浅草寺の東北側にある比高10mほどの小高い丘に、待乳山聖天があります。
浅草寺の支院のひとつで、本龍院と号されています。
伝説によれば、推古天皇三年(595)に一夜にして出来た山で
その時、金の龍舞い降りて、山を守ったとされています。
またその六年後の推古天皇九年夏、干ばつで苦しむ人達のために
十一面観音の化身である大聖歓喜天が降臨して人々を救済したと謂れています。
待乳山は真土山に通じていて、隅田川(荒川)の堆積物による州のなかに
この丘だけ土で出来ていて、洪水や津波にも飲まれなかったため
聖地とされたと考えることもできます。
作家の故池波正太郎氏は、この山の麓で生まれています。



