
2018年11月にロイ・ハーグローブが亡くなった時、地元のジャズ仲間に訃報記事を書かないのかと聞かれた。何と答えたのか忘れたがショックが大きくて文章にならなかったのを覚えている。67年の「Sorcerer」からリアルタイムで聴いているマイルスや、二度生で観たハバードの死とは違う悲しみだ。デビュー時から全作品聴いているし、生にも接している。もしジャズ史上最高傑作「Kind of Blue」を超えるものを作るならロイしかいないとも思った。
あれから5年になる。ロイ本人と仲間たちのインタビューで構成された映画「ロイ・ハーグローヴ 人生最期の音楽の旅」が公開された。小学生の時から注目された稀代のトランペッターを聴いたのは1989年にリリースされた初リーダー作「Diamond In The Rough」だ。この時20歳。天才と騒がれながらも二十過ぎれば只の人と言われるがロイは本物だ。ガレスピーのメリハリ、マイルスの独創性、ブラウニーの歌心、モーガンの閃き、ハバードの艶、更にサッチモのユーモア、ドン・チェリーのアヴァンギャルドさまでをも兼ね備えている。自身のアルバム「Furthermore」でロイと共演したラルフ・ムーアは、17歳の時に45歳の音を出していたと語った。
印象に残ったシーンを記しておこう。マネージャーと口論の場面はプレスリーとパーカー大佐の関係を思わせる。芸術とビジネス、常に付いて回る問題だ。大好きなアイスクリームを頬張り、ステージにも履くエアジョーダンを選ぶ目の輝き、そんなオフの姿に引き込まれる。病を押してステージに立つ姿の凛々しいこと。思わず拍手だ。若手の指導にも熱心だったロイは、スタンダードを演奏するときは歌詞を覚えろと教える。そう、これだ。テクニックを磨いて上手にメロディーを弾いただけでは音楽にならない。歌詞を吹いてこそ歌心あふれる名演が生まれる。この話だけでロイのスタンダードを聴きたくなるだろう。
映画は2018年夏のヨーロッパツアーに密着したもので、取材陣はこれが最期とは思わなかっただろうが、ロイ本人は死を予感していたのかも知れない。音楽は勿論、家族、病気、人生、その全てを語った。ラストでホテルの窓際に寄りかかり、「It Could Happen to You」を歌詞をかみしめるように歌う。そして「Say It」を吹く。49歳の音はあまりに美しい。エンドロールが終わっても涙が止まらなかった。
あれから5年になる。ロイ本人と仲間たちのインタビューで構成された映画「ロイ・ハーグローヴ 人生最期の音楽の旅」が公開された。小学生の時から注目された稀代のトランペッターを聴いたのは1989年にリリースされた初リーダー作「Diamond In The Rough」だ。この時20歳。天才と騒がれながらも二十過ぎれば只の人と言われるがロイは本物だ。ガレスピーのメリハリ、マイルスの独創性、ブラウニーの歌心、モーガンの閃き、ハバードの艶、更にサッチモのユーモア、ドン・チェリーのアヴァンギャルドさまでをも兼ね備えている。自身のアルバム「Furthermore」でロイと共演したラルフ・ムーアは、17歳の時に45歳の音を出していたと語った。
印象に残ったシーンを記しておこう。マネージャーと口論の場面はプレスリーとパーカー大佐の関係を思わせる。芸術とビジネス、常に付いて回る問題だ。大好きなアイスクリームを頬張り、ステージにも履くエアジョーダンを選ぶ目の輝き、そんなオフの姿に引き込まれる。病を押してステージに立つ姿の凛々しいこと。思わず拍手だ。若手の指導にも熱心だったロイは、スタンダードを演奏するときは歌詞を覚えろと教える。そう、これだ。テクニックを磨いて上手にメロディーを弾いただけでは音楽にならない。歌詞を吹いてこそ歌心あふれる名演が生まれる。この話だけでロイのスタンダードを聴きたくなるだろう。
映画は2018年夏のヨーロッパツアーに密着したもので、取材陣はこれが最期とは思わなかっただろうが、ロイ本人は死を予感していたのかも知れない。音楽は勿論、家族、病気、人生、その全てを語った。ラストでホテルの窓際に寄りかかり、「It Could Happen to You」を歌詞をかみしめるように歌う。そして「Say It」を吹く。49歳の音はあまりに美しい。エンドロールが終わっても涙が止まらなかった。
映画「ロイ・ハーグローヴ 人生最期の音楽の旅」をご覧になった方はご感想をお寄せください。
https://www.youtube.com/watch?v=zTebpizfOIY
今回の札幌旅行では、お世話になりありがとうございました。特に、この映画をご紹介いただき、観れたことは、僕には画期的でした。
ロイ・ハーグローヴのCDは2~3枚くらいしか持っていないのですが、共演者などから、どうもフュージョン、ヒップホップよりだという先入観があって、積極的に聴きませんでした。もっとも、「EMERGENCE」については、自分のブログにもアップして、良いアルバムだと思っていました。
デュークさんが、お書きのように、スタンダード曲は、歌詞が大事で、それを知って演奏しろということを話している場面には、共感し、感動しました。
最後の日本公演(BLUE NOTE 東京)でも、体調が良くないと聞いていましたが、初期の治療などなんとかならなかったと、映画を観ながらですが、無念というか残念というか、そんな気持ちで観ていました。
マネージメントの問題がありましたが、本物のジャズミュージシャンは、演奏、生活ともに過酷なものだと、改めて思った次第です。この映画のパンフレットに海野雅威さんのインタビューが載っていて、ロイバンドは、ノーリハーサル、譜面無し、セットリスト無し、ロイが吹き出したらスタートというすごいバンドだったことも初めて知りました。
ロイ・ハーグローヴの吹くスタンダード曲が入ったCDを聴こうと思っています。
この映画は14日で終了しましたのでグッド・タイミングでしたね。札幌の映画館では地味なドキュメンタリーを上映する「シアターキノ」があるのですが、そこでは予定がなく諦めていたのですが、「TOHO」がオープンしたことで観ることができました。まさにグッド・タイミング。良かったです。
ロイはレジェンドとされるジャズ・ミュージシャンは勿論のこと、ヒップホップのアーティストとも共演していますので、断片的に聴くと違うトランペッターかと思うほどです。ラテンやファンク、ソウル、ゴスペルと融合したのはジャズのみならず音楽の幅を広げたかったのでしょう。マイルスが電化して次のステップを踏んだのと似ています。
ロイがジャズ・ネットワークスに参加して録音した「Straight To The Standards」は大スタンダードのオンパレードでベタな印象ですが、聴いてびっくり。多彩なアドリブと23歳とは思えないほどの溢れる歌心に圧倒されます。共演した椎名豊さんとは何度かお会いしていますが、ロイは本物だと言っていました。
悪徳と言われるマネージャーですが、ビッグネイムと組む仕事や、各国のツアーを手配したりとやり手だったことは間違いありません。記事でも触れましたがプレスリーとパーカー大佐との繋がりと同じです。azumino さんもご覧になったプレスリーの映画でもその辺りは描かれていましたね。
ノーリハーサル、譜面無しだからこそ縦横無尽なステージができたのでしょう。
去年は楽しいお時間をご一緒されていただきありがとうございます。
喫茶店ではお会い出来なくなりましたので、もし宜しければ気軽な場所で交流させていただけたらと思ってコメントいたしました。
デュークさんにとっても素敵な年になりますようお祈りいたします。
昨年はお付き合いありがとうございました。暮れのオープンマイクは盛り上がりましたね。いつでも参加できますので、また機会があればと思います。
「DAY BY DAY」を中心にジャズのお店には通っておりますので、気軽にお声がけください。
オープンマイクは緊張みなぎりました。
音楽は楽しいものですね。
気さくな優しいお言葉、ありがとうございます。
もし、デュークさんの行かれているお店で、昼間お時間頂けますなら、ご案内お願い出来ますでしょうか?
ご都合よい日時をお知らせくださると助かります。
どうぞよろしくお願いいたします。
新年明けましておめでとうございます。地震や航空機事故で今年は、波乱含みの年になりそうですが、お元気でお過ごしでしょうか。今年も、札幌へお邪魔したいと考えていますので、よろしくお願いします。
今年の初聴きは、ウェス・モンゴメリーのFull House完全阪にしました。グルーヴィーでは、レコードを購入して、僕が行っていた時に届いていました。高いので、僕はCDです。ジャズ、日本ハムなどなど、またお話を聴かせていただけたら嬉しいです。
オープンマイクは場を重ねることで度胸が付き、歌も上手になりますので、また挑戦してください。
夜、ジャズを聴きながらお酒を愉しむ行きつけは数店ありますが、昼間は「GROOVY」だけですね。
年賀状は止めましたので、私の方からご挨拶をと思っておりましたが、早々のコメントありがとうございます。正月早々、天災に事故と波乱含みの年明けです。気を引き締めなくてはいけませんね。
初聴きは、ウェス・モンゴメリーのFull House完全版でしたか。私も聴きましたが、従来盤で十分です。掘り起しで貴重な音源を聴けることもありますが、没になる理由がわかるケースがほとんどです。
正月恒例の福笑いジャケットは第一日曜日の7日にアップしますのでご覧ください。
今年も札幌で飲みましょう。