CGを一切使わず実車のカー・アクションで話題の映画「ニード・フォー・スピード」を観た。車好き、それもスーパーカーに憧れる人にはたまらない作品だ。シェルビー・マスタングGT500をはじめ、ランボルギーニ・セスト・エレメント、価格は2億円ともいわれるブガッティ・ヴェイロン、そして最高速は440km/hに達するとされているケーニグセグ・アゲーラR・・・乗るどころか実際に走っている姿さえ見ることのない車が並ぶ。
登場する車は車高が極端に低いことからガルウィング式というドアの開閉方式で、このジャケット写真のように開く仕組みになっている。車種はよくわからないが、デ・トマソ・マングスタに似たスーパーカーだ。おそらくロイ・ヘインズの愛車だろう。録音は1998年というからヘインズが72歳のときで、ダヴィッド・サンチェスにケニー・ギャレット、グレアム・ヘインズというフロントに3管を配したグループだ。実の息子もいるが、息子ほどの年齢の若手の背中を押すヘインズのドラムは力強い。後継者を育てるのがベテランの使命なら、ヘインズは立派にそれを成し遂げている。
この「Praise」と題されたアルバムで注目すべき選曲は、「My Little Suede Shoes」だ。チャーリー・パーカーが作った曲で、初演はラテン企画で物議を醸しだした「Fiesta」に収められている。1951年の録音で、ダイヤルやサヴォイしか認めないパーカー・ファンにとっては親の仇のような作品だが、ジャケットのように明るく屈託のないメロディはパーカーの本質でもあるし、めくるめくアドリブは健在だ。このセッションのときのドラマーがヘインズで、パーカーと共演したことで大きな自信を得たことは容易に察しが付く。キャリアを積み重ねるうえで必要なのは揺るぎない自信を持つことなのだ。
車のジャケットといえばヘインズのアルバムに1960年録音の「Just Us」がある。サンダーバードのコンバーチブルといえば聞こえがいいが、ポンコツに近い。40年も経つと愛車も変われば、ジャズシーンも変わった。ジャズがどのようなスタイルに変わっても、強力なビートで正確なリズムを刻むドラムは要になる。パーカーとのセッションから「Praise」までヘインズの力強さは変わらない。
登場する車は車高が極端に低いことからガルウィング式というドアの開閉方式で、このジャケット写真のように開く仕組みになっている。車種はよくわからないが、デ・トマソ・マングスタに似たスーパーカーだ。おそらくロイ・ヘインズの愛車だろう。録音は1998年というからヘインズが72歳のときで、ダヴィッド・サンチェスにケニー・ギャレット、グレアム・ヘインズというフロントに3管を配したグループだ。実の息子もいるが、息子ほどの年齢の若手の背中を押すヘインズのドラムは力強い。後継者を育てるのがベテランの使命なら、ヘインズは立派にそれを成し遂げている。
この「Praise」と題されたアルバムで注目すべき選曲は、「My Little Suede Shoes」だ。チャーリー・パーカーが作った曲で、初演はラテン企画で物議を醸しだした「Fiesta」に収められている。1951年の録音で、ダイヤルやサヴォイしか認めないパーカー・ファンにとっては親の仇のような作品だが、ジャケットのように明るく屈託のないメロディはパーカーの本質でもあるし、めくるめくアドリブは健在だ。このセッションのときのドラマーがヘインズで、パーカーと共演したことで大きな自信を得たことは容易に察しが付く。キャリアを積み重ねるうえで必要なのは揺るぎない自信を持つことなのだ。
車のジャケットといえばヘインズのアルバムに1960年録音の「Just Us」がある。サンダーバードのコンバーチブルといえば聞こえがいいが、ポンコツに近い。40年も経つと愛車も変われば、ジャズシーンも変わった。ジャズがどのようなスタイルに変わっても、強力なビートで正確なリズムを刻むドラムは要になる。パーカーとのセッションから「Praise」までヘインズの力強さは変わらない。