江別創造舎

活動コンセプト
「個が生き、個が活かされる地域(マチ)づくり」
「地域が生き、地域が活かされる人(ヒト)づくり」

青息吐息の定期船

2019年05月17日 | 歴史・文化

 鉄道・空知線の開通は、明治25年(1892年)8月です。

 岩見沢を起点に滝川方面へと順次拡張されていきました。
鉄道の伸長に伴い、石狩川定期便の衰退が始まりました。
やがて、30年に至り、大倉組汽船部は解散に追い込まれました。

 北越殖民社の重立であり、江別商工界の有力者大河原文蔵は、石狩川船廃止による沿岸移民らの苦況を憂い、航路再興に立ち上がりました。
 30年8月、大河原他4名により、石狩川運送会社が発足しました。
資本金5万円、大倉組から苫前、上川、空知、神威の4船を譲り受けての再航となりました。
しかし、同社は創立早々に、思わぬ悲運に見舞われました。同年8月12日の江別大火により事務所、倉庫などを焼失、加えて翌年には大水害の追い討ちをくらいました。
32年3月、力尽きた会社は1年余りの命脈を絶たれました。

 しかし、大河原はめげませんでした。
もともと大倉組の撤退は、鉄道の普及にあります。
石狩川航路は、もはや算盤勘定では合いませんでした。それは、はっきりしていました。
それも承知の大河原でした。
いわば、社会正義による起業ともいえます。
32年9月、大河原他2名により資本金1万5千万円の石狩川汽船合資会社が設立、上川丸、空知丸の2隻にて、三度航路が開かれました。
しかし、経営状態は最悪でした。しかも、空知丸の損傷、収入の減少が加わり、にっちもさっちもいきませんでした。
完全なお手上げでした。

 これ以上、民間だけの力では、航路の維持は困難でした。
北海道庁においても国庫補助の必要を痛感しました。
33年度の帝国議会に石狩川線の補助予算を提出しました。
曲折があって、35年度からの補助(年額1,200円)が決定しました。
ここまでを振り返り見ると、補助航路の実現までの大河原文蔵の尽力奔走、その功績は決して小さなものではありませんでした。


註 :江別市総務部「新江別市史」215-216頁.
写真:江別鉄橋 明治42年複線化されました。
   同上書写真4-9江別鉄橋を複写し、掲載いたしております。


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第61回さっぽろライラックまつり開催!

2019年05月15日 | イベント

 このたび、第61回さっぽろライラックまつり開催のご案内をいたします!

 本日(5/15)より!
 第61回さっぽろライラックまつり開催!

 ライラックまつりは、
 昭和34年(1959年)文化人のよびかけ
 「ライラックの班が咲きそろう季節に文化香り高い行事を行う」による企画とされ、
 昭和35年(1960年)札幌の木としてライラックが選定されました。

 ライラックまつり会場は、
 大通会場と川下会場の2箇所で展開!

 第61回さっぽろライラックまつりの日程は、下記のとおりです。
1.開催期間    札幌会場 2019年5月15日(水)〜5月26日(日)
  開催期間    川下会場 2019年6月 1日(土)〜6月 2日(日)
2.主な企画    スタンプラリー
         ライラックスプリングステージ
         ライラックワインガーデン
         喫茶コーナー 等


 ライラックまつり詳細については、公式HPをご覧ください。



写真:ライラック<札幌大通公園にて撮影>

 
  

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上川丸の就航

2019年05月12日 | 歴史・文化

 開拓期の石狩川は、原始河川でした。埋木あり、流木あり、増水、出水などにより川中の状態が変化しました。
 不用意に乗り出した川船の座礁、転覆は日常茶飯事でした。
当初は、のんびり、ゆったりと安定的な運航を行うなど、望むべくもありませんでした。 

 明治17(1884)年に、初めて石狩川の涘渫工事が行われました。
「水路は連日囚人7,8人が二ヶ月にわたって動員され、転覆散乱した流木の除去と、川床の調整につとめている」(『樺戸監獄史湧』)。月形集治監の囚人を動因し、月形ー石狩間のうち約118キロを二ヶ月をかけ実施、航路の安全確保に着手しました。
 明治19(1886)年、越後農民の移住地見分のため江別を訪れた三島億二郎も、石狩川涘渫の早期実施の必要を痛感しました。彼曰く。現在は石狩川沿岸の村落は少ないが、年々移民増加、石狩から空知、上川へと開拓が伸展するのは必至でした。だから、「水路ノ要用ハ欠ヘカラザル次第ニて、陸ニ道路ヲ開クト同シク 急ニスヘキ事件ニテ」(『第二回北遊記』明治19(1886)年8月10日)と、開拓の将来と舟運の緊密なるを捉えていました。

 こうした中、明治22(1889)年7月、道庁技師福士成豊が、「石狩川水路保護之件」の上申を行いました。その中で彼は、五つの提唱、七つの効用をあげました。道庁は、福士の考えを受け入れるかたちで、明治22(1889)年から本格的な浅瀬涘渫及び流木除去などを行いました。その結果、江別から雨龍までの125キロ区間は、とりあえず吃水深1.0mの川汽船で、150石積淀川船の曳船が可能となったのです。
 この間、明治17(1884)年の秋、石狩川ではじめての官用鉄船、神威丸(かむいまる)、安心丸が就航しました。
 「船の構造は、干水時の運行にも使用できるよう、吃水を二尺の浅いものとし、専ら引船利用に役立てるよう造られていました(『月形町史』)。これは、明治14(1881)年の樺戸集治監開庁の折、東京から月形入りをした役人達が、札幌ー月形間を丸木舟で三日も費やしたことから、早々に石川島造船所に造らせたものでした。

 さて、明治22(1889)年4月、月形に有限責任石狩川汽船会社が設立しました。同社は、上川丸(60トン)、空知丸(32トン)の2船により、江別ー月形間の定期運行を開始しました。
「石狩川には毎日汽船の往来あれば樺戸空知太へ行くには最も便利よく」(明治22(1889)年7月19日付北海道毎日新聞)と、ここら辺りから石狩川の舟運も頻繁となり、一方の拠点でもある江別市街の賑わいも目に立つようになりました。

 また、明治24(1891)年6月から西田汽船組も運行開始しました。航路は、(1)江別ー樺戸、(2)対雁(ついしかり)、当別(とうべつ)、茨戸の三カ所、でした。運賃(明治24年8月現在)は、(1)の場合穀物100石で25円、乗客1名35銭でした。(2)の場合、穀物は100石で30円、乗客1名35銭でした。
 この西田組は、折からの新十津川、上川方面への移民増加、北海道炭礦鉄道空知線敷設工事などにより、かなりの繁昌となりました。
 その後明治29(1896)年9月、西田組は廃業し、そのあと大倉組手代土田政治郎が譲り受け、江別に大倉組汽船部が置かれました。



註 :「新江別市史本編」江別市役所、214-215ページ引用掲載いたしております。
写真:上川丸
   *江別カルタ<江別創造舎制作>絵柄抜粋

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本日!第16回こいのぼりフェスタティバル開催のご案内!

2019年05月11日 | イベント

 このたび、本日!第16回こいのぼりフェスタティバル開催のご案内をいたします!

 本日(5/11)!
 本日!第16回こいのぼりフェスタティバルが開催されます!

 こいのぼり掲揚〜フェスティバルは、
 青少年の健全な成長を願って
 その成長をシンボルであるこいのぼりに見たて
 毎年の恒例行事として開催されています。
 *公式チラシ引用

 4月25日(木)に掲揚されたこいのぼりは、5月14日(火)午前中に撤収されます。
 
 第16回こいのぼりフェスタティバルの日程は、下記のとおりです。
1.日   程   2019年5月11日(土)10:00ー14:30
2.場   所   江別河川防災センター
3.プログラム   10:00   開会式
          10:30〜  和太鼓演奏(江別市見晴台鼓楽豊太鼓)
                 パトカーと記念撮影 
                 なかよし広場  
                   腹話術・紙芝居  等
          14:20   閉会式
4.問合わせ先   江別市教育委員会
          011ー381−1069



写真:江別市千歳川をよそぐこいのぼりたち


 

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明日!自然観察会〜春のありがとう観察会開催のご案内!

2019年05月10日 | イベント

 このたび、明日!自然観察会〜春のありがとう観察会開催のご案内をいたします!

 明日(5/11)!
 自然ふれあい交流館主催!
 北海道ボランティアレンジャー共催!
 自然観察会〜春のありがとう観察会開催します。 

 これは、春を迎えた森林公園内のゴミ拾いをしながら散策する企画です。
 鳥のさえずりを聞きながら、春の芽生えを感じながら
 森の中の環境整備をします。

 事前申し込みは不要です。

 自然観察会〜春のありがとう観察会の日程は、下記のとおりです。
1.日   程   2019年5月11日(土)10:00ー14:30
2.集合 場所   自然ふれあい交流館
          *解散場所も同様
3.費   用   無料
4.持 ち 物   ゴミ袋・軍手・雨具・防寒服 等
          天候により防寒に留意した服装および歩きやすい靴でご参加ください。
5.主   催   自然ふれあい交流館
           江別市西野幌685-1
           011ー386ー5832


写真:自然ふれあい交流館

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運輸通信の発達

2019年05月09日 | 歴史・文化

 明治15年(1882)年に開通した幌内線は、その後経営母体の変遷を経て、39年10月に国有化され、いわゆる国鉄が誕生しました。

 そして、函館線を中心に複線化が進められ、明治42年8月25日の銭函ー札幌間を皮切りに順次開通しました。
同年8月26日に野幌ー江別間、同年12月6日に札幌ー野幌間、江別ー岩見沢間の複雑化がなり、鉄路の便は飛躍的に伸びました。

 一方、通信はどうだったでしょうか?
明治25年12月現在、江別郵便局(三等局・現在の特定郵便局)は江別村一番地一号の松本祐之の宅にありました。
局長は、2代目の松本海門で、局員は1名でした。
郵便受取所1、切手販売所5、ポストは7でした。
この年の取扱件数は、収集が約3万4千、配達が5万余、計8万4千405件、一日平均231件の取扱数となります。それに郵便為替の事務件数は、23年3千841件、24年4千746件、と急増しています
これを少ない局員でこなすのは、並大抵のことではありませんでした。

 明治26年9月、江別郵便局内に電報取扱所が設けられました。
28年度取扱数は、発信1千399件、着信1千315件、計2千714件の実績を残しています。
その後、30年に電信事務の取り扱いが開始されるなど、商業上の通信手段の充実が図られていました。

 明治32年2月、札幌電話交換局がおかれ、翌33年3月から一般の電話交換の取り扱いが始まりました。
順次、函館、小樽などへの交換局設置が進みましたが、特に40年以降の普及は目覚しいものがありました。

 江別郵便局内に特設電話交換局が設けられたのは42年でした。
その時の加入者は21人、加入申込者(待機)13人でした。
同5月1日、札幌ー江別間の開通により、札幌局経由で小樽、室蘭、留萌、旭川方面への市外通話も始まりました。この時代、農産物集散地で雑穀仲買商が軒を並べていた江別商界にとり、待望久しいものでした。
消費地問屋からの受注、その回答には欠くことのできぬものであっただけに、以降商業界の利便性は大きく伸びました。

 なお、幌内鉄道の全線開通の翌16年9月、札幌ー幌内間鉄道専用電話線が架設され、札幌、江別、幌向太、幌内の各停者に電話機が取り付けられました。
これが、北海道最初の電話でした。




写真:明治12年(1879年)4月開設した対雁駅逓所の跡地の松
 同上書125頁掲載写真3-3を複写・掲載いたしております。

 

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北翔大学第1回オープンキャンパス開催のご案内!

2019年05月08日 | 教育・学校

 このたび、北翔大学オープンキャンパス開催のご案内をいたします!

 2019年5月26日(日)
 北翔大学オープンキャンパス開催!

 北翔大学短期大学部ライフデザイン学科は、
 2020年度より
  キャリアデザインコース
  ファッションコース
  舞台芸術コース
 3コース制になります❗️

  キャリアデザインコース〜「ビジネスゲームを楽しもう!
  キャリアデザインコースビジネスゲームを楽しもう!」では、
  戦略マネジメントゲームを活用して
  ビジネスの仕組みを
  ゲーム感覚で!楽しく!学びましょう!
  ゲーム盤に、ヒト・物・カネのコマ各種
  さまざまなビジネス環境情報がカードに記され、
  人生ゲームのような感覚でビジネスの仕組みを学びます。
 
  ファッションコースは舞台芸術学科連携により身近なものの創作体験をします。

  舞台コースインプロビゼーション体験(照明・音響)!
  インプロビゼーションを行うための各種ゲームを導入して、展開します。
  役者希望・照明希望・音響希望等、それぞれの目的に即して
  それぞれの基礎知識を習得し、
  インプロ体験をします。

 模擬授業体験の他、オープンキャンパスでは、
  学科相談
  学食体験
  入試相談
  奨学金相談
  就職相談  等
 各種相談会を開催しています


 北翔大学でお会いしましょう


写真:北翔大学正門と桜



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手島圭三郎絵本原画展開催中のご案内!

2019年05月07日 | イベント

 このたび、手島圭三郎絵本原画展開催中のご案内をいたします!

 木版画家・絵本作家の手島圭三郎氏は、
 昨年度(2018年度)北海道文化功労賞受賞されました!

 自ら絵本を木版画で描き、ストーリーを付して絵本を出版され、
 現在38冊目「すだつ きたの かわせみ」を出版されました。

 そして、
 現在!38作品の中から春をテーマとした3作品、
 「はるを はしる えぞしか」
 「はしれ はるの ゆきうさぎ」
 「はるのちょう」
 絵本原画展を開催しています。

 また、
 作品「はしれ はるの ゆきうさぎ」は、
 下絵・版画等作品完成過程が展示・紹介されています。

 木版画家・絵本作家の手島圭三郎氏絵本原画展の日程は、下記のとおりです。
1.期   間    2019年5月12日(日)まで
           9:30ー17:00*入場は16:30まで
2.会   場    江別セラミックアートセンター
           江別市西野幌114番地−5
           011ー385ー1004
3.内   容    (1)絵本原画展示
           (2)ギャラリートーク/上期間内いずれの日程も14時より
             *手島圭三郎氏によるギャラリートーク
           (3)サイン会 15時〜17時予定
             絵本購入者対象サイン会
4.観 覧 料    無料


  

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岩見沢鉄道模型部Presents新札幌鉄道模型フェスタ2019開催中のご案内!

2019年05月05日 | イベント

 このたび、岩見沢鉄道模型部Presents新札幌鉄道模型フェスタ2019開催中のご案内をいたします!

 厚別区30周年応援イベント
 人気車両が新札幌に大集結!

 本日(5/5)最終日!
 岩見沢鉄道模型部Presents
 新札幌鉄道模型フェスタ2019開催中!

 岩見沢鉄道模型部Presents新札幌鉄道模型フェスタ2019の日程は、下記のとおりです。
1.期   間    2019年5月5日(日)まで 
           10:00−18:00
2.場   所    ホテルエミシア札幌2階 パレット
           札幌市厚別区厚別中央二条五丁目5−25
           011ー895ー8844
           *問合せ時間帯9:00−18:00  
3.入 場 料    無料
4.主   催    岩見沢市観光振興ビジョン実行委員会
           ホテルエミシア札幌
5.展示 内容    Nゲージ鉄道模型展示
          HOナロージオラマ展示
          運転体験コーナー
          鉄道紙芝居
          模型工作実演コーナー
          お子様写真撮影コーナー
          物販コーナー(グッズ岩見沢市観光物産品)




写真:岩見沢鉄道模型部Presents新札幌鉄道模型フェスタ2019チラシ

 

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札幌青少年科学館 はやぶさ2特集!

2019年05月04日 | イベント

 このたび、札幌青少年科学館 はやぶさ2特集!開催中のご案内をいたします!

 札幌青少年科学館では、
 小惑星探査機はやぶさ2特集として、
 ゴールデンウィークは遠い宇宙を活躍するはやぶさ2を応援しよう!を掲げ、
 パネル展等が企画されています!

 札幌青少年科学館 はやぶさ2特集の日程は、下記のとおりです。
1.期   間    2019年5月6日(月・祝)まで
2.場   所    札幌市青少年科学館
           札幌市厚別区厚別中央1条5丁目2−20
            011ー892ー5001
3.主なプログラム  (1)パネル展
             こちら「はやぶさ2」運用室
             会場:特別展示室
          (2)プラネタリウム「今日の星空」
             テーマ はやぶさ2
             会場  プラネタリウム
4.観 覧 料    札幌青少年科学館観覧には下記観覧料が必要です。
           展示室:    大人¥700ー
           プラネタリウム:大人¥500ー
           *中学生以下無料




写真:札幌市青少年科学館 はやぶさ2チラシ


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