江別創造舎

活動コンセプト
「個が生き、個が活かされる地域(マチ)づくり」
「地域が生き、地域が活かされる人(ヒト)づくり」

7月度人が集えば文殊の知恵袋講座開催のご報告!

2019年07月18日 | 教育・学校

 7月度人が集えば文殊の知恵袋講座開催のご報告をいたします!

 7月16日!
 北海道みんなの日記念登録講座
 北翔大学地域連携センター教養講座
 「北海道百年記念塔のつぶやき」と題し、
 ゲストスピーカー  北海道百年記念塔設計・建築された井口健氏をお招きし
 貴重な講話会を開会いたしました。
 井口氏は、江別市役所も設計された方でもあります。

 「北海道百年記念塔のつぶやき」
 この題目を受け取った際、
 井口健氏が建築・設計された北海道百年記念塔の解体論が展開される中での
 まさに井口氏の心の叫びだと受け止めました。
 井口氏は、現在の塔は未完成であるとおっしゃっています。

 北海道百年記念塔は、1970年(昭和45年)北海道百年記念事業の一環として建立されました。
 この記念塔設計コンペ条件は、
 高さ100m、耐久性100年が条件づけられ
 道内外オープンコンペの位置付けで行われ、
 採択されたのが井口氏の設計でした
 
 井口氏は、耐久性ある材料を選び
 素材を100%活かした設計・建築に携われました。
 建築当初から、素材性を考慮し、年代を経て表情を変えていく建造物、
 素材の性質上色も変化を成し、表情を変えていく建造物を目指していらっしゃったのです。
 問題の一つとされているサビについても
 常日頃からのメンテナンスで対処できるものであったのです。

                   

 建造物は、人間の体と同じ、
 きちんとメンテナンスしていけば再生するのです。
 
 井口氏は、4億もの税金を費やして解体するのであれば、
 未完成の創造物を
 先住民族の思いを形に表し
 道民の皆様に慕われてきた創造物である記念塔を
 里のルーツとして、北の大地の塔と改称して、
 未来を象徴する塔を完成させたいという思いを
 メッセージとして伝えられました。

 一つひとつの思いを伝えられる中で、
 「図々しいんですけど」と付け加えられながら
 北海道庁への提案・思いを随所に述べられている井口氏、
 建築家であり
 芸術家であり
 確固たる思いの深さが
 品格として発せられているのだと感じました。

 書類上の報告のような事務的な対応ではなく、
 未来を見据えた設計者の展望と
 地域社会のシンボルとして活かされている生活者の声を
 しっかり聞き入れながら
 本来の議論が展開されることを強く望まれています。

 設計者だからこそ知りうる建造物の耐久性、デザイン性について
 誰が老朽化・危険性を発し、解体論を導いたのか、
 建設当初から巻き起こっていた議論の根拠性が示されないまま
 シューベルトの未完成交響曲のまま終焉を迎える虚しさ
 ベートベンの第9交響曲 歓喜の歌を北の大地を奏でたい
 これが井口氏の強い思いです。

 今回のご講話では、当時の設計図をお持ちいただき、
 ご聴講の皆様にご説明いただき、貴重なご講話となりました。
 井口健氏には、深く感謝いたします。
 新たなる井口氏のメッセージをお届けしたいと思います。
  また、このたび多くの方々にご聴講をいただきました。
 心より感謝申し上げます。

 

写真:7月度人が集えば文殊の知恵袋講座ご講話の模様<井口健氏>
   江別創造舎ブログ及びfacebook掲載許可を得て撮影・掲載いたしております。


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