
当地から車で小一時間の山間の湖に小さなホテルが建っている。携帯電話も通じないし、敢えて客室にはテレビも置いていない。喧噪の俗世間から離れて制作や執筆に専念できるとあって、高名な画家や作家が訪れるという。そのホテルで先日、岩崎佳子さんと稲葉國光さんのデュオ・ライブがあり、仲間数人と出かけた。
食事を愉しみながらの和やかな雰囲気で、演奏が始ってもグラスを重ねる音、話し声、ビル・エヴァンスのヴィレッジ・ヴァンガードを彷彿させる。岩崎さんのピアノからは、美しいメロディーを重視した「アイ・コンセントレイト・オン・ユー」、「オール・ザ・シングス・ユー・アー」と続く。その美しい曲に絶妙な低音を被せる稲葉さんは、八木正生トリオ、白木秀雄クインテット、日野皓正クインテットという、いつも尖端をいくコンボで活躍された方で、殆どのジャズメンと一度は共演した経歴をお持ちだ。
稲葉さんのスーツにネクタイを締めたその姿は、服装といい、使い込まれたベースから弾きだされる深い音といい、伝統を貫いてきた正統なスタイルだった。今月16日に亡くなられた日本の靴デザイナーの草分け、高田喜佐さんのエッセイ集「ジャズマンは黒い靴」には、ジャズマンは黒い靴が似合うと書かれている。稲葉さんも、黒い靴がよく似合っていた。磨かれた黒い靴、味わいのある音、そして握手をして頂いた小指の太い手の温もり、長い間ジャズシーンを支えてきた器の大きさを感じる。
高田喜佐さんのご冥福を祈りつつ、高田さんのブランド「KISSA」の黒い靴を磨いた。今週は商談を控えているので、足元を見られないよう靴の手入れも肝心だ。だが、当地はまだ雪道だ。雪融けまでは長靴が欠かせない。足元を掬われないように。
食事を愉しみながらの和やかな雰囲気で、演奏が始ってもグラスを重ねる音、話し声、ビル・エヴァンスのヴィレッジ・ヴァンガードを彷彿させる。岩崎さんのピアノからは、美しいメロディーを重視した「アイ・コンセントレイト・オン・ユー」、「オール・ザ・シングス・ユー・アー」と続く。その美しい曲に絶妙な低音を被せる稲葉さんは、八木正生トリオ、白木秀雄クインテット、日野皓正クインテットという、いつも尖端をいくコンボで活躍された方で、殆どのジャズメンと一度は共演した経歴をお持ちだ。
稲葉さんのスーツにネクタイを締めたその姿は、服装といい、使い込まれたベースから弾きだされる深い音といい、伝統を貫いてきた正統なスタイルだった。今月16日に亡くなられた日本の靴デザイナーの草分け、高田喜佐さんのエッセイ集「ジャズマンは黒い靴」には、ジャズマンは黒い靴が似合うと書かれている。稲葉さんも、黒い靴がよく似合っていた。磨かれた黒い靴、味わいのある音、そして握手をして頂いた小指の太い手の温もり、長い間ジャズシーンを支えてきた器の大きさを感じる。
高田喜佐さんのご冥福を祈りつつ、高田さんのブランド「KISSA」の黒い靴を磨いた。今週は商談を控えているので、足元を見られないよう靴の手入れも肝心だ。だが、当地はまだ雪道だ。雪融けまでは長靴が欠かせない。足元を掬われないように。
「エニシング・ゴーズ」はジャケ買いした一枚です。演奏内容は、いつものブルーベック流で楽しめますが、何といってもこの脚はたまりませんね。私のような変態になりますと、ジャケットを逆さにして眺めております。とても人様にお見せできる図ではありませんね。今後とも宜しくお願い致します。
duku様はお仕事でしょうが、わたしは今日は休みです。朝からビールでも飲もうかなと思っています。(笑)
ところで、白木秀雄クインテットと言えば、私の兄貴の宝物の一つに、白木秀雄コンサートのプログラムがあるのを思い出しました。若き日の、日野さんも写っています。
白木さんは、若い頃から神童と呼ばれ、日本ジャズ界で大活躍をしましたね。
水谷さんと結婚して自宅にアート・ブレイキーを招いた頃が最盛期だったように思います。
最後は、寂しく孤独死をしたと聞いています。
天国と地獄を見た男、かもしれませんね。
では、では、
白木秀雄さんをリアルタイムで聴いはおりませんが、当時は芸能界の大スターとか。今で言うアイドルだったのでしょうね。ジャズがブームになった時代背景で、ブームに乗った人、乗れなかった人、ブームが去った後、自分の道を歩いた人、いつまでも過去の栄光から抜け出せなかった人、明と暗、陽と陰、KAMIさんのおっしゃる通り、天国と地獄を見たのかもしれませんね。
さて、私もビールを飲みますか。在りし日の白木さんに乾杯と呟きながら・・・