エプソムダービー、無論、今週のエプソムカップに向け、無関係の訳が無い。だからこそ、毎年、この時期に行われているのである。日本ダービーは、第82回。本場のダービーは第236回。この背を追い駆け、歩む積りのJRAなのだろう。
今年の夏、8月29日30日両日に組まれた
2015年 ワールドオールスタージョッキーズ
外国騎手5名、地方騎手2名、JRA代表7名。
このJRA代表の選定順位第1位が 日本ダービー優勝騎手 であり、今年はミルコ・デムーロと云うことになる。
現在、ジャパンカップとて、当初の趣意と違い、世界の名馬ではなく名ジョッキーの集いと化している。これに加え、従来の秋のイベントを夏の終わりの札幌で行う。これは、前の週の 23日(日) 札幌記念 これの行く行くはGⅠ格付け。この真夏のGⅠに向けた加速。宝塚記念に加え、もう1つの凱旋門賞前哨戦を、この時期に設けたい意向の表れと見る。
日曜の示唆的な連発
東京 3R 11:05 5枠10番 マカワオクイーン 1着
東京 4R 11:35 3枠 5番 クィーンバレット 2着
阪神 6R 12:40 6枠12番 クィーンチャーム 2着
これは無論、最大の女王のレース
2014年 エリザベス女王杯 優勝 ラキシス 川田将雅
この日曜の主役を出迎えるお膳立てだった。どうにも、パドックで騎乗する際の川田。実にうれしそうで、厭な気分がした。
予め結果を踏まえて総てのジョッキーが騎乗しているのである。顔に出る騎手、出ない騎手。様々だが、武豊さんはクール。GⅠを勝つ時でさえ、窺えない。アンカツさんもいつもにやにやで、所謂トップクラスは情緒が平穏、安定しているのだろう。
ゴール前で絶叫し、我を忘れるファンとは全く異なる主役達のこころの内。
そして今回の安田記念。間違いなく、今月末の大一番 第56回 宝塚記念 これへの大きな布石である。わたくしは、もう先週から、ある1頭に確信を抱いている。これをこの場でも申し上げている。
わたくしは、ケンブリッジ馬の枠に土日注目と申し上げたが、土曜に2頭
ケンブリッジデイズ 土曜阪神 3R 1着
ケンブリッジヒカリ 土曜東京 6R 同居馬が2着
共に発射した。これはお膳立てだった。何故なら映画『モーリス』はケンブリッジ大学の同性愛者の学生同士の「愛」と「人生」を描いた作品だからである。
無論、この馬名を知った時から、ずっと承知、意識していた。それでも、わたくしには下調べが行き届かなかった点がある。これは抜かっていた。
映画『モーリス』 監督 ジェームズ・アイヴォリー
1928年 6月7日 生まれ
『モーリス』監督の誕生日当日の モーリス 戴冠 だった。安田記念とは、安田講堂にちなむ、名門大学レースなのである。だからかつて、武豊ハートレイク が制したが、無論
育徳園心字池 俗に云う、三四郎池
東京大学構内のシンボルの一つ(と言っても、今や訪れる方は乏しいが)で、漱石の『三四郎』の中の、恋のシーンでも登場する。これが通称の由来である。
こころ (心) の文字を象った池なので、これが安田講堂近く、ハートレイク で東大レースだったと云う顛末。今回は先ず、この英国の名門大学だった。
加えて、わたくしはこのブログの場では モーリス・ラヴェル の写真なども掲げたが、フランスの「ボレロ」や「亡き王女のためのパヴァーヌ」「ラ・ヴァルス」などで著名な作曲家だが、もっと重要なのが、
Maurice Jarre 映画音楽作曲家
だった。誰でも知っている、余りにも印象的なメロディ『アラビアのロレンス』などの巨匠である。この作曲家にも、目配りが余りに乏しかったと悔しさが滲む。
この作品のラインナップにデビッド・リーン監督の他の『ライアンの娘』『ドクトル・ジバゴ』などに加え
『史上最大の作戦』(The Longest Day)
『レッド・サン』 主演 三船敏郎 アラン・ドロン
チャールズ・ブロンソン
『Shogun(将軍)』 主演 三船敏郎 島田陽子
日本ゆかりの作品はさて、1945年6月6日 ノルマンディー上陸作戦を描いた、オールスターキャストの超大作。これをモーリス・ジャールに担当されていた事実を看過し、戦後70年の年、翌6月7日の日本の安田記念の勝者を取り逃すのは、どうしようもなく暗愚である。
戦後70年。突き詰めて考え、天皇賞のゴールドシップも読み切った訳だが、今回は抜かっていた。どうも、マツコ系初め、時代に逆行する、性的マイノリティーへの倦厭がわたくしにもあった。20世紀初頭の英国では、同性愛は厳禁だったのである。
煙草やギターのモーリス、モリスは完全にわたくしの感知外。
結局、狙い澄ました 6月7日 史上最大の作戦の進行テーマと共に、またアイヴォリー監督の同性愛映画と共に、雄々しく歩んだモーリスだった。
戦後70年を祝する、敗戦国日本でも、平和に寄与する意思と、安保運用が顕著に問題化している最中、記憶すべき安田記念、Dデイから70周年記念だった。
これがモーリス発射優勝、最大の根拠だったのだろう。
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第65回 安田記念 2015年6月7日
戦後70周年に回顧された、史上最大の作戦ノルマンディー上陸進攻
これを彩る、モーリス・ジャールの巨大行進曲
毎週、この正体まで辿り着かないと、何年やっても、強くはなれないだろうな。
今回は、ポツダムを受け入れる。
モーリスの 正体見たり のるまんでぃ どら