が、さまざまな感慨を呼び起こしました。大多数は常識ある青年たちであるにしても、日本の現在の教育が彼らを生んでいるという事実に反省の念を禁じ得ないのです。
成人式での右翼的な行動が清瀬だけではなく日本中に展開されているようです。ネットには動画や写真でこれらを見ることができます。草の根右翼のうねりはあらゆる機会を捉えて増長されていくようです。
私たち、戦争をしない、させない意志を持った陣営に、何ができるのでしょうか。
朝日新聞は成人式の様子を次のように伝えています。
●成人式会場の敷地内でけんかか 20歳男性重体 和歌山
朝日新聞(2016年1月10日)
10日午後2時半ごろ、和歌山市手平2丁目の和歌山ビッグホエール敷地内で「知人がけんかして意識がない」と119番通報があった。和歌山東署によると、市内の男性(20)が20歳くらいの男に頭を踏みつけられるなどしたらしい。男性は搬送時は意識不明で、署が傷害事件とみて調べている。和歌山ビッグホエールでは午後1時から成人式が開かれていた。
新成人が蛇行運転、2人はねられ重傷 静岡の成人式会場
新成人2人が道交法違反の疑い 沖縄、成人式に参加直前
新成人が警察官の胸突く 公務執行妨害の疑い 北九州
ネットで検索してみると、成人式に関して産経新聞が大きく取り上げています。右翼的な潮流は日本でここまで来たのかと慚愧に堪えません。
ちなみに、清瀬の成人式の流れはわからないので、他の地域では成人式でどのようなことが行われているのか調べてみました。
●横浜市 平成28年「成人の日」を祝うつどい(成人式) 2016.1.11
・国歌斉唱
・市長あいさつ・横浜市会議長あいさつ
・来賓紹介
・新成人の誓い
・「成人の日」記念行事実行委員会紹介
・新成人へのメッセージ
・市歌斉唱